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2025/06/02 00:00  | 今週の動き |  コメント(0)

今週の動き(6/1~7)トランプ関税の無効判決、トランプの中国批判


6月になりました。暑くてエアコンが必要と言っていたら、今度は一転して涼しくなり、雨が降ると肌寒いくらいの天気に。羽毛布団もまだしまっていません。ただゴルフは快適にできました。詳しくは近況報告で。

さて今週もトランプ政権です。新たな衝撃となったトランプ関税の無効判決、そしてトランプの中国批判をはじめとする米国の中国に対する圧力の高まりについて解説します。米下院が可決した「大きく美しい1つの法案(One Big Beautiful Bill Act, “BBB”)」も取り上げたかったのですが、こちらは次回解説します。

【目次】

1.先週の動き
(1)トランプ関税の無効判決
(2)トランプの中国批判
2.今週の動き
3.近況報告
4.あとがき

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先週の動き
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5/25(日)
・米・EU首脳電話会談
・トランプ大統領がEUへの関税発動を7月9日まで延期するとSNSに投稿
・トランプ大統領がロシアのプーチン大統領を批判
・ロシアとウクライナが303人の捕虜を交換
・ロシア軍がウクライナ各地をミサイルとドローンで攻撃
・ASEAN外相会議(クアラルンプール)
・ベネズエラ議会選挙(与党・統一社会党が勝利)

5/26(月)
・米メモリアルデー(戦没者追悼の日)
・トランプ大統領がハーバード大学への助成金を職業訓練校に充てることを検討しているとSNSに投稿
・ASEAN首脳会議(クアラルンプール、~27日)

5/27(火)
・ASEAN・GCC・中国首脳会議(クアラルンプール)

5/28(水)
・米国際貿易裁判所が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税を違法とし、差止めを命じる判決
・ルビオ国務長官が中国人留学生のビザの取消しを積極的に行うと表明
・米ロ外相電話会談
・イーロン・マスクが特別政府職員としての年間130日の任期の終了を発表
・中国・太平洋諸国外相会合(厦門、~29日)
・ドイツ・ウクライナ首脳会談(ベルリン)
・イスラエルのネタニヤフ首相がハマスの幹部ムハンマド・シンワールを「抹殺した」と発言
・OPECプラス閣僚級会合、合同閣僚監視委員会(JMMC)(ウィーン)

5/29(木)
・米連邦巡回控訴審裁判所が米国際貿易裁判所の国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税の差止命令を一時停止する判決
・日米首脳電話会談
・トランプ大統領とパウエルFRB議長が会談(ワシントンDC)
・マサチューセッツ州の連邦地裁がハーバード大学の留学生受け入れ資格の停止の差止命令を延長
・日経フォーラム「アジアの未来」(東京、~30日)

5/30(金)
・トランプ大統領がUSスティールのモンバレー製鉄所アービン工場で同社の従業員らに向けた演説(鉄鋼・アルミ関税を25%から50%に引き上げると表明)(ペンシルベニア州ピッツバーグ)
・トランプ大統領が中国は合意を破っているとの批判をSNSに投稿
・トランプ大統領とイーロン・マスクが共同記者会見
・日米関税閣僚級協議(ワシントンDC)
・米連邦最高裁がトランプ政権による約50万人のキューバ、ハイチ、ニカラグア、ベネズエラ移民の「一時保護資格(TPS)」の剥奪に対する連邦地裁の差止命令を解除
・アジア安全保障会議(シャングリラ会合)(シンガポール、~6/1)

5/31(土)
・日米豪比国防相会談(シンガポール)

●トランプ関税の無効判決

米国の国際貿易裁判所(CIT)は、トランプ政権が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき課した追加関税を違法とする判決を言い渡しました。中国、メキシコ、カナダに対するフェンタニル・不法移民関税、それに全ての国に対する「相互関税」を無効とし、トランプ政権には10日以内に恒久的に差し止めるための行政命令を出すよう命じました。

しかし政権は直ちに連邦巡回区控訴裁判所に上訴。控訴裁は翌日、CITの判決を一時停止し、原告(民主党の12州と中小企業5社)に対して6月5日までに意見書を、政権には6月9日までに反論書を提出するよう命じました。これにより、少なくとも6月9日までは現在の関税措置が維持されることとなりました。

IEEPA関税が司法によって無効とされる可能性については、本メルマガは4月の相互関税発動時から指摘してきました(以下の記事参照)。その予想に沿った展開です。

「トランプ政権の「相互関税」の衝撃 」(4/7)
「トランプ政権の相互関税の一時停止」(4/14)
 
今回の判決は、今後のトランプ政権の関税政策と各国との関税交渉の見通しに大きな影響を与え、マーケットにも影響が及ぶ可能性があります。そのポイントを解説します(※メルマガで解説)。

●トランプの中国批判

トランプ大統領は、先月ジュネーブでの閣僚級協議で実現した米中合意について(以下の記事参照)、「中国は合意に完全に違反した」とトゥルース・ソーシャルに投稿しました。

「米中関税合意」(5/19)

また、ルビオ国務長官は、「中国共産党とつながりのある学生や、重要分野で学ぶ学生」に対するビザを「積極的に取消す」と表明。中国からのビザ申請の審査も強化するとしています。これに対し中国は激しく反発し、米国に抗議したと発表しました。

さらに米商務省は、中国にとって戦略的に重要な物品や技術の輸出の見直しを行い、一部の米国企業に対し、半導体用設計ソフトウェアや化学物質、ブタン、エタン、工作機械、航空機器などの中国への輸出停止を指示したと報じられました。

米中合意が実現して間もないうちに、米中関係は再び緊張を高めているように見えます。これらの動きと今後の見通しについて解説します(※メルマガで解説)。

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今週の動き
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※メルマガをご覧下さい。

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近況報告
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最近の仕事やプライベートについて、徒然なるままに書きます。

※メルマガをご覧下さい。

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あとがき
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相川七瀬さん、ブラジル親善大使に デビュー曲が人気(5月26日付時事)

相川七瀬の「夢見る少女じゃいられない」はブラジルの日系人社会でダンス楽曲として人気を博しているとのこと・・・(※ここから先はメルマガをご覧下さい)。

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