2018/04/16 00:00 | 今週の動き | コメント(6)
今週の動き(4/16~22)
昨日は少し天気が崩れましたが、完全に春の陽気。土曜のゴルフは最高のコンディションで気持ちよくできました。スコアはともかくとして・・(笑)。
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先週の動き
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4/7(土)
・北朝鮮が非核化を協議する準備があると米側に伝えたと米政府高官が述べたとの報道
・米下院監視委員会がプルイット環境保護庁長官がエネルギー業界のロビイストに関連したコンドミニアムに住んでいる問題について調査を開始したとの報道
・南北実務者協議(板門店)
・マレーシア下院が解散(5/9に選挙)
4/8(日)
・トランプ大統領がシリアのアサド政権が化学兵器を使用した疑いについてアサド大統領、ロシア、イランを強く非難
・ホワイトハウスがマイケル・アントンNSC報道官の辞任を発表
・ボアオ・アジアフォーラム(海南省、~11日)
・サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が訪仏
・ハンガリー議会選挙(オルバン首相が率いる与党が大勝)
4/9(月)
・トランプ大統領がシリアへの対応について「48時間以内に重大な決断を行う」と発言
・ジョン・ボルトンが大統領補佐官に就任
・FBIがトランプ大統領の個人弁護士マイケル・コーエンの事務所を捜索
・イスラエルがシリアの空軍基地に対し9日未明に空爆を実施したとシリアとロシアが非難
・韓国検察が収賄罪等の容疑で李明博元大統領を起訴
4/10(火)
・習近平国家主席がボアオ・アジアフォーラムで外資規制の緩和と自由貿易の促進等を表明
・金正恩が党政治局会議で「朝米対話の展望」について分析、評価したと北朝鮮国営の朝鮮中央通信が報道
・ロ朝外相会談(モスクワ)
・河野外相が訪韓(~11日)
・ホワイトハウスがトム・ボサート大統領補佐官(国土安全保障・テロ対策担当)の辞任を発表
・フェイスブックのザッカーバーグCEOが上院公聴会でフェイクニュースと情報流出問題について説明
4/11(水)
・トランプ大統領がシリアに「ミサイルが来るぞ」とツイート
・ポール・ライアン下院議長が中間選挙に出馬せず引退すると発表
・ホワイトハウスがナディア・シャドロー大統領次席補佐官(国家安全保障・戦略担当)の辞任を発表
・フェイスブックのザッカーバーグCEOが下院公聴会でフェイクニュースと情報流出問題について説明
・北朝鮮の最高人民会議
・アゼルバイジャン大統領選挙(アリエフ大統領が4選)
4/12(木)
・トランプ大統領がシリアへの攻撃が「すぐに行われるかもしれないが、そうでもないかもしれない」とツイート、NSCがシリアへの対応を協議
・トランプ大統領がTPP復帰の検討をUSTRとクドロー補佐官に指示
・米上院で次期国務長官に指名されたマイク・ポンペオCIA長官の承認に関する公聴会が開催
・ホワイトハウスがリッキー・ワデル大統領次席補佐官(国家安全保障担当)の辞任を発表
・ロシア国防省がシリアの東グータにある反体制派武装勢力の最後の拠点ドゥーマにシリア国旗が上がったと発表
4/13(金)
・トランプ大統領がCIA工作員の身元漏えい事件をめぐりFBIに虚偽供述をしたとして有罪判決を受けたルイス・「スクーター」・リビー元副大統領首席補佐官に恩赦を実施
・中国共産党の宋濤・中央対外連絡部長が大規模な芸術団を率いて北朝鮮を訪問(~15日)
・米州首脳会議(リマ、~14日)
4/14(土)
・米英仏がシリアの「化学兵器関連施設」を攻撃
・シリアが東グータを支配していた反体制派武装勢力が完全に撤退したと宣言
●米英仏のシリア攻撃
トランプ大統領は、木曜の時点では「Could be very soon or not so soon at all!(すぐに行われるかもしれないが、そうでもないかもしれない)」として(「容疑者は1人あるいは複数で逃走」「犯人は男性といわれているが、女性である可能性も否定できない」「犯人は公園に土地勘があるか、もしくは通りすがりの人物」・・といった元警視庁課長のコメントを思い出します)、月曜に自ら設定したデッドラインを白紙に戻していましたが、その直後の週末にいきなりの攻撃。
昨年4月に続く2回目の攻撃となりますが、このときと同じ「奇襲」のイメージを演出した感があります。
・「トランプ政権のシリア攻撃」(17/4/10)
まず前回と比較すると、今回は規模が2倍(ミサイル105発)、英仏との共同作戦という形をとっている点が異なります。
今回、当初はすぐに攻撃するとみられたのに決定が引き延ばされた理由は、これらの作戦の準備に時間がかかったためでしょう。
まず、英仏を巻き込むためには化学兵器使用の証拠を確認することが必要不可欠でした。特に英国は、イラク戦争で大量破壊兵器の存在が確認できなかったのに米国に味方したという苦い思い出があり、メイ首相も最大限の注意を払う必要がありました。
また、どのような攻撃にするかについては、シリアへの介入を最小限にとどめたいと考えるトランプの意図と攻撃を前回よりも効果的にする要請を両立させる必要があり、政権内で相当な議論が行われたとみられます。
もっとも、マティス国防長官は「一度限りの攻撃」であることを明言しており、この点は前回と変わりありません。上記の政権内での議論を反映した結果、ここに落ち着いたのでしょう。シリアに展開するロシア人の戦闘員に攻撃が波及しないようにすることで、ロシアとの直接衝突を避けるという要請も働いたと考えられます。
・「シリアとトルコの激突の危機」(2/28)
結論として、攻撃の有効性、すなわち一回きりの攻撃でどこまでアサド政権に影響を与えることができるかについては懐疑的な見方があります。
では、それでもなお最終的にシリア攻撃に至った理由は何か。現時点では数少ない情報から推測するほかありませんが、とりあえず考えられるポイントを述べます(※メルマガに限定)。
●トランプの奔放な言動
前述のとおり、シリア攻撃をめぐってトランプの発言は激しくブレました。
特に一度は「48時間」というデッドラインを設定したのに、その発言を後から撤回したのは異様でしたが、これは、かつてオバマが化学兵器使用をシリア攻撃の「レッドライン」としたことについて、「攻撃するタイミングを公言するのは愚か」「攻撃するときは黙ってやれば良い」とトランプが批判したことが背景にあったと考えられます。
メディアから、あなた(トランプ)がやったことはオバマとまったく同じですよね、と突っ込まれ、おそらく後になって「奇襲」を演出したいと考えたのでしょう。いずれにしても非常に軽率な言動です。
こうした思いつきの行動は今に始まったことではありませんが、それにしてもこのところ、トランプの発言は奔放さを増しています。ツイッターの投稿数も増加しています。
先週、ストーミー・ダニエルズの口止め料支払いをめぐり渦中の人となったトランプの個人弁護士マイケル・コーエンの事務所の捜索がありましたが、これはロシアゲートの捜査を担当するロバート・モラー特別検察官の要請に基づくものだったといわれており、これに対しトランプは、これは「この国への攻撃だ」「魔女狩りが続いている」「弁護士・依頼者間の秘匿特権は死んだ!」として、モラー特別検察官とロッド・ローゼンスタイン司法副長官の解任をにおわせました。サンダース報道官も「大統領は解任する権限をもっている」という挑発的なコメントを公言しています。
たしかに弁護士の事務所を捜索(=秘匿特権の侵害)、それも口止め料というロシアゲートとは直接の関係がない事件を理由にすることはかなり異例の事態で、トランプの気持ちは分からなくもありません。
一方、もう一つトランプが驚きの行動に及んだのはジョージ・W・ブッシュ政権時代にチェイニー副大統領の首席補佐官だったスクーター・リビーへの恩赦です。
チェイニーはブッシュ政権の「影の大統領」と言われ、その腹心であるリビーは政権内の実力者の一人でした。日米関係にも大きな影響力をもっていた人物です。そのリビーは、ガボン大使の妻だったヴァレリー・プレイムがCIA工作員であることを政府高官が漏洩した事件について偽証罪等の有罪判決を受けました。情報漏洩の責任者はチェイニー、カール・ローヴ、リチャード・アーミテージであり、リビーは彼らを守るために犠牲になったといわれ、当時、ブッシュ大統領は大統領権限で執行猶予に減刑しました(恩赦を望んだチェイニーとの間で亀裂が生じたといわれている)。この「プレイム事件」は当時、私もワシントンDCにいたのでよく覚えていますが、米国を揺るがした大事件でした。
トランプはリビーのことはまったく知らないが、不当な扱いを受けてきた人物であると聞いており、恩赦を決定したと述べています。かなり唐突な行動で、真相は分かりませんが、おそらくロシアゲートをめぐり自分に協力して有罪になった者には恩赦を出すというメッセージだろうとみられています。
このように、トランプの言動が奔放になり、解き放たれた感が強まっています。グローバリストが排除され、更迭が噂されるジョン・ケリー首席補佐官の規律が弱まっていることが影響しているのでしょう。
一方、ホワイトハウスで新たに影響力を高めるとみられるのが、新大統領補佐官のジョン・ボルトンです。
大統領補佐官に就任するタイミングでアントン報道官、ボサート、シャドロー、ワデルの3人の大統領次席補佐官というホワイトハウスのスタッフが立て続けに辞任。
アントンはスティーブン・ミラー大統領上級顧問、セバスチャン・ゴルカ元大統領次席補佐官と並ぶバノン一派(アメリカ・ファースト組)。ボサート、ワデル(キャスリーン・マックファーランドの後任)、シャドロー(ディナ・パウエルの後任)は政府経験が長い主流派。政府経験は長いが異端派であるネオコンのボルトンとはいずれもウマが合わず、ホワイトハウスを牛耳るためにボルトンが追放したものと噂されています。
以下の記事で述べたとおり、ボルトンはマイク・ポンペオ次期国務長官とともに、これから政権の外交・安保政策に大きな力を振るうとみられます。日本政府にとっても最重要のキーパーソンになるでしょう。
・「ジョン・ボルトン新大統領補佐官」(3/27)
●ライアン下院議長の引退表明
ポール・ライアン下院議長が11月の中間選挙には出馬せず、来年1月の任期満了をもって議員を引退するという衝撃の発表。
ライアンはまだ48歳と若く、共和党きっての理論派であり、12年大統領選挙ではミット・ロムニー候補の副大統領候補であり、将来の大統領候補との呼び声も高い有力な政治家です。
ライアンの引退は中間選挙の展望と共和党の将来に大きな影響を与えることになります。今週解説します。
●ボアオ・アジアフォーラムと米中の「貿易戦争」
今年のボアオ・アジアフォーラムには習近平国家主席が15年以来3年ぶりに出席。
フィリピン、シンガポール、パキスタン、モンゴル、オランダ、オーストリアから首脳が参加。例年にはない盛り上がりを見せました。
習近平は講演で、外資の市場参入規制の大幅緩和、投資環境の整備、知的財産権の保護、輸入の拡大の4つの市場開放策を早急に進めると表明。これに対しトランプはツイッターで「感謝する!」と応じました。しかし、金融と自動車の規制緩和などすでに表明していたものの焼き直しが含まれ、どこまで期待できるものかと冷ややかに見る声もあります。
米中の「貿易戦争」の展望について少し補足します(※メルマガに限定)。
●ハンガリー議会選挙
ヴィクトル・オルバン首相率いる与党「フィデス・ハンガリー市民連盟」が3分の2の議席を獲得する大勝。これで反移民・反EU路線、強権体制、ジョージ・ソロス攻撃に拍車がかかることが予想されます。
極右のポピュリスト政党「ヨッビク」は議席を伸ばせず党首が辞任しましたが、それでも第2党を保ち、フィデスと合わせると70%が反移民政党ということになります。
・「ポピュリズムとは(1):欧州の現状」(3/14)
東欧ではハンガリーとポーランドが強権を強め、ハンガリーは親ロシア路線をとっています。タイミングを見てこのあたりも取り上げます。
●アゼルバイジャン大統領選挙
3選を果たしたイルハム・アリエフは初代大統領のヘイダル・アリエフ(93年のソ連崩壊から10年間大統領)の長男です。世襲のアリエフ王朝が続きます。
旧ソ連圏(中央アジア、南コーカサス)では、ソ連崩壊後に指導者となった者が長く君臨するケースが多く、カザフスタンのナザルバエフ、タジキスタンのラフモンは今なお大統領の座にあります。
ウズベキスタンのカリモフは16年に死去(腹心のミルズィヤフが後継者)。トルクメニスタンのニヤゾフは06年に死去(腹心のベルディムハメドフが後継者)。
キルギスのアカエフは05年に「チューリップ革命」で逃亡、その後大統領になったバキエフも独裁者になりましたが10年に大規模デモが起きてこれも逃亡。その後のアタンバエフ、現在のジェーンベコフは穏健な民主制を実現しています。
ジョージアのシェワルナゼは03年に「バラ革命」で辞任しましたが、その後大統領になったサアカシュヴィリは強権を発揮して国は混乱。しかしサアカシュヴィリは辞任し、現在政情は安定しています。
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今週の動き
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4/15(日)
・中国の王毅外相が訪日、日中外相会談(東京)
・アラブ首脳会議(サウジアラビアのダンマン)
・北朝鮮の太陽節(金日成の誕生日)
4/16(月)
・日中ハイレベル経済対話(東京)
・EU外相理事会(ブリュッセル)
・英連邦首長会議(ロンドン)
4/17(火)
・安倍首相が訪米(~20日)、日米首脳会談(フロリダ)
・コミー前FBI長官の回顧録が発売
・台湾の蔡英文総統がアフリカ訪問(〜21日)
4/18(水)
・日米首脳会談(フロリダ)
・サウジで映画上映が解禁
4/19(木)
・日ロ戦略対話(モスクワ)
・キューバのラウル・カストロ国家評議会議長が退任し新議長任命
4/20(金)
・G20財務相・中銀総裁会議(ワシントンDC)
4/22(日)
・パラグアイ大統領選挙
●日米首脳会談
今までの安倍・トランプ首脳外交は、和気あいあいと親睦を深めることに尽き、以下の記事で述べたように、それは十分に功を奏してきました。
・「トランプ時代の日米関係」(17/8/17)
しかし、今回は北朝鮮と通商問題という重い課題が安倍首相にのしかかります。ある意味で初めてトランプと真っ向からぶつかることになります。これまでにない厳しい会談になるでしょう。
なお、「先週の動き」にあるとおり、首脳会談の直前のタイミングでトランプのTPP復帰検討発言が出ました。もっとも、その考え自体はダボス会議ですでに出されたものであり、新味はありません。
・「ダボス会議」(1/29)
米国の要望に合わせてTPPの内容を修正するのは至難の業であり、短期間でどうこうできる話ではありません。トランプにはメキシコや日本との二国間交渉の取引材料にする、あるいは中国を牽制するためのツールに使うという意図もあるかもしれません。いずれにしても今回の首脳会談で進展が望める段階にはないでしょう。
通商問題も日本側が何を提供できるかが問われており、グローバリストが駆逐された現状においては、状況を改善することは極めて難しいでしょう。それどころか、日米FTAや安全保障問題とのリンクを含め、今後さらなるプレッシャーを受けるリスクがあり、それを回避するので精一杯かもしれません。
したがって、日本側としては、通商問題については期待を高めず、北朝鮮に注力する・・というのが基本方針になると思われます。
●コミー前FBI長官の回顧録
ジェームズ・コミーの回顧録が発売されますが、初版は85万部に上り、早くもベストセラーになると言われ、米国で大きな話題を呼んでいます。
内容は発売前からコミーのツイッターや報道で出ていますが、トランプを「マフィアのボス」と呼び、倫理に欠け、真実に向き合わず、米国にとって災難であると痛烈に批判。トランプはこれに激怒してコミーを「slimeball(むかつく奴)」とツイートしています。
タイトルは『A Higher Loyalty: Truth, Lies, and Leadership(より高い忠誠心:真実、嘘、リーダーシップ)』。トランプから「マフィアのボス」のごとく自らに対する「忠誠」を要求された体験を踏まえつつ、公務員である自分に要求されるのは中立的な立場から国家、制度、組織に奉仕するプロとしての「より高い忠誠心」であるという意味を込めたようです。
コミーは、民主党(ヒラリー・クリントン)に対してはEメールゲート、共和党(トランプ)に対してはロシアゲートと政治的に偏向せず職務を遂行しており、このタイトルは「看板に偽りなし」として多くの人が高く評価しています。
●サウジの映画解禁
ムハンマド・ビン・サルマン(MbS)皇太子が主導する映画解禁を含むサウジの文化開放については以下の記事で解説してきました。
・「サウジアラビアの新時代(1)/(2)」(17/10/3・4)
・「サウジの文化改革」(17/12/18)
・「サウジの人事異動」(3/5)
記念すべき初上映作品は『ブラック・パンサー』とのことです。
初の黒人のマーベルヒーロー映画ということで話題を呼んだ作品ですが、単純にアクション・ヒーローという典型的なハリウッド作品、そして最新の大ヒットということで選ばれたのでしょうか。なんとなくMbSの好みに通じる気もしますが・・(笑)。
上記記事で述べたとおり、MbSは日本のアニメが大好きですし、「コミコン」(=コミケ)もありましたから、そのうちジブリや『君の名は』などやるのかも・・と思ったら、既にMbSの財団が関わるサウジの会社「マンガプロダクションズ」が東映と合作アニメを作っているようです。
なお、映画館では男女同席も認められたとのこと。これもサウジでは急進的なことです。どんどん変貌していくようです。
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あとがき
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映画『ブレードランナー2049』を見ました。
『ブレードランナー』は私の世代(正確には私の少し上の世代)にとって特別の思い入れがある作品で、色々な解釈ができるエンディングも当時は非常にめずらしかったこともあり、続編と聞くと「いいのかなあ」と複雑な気分でしたが・・楽しめました。
まず映像美。元祖『ブレードランナー』のサイバーパンクの世界観に『プロメテウス』『エイリアン:コヴェナント』のクオリティが合わさって、作品全体がリドリー・スコットの手によるとてつもないアートです(訂正:コメント欄で指摘があったようにリドリー・スコットは本作の監督ではありません)。
ストーリーも、正直、終盤の展開は「?」の連発でしたが(笑)、一方、かつて旧作や『ターミネーター』で描かれたアンドロイドに脅かされる人類という視点から、本作や『エイリアン:コヴェナント』のようにアンドロイド側からの視点を描くというのが当たり前のようになってきて、もうそういう時代になっているのだなあ・・と考えさせられます。
その中で、ずっと変わらないものもある・・と感じさせるのがハリソン・フォード。80年代の前作から、そのまま年をとって登場、そして父親になり・・というのが『スターウォーズ 最後のジェダイ』とかぶって、これはハン・ソロなのかデッカードなのか・・まあどっちでもいいか・・(笑)と思ったり。
日本語の看板とレイチェルとのやりとりとか、前作を見た人には懐かしさがこみあげる場面もあり、これもまた『スターウォーズ』的です・・私は好きですが(笑)。
しかし、前作を見た人、それもかなりコアなファンでないとおそらくついていけない内容です。そこは完全に振り切っているようです。時間も160分というハリウッド映画には異例の長さ。リドリー・スコット御大のやりたい放題でしょうか。商業性より作家性を優先というのも好感がもてました。
それから、アンドロイド側の視点の物語といえば、愛。このテーマはいつも切ないですね。昔、『絶対彼氏』というもこみち主演のアンドロイドの恋愛ドラマがありましたが、コメディーながらラストがとても切ない(もこみちの大根演技もアンドロイド役にはぴったりでした)。本作では主人公の恋人アンドロイド(ホログラム)のけなげな振る舞いが本当にかわいらしく、そして切ない。この作品のテーマである「人間よりも人間らしく生きる」を体現する一つの重要なポイントと思います。
最後に、大谷翔平。先週も規格外の快進撃・・これはもう止まらないですね。ハリさんとエモやんのコメントが気になります・・(笑)。
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6 comments on “今週の動き(4/16~22)”
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ご了承のうえ、ご利用ください。
関白殿の支持率低下・・低迷・・
20%代乱入・・
低気圧・・
どうなされるのか・?
奥方・・皿を一枚一枚数える皿屋敷になるのか・?
手打ちするには遅すぎたか・・・
( ^ω^)・(笑
『シリア攻撃に至った理由』、危うい、ですね。
ただ、ここまでのトランプの言動からも、納得の検証内容、、、イラク戦争の二の舞にならないとよいのですが。
それに、トランプの週末のTwitterはコミーとシリアばかりで、特にコミ―ネタはひどい・・・(苦笑)
今週の日米首脳会談でも何が飛び出すか、、、興味深くもあり、恐ろしくもある1週間ですね。
ライアン下院議長の引退宣言は驚きですね。好き勝手しゃべっているトランプさんの背後でペンス副大統領と薄笑いを浮かべ立っている姿は、さながらマフィアのボスかメフィストフェレスの如く、トランプさんを後ろからあやつり踊らせて悪評と非難はみんな背負ってもらい、共和党は議会の議席や実利を得て、この世の春を謳歌してるように思ってました。
しかし、側近が次々辞めてるところを見ると、トランプさんって、身内以外は使用人のさながら田中真紀子さんのような方なのかもしれませんね。近くにいるのが耐えられないくらい嫌になるのかなあ。ホワイトハウス、田中真紀子外相時代の外務省のような雰囲気かもしれませんよ。面従腹背って、言葉が英語でもあれば浸透してるかもね。
トランプさんも大統領の権力の大きさ、体感的にものにして使いこなしている感じだし、国内問題で力が落ちてることを見透かされてる安倍総理今度の会談は足元を見られ本当に苦労するかもしれませんね。
しかし、こんなに弱くなっちゃうとは・・・憲法改正が消えそうなのはともかく、トランプさん、プーチンさんと良好な関係で安倍内閣でもしかしたら北方領土問題決着するんじゃないかって夢見てたのでこの体たらくは残念です。
鳩山さんのときも期待したんだけど、明後日の方向の沖縄に力入れちゃったし、安倍さんもなんかタイミング掴めなかった感じだし、遠い夢かなあ。
「ブレードランナー」観て、おもしろかったって感情の記憶はあるんだけど、中身が思い出せない。青色発光ダイオードのような色彩のジェットコースタームービーのような感じだったかなあ。SF映画って、上手く思い出せないんですよね。
本格派のSFを読むための読解力と知的体力がないので、フィリップ・K・ディックで読めたのは宮部みゆき編のホラーアンソロジー「贈る物語 Terror みんな怖い話が大好き」所収の短編「変種第二号」だけです。(このアンソロジーは怖いというより面白いのでお薦めです。)
エリソンの「宇宙の中心で愛を叫んだけもの」も最初で挫折しましたし、泣けるSFの代表と言われている、「アルジャーノンに花束を」は私の知的水準が足りず、泣けませんでした。
ただ面白かった「ブレードランナー」の続編は観てみたいです。続編と「絶対彼氏」で思い出したのですが、おそらく「絶対彼氏」のモチーフになった小説、タニス・リーの「銀色の恋人」はとても泣ける(自分の意志をもった)アンドロイドものとしてお薦めです。性愛ものでもありますが、女性に薦めても抵抗なく読める小説です。
私にとって、これと「たったひとつの冴えたやりかた」、「冷たい方程式」が泣けるSFのベスト3です。(他にもあるけど、思い出すのが大変なので)
ふっと気になったのですが、エリート官僚って、警戒心が抜けてるもんなのですか?
経産省審議官のケース、国と県・市町村って所属が違う一般職公務員同士の打ち合わせをすればメモが残るのは100%確実ですし、気持ちよく(安心させたかったのかもしれませんが)水戸黄門の印籠みたいに総理案件って言えば、当然残るでしょうし、財務事務次官さん、記者さんってボイスレコーダー持ってるの当たり前。自分の足を引っ張る存在自体がアウト・オブ・眼中なんでしょうか。
どちらも人は良さそうなのでちょっと気になりました。
間違えてませんかね
映画の感想はともかく、監督はリドリースコットではありません。
上手に引き継いでるけど
尚、制作には関わっているのでその意味で書かれてるのなら別ですが
おっしゃるとおりですね。私の勘違いでした。失礼しました。
誤解のないように訂正を入れておきます。