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■Iowa Caucus Results(NYタイムズ) ●トランプの失速 アイオワ党員集会ですが、予想どおりの結末でした。まず共和党について。ドナルド・トランプが実際の選挙に入れば失速することは、直前の記事などで指摘していました。 トランプにとっては次のニューハンプシャーが極めて重要です。ここで負ければ早々に撤退という可能性も十分にあり得ます。 もっともニューハンプシャーは、アイオワと異なり党員集会ではありませんから、アイオワよりもチャンスがあるといえます。また、ニューハンプシャーの判官贔屓も追い風になる可能性があります。 ●クルーズの勝利 テッド・クルーズの支持基盤である宗教…
[ 2016/02/03 00:27 ] コメント(12)
アイオワの党員集会がとうとう始まりますね。現地時間1日午後7時=日本時間2日午前10時から集計が開始されるので、今晩には結果が分かるでしょうか。 さて、序盤戦の見通しについては、「序盤戦のポイント」で述べたとおりですが、今回は、スーパー・チューズデーの導入後の序盤戦の歴史を振り返ってみましょう。 ちなみに、スーパー・チューズデーが導入されたのは1988年です(用語自体は1974年からあったと言われる)。背景にあったのは、民意の適切な反映の要請です。 すなわち、アイオワ、ニューハンプシャーといった中部・北部の州から選挙戦がスタートすると、これらの州で勝利した候補が圧倒的に有利になり、結果と…
[ 2016/02/02 00:00 ] コメント(7)
先週の動きのおさらいです。 1/24(日) ・ポルトガル大統領選挙 →中道右派の社会民主党元党首レベロデソウザ氏が当選 ・ケリー国務長官がラオス訪問(~25日) →2月予定の米・ASEAN首脳会議の地ならし →ラオスが南シナ海問題でASEAN重視の姿勢みせる ・宜野湾市長選挙 →現職の佐喜真淳氏が再選 1/25(月) ・ロウハニ・イラン大統領がイタリア、バチカン、フランス訪問(~29日) →イラン大統領の欧州訪問はハタミ大統領(99年)以来 →ローマ法王とも会談 →フランスではエアバス機118機を購入するなど大型契約を締結 ・米大統領選・民主党候補者タウンホールミーティング(…
[ 2016/02/01 00:05 ] コメント(5)
序盤州である4州(アイオワ、ニューハンプシャー、ネバダ、サウスカロライナ)について、前回は共和党の選挙戦を説明しました。今回は民主党です。 民主党は、順当にいけば、ヒラリー・クリントンの圧勝です。ところが今本命のヒラリーを破竹の勢いで脅かしているのが、「民主的社会主義者(democratic socialist)」バーニー・サンダースです。 サンダースは、最低賃金引き上げ、ウォールストリート批判、オバマケアよりラディカルな医療保険改革など極端に左翼的なリベラル政策を打ち出し、ある種のムーブメントを作り出しています。 その勢いは本来ヒラリーの支持に対抗できるレベルのものではありません。しか…
[ 2016/01/28 01:03 ] コメント(4)
前回は、一般的・歴史的な視点から、序盤州である4州(アイオワ、ニューハンプシャー、ネバダ、サウスカロライナ)の見所について述べました。今回は、前回述べたポイントを踏まえて、今回の選挙戦をどう見るかについて述べます。 まずは共和党です。これまで述べてきたとおり、アイオワは、ドナルド・トランプ対テッド・クルーズの一騎打ちの様相を呈しています。 クルーズは、現在の有力な共和党候補者の中で最も右寄りの保守主義者であり、宗教右派とティー・パーティーからの支持を受けている人物です。クルーズの父親は牧師(preacher)で、本人も牧師の説教を思わせるような、危機をあおるような独特のスピーチを得意にして…
[ 2016/01/27 00:00 ] コメント(9)
いよいよ2月1日から米大統領予備選がスタートします。候補者の状況についてはこれまで述べてきたところであり(「米国」カテゴリー参照)、最近もドナルド・トランプとテッド・クルーズの激突、サラ・ペイリンのトランプ支持、バーニー・サンダース旋風など色々な出来事が起きています。 しかし、ここではあえて日々のニュースから離れて、まずは一般的・歴史的な観点から、どういった点に注目すべきか整理してみましょう。まず、予備選の展開を予測する上で死活的に重要なのは選挙日程です。 選挙戦は2月1日に始まり6月14日に終わりますが、最も重要なのは序盤戦、すなわち3月1日の「スーパー・チューズデー」までの1か月間です…
[ 2016/01/26 00:00 ] コメント(1)
先週の動きのおさらいです。 1/17(日) ・米大統領選・民主党候補者テレビ討論会(サウスカロライナ州) 1/18(月) ・アジア金融フォーラム(~19日、香港) ・ラオス人民革命党大会(~22日、ビエンチャン) 1/19(火) ・習近平国家主席がサウジ、エジプト、イラン訪問(〜23日) ・米豪首脳会談(ワシントンDC) →ターンブル首相の初訪米 ・フィリピンの英雄ボクサー・マニー・パッキャオが引退表明 →現在下院議員、5月の選挙で上院に出馬、将来の大統領候補 1/20(水) ・世界経済フォーラム年次会合(~23日、ダボス) ・ベトナム共産党大会(~28日、ハノイ) →トップ4…
[ 2016/01/25 00:37 ] コメント(0)
■イラン核合意発効 制裁解除(1月17日付ウォールストリートジャーナル記事) いよいよイランの制裁解除がスタートしました。包括的行動計画(JCPOA)に基づく「Implementation Day(ID)」は1月16日ということになりました。 以前お伝えしたとおり、もともとIDは1月中となる見通しでしたから、これまでのところプロセスは順調に進んでいます。 特筆すべきは、制裁解除と同日に、イランと米国それぞれで拘束されていた米国人4人とイラン人7人の釈放が発表されたことです。事実上の「人質交換」になります。 米国とイラン双方の国民の拘束は大きな問題となっていましたが、核合意とはまったく関…
[ 2016/01/22 01:23 ] コメント(4)
■ジャカルタのテロ、ISISが犯行声明(1月15日付CNN記事) 結果的に被害は小規模にとどまりましたが、ジャカルタ中心部という場所で、複数の実行犯による組織的なテロが起こったことは大きな衝撃でした。 インドネシアでこの類の大規模テロがあったのは2009年のマリオットとリッツ・カールトンで同時に発生した爆弾テロ事件以来。 この数年も、1年に数件、テロリストによる襲撃事件はありましたが、いずれも警察署に対する銃撃で、今回のように爆弾(IED)を使ってソフト・ターゲットを狙うものではありませんでした。 また、今回のテロは東南アジア初の「イスラム国」名義のテロでした。インドネシアから「イスラ…
[ 2016/01/20 00:00 ] コメント(1)
■State of the Union(1月12日付ホワイトハウスHP) ■「未来に焦点を」 オバマ米大統領が一般教書演説(1月13日付BBC記事) ちょっと遅れてしまいましたが、オバマ大統領最後の一般教書演説。 内容については報道で述べられているとおりなので詳しく述べませんが、最後の演説ということで、これから通す法案などの話は控えめにして、米国民に対して米国の未来を語ることを意識し、レガシーと大統領選(特に反トランプ)に重点を置いたものになっています。 それにしても、オバマの演説は、何回も聞いているので皆さんもう慣れてしまったかもしれませんが、本当に凄いです。米国の大統領で演説の名手と…
[ 2016/01/19 03:17 ] コメント(4)
JD世界情勢ブリーフィング
国際政治・経済の分析を仕事にしています。 東京大学法学部卒、スタンフォード大学院修了、元外交官。米国、中国、英国に数年間在住。 趣味は現地調査(70か国以上渡航)と適度な筋トレ。 ここでは世界情勢の読み解き方を解説します。 メルマガのご紹介 バックナンバー 総集編 メルマガ配信登録
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