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2019/05/01 05:00  | 米国 |  コメント(6)

ジョー・バイデンの大統領選出馬


バイデン前副大統領、20年米大統領選への出馬表明(4月26日付CNN)

ジョー・バイデン前副大統領がついに大統領選への出馬を表明しました。民主党の候補者はこれで20人に達しましたが、最有力候補のバイデンが出馬を決めたことでその顔ぶれがそろい、いよいよ本格的な選挙戦が始まったといえます。

候補者は以下のとおりです。(数字)は年齢、「%」はReal Clear Politicsの支持率(主要な世論調査の平均)です。◎〇△は現時点での有望度を私の主観も加えて付けたものです。

◎ジョー・バイデン(76) 前副大統領 29.3%
◎バーニー・サンダース(77) 上院議員(VT) 23.0%
〇カマラ・ハリス(54) 上院議員(CA) 8.3%
〇ピート・ブティジェッジ(37) 市長(IN) 7.5%
〇エリザベス・ウォーレン(69) 上院議員(MA) 6.5%
〇ベト・オルーク(46) 前下院議員(TX) 6.3%
△コーリー・ブッカー(49) 上院議員(NJ) 3.5%
△エイミー・クロブシャー(58) 上院議員(MN) 1.5%
・アンドリュー・ヤン(44) 実業家 1.5%
△フリアン・カストロ(44) 元住宅都市開発長官 1.3%
△ジョン・ヒッケンルーパー(67) 前知事(CO) 1.0%
△キルステン・ジルブランド(52) 上院議員(NY)
・ジョン・ディレイニー(56) 前下院議員(MD)
・トゥルシー・ガバード(38) 下院議員(HI)
・セス・モルトン(40) 下院議員(MA)
・ティム・ライアン(45) 下院議員(OH)
・エリック・スウォルウェル(38) 下院議員(CA)
・ジェイ・インスリー(68) 知事(WA)
・ウェイン・メッサム(44) 市長(FL)
・マリアン・ウィリアムソン(66) スピリチュアル・カウンセラー

現時点での世論調査では、バイデン、バーニー・サンダースがトップを走り、その後をカマラ・ハリス、ピート・ブティジェッジ、エリザベス・ウォーレン、ベト・オルークが続き、さらに後をコーリー・ブッカー、エイミー・クロブシャー、フリアン・カストロらが追っています。これらの有力候補の特徴については以下の記事で解説しました。

「カストロ、ガバード、ジルブランドの米大統領選挙への出馬表明」(1/21)
「カマラ・ハリスの米大統領選挙への出馬表明」(1/28)
「民主党の左傾化と路線対立のリスク」(2/22)
「バーニー・サンダースの米大統領選挙への出馬表明」(2/25)
「ヒラリー・クリントン、マイケル・ブルームバーグ、シェロッド・ブラウンの不出馬表明」(3/11)
「ベト・オルークの米大統領選挙への出馬表明」(3/18)
「大統領選に向けた民主党の動き(バイデン、ブティジェッジ)」(4/15)
「ピート・ブティジェッジの米大統領選挙への出馬宣言」(4/22)

バイデンは出馬表明から24時間で630万ドルの献金を集めたと発表しました。これはオルークの610万ドルとサンダースの590万ドルを上回り、20人の候補者の中で最高の金額でした。そのうち97%は200ドル以下の小口献金だったとのことです。

なお19年1~3月(第1四半期)に調達された選挙資金は、1位のサンダースが1820万ドル、2位のハリスが1200万ドル、3位のオルークが940万ドル、4位のブティジェッジが710万ドル、5位のウォーレンが600万ドルでした。一方、トランプ大統領は3030万ドルを集めています。

本メルマガは、バイデンが出馬を表明し、民主党候補者のメンツがそろったところであらためて大統領選について取り上げるとお伝えしていました。そこで本日、現時点でのポイントを解説します。

※ここから先はメルマガで解説します。アウトラインは以下のとおりです。

***********
ジョー・バイデンの大統領選出馬
***********

●バイデンの出馬宣言
●民主党候補者のタイプ論
●民主党予備選の不透明
●トランプ再選の可能性

***********
あとがき
***********

本号が記念すべき令和の初配信になりました。本メルマガも私自身も、新たな時代に向かってさらなる発展を遂げたいと思っています。

次号ではメルマガ読者の方々だけに新たな試みなどについてお伝えします。令和の時代もよろしくお願いします。

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6 comments on “ジョー・バイデンの大統領選出馬
  1. KB より
    バイデンとエンペラー

    77歳のバイデン、他の候補とは一線を画している上に、トランプも他の候補とは区別して見ているとは意外でしたが、読んで納得です。様々な番狂わせがあるのでしょうが、まずは基本を抑え、踊らされないようにしないとですね。選挙資金の話も楽しみです。

    前回記事に呼応しますが、「天皇、皇帝、ローマ、共和主義」で、天皇が世界で唯一のエンペラーである由縁を解説されていました。そして、昨晩、平成の最後にトランプやプーチンらが、揃って謝意を示したことは日本人として感動するとともに、それだけ尊敬されていたのだと、認識を新たに改めて記事を読み返しました。意義深いですね。

    最後に、JDさんの新たな企画も、楽しみに応援しております!

  2. china より
    選挙分析

    やはりJDさんの選挙分析は面白いですね。GWで人間スイッチがオフになっていたのですが、ついついスイッチを入れて読み入ってしまいました。

    なるほど、レーン分けというものがあるのですね。確かにこうすると分析しやすくなりますね。こういった考え方、見方を教えていただけるのは、自分の頭でも考えられるようになるので個人的に大変ありがたいです。
    ピート・ブティジェッジが現時点でエリザベス・ウォーレンやベト・オルークを支持率で上回っているのは少し驚きました。今後変化していくとは思いますが、やはり数字をきちんと見ることはおっしゃる通り大切ですね。まさに主観と客観の誤差を確認できる場所が、こういった「数字」なのだろうなと思います。
    JDさんが常々バイデンを本命視しているのはなぜだろうと少し不思議だったのですが、今日の解説を読んで納得です。特に(B)は意外でした。どちらかというと(B)についてはアピール力が弱めの人だと思っていたので。「庶民派の愛されるおじさん」というのも意外です。イメージが変わりました。

    GOT・・S6まで見終えました。S5は衝撃のラストにショックで、暫く視聴を止めて喪に服そうかと思いましたが、S6でまさかのカムバック。もう何でもありの世界になってきましたね。しかもS6は在庫一掃セールかのごとくモヤモヤキャラ達が一斉に消え去ってくれたのでスッキリ。しかも最後には期待のジョン・スノウの「もしや、お主・・?」的な振りもありーので、もうこれは止められません。この辺りまで来るとラストを予想したくなるのですが、しても多分裏切られるのだろうな・・・(嬉)。

    新しい時代が始まりましたね。
    そして新しい試み、ですか。何でしょう。分析のセンスもさることながら、JDさんのその飽くなき向上心にはいつも敬服させられております。楽しみです。

  3. JD より
    GOT

    >chinaさん
    ありがとうございます。
    こちらこそ、コメントとドラマの評論をいつも楽しく拝見しております。
    喪に服す・・・モヤモヤキャラの在庫一掃セール・・・最高ですね(笑)。
    人間スイッチも趣深い言葉ですね。
    それにしても、まだシーズン7が残っていますが、あっという間に見終えてしまいそうですね。
    私はシーズン8の第2回を見て涙ぐんだところです。これから第3回を見ます。

  4. KB より
    レボリューション‐米国議会に挑んだ女性たち

    先の中間選挙での、オカシオコルテスらジャスティス・デモクラットの活動の舞台裏のドキュメンタリー、昨年のメルマガ片手に、Netflixで観ました。(笑)
    見どころはもちろんJDさんにお任せですが…「急進左派とそれを支持する人々は今なお少数にとどまる」の理由の一端を感じ取ることができたのは確かです。
    既得権益や企業献金に対して「ギャフンといわせたい」という意気込みはよく分かりましたが、その先が見えにくい…
    今後AOCが一発屋で終わらないために何を仕掛けてくるのか?民主党は何を論点にするのか?想像しつつ、興味深かったです。
    それにしても、素のAOCは見た目も、キャラもチャーミングでした。今度は、ピート・ブティジェッジの大統領選のドキュメンタリーを観たいですねぇ(ただのミーハーです(笑))

  5. china より
    ご推察の通り

    ご推察の通り、シーズン7、あっという間に見終えてしまいました。
    言及したいことは山ほどありますが、まずは私の大好きなドラゴンがあのような末路を辿ってしまった件・・・悲しくて悔しいです。(キングギドラとメカゴジラを足して2で割ったようなキャラになり果ててしまい、終いには、「あれ、私いま『ゴジラ』見てるんだっけ?」と錯覚を起こさせる始末。無念。)
    しかしながらそんな悲しみの嵐が吹き荒れる中、若人二人の恋が進展したのは、すさみきった私の心を若干ではありますが暖めてくれました。「出逢い最悪→口下手発覚→命がけの救出」という、ラブロマンスの王道を行くかのような二人の展開は、取り敢えずここまでは二重丸!あとはロブの悲劇を繰り返さぬよう祈るのみです。(でも嫌な予感・・・。)

    そういえば『キングダム』、愛読者の助言を無視し見て参りました。多分シリーズ化するのだろうと思いますが、ひとつの映画としてストーリーが良くまとまっており、原作を知りませんでしたが楽しめましたね。
    個人的には嬴政役の吉沢亮がはまり役だなと感じました。あそこまできれいな顔をしていると、クールな役柄がとても似合う。王騎役の大沢たかおの演技が個性的で良かったですね。原作の中でもあんな感じなのかな。愛読者に確認してみたいところ。楊端和役の長澤まさみも良かったですね。赤いルージュが良く似合っていました。主人公の信が感情的にスイッチが入らないとラスボスを倒す力が発揮できない点には一抹の不安を覚えましたが、少年漫画は大体そうかな?と思い取り敢えずは納得です。個人的に『るろうに剣心』より入り込めました。

    それと・・・「人間スイッチ」ですが、響き的に「やる気スイッチ」の親戚のように感じていらっしゃるかも知れませんが、そのような生ぬるいものではありません。一度オフにしたら最後、オンにするタイミングを誤ると、廃人街道まっしぐら・・・、のそれはそれは恐ろしいスイッチなのであります。個人的に現代における二大危険スイッチはこの「人間スイッチ」と某A社の「大人買いボタン」(またの名を「ワンクリックで買う」という)であると思っています。ですので、JDさんのようなまっとうなお方はこんな危ないスイッチに興味など持ってはいけません。一度オフにしてみようか、などとゆめゆめ思われませぬよう・・・。百害あって一理なし、であります。

  6. KB より
    ピート・ブティジェッジを見て思うこと

    ピート・ブティジェッジの「伝える力」と「対立の仕方」に最近興味を覚えております。
    選挙運動に関するTwitterは殆ど1分程度の短い動画に編集されていて、最後まで気軽に見られて、文字になっているので分かりやすい。「垂れ流す」のではなくちゃんと伝えるSNSだな、と他の候補との違いを実感しています。
    あと、「トランプ」を「対立軸」にした話は聞いたことがなく(聞き洩らしていますかね?)「自分たちで未来を切り拓こう。そのためには・・・」というロジックもすごいなと感じます。トランプの得意技は「殴り合い」ですが、討論会等で殴り合いなしの議論をどうやってやるのか興味があります。
    野党が与党の足を引っ張るのは世の常ですが、こうした建設的な展開を繰り広げようとする姿勢は、米国国民や政界、有識者はどのように受け止めるのかも気になります。

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