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2025/06/30 00:00  | 今週の動き |  コメント(0)

今週の動き(6/29~7/5)イスラエルとイランの12日間戦争、米中の貿易合意と米国の関税交渉、NY市長選の民主党予備選


先週開催された「スナック峯村」も大盛況でした。私はライブには出られませんでしたが、後で録画を確認したところ、峯村さんから「JDさんがXでブチ切れていた」とネタにされていました。光栄なことです(笑)。当日の様子はこちらでご覧ください。

「スナック峯村の様子をお伝えします!」(6/27)

さて今週は、まずイスラエルとイランの12日間戦争について、激動の1週間のポイントを掘り下げながら、今後の展望を詳しく解説します。次に米中の貿易合意と米国の関税交渉NY市長選の民主党予備選を取り上げます。「1つの大きく美しい法案(OBBB)」については「報復税」の撤回などの動きがありましたが、7月4日までの成立は期待できない状況になったこともあり、次回以降に解説します。

【目次】

1.先週の動き
(1)イスラエルとイランの12日間戦争
(2)米中の貿易合意と米国の関税交渉
(3)NY市長選の民主党予備選
2.今週の動き
3.今週の映画
4.近況報告
5.あとがき

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先週の動き
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6/22(日)
・中国がフェンタニルの前駆動体物質の2種類を化学品の規制管理リストに加えると発表

6/23(月)
・イランがカタールの米軍基地をミサイルで攻撃(トランプ大統領は「非常に弱い」「イランの事前通告に感謝する」とSNSで表明)
・トランプ大統領がイスラエルとイランは「完全な停戦で合意した」とSNSで表明
・米国が白物家電に対する追加関税を発動
・ロシアのプーチン大統領とイランのアラグチ外相が会談(モスクワ)
・カナダ・EU首脳会合(安全保障・防衛パートナーシップを締結)(ブリュッセル)
・EU外相理事会(ルクセンブルク)
・ルーマニア議会が国民自由党のボロジャン党首を首相に選出

6/24(火)
・NATO首脳会議(ハーグ、~25日)
・米・トルコ首脳会談(同)
・トランプ大統領がイスラエルに対しイランに爆弾を落とすなとSNSで表明
・イランのアラグチ外相がイラン時間の午前4時までにイスラエルが「イランに対する違法な侵略を停止した場合、反撃を続ける意図はない」とSNSに投稿
・米連邦最高裁がトランプ政権による不法移民の第3国への強制移送に対するマサチューセッツ州連邦地裁の差止命令を解除する判決
・NY市長選の民主党予備選(ゾーラン・マムダニNY州議員が勝利)
・イスラエルのネタニヤフ首相がイランに対する勝利を宣言
・イランのペゼシュキアン大統領がイスラエルに対する勝利を宣言
・AIIB年次総会(北京、~25日)
・世界経済フォーラム夏季会合(夏季ダボス会議)(天津、~26日)

6/25(水)
・米・ウクライナ首脳会談(ハーグ)
・トランプ大統領が北大西洋条約第5条を支持すると表明
・トランプ大統領がイランとの核協議を来週開くと表明
・トランプ大統領がイランの核開発は米軍の攻撃により数か月遅れただけとするメディアの報道を批判
・ラトクリフCIA長官がイランの核施設は深刻な損傷を受け、復旧には数年を要するとの見解を表明
・米司法省がメリーランド州の連邦地裁による不法移民の強制送還の差止めの違法を主張して同地裁の判事15人全員を提訴
・上海協力機構(SCO)国防相会議(青島、~26日)

6/26(木)
・トランプ大統領が「中国との合意は成立した」「習近平国家主席と自分の最終承認を条件としている」とSNSで表明
・ラトニック商務長官が米中は通商に関する合意文書に署名したと表明
・ヘグセス国防長官がイランの核開発は米軍の攻撃により数年遅れたと表明
・ベッセント財務長官がG7は21年の国際最低法人税率の合意について米企業を適用除外とすることで合意したことを受け、議会に「1つの大きく美しい法案」からの内国歳入法899条の削除を要請したと表明
・イランのハメネイ最高指導者がイスラエルに対する勝利を宣言
・EU首脳会議(ブリュッセル)
・ハンガリーのオルバン首相がウクライナのEU加盟の是非を問う国民投票で95%が反対票だったと公表

6/27(金)
・トランプ大統領がイランのハメネイ最高指導者の発言を批判し経済制裁緩和の検討を停止すると表明
・トランプ大統領が「カナダとの通商交渉を即時に終わりにする」とSNSで表明
・日米関税閣僚級協議(ワシントンDC)
・米連邦最高裁が連邦地裁による大統領令の差止めを制限する判決
・中国の全人代常務委員会が中央軍事委員会の苗華委員の解任を発表
・ユーラシア経済連合(EAEU)首脳会議(ミンスク)

6/28(土)
・米上院共和党が「1つの大きく美しい法案」の修正案を公表
・G7が21年の国際最低法人税率の合意について米企業を適用除外とすることで合意したと発表

●イスラエルとイランの12日間戦争

米軍がイランを空爆した後、イランはその報復としてカタールのウデイド米空軍基地をミサイルで攻撃しました。しかし攻撃は事前に通告されており、人的被害は生じず、トランプ大統領はイランの対応を「非常に弱い」と評価し、イランの配慮に「感謝する」と述べました。

そしてトランプはイスラエルとイランが「完全な停戦で合意した」と表明しました。これを受けイランは、イスラエルが攻撃しなければイランも攻撃しないと表明し、事実上停戦を受け入れる態度を見せ、トランプも、イスラエルに対しイランに「爆弾を落とすな」と脅しをかけました。その後、イスラエルとイランはともに攻撃を停止し、双方が勝利を宣言しました。

こうしてイスラエルとイランの「12日間戦争」は収束しました。ここまでの展開は前回の記事(以下のリンク参照)で予想したとおりでした。先週の動きの評価と今後の展望について、イラン、米国、イスラエルそれぞれの事情を分析しつつ、多角的に解説します(※メルマガで解説)。

「米国のイラン攻撃」(6/23)
 
●米中の貿易合意と米国の関税交渉

トランプ大統領は、米中のロンドン合意(以下の記事参照)を受けて行われている交渉について、「中国との合意は成立した」「習近平国家主席と自分(トランプ)の最終承認を条件としている」と表明しました。

「米中のロンドン合意」(6/16)
 
ラトニック商務長官も、米中両国がロンドン合意の内容を反映した合意文書に署名したと表明しました。中国商務部の報道官も、両国が合意の枠組みの詳細を確認したと説明しています。

これまでの展開は、上記記事で述べた予想に沿ったものです。その意義と今後の展望について解説します。また、日本を含む他の国々との関税交渉についてもコメントします(※メルマガで解説)。

●NY市長選の民主党予備選

NY市長選の民主党予備選が行われ、NY州議会議員のゾーラン・マムダニが勝利しました。

マムダニはウガンダ生まれのインド系米国人で、イスラム教徒、まだ33歳です。今回の予備選までは無名に近い存在でしたが、元NY州知事のアンドリュー・クオモを下すという番狂わせを成し遂げました。本選では民主党候補が勝利する見込みのため、マムダニがNY市長に就任する可能性は非常に高いです。

今回の予備選は、中間選挙を控えた民主党の今後を占う上で大きな意義があります。読者の方からのリクエストもあり、民主党の現状と今後を含め、ポイントを解説します(※メルマガで解説)。

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今週の動き
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今週の映画
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最近読んだお勧めの本や印象に残った映画、ドラマなどをご紹介します。

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近況報告
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最近の仕事やプライベートについて、徒然なるままに書きます。

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あとがき
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トランプ氏、ノーベル平和賞に選ばれないことに不満たらたら 功績主張(6月21日付AFP)

イスラエルとイランの戦争を見事な(?)仲介で収めたトランプ大統領、相変わらずノーベル平和賞へのこだわりをあらわにしているようです。

なぜ、トランプともあろう方がこんなどうでも良い(と私は思いますが)賞にそこまで執着するのか、かねてから不思議に思っていましたが、この記事を読んで腑に落ちました・・・(※ここから先はメルマガをご覧下さい)。

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