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今回は日本経済について、簡単に触れてみたいと思います。 今年の日本経済の基本的な姿は、大震災からの復興需要によりある程度の底上げは期待できるが、海外経済の動向次第で上にも下にも振れ易いということと思います。 日本経済の基礎力である実質潜在成長率は、1%台半ばと言われます。要は成長しても精々1%少々の伸び。またこうした低体温経済ではデフレもなかなか解消されないのが基本ラインです。復興需要が上乗せされる分はマシですが、欧州経済の帰趨によりその上乗せ分を失いマイナス成長に陥るリスクも無視し得ないという感じでしょうか。…
[ 2012/01/16 00:00 ] コメント(2)
まず、ぐっちーの計らいにより、このコーナーの位置付けが格上げになりました。読者の皆様にお礼を申し上げます。ただ、プロフィールにある「ファンレターもお待ちしています。」という一文はぐっちーが勝手に書き加えたものですので、無視下さい。 さて、新年特集の2回目。今回は経済を取り上げます。日本経済の行方は世界経済に左右されるので、まずは世界経済から。 注目点は昨年に引続き、欧州経済、米国経済、中国経済を中心とする新興国経済です。 欧州経済については、昨年世界を揺るがしたソブリン危機、ユーロ危機の行方が最大の注目点であることは言うまでもありません。現に、円ユーロ相場が市場最安値を更新するなど、危機…
[ 2012/01/09 00:00 ] コメント(1)
新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。何週間書き続けることが出来るか自信はありませんが、肩の力を抜きつつ、取り敢えず頑張ってみたいと思います。 ブログを書き始め3度目の正月になります。過去2回同様、しばらく新年特集として、今年の注目点を整理してみたいと思います。流れとしては、政治、経済、その他の順を考えています。…
[ 2012/01/04 00:00 ] コメント(1)
今年最後の月曜日。何とか今年も52週間連続でブログを掲載することができました。お付き合い頂いた方々に感謝したいと思います。 今年は本当にいろいろなことがありました。私個人にとどまらず、多くの方にとって、そして現代史の中においても、忘れられない1年であったと思います。しかも、大震災や原発事故にせよ、欧州危機にせよ、あるいは金正日の死にせよ、今年1年で終わりの出来事ではなく、来年、そしてもっと長い間様々な形で日本や世界に影響を及ぼし続けると思います。 皆さん本当にお疲れ様でした。そして良い年末、年始をお過ごし下さい。 新年は、3が日はお休みをいただき、恒例の(と言ってもまだ3回目ですが)新年…
[ 2011/12/26 00:00 ] コメント(1)
私に不相応な大きなタイトルをつけ、「ユーロ」「原発」「アラブの春」に触れながら、過去2回民主主義について書いてきました。今回はその締めとなります。 前々回紹介した京極純一さんではないですが、民主主義(頭を数える)は人類の到達点のひとつと思いますし、私を含めその価値を認める人は多いと思います。しかし、民主主義には、意思決定の遅さ、あるいは民意が変わることに伴う深刻な後戻りの可能性など、コストを伴うことも事実です。その両者の上手い妥協点はあるのでしょうか。私は「立法と行政」の分離あるいは「中央銀行の独立」のような仕組みは、そうした妥協点を狙ったものと捉えています。…
[ 2011/12/19 00:00 ] コメント(2)
今回は原発の問題に触れます。少し前になりますが、大江健三郎さんが10月19日の朝日新聞(「定義集」)で「原発が潜在的核抑止力とは前例なき民主主義無視の議論」との原稿を寄せられました。大江さんは、福島の事故を契機に原発廃止を訴える先頭に立っておられますが、この寄稿で、「日本は・・・核兵器の材料になり得るプルトニウムの利用が認められている。こうした現状が、外交的には、潜在的な核抑止力として機能していることも事実だ」(読売新聞社説9月7日)、「原発を維持するということは、核兵器を作ろうと思えば一定期間のうちに作れるという核の潜在的抑止力になっている・・・原発をなくすということはその潜在的抑止力をも放…
[ 2011/12/12 00:00 ] コメント(3)
大仰なタイトルをつけてしまいました。2、3回にわたり民主主義について書いてみようと思います。今年もあと1か月を切りましたが、大地震と原発事故、欧州危機、カダフィ死亡(アラブの春)など、後世の歴史に残るであろう大事件が集中した1年でした。 この3つの問題はいずれも民主主義と深く関係します。アラブの春は独裁制から民主主義への移行という極めてストレートな形でつながりを持ちます。欧州危機では民主主義の限界が囁かれました。ドイツ等における原発廃止の動きは、民意をどう計るかという問題を投げかけています。このうち、欧州危機と原発の問題を題材に、民主主義を考えてみたいと思います。…
[ 2011/12/05 00:00 ] コメント(2)
最近、大王製紙とオリンパスの事件が世間を騒がせました。そして「日本型のコーポレートガバナンスは駄目」との議論が湧き起こっています---ちなみに、数回前にマスコミについて取り上げましたが、オリンパスに広告収入を依存する日本の全国紙がこの事件を当初殆ど取り上げなかったことも、併せて問題視されました。 事件の詳細は謎に包まれた面も多いですが、大王製紙では、オーナー一族である井川元会長に、大王製紙子会社から100億円の無担保融資が実行され、それがギャンブルに使われたとされます。オリンパスでは、解任された英国人前社長の証言と週刊誌報道を契機に、過去の有価証券投資損失の「飛ばし」の解消(隠蔽)のため、企…
[ 2011/11/28 00:00 ] コメント(1)
APEC首脳会議で野田総理がTPPへの参加を表明しました。与党内でも反対が強く政局への発展も噂されたこの問題。各省庁も反対派議員の会合に何度も呼ばれ、苦労しました。 ぐっちーはTPP参加に反対のようです。私は賛成派で意見は異なりますが、論理の一貫性という点で、ぐっちーの主張は彼の円高賛成論と整合的です。「日本は輸出で成り立っている国では最早ない」という点を前提に、「円高で国は潤う。TPPでは得るものが少なく失うものが大きい」というのが彼の立論です。逆に言えば、円安歓迎とTPP賛成も「日本は輸出で成り立っている。円安やTPPにより輸出を伸ばすことが大事」と論理が一貫します。…
[ 2011/11/21 00:00 ] コメント(3)
前回に続き日銀ネタです。少し古くなりますが、日銀の西村副総裁が9月30日に行った講演がとても興味深い内容なので、簡単に紹介しようと思います。 因みに、日銀では白川総裁ばかり目立ちますが、副総裁2名が総裁を支えています。1人は日銀出身の山口副総裁で、主に人事や組織管理面を仕切っていると噂されます。もう1人が学者出身の西村副総裁です。 http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2011/data/ko110930b2.pdf…
[ 2011/11/14 00:00 ] コメント(3)
Konan新・CRUのひとり言
1961年生まれ ぐっちーと同じ高校を卒業し、東京大学法学部に入学。30年以上「公」の世界を歩んだ後、最近民間に転じた元官僚。今回の連載再スタートでは、日本経済に焦点を当て、内閣府や日銀の公表物の解説などを極力分かりやすく行いたいと思います。 著者とメルマガのご紹介 メルマガ配信登録
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