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今週の最大のニュースは言うまでもなく米国の利上げですが、ずいぶん前から予想されていたとおりの事態であり、市場は好感していますが織り込み済みの反応。 もう一つの大きなニュースは40年ぶりに原油輸出を解禁する法案の提出。こちらもずいぶん前から取りざたされていた話ですが、突然に決まった印象です。 ■米国の原油輸出解禁、石油取引会社にとって好機か-専門知識活用へ(12月15日付ロイター記事) 原油輸出の禁止はとっくの昔に合理性を失っていた政策なので、解禁はむしろ遅すぎたぐらいですが、4日のOPEC総会で減産が見送られ、原油安の底が見えない中での今回の法案提出。特にWTI価格への影響が注目されます…
[ 2015/12/18 00:00 ] コメント(1)
来年5月に予定されるフィリピン大統領選については、「2016年大統領選」でお伝えしたとおり、グレース・ポー上院議員、ジェジョマール・ビナイ副大統領、マル・ロハス内務自治大臣の争いになっていました。 記事でも予想していたとおり、その後、ポーが支持率を上昇させてトップランナーとなり、一方でビナイとロハスは支持率を下げます。それぞれの候補のランニングメイト(副大統領候補)も決まり(副大統領候補にはマルコス元大統領の息子ボンボン・マルコスもいますが、彼はミリアム・サンチャゴ上院議員のランニングメイトになりました)、このままポー優位のまま三つ巴の選挙戦が進むとみられていました。 ところが、最近、この…
[ 2015/12/16 00:00 ] コメント(1)
先週の動きのおさらいです。 12/06(月) ・フランス地域圏選挙① 12/09(水) ・シリア反体制派の会合(リヤド) →ヌスラ戦線、「イスラム国」は不参加(招待されず) ・インドネシア統一地方首長選挙 →リスマ・スラバヤ市長が圧倒的支持を得て早々と当選 12/10(木) ・アルゼンチンのマクリ新大統領就任 →「実務家内閣」の発足 12/11(金) ・安倍総理のインド訪問(~13日) ・南北朝鮮次官級協議(開城) 12/12(土) ・COP21(延長最終日)(パリ) →「パリ協定」採択 ・日印首脳会談(デリー) →原子力協定、ムンバイ・アーメダバード高速鉄道計画について日…
[ 2015/12/14 00:00 ] コメント(0)
「英語のスピーキング④」の続きです。前回までは子音を中心に説明しましたが、今回は母音を取り上げます。 ●英語に固有の母音 英語に母音がいくつあるのか、私は専門家でないので正確には知らないのですが(ネットで調べたら14個とのこと)日本語の母音の数よりもかなり多いことは明らかです。 このため子音と同様、カタカナ発音でいこうとすると必ずつまずきます。何度も述べていますが、いったんカタカナは頭から取り除いて、一つ一つの音をそのまま受け入れてください。 日本語の目線で見ると勘違いしてしまう例を挙げてみましょう。なおカタカナは便宜上用いており、本来の発音ではない点ご留意下さい。 ・「it」と「e…
[ 2015/12/11 00:00 ] コメント(1)
「中国とASEAN②」へのコメントに対する回答です。 【質問】 日本では一般に外交下手とされがちです。 もちろんそういう部分はあるのでしょう。 ただ、見様によってはアジアの国々以上にしたたかな印象も受けます。 ご覧になってその手腕をどう評価されていますか? 【回答】 私の手には余るような壮大なテーマですが(笑)、僭越ながら個人的な考えを述べてみます。まず言えるのは、日本の外交当局は、様々な制約が課された所与の条件の中で、かなりよくやっている、ということです。 日本外交の選択肢は実のところそれほど多くはありません。安全保障については「普通の国」としての実力を欠くため、米国と歩調を合わせなけ…
[ 2015/12/10 00:00 ] コメント(4)
「中国とASEAN②」へのコメントでZuciさんから、トルコ・ロシア関係についてご質問がありました。報道を見ても分かると思いますが、現在、両国の関係は、かつてないほどに悪化しています。 ロシアによるトルコ領空侵犯は、今回の撃墜事件より前から何度も行われていました。トルコは、「次にやったら本気で撃墜する」という最後通牒を突きつけていました。日本の報道をみると、トルコが突然に行き過ぎた措置に踏み切ったようにも聞こえますが、トルコにしてみれば、耐えに耐えて我慢の緒が切れたというのが実情です。 そもそも領空侵犯の背景にあるのは、ロシアによるシリア領内の反アサド勢力への空爆だったわけですが、特にトル…
[ 2015/12/08 00:00 ] コメント(18)
最近、沢山のコメントをいただき、大変ありがたく思っています。特に質問を寄せられた方々には個別に回答したいと考えていますので、しばらくお待ち下さい。 さて、まず先週の動きのおさらいです。 11/30(月) ・COP21(パリ、~12/11) →ポスト京都議定書としてのパリ合意の成否とテロ対策 ・日仏首脳会談(パリ) ・日印首脳会談(パリ) ・日・イスラエル首脳会談(パリ) ・米中首脳会談(パリ) ・米印首脳会談(パリ) ・IMF理事会 →人民元のSDR採用決定 12/01(火) ・日・ルクセンブルク(EU議長国)首脳会談(ルクセンブルク) →日・EU・EPAが重要課題 ・習近平・中…
[ 2015/12/07 00:00 ] コメント(0)
「中国とASEAN①」の続きです。前回は、ASEAN各国が中国のインフラ開発に対していかに期待をかけているか、ASEANに中国と日米のいずれかを選ばせるというアプローチにはまったく意味がない、ということを述べました。 今回は各論として、ASEAN各国の状況を具体的に見てみましょう。南シナ海の問題は、もちろんベトナム、フィリピンにとっては一歩も譲れない核心的な問題です。だからこそ両国とも中国に対して断固とした態度をとり、日米との軍事協力を進めています。特にベトナムにおける反中感情の高まりはものすごいものがあります。 とはいえ、だからと言って中国との関係を切り離すという結論はあり得ません。特に…
[ 2015/12/01 00:51 ] コメント(8)
■東アジア経済連携、年内大筋合意を見送り 自由化率で溝(11月18日付日経記事) 「アジア太平洋地域の自由貿易圏づくりはRCEPや日中韓自由貿易協定(FTA)に比べ、環太平洋経済連携協定(TPP)の先行が鮮明となってきた。・・・先送りするのは10月のTPP大筋合意の影響が大きい。RCEP交渉参加国は貿易戦略の中でRCEPをどう位置づけるか、再検討が必要になったためだ。・・・TPPには東南アジアからシンガポールやマレーシア、ベトナムが参加する。今後インドネシアやフィリピンなど参加に傾く国が増えれば、RCEPは形骸化し、中国はアジア太平洋地域での経済貿易秩序づくりの主導権を失いかねない。緩やかな…
[ 2015/11/30 00:01 ] コメント(5)
今週の注目すべき動きをピックアップすることにしました。 11/30(月) ・COP21(パリ、~12/11) ・日仏首脳会談(パリ) ・米中、米印首脳会談(パリ) ・IMF理事会 12/01(火) ・日・ルクセンブルク(EU議長国)首脳会談(ルクセンブルク) ・習近平・中国国家主席のジンバブエ訪問 12/02(水) ・エジプト総選挙終了 12/03(木) ・ECB定例理事会(フランクフルト) ※日・ブラジル首脳会談(東京)は中止 12/04(金) ・OPEC定例総会(ウィーン) ・中国・アフリカ協力フォーラム首脳会合(ヨハネスブルグ) 最大の目玉は何と言ってもCOP21。ポスト京都…
[ 2015/11/30 00:00 ] コメント(2)
JD世界情勢ブリーフィング
国際政治・経済の分析を仕事にしています。 東京大学法学部卒、スタンフォード大学院修了、元外交官。米国、中国、英国に数年間在住。 趣味は現地調査(70か国以上渡航)と適度な筋トレ。 ここでは世界情勢の読み解き方を解説します。 メルマガのご紹介 バックナンバー 総集編 メルマガ配信登録
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