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今回から数回にわたり、消費税問題を取り上げます。結論を先取りすると「極めて重要な問題。しかし同時にどうでも良い問題」とのやや変な主張をしようと思っています。流れとしては、消費税問題に関するいくつかの立場に触れた後、「仮に消費税を引き上げなければどうなるか」考えてみようと思います。…
[ 2012/05/28 00:00 ] コメント(3)
何回か前に国際問題について取り上げましたが、また最近気になることがいくつか出てきました。ミャンマー、イラン、北朝鮮について簡単に触れたいと思います。 ミャンマーでは、先般民主的な選挙が実施され、スー・チーさんも当選しました。大きな進展です。本件で気になったのは、「同国を支援するため、過去の円借款3千億円分の債権放棄を行ったうえで、新たな円借款を開始する」との話しです。個人的に放棄に反対ではありませんが、二重ローン問題で苦しまれている方からみれば羨ましく映るでしょうし、よく思い切ったものと半ば感心しました。 ミャンマーは東南アジアにおいて地理的に重要な位置を占め、かねてより中国が大きな投資を…
[ 2012/05/21 00:00 ] コメント(1)
今回から消費税問題を取り上げる積もりで、既に2回分書き溜めたのですが、また少し気になることがあり、余り遅くならないうちに触れておきたいと思いました。今回は原発、次回は国際関係です。 以前このコーナーで東電問題について書いたことがあります。私は原発について「50年程度の長期でみて縮小方向としても、当面は稼働維持しかない」との超現実派です。他方、橋下大阪市長を含め世論は「停止・廃止」に振れているように感じます。…
[ 2012/05/14 00:00 ] コメント(4)
今回は恒例の日銀展望レポートの紹介です。改めての解説はもう不要かもしれませんが、このレポートは、日銀が毎年4月末と10月末の2回公表し、わが国経済・物価の見通しや金融政策運営の考え方を総括的に示す、日銀のもっとも重要なレポートです。経済・物価見通しでは具体的な数字が示され、日銀の考え方を分かりやすく理解できますし、レポートの付録には様々なグラフや図表が掲載され、とくに経済学部生には良い資料と思います。 また、今回は事前の金融緩和報道が過熱し、実際、展望レポートと合わせ、「金融緩和の強化について」も発表されました。 http://www.boj.or.jp/mopo/outlook/gor1…
[ 2012/05/07 00:00 ] コメント(1)
今回は軽く、最近話題の東大秋入学の話しについて。私も留学時、秋入学を実体験し不思議な感覚に襲われました。春か秋か、論理的にどちらが正しくどちらが間違いということがあるはずもなく、どうでも良い議論かもしれません。それでも秋入学は日本社会にそれなりのインパクトを持つと思います。…
[ 2012/04/30 00:00 ] コメント(3)
中央銀行シリーズ最終回。今回は中央銀行の政策の限界に関する哲学編です。今回は前3回に比べ抽象的で分かり難いと思いますが、ご容赦下さい。 この点に関し最近とても象徴的な出来事がありました。ギリシア債務カットの際、欧州の中央銀行であるECB保有分は債務カットの対象から外され、債務カットによる直接的な損失を被りませんでした。なぜECBはこうした特権を享受したのでしょうか?…
[ 2012/04/23 00:00 ] コメント(2)
前回までは中央銀行に関するいわば基礎編でした。今回と次回で、中央銀行は金融政策面でどこまで踏み込めるか、私なりの考え方を記そうと思います。今回は実務編、次回は哲学編の位置付けです。 実務編の出発点は、前々回説明した「中央銀行は銀行である」ことです。中央銀行が市場に資金を供給する際、民間銀行から国債等の資産を購入し、その代金を預け金に振り込むという話しです。このことから2つの「限界」を指摘することが出来ます。…
[ 2012/04/16 00:00 ] コメント(1)
中央銀行について2回目です。今回は前回の「中央銀行は銀行である」という整理を出発点に、金融の緩和(引き締めでなく)を例にとり、中央銀行に何ができるか整理したいと思います。 まず思い浮かぶのは、「金利の引下げ」です。ある世代以上の読者の方は「公定歩合」という言葉をご存知と思います。これは日銀が民間銀行に貸し出す際の金利を意味し、その引下げが金融緩和の最も普通な手段でした。因みに、現在は公定歩合という言葉は使われなくなり、「基準貸付利率」という言葉が用いられています。そして、日銀が金利引下げのターゲットとするのは、日銀から民間銀行への資金供給金利ではなく、インターバンク市場(民間銀行間でお金を貸…
[ 2012/04/09 00:00 ] コメント(1)
3、4回にわたると思いますが、中央銀行について書いてみたいと思います。 世界的に今ほど中央銀行が注目されている時期は無いかもしれません。日本では根強い日銀批判がありますが、米国、そして中でも欧州でその政策に大きな注目が集まり、世界を救えるのは中央銀行だけといった期待も高まっています。他方、そうした期待と現実の政策の乖離が大きいことも事実です。中央銀行にできることは何か、なぜ期待と現実は乖離するのか、私見を書いてみたいと思います。 今回はその出発点として、日銀を例にとり、中央銀行の資産・負債構造や、中央銀行はなぜ収益を生むのか、お札の信用はどう維持されるのかといった点を解説したいと思います。…
[ 2012/04/02 00:00 ] コメント(4)
今回はAIJ問題について。ぐっちーのブログを読んでいて(例のcoming outです(笑))、ある方から聞いた話しを思い出しました。その話しは次の通りです。1990年代、損失補てん問題に関しそのリストをすっぱ抜き、新聞協会賞を受賞したのは当時の日経の超敏腕記者でした。ところが、リストこそ抜けなかったものの、損失補てん問題を最初に取り上げた、これまた優秀な記者がいたそうです。その記者こそ、読売新聞に在籍していた、あの前巨人軍GMの清武さんでした。結局、これらの報道以降、証券会社は顧客の損失の補てんが出来なくなりました。そうなると顧客の損失は店晒しになります。顧客によっては自力で何とか処理しました…
[ 2012/03/26 00:00 ] コメント(1)
Konan新・CRUのひとり言
1961年生まれ ぐっちーと同じ高校を卒業し、東京大学法学部に入学。30年以上「公」の世界を歩んだ後、最近民間に転じた元官僚。今回の連載再スタートでは、日本経済に焦点を当て、内閣府や日銀の公表物の解説などを極力分かりやすく行いたいと思います。 著者とメルマガのご紹介 メルマガ配信登録
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