2018/03/27 05:00 | 米国 | コメント(3)
ボルトン新大統領補佐官
■ トランプ米大統領、マクマスター補佐官を解任へ 後任にボルトン氏(3月23日付BBC)
マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)の辞任とジョン・ボルトンの後任指名(4月9日就任予定)。
この展開は以下の記事で指摘したとおりであり、想定の範囲内です。
・「トランプ政権の人事刷新の動き」 (3/20)
上記記事ではボルトンのプロファイルと今後の展望について解説しましたが、あらためて述べると、ボルトンは、外交の超タカ派である「ネオコン」の代表格であり、ブッシュ政権で国務次官を務めたときにはイラク戦争を支持し、開戦に至る決定に影響を及ぼした人物です。
北朝鮮とイランについては、かねてよりその体制を強く批判し、レジーム・チェンジの必要性を何度も公言してきました。その思想は変わっていないとみられます。
このタイミングでボルトンが大統領補佐官に就任し、トランプ大統領とマイク・ポンペオ国務長官と組むことは、北朝鮮とイランに対する政策の強硬化を強く示唆します。
そして、北朝鮮といえば、北朝鮮の政府高官がスウェーデンとフィンランドに訪問し、米韓と協議しています。
■ 北朝鮮とスウェーデンの会談終了、米朝首脳会談の具体的発表なし(3月18日付AFP)
■ 北朝鮮と米韓がフィンランドで会議、非核化話し合わず=ソイニ外相(3月20日付ロイター)
しかし、いずれにおいても米朝首脳会談に関する発表は何もありません。
以下の記事で述べたとおり、北朝鮮は、トランプが「金正恩に会う」と述べた後、メディアを含め、完全に沈黙を貫いています。
・「トランプ政権の人事刷新の動き」(3/20)
ようやく3月20日に北朝鮮の国営・朝鮮中央通信が「北朝鮮の対話・平和攻勢は、望んでいたことがすべて手に入り、自信を得たことの表れだ」との記事を出しましたが、ここでも米朝首脳会談への言及はありません。
一方、文在寅大統領は米朝韓の3か国首脳会談もあり得るとの大胆発言。
■ 韓国大統領、米朝韓の3カ国会談の可能性に言及(3月22日付CNN)
この一連の動きには、個人的に、どうも強い違和感をおぼえています。
ということで、今回は、まずボルトンについて説明を補足します。具体的にはネオコンとトランプ政権の関係、そしてボルトンの個性について解説します。
その上で、北朝鮮をめぐる憶測について、日本の政局にも言及しつつ、踏み込んだ話を述べます。
※ここから先はメルマガで解説します。
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あとがき
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映画『シェイプ・オブ・ウォーター』を見ました。
『パンズ・ラビリンス』と比べると雰囲気はずっと明るく、ギレルモ・デル・トロ監督独特の残酷描写も抑えられ(それでもダークな面はありますが)、これならアカデミー賞を獲っても安心と思いました(笑)。
ファンタジーの形を借りて現実世界のマイノリティ(異形の人)への差別を相対化する寓意は、この監督の他の作品にも見られる特徴ですが(異形の人には監督のようなオタク的な人も含まれるのでしょう)、この作品では、1960年代の米国社会におけるマイノリティ差別の様子も描かれています。
主人公の親友である年配者がレストランでゲイと分かるとすぐに冷たい扱いを受けるところなど、この時代の空気が伝わってきます(この時代はゲイの概念も曖昧なので言動を良く見ないと分からない)。これ以外にも当時の米国社会と文化が緻密に描写されていて、その点も個人的には楽しめました。
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3 comments on “ボルトン新大統領補佐官”
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カーター元大統領に言わせると、ボルトンは「worst mistakes」で「disaster for our country」とか
JDさんのおっしゃる、フリクションは間違いなく起こりそうですね・・。
そして、タイムリーな北朝鮮情勢。やっと動き出しましたが、韓国や米国がどう絡んでくるか、、、
日本もそろそろ森○問題、終わりにしませんか?(笑)
文・喜劇役者にして・・
悲劇役者・・
三文役者・・・
( ^ω^)・・・(笑
メルマガ毎回楽しみにしてます♪
トランプ政権、また新しい名前がたくさん出てきてなかなか話について行けませんが、そんな展開が面白いので、今後も楽しみです。
デルトロ監督の「パンズ・ラビリンス」の話が出ましたね。
女の子がお菓子を食べてしまうシーンが好きで、そのシーンで「しょうがないよね、女の子だし」と、主人公が普通の女の子だと思い出すのですが、最近のトランプ政権も「しょうがないよね、トランプだし」な感じになってきてるのかな?と、重ねてしまいました(笑)
デルトロといえば、来月公開のパシフィックリムの続編も楽しみです。