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■シリア問題 国連主導の和平プロセス支持で合意―外相級協議(10月31日付ウォールストリート・ジャーナル記事) 「アサドのロシア電撃訪問と4か国外相会談」で述べた米国・ロシア・サウジ・トルコの4か国協議の翌日、イラン、エジプト、イラク、カタール、レバノン、EU、フランス等を加えた拡大外相会議を開いたとのこと。記事で述べたとおり、4か国協議にイランとイラクが加われば面白いと思っていましたが、急転直下、本当にその展開になりましたね・・・衝撃です。 「トルコの『ゼロ・プロブレム外交』の挫折」で述べたとおり、中東地域のキープレイヤーはエジプト、サウジ、イラン、トルコの4大国(+イスラエル)です。現…
[ 2015/11/04 00:00 ] コメント(2)
■【米大統領選2016】共和党討論会 候補者らが批判合戦(10月29日付BBC記事) ついにドナルド・トランプが失速してきました。メッキが剥がれるのは思ったより早かったようです。彼の性格からして、いきなりやる気をなくして撤退、ということもあり得ると思います。 ちなみに今回の討論会では、マルコ・ルビオをマーク・ザッカーバーグの使用人と呼んでいるのはどういうことかと質問され、そんな発言がどこに出ているのかと切り返したところ、トランプ自身のウェブサイトに記載があったという呆れた一幕がありました。 トランプに代わり世論調査の首位に立ったベン・カーソンですが、最終的に候補者になることはあり得ないで…
[ 2015/11/02 00:00 ] コメント(4)
「英語のスピーキング③」の続きです。今回は、子音のポイントの本題です。 ●子音の連続 日本語は必ず子音と母音がセットで存在するのに対し、英語は子音が単独で存在することがあります。このため、日本語ではイメージできない英語ならではの音が発生します。 子音が連続すると母音を使わないことになるため、独特の発声が必要になります。たとえば、「economics」という単語を「エ・コ・ノ・ミ・ク・ス」と発音すると通じません。 この単語を分解すると、「ec・o・nom・ics 」となり、アクセントは「nom」の「o」にあります。アクセントが置かれていないところの音は弱化するため、まず2音節目と最後の音…
[ 2015/10/30 00:00 ] コメント(2)
■ 安倍総理大臣のモンゴル及び中央アジア5か国訪問(10月28日付外務省HP) 総理大臣の中央アジア訪問というと、2006年の小泉首相のカザフスタン、ウズベキスタン訪問が思い出されますね。このとき私は内閣官房にいたこともあり、よくおぼえています。総理大臣の初の中央アジア訪問ということで、大変盛り上がっていました。 そして今回の安倍首相の中央アジア5か国訪問。前回のカザフ、ウズベクに加え、トルクメニスタン、タジキスタン、キルギスが加わっています。これら3か国の訪問も史上初。非常に意義深いと思います。 両首相に共通して言えるのは、在任期間が長いという点です。日本の総理大臣はとにかく在任期間が…
[ 2015/10/29 00:00 ] コメント(2)
前回の記事の続きです。前回は米国社会の一つの基層といえる「反知性主義」について説明しました。今回は反知性主義の政治における現れについて述べます。 前回の記事の冒頭で、最近の政権を見ると、知的エリートの登用が常態化していると書きました。なぜこうなっているのか。ホフスタッターは、知識人が尊敬されるのは革新が求められる時代である、と述べています。 社会が進歩と実験を求める時代には、蓄積された知の力が頼りにされるということなのでしょう。たしかに、米国の歴史を見ると、アンドリュー・ジャクソンの時代や19世紀の「金ぴか時代(Gilded Age)」では、社会の進歩よりは分配や既得権の保護が重視されまし…
[ 2015/10/27 00:00 ] コメント(1)
米国は複雑な国です。近代的合理主義の先端にあるかと思えば宗教性が強い。人道主義を掲げる一方で人種差別が根深い。国際的なようで内向的。 非常に多面的ですが、強いて言えば、二元的な対立(その中心にあるのは保守とリベラルの思想)が政治・経済・社会のあらゆる面で顔を出し、その対立の持続を常態をみなす(一つの秩序に固定することを必ずしも求めていない)風土があります。そうした二元性の一つの現れとして、「知識人(intellectual)」に対する尊敬と挑戦があります。 米国のエリートを見ると、非常に学歴が高く、実務能力・専門性と教養・学術性を兼ね備えたスーパーマンのような人たちがいます。政治経済社会ど…
[ 2015/10/26 00:00 ] コメント(4)
■シリアのアサド大統領がロシアを電撃訪問(10月21日付BBC記事) アサド大統領のロシア訪問は2011年の内戦勃発から初めての外国訪問。しかも実際に会談が行われたのは20日で、報道発表されたのはアサドの帰国後という異例のアレンジ。まさに衝撃の電撃訪問でした。 ■US, Russia, Saudi and Turkey to meet to discuss Syria(10月21日付Aljazeera記事) さらに、米国、ロシア、サウジ、トルコの4か国の外相が23日にウィーンで会談を行い、シリアの政権移行について話し合うという流れになりました(米国務省報道官ブリーフィングも参照)。 こ…
[ 2015/10/23 00:00 ] コメント(2)
昨日(2015年10月21日)は、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』の主人公が未来にタイムトラベルした日。海外のアナリストのレポートでも、映画の思い描いた未来が実現しているかがネタとなって盛り上がっていました。 さて、本題です。 ■ カナダ総選挙 野党・自由党が圧勝、10年ぶり政権交代へ(10月20日付CNN記事) カナダの総選挙ですが、野党自由党の歴史的な圧勝、そして約10年ぶりの政権交代。首相に就任するジャスティン・トルドー自由党党首はまだ43歳。フランス訛りの英語が印象的ですが、若くて大変なイケメン、大物首相の息子ということで、カナダ政治に注意を払っている人は少ないと思います…
[ 2015/10/22 00:00 ] コメント(1)
「安保法制」で述べたとおり、今回は、最高裁の憲法判断の歴史について紹介します。まず、こちらは憲法判断の歴史を俯瞰するのに便利な一冊です。 ■ 山本祐司『最高裁物語』 法曹でなくとも、法学部出身の方であれば、砂川事件、東大ポポロ事件、全農林警職法事件、自衛官靖国合祀訴訟といった重要な憲法判例を勉強したことでしょう。法学徒としてこれらの判例にあたるときは、関連する条文の順番に沿って、憲法上の論点だけを勉強するので、詳しい事実関係やそのときの世相、最高裁の構成などを気にすることはありません。 しかし、現実には、憲法訴訟の中には、政治性が極めて強いものがあって(上記事件はその例)は純粋に法理論だ…
[ 2015/10/19 00:00 ] コメント(0)
■ 米民主党討論会、クリントン氏が批判に反撃 個人攻撃は避ける(10月14日付ウォールストリート・ジャーナル記事) 共和党のテレビ討論会はすでに2回行われていますが(第1回の記事と第2回の記事)、民主党はこれが初の討論会。15人が乱立する共和党に対し、民主党は、ヒラリー・クリントン、バーニー・サンダース、ジム・ウェッブ、マーチン・オマリー、リンカーン・チェイフィーの5人(「民主党候補者の出馬状況」参照)。 トランプにかき回された共和党の討論会と比べると、民主党の討論は平穏に終わった感があります。民主党候補者の成熟した人格のおかげもあるのでしょうが、「民主党候補者の出馬状況」で述べたとおり、…
[ 2015/10/16 00:00 ] コメント(1)
JD世界情勢ブリーフィング
国際政治・経済の分析を仕事にしています。 東京大学法学部卒、スタンフォード大学院修了、元外交官。米国、中国、英国に数年間在住。 趣味は現地調査(70か国以上渡航)と適度な筋トレ。 ここでは世界情勢の読み解き方を解説します。 メルマガのご紹介 バックナンバー 総集編 メルマガ配信登録
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