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■中国の南シナ海領有権主張、法的根拠なし 常設仲裁裁判所(7月13日付BBC) 東アジアに激震が走った仲裁判断。報道に出ているとおりですが、衝撃的な内容でした。ここまでフィリピンに一方的に有利な結果になると予想した人はおそらくいなかったでしょう。 この仲裁判断は、政治的にも法的にも極めて興味深いポイントを含んでいます。今回は政治面でのインパクトを取り上げます。 まず、仲裁判断の内容を確認しましょう。 仲裁判断は、領有権や境界画定について一切判断を行っていません(この点については次回詳しく説明します)。しかし、中国が唱える「九段線」の法的根拠と排他的経済水域に基づく権利は明確に否定されて…
[ 2016/08/03 00:00 ] コメント(4)
梅雨が明けましたね。私は千葉でダイビングをしてきました。サメやエイとのスキンシップを楽しみました(笑)。 先週の動きです。 7/24(日) ・ワッサーマン・シュルツ民主党全国委員長が党大会閉幕時の辞任を発表 ・バイエルンの音楽祭会場近くで自爆テロ 7/25(月) ・民主党全国党大会(フィラデルフィア、~28日) →ヒラリー・クリントンを大統領候補に指名 ・日・ASEAN外相会議(ビエンチャン) ・米・ASEAN外相会議(ビエンチャン) ・中・ASEAN外相会議(ビエンチャン) 7/26(火) ・東アジアサミット外相会議(ビエンチャン) ・ASEAN+3外相会議(ビエンチャン) ・AS…
[ 2016/08/01 00:00 ] コメント(2)
■ トルコ大統領、非常事態宣言を発令 クーデター未遂受け(7月21日付ロイター) 週末の7月15日に突然発生したクーデター未遂。 その後のエルドアン大統領の反対派を制圧する動きは凄まじく、軍人、裁判官ら数千人を拘束、さらに警察官、公務員、教員も含めると6万人に解職・停職処分が出されたといいます。 コメント欄で皆さんからいただいた質問も含め、重要なポイントを整理します。 ●クーデターの背景 これまでお伝えしているとおり(「トルコの政策金利据え置きと総選挙」、「トルコ総選挙」、「トルコの再選挙」)、エルドアンは憲法改正によって大統領の権限を強化し、スルタンのごとくトルコに君臨することを追…
[ 2016/07/27 00:00 ] コメント(4)
先週は講演などが立て込み、更新が滞りましたが、取り上げるべきニュースが沢山あるので、今週は頑張りたいと思っています。 さて、先週の動きです。 7/18(月) ・共和党全国党大会(クリーブランド、~21日) →ドナルド・トランプを大統領候補に指名 7/20(水) ・エルドアン大統領が非常事態宣言 ・英独首脳会談(ベルリン) →年内は離脱通告なし 7/22(金) ・ミュンヘンで銃乱射事件 7/23(土) ・ヒラリー・クリントンが副大統領候補にティム・ケイン・バージニア州上院議員を指名 ・カブールで爆発テロ →「イスラム国」が犯行声明 ・G20財務相・中銀総裁会議(成都、〜24日) …
[ 2016/07/25 00:00 ] コメント(5)
先週の動きです。 7/12(火) ・南シナ海に関する仲裁裁判判断 ・テリーザ・メイ内相が英国首相に就任 ・バーニー・サンダースがヒラリー・クリントンを正式に支持 7/14(木) ・メイ首相が新内閣の陣容を発表 ・北朝鮮、南シナ海領有権問題をめぐる日米韓外務次官協議(ホノルル) ・フランス・ニースでトラックが群衆に突入するテロ 7/15(金) ・ドナルド・トランプ氏が副大統領候補にマイク・ペンス・インディアナ州知事を指名 ・ASEM首脳会議(ウランバートル、~16日) ・トルコで軍事クーデターが未遂に終わる イベント目白押しの週になりました。 ●南シナ海に関する仲裁裁判判断 ここまで…
[ 2016/07/19 00:00 ] コメント(4)
■ メイ英首相 離脱派ジョンソン氏を外相に起用(7月14日付BBC) 皆さんコメントを書いて下さりましたが、私も驚きました(笑)。ただ、離脱交渉は新設されたEU離脱担当相が担当するようですね。 このへんはまた追って取り上げるとして、党大会が迫っているので、まずは米国大統領選の解説を終わらせます。 「米国大統領選の注目点④:選挙戦略」の続きです。 今回の選挙で注目される要因として、第3党候補者の影響があります。5月30日、リバタリアン党が党大会を開き、ゲーリー・ジョンソン元ニューメキシコ州知事を大統領候補、ウィリアム・ウェルド元マサチューセッツ知事を副大統領候補に指名しました。 トラン…
[ 2016/07/15 00:00 ] コメント(8)
色々なコメントをいただいていますが、後ほどご回答したいと思っていますので、少しお待ち下さい。 「米国大統領選の注目点③:激戦州の動向」の続きです。 前回まで述べた見所を踏まえて、今回の大統領選の状況を確認してみましょう。こちらのサイトでは、世論調査と12年の大統領選に基づいて州ごとの投票予測を地図化したものが掲載されています。 これを見ると、まず、ブルー・ステートが基本的にはレッド・ステートを凌駕していることが分かります。 そして、前回述べた最重要の激戦州4州(フロリダ、オハイオ、ペンシルバニア、ミシガン)に着目すると、トランプがヒラリーに勝つためには、少なくともこれらの激選州4州全てに…
[ 2016/07/13 05:27 ] コメント(7)
先週の動きです。 7/5(火) ・FBI長官がヒラリー・クリントンの不起訴を決定 ・オバマ大統領がヒラリー・クリントンの応援遊説を開始 ・英国保守当選の第1回投票の結果発表 →テリーザ・メイ内相が1位、アンドレア・レッドソム・エネルギー担当閣外相が2位 ・ルイジアナ州バトンルージュで警察官が黒人男性を射殺 7/6(水) ・ミネソタ州ファルコンハイツで警察官が黒人男性を射殺 ・英国のイラク参戦問題を検証する独立調査委が報告書発表(ロンドン) ・ケリー国務長官がジョージア、ウクライナ、ポーランド訪問(~8日) 7/7(木) ・テキサス州ダラスで黒人射殺の抗議集会の場で警察官5人が射殺される…
[ 2016/07/11 00:00 ] コメント(9)
「米国大統領選の注目点②:州の動向」の続きです。 前回は州の動向について概観しました。今回はどの州の動向を特に注目すべきかについて述べます。 ●フロリダ(29) まず、前回述べたとおり、激戦州のうち特に規模が大きいのはフロリダとオハイオの2州です。 このうちフロリダは、過去6回の選挙戦で3勝3敗というまさしく典型的なスイング・ステート。しかも選挙人数が極めて多く、死活的に重要州と言えます。 ●オハイオ(18) オハイオは、中西部にあり、予備選で先陣を切るアイオワと並んで、人種、所得、産業などの面においてバランスがとれています。「米国の縮図」ともいうべき「米国らしさ」を備えた典型的な…
[ 2016/07/08 00:00 ] コメント(2)
「米国大統領選の注目点①:激戦州」の続きです。 前回は大統領選を見る上でのポイントとして、激戦州の重要性を説明しました。 今回は、まず歴史的に各州がどのような動向をたどってきたのかを押さえたいと思います。…
[ 2016/07/06 00:15 ] コメント(3)
JD世界情勢ブリーフィング
国際政治・経済の分析を仕事にしています。 東京大学法学部卒、スタンフォード大学院修了、元外交官。米国、中国、英国に数年間在住。 趣味は現地調査(70か国以上渡航)と適度な筋トレ。 ここでは世界情勢の読み解き方を解説します。 メルマガのご紹介 バックナンバー 総集編 メルマガ配信登録
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