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ロンドンオリンピックが幕を閉じました。ぐっちーが正直に今回のオリンピックへの「のめり込み」を告白していましたが、同級生の私もまさに同じ状況でした。考えてみると、私たちの世代は、東京オリンピックの微かな記憶、そしてメキシコ・ミュンヘンの強烈な記憶を共有していて、当時の体操やバレーボールの活躍にのめり込みました。オリンピックでの日本の活躍をみると、自分が小学生の頃に戻った気持ちになり、一段とのめり込んでしまうのかもしれません。 さて、その最中にもさまざまな「事件」がありました。竹島問題については後日取り上げようと思いますが、国内では何と言っても税と社会保障一体改革法案がついに可決、成立しまし…
[ 2012/08/13 00:00 ] コメント(2)
今回は、とても簡単に話題のLIBOR問題に触れます。最近とても有名になりましたが、London Inter Bank Offered Rateの略で、ロンドン市場での銀行間取引の際、資金の出し手がどの程度の金利を取り手に提示しているかを示す指標金利です。少数の大手銀行の数字に基づき計算されてきましたが、実態と異なる金利が報告されていたことが発覚し、関与したトレーダーの刑事責任、関係銀行の損害賠償責任、そして監督当局や中央銀行、特に英国の中央銀行であるBank of England (BOE)のタッカー副総裁の責任問題に発展しています。…
[ 2012/08/06 00:00 ] コメント(1)
少し前に公開された、メリル・ストリープ主演の「鉄の女」が話題になりました。映画自体は、最初からサッチャー元首相が痴呆症のような状態で登場する極めて重苦しいもので、2度見たいとは思いませんでしたが、サッチャー元首相の半生が良く描かれていたと思います。 さて、フォークランド紛争後人気絶頂となり、英国、そして世界に君臨したサッチャー元首相の転落の契機は「人頭税」でした。税金は通常何かに比例して課されます。収入、保有資産の額、有価証券や不動産の売買額、消費額など様々ですが、単純に言えば「何か」が大きくなるほど納税額が多く、「何か」が小さくなれば納税額が少なくなる(場合により免税される)点で共通の…
[ 2012/07/30 00:00 ] コメント(2)
前回はぐっちーに挑戦しました(笑)。今回は欧州中央銀行の役割について取り上げます。 日本でも中央銀行は窮地に追い込まれています。白川総裁の苦悩は相当なものと思います。ただ、日本の悩みは「通貨の信認が強過ぎる」ことです。円高が典型ですが、デフレも「1万円札で買えるものが増える」ことですから、通貨の信認向上を意味します。その意味で日本の悩みは贅沢な悩みです。他方、通貨の信認崩壊に悩むドラギ総裁の苦悩は、本当に大変なものと想像します。…
[ 2012/07/23 00:00 ] コメント(1)
ユーロの話しを続けます。以前ぐっちーが「地球最期の日」と書き話題になったことがありました。またユーロ問題が、現時点で世界の金融経済にとって最大の問題であることも事実です。しかし、ユーロは崩壊せず、ギリギリのところで踏み止まっています。この理由は何なのか考えてみたいと思います。今回はやや抽象的な理由を、次回は欧州中央銀行の存在を取り上げます。「ぐっちーは藤巻さんと同じ狼少年か」検証することにもなります(笑)。…
[ 2012/07/16 00:00 ] コメント(2)
3回にわたりユーロ問題を取り上げます。過去のこのコーナーでも何度か取り上げたことがあり、記憶されている方にとっては二番煎じ、三番煎じで申し訳ありません。今回は、ユーロがいかに壮大な実験であるか、逆説的に言えばその維持が如何に難しいか説明したいと思います。…
[ 2012/07/09 00:00 ] コメント(3)
先週は、前回の予想通り税と社会保障の一体改革法案が衆議院で可決されました。民主党の57名が反対票を投じ、週末にかけて小沢−輿石会談が行われ、今日にも小沢さんが去就を明らかにすると報道されています。数十名規模での離党を予想する向きが多いようです。自民党は当初は「厳しい処分が行われなければ参議院での議論に応じない」と分かりづらい主張を行っていましたが、最近は「造反を出し、心配をかけて申し訳なかった」との詫びが入れば審議に応じる姿勢に転じているようです。報道では「決める政治」への転換を歓迎する社説が複数出ています。世論調査では、法案可決に関しては反対が多く、他方、小沢さんの動きには支持が無い状況と思…
[ 2012/07/02 00:00 ] コメント(3)
最近の世間の話題は政局とユーロ問題です。いずれの問題も日々刻々事情が変わり、何を書いてもすぐ時期遅れになってしまうので、書くことを躊躇ってきましたが、割り切って書いてみようと思います。 先に政局を取り上げます。政局に関しては先週大きな動きがあり、今週山場を迎えます。そこで、今回はその予想編、次回は回顧編としたいと思います。先週の動きを大雑把にまとめれば、税と社会保障の一体改革(すなわち消費税)に関し民主、自民、公明の合意が成立し、国会の会期延長も決まりました。しかし、民主党内で小沢さんが反旗を翻し、今や50人は固めたとも報道されます。そうした中、26日にも衆議院での一体改革法案の採決が見込ま…
[ 2012/06/25 00:00 ] コメント(3)
消費税についての最終回です。現実の世界では与野党合意が成立し、衆院で議決されるか、会期が延長されるか、今週大きな山場を迎えますが、このコーナーではそうした現実を離れ、初回に「大事な問題。しかし同時にどうでも良い問題」と書いた真意を説明します。 よく統計学で「期待値」という言葉を用います。ある事象が起きる確率をα、ある事象が起きた場合に生じる事態の大きさをAとすると、α×Aが期待値です。例えばサイコロを振ると、1から6の目がそれぞれ1/6の確率で出るので、「サイコロを振った際出る目の期待値は(1+2+3+4+5+6)×1/6=3.5」となります。…
[ 2012/06/18 00:00 ] コメント(5)
今回は「消費税引上げの前に歳出削減を徹底すべき」との議論についての続きです。国債費と社会保障関係費について触れます。 国債費については、「普通国債残高709兆円、24年度予算上の利払費9兆8,546億円」の関係に注目したいと思います。後者を前者で割ると、発行した国債に平均毎年1.39%の金利を支払う計算です。ここで、突如実質経済成長を伴わない悪性なインフレになり、物価が前年比+5%上昇するとします。単純化して言えば、金利は「期待インフレ率+実質期待成長率+リスクプレミアム」であり、実質経済成長率は1.5%程度、リスクプレミアムは無視しうるとすれば、国債金利は6.5%程度に上昇します。これは今…
[ 2012/06/11 00:00 ] コメント(2)
Konan新・CRUのひとり言
1961年生まれ ぐっちーと同じ高校を卒業し、東京大学法学部に入学。30年以上「公」の世界を歩んだ後、最近民間に転じた元官僚。今回の連載再スタートでは、日本経済に焦点を当て、内閣府や日銀の公表物の解説などを極力分かりやすく行いたいと思います。 著者とメルマガのご紹介 メルマガ配信登録
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