2016/02/01 00:05 | 今週の動き | コメント(5)
今週の動き(2/1~7)
先週の動きのおさらいです。
1/24(日)
・ポルトガル大統領選挙
→中道右派の社会民主党元党首レベロデソウザ氏が当選
・ケリー国務長官がラオス訪問(~25日)
→2月予定の米・ASEAN首脳会議の地ならし
→ラオスが南シナ海問題でASEAN重視の姿勢みせる
・宜野湾市長選挙
→現職の佐喜真淳氏が再選
1/25(月)
・ロウハニ・イラン大統領がイタリア、バチカン、フランス訪問(~29日)
→イラン大統領の欧州訪問はハタミ大統領(99年)以来
→ローマ法王とも会談
→フランスではエアバス機118機を購入するなど大型契約を締結
・米大統領選・民主党候補者タウンホールミーティング(アイオワ州)
→民主党では討論会が少なかったとの批判を受けて急遽開催
・ケリー国務長官がカンボジア訪問
→カンボジアは南シナ海問題で中国寄りの姿勢変わらず
1/26(火)
・FOMC(~27日)
・天皇皇后両陛下がフィリピン御訪問(~30日)
・ケリー国務長官が訪中(〜27日)
1/27(水)
・サンダース上院議員がオバマ大統領と会談(ワシントンDC)
→ヒラリー肩入れから公平さをアピールか
1/28(木)
・FOMC最終日
→追加利上げ見送り
・米大統領選・共和党候補者テレビ討論会(アイオワ州)
→アイオワでの予備選前の最後の討論会
→トランプは参加を辞退、メーガン・ケリーとの確執が理由
・ベトナム共産党大会閉幕(ハノイ)
→チョン書記長留任、サン国家主席とズン首相は引退
1/29(金)
・シリア和平協議(ジュネーブ)
1/30(土)
・米イージス艦が南シナ海(西沙諸島海域)を航行
・アフリカ連合(AU)総会(~31日、アディスアベバ)
●ロウハニ大統領の欧州訪問
制裁解除後のビジネス本格化を象徴するものとなりました。
今週の動きです。
2/1(月)
・米大統領予備選挙・アイオワ州党員集会
・ミャンマー新国会招集
・仏・キューバ首脳会談(パリ)
2/4(木)
・TPP署名式(オークランド)
2/6(土)
・米大統領選・共和党候補者テレビ討論会(ニューハンプシャー州)
・アフガン和平4か国会合(イスラマバード)
●米大統領予備選挙のスタート
まず共和党ですが、トランプの勢いは凄まじいように見えます。しかし、以前から言い続けていることですが、私は、実際の選挙に入れば、トランプは失速するような気がしています。
その理由は、これも言い続けていることですが、トランプの支持者は学歴の低い白人で、彼らは実際には投票にはいかない、ということです。特にアイオワは党員集会であり、単なる投票ではなく、夜に数時間を費やすイベントですから、まじめな人しか投票に行きません。さらに、1月28日のテレビ討論会で欠席し、保守派のアイドルであるメーガン・ケリーとの確執を残したことも効いてくる予感がします。
トランプのように、アウトサイダーが勢いに乗ってきたタイプは、初戦で落とすと、あれ、やっぱりあの勢いは幻だったのかな?という雰囲気になって、一気に失速する可能性が高いです。その意味で、トランプにとって初戦で勝つことは死活的に重要です。
もしトランプが落ちれば1位に上がると予想されるのはテッド・クルーズです。1月28日のテレビ討論会ではトランプ不在の中でライバルとなるマルコ・ルビオを攻撃しましたが、精彩を欠く印象でした。
もっとも、クルーズとトランプは、ともに最近支持率を落としていますが、クルーズは宗教右派に強力な支持基盤をもっており、この人たちはトランプ支持者と違って必ず投票に行きます。かつてマイク・ハッカビーとリック・サントラムがアイオワで勝利したのはこのためです。したがってクルーズの優位はかなり固いです。しかし、逆に言えば、クルーズの場合、万が一アイオワを落とすようなことがあれば、かなりの致命傷を負うことになります。
共和党本流組では、マルコ・ルビオが最近再び支持率を上げて盛り返しています。テレビ討論会でも、ジェブ・ブッシュとともに良いパフォーマンスを見せました。彼らが良い結果を残せば本流組が勢いを増します。
民主党については、「民主党の序盤戦」で述べたとおり、バーニー・サンダースに分があります。サンダースは、2004年のハワード・ディーン(3位に終わる)か、2008年のバラク・オバマ(ヒラリーを破る予想外の金星)か、いずれなのかとよく言われますが、私はオバマのイメージに近いと思います。あのときのオバマのごとく、カリスマ的人気をもって勝利する雰囲気が漂っています。
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5 comments on “今週の動き(2/1~7)”
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強気一辺倒トランプ・・
アイオワ・・勝てなくとも・・勝てると論調変える・・
世論調査と実際の投票コード異なる・・あちらの専門家が繰り返している・・
しかし・・
サンダース・・「アイオワで勝てなければ意味がない」
一月までの寄付金二千万ドル・・一人平均二十七ドル・・睥睨すべき数字・・
ヒラリーのEメール問題・・司法が調査中・・政治が口出すべきでない・・いずれ・・結論が出る・・
22通のEメール・・非常に重要な中身だった・・国務省・・
極秘とされていなくとも・・ヒラリーは妥当か否か・・判断出来た・・
一ケタの支持率から・・今・・肩をヒラリーと並べる勢い・・
共和党・民主党・・アイオワでは・・いずれの候補者も互角か・・・?(笑
ボランティアが一万五千人参加・・
と発表・・一個師団並・・ヒラリーを凌駕するな・・・(笑
最新CNN・・
Eメール問題・・『深刻な問題』と軌道修正・・・(笑
JDさん、わざわざコメントレスありがとうございます。
ぐっちーさんよりもというか、相当若い方なんでしょうね。(^^)
パパ・ブッシュさんは好きな政治家です。ソ連崩壊に冷静に対処し、湾岸戦争を達成目標が明確な一つのオペレーションのようにやってのけた見事さは今でも凄いと思います。幕僚含めてベスト・アンド・ブライテストって、ああいう人たちなんだろうなあって思います。最高支持率92%なんてのも記憶に残ってます。
あと、今のオバマさんも好きです。
自国益に徹する姿勢は嫌いじゃないです。
あと、軍事より経済(特に原油価格)を武器に使ってるところもさすがだなって思います。(逆にロシアはともかく、今のサウジアラビアは本当にアホというか・・潜りこまれていろんな部分で騙されているんじゃないのかな)
軍事でもイスラム国で計算外の部分はあるにせよ状況のコントロールは出来てるように見えます。イスラエルなんかは近来にないレベルで平和ですし。
思い出したのですがロナルド・レーガン氏が勝った1980年の大統領選挙については「アメリカン・マラソン―米大統領への道」(潮出版社)という筑紫哲也さんのルポルタージュが出ています。絶版本ですが、図書館では読めると思います。中古本ですが角川文庫からも出てます。これはAmazonで買えます。
サンダース候補を見てると、この本のアンダーソンさんに近いのではと感じます。どちらも若者を惹きつける社会的弱者への思いやりと高いモラルの持ち主なんでしょうね。
サンダース候補に、オバマさんのときのケネディ上院議員やコリン・パウエル氏のような有力な支持表明があれば勢いでいけるかもしれませんね。
でなければ、クリントンさんの勝ちでついに男性元首のドミノ倒しはアメリカに到達になるのかな。
ありがとうございます。私は40歳なので、ぐっちーさんよりはだいぶ若いです(笑)。
ジョン・アンダーソンですね。これはブルームバーグについて述べるときに取り上げるつもりでした。そのうち書くと思いますので、少しお待ち下さい。
私も、ジョージ・H・W・ブッシュは非常に立派な業績を残した大統領と思います。