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安倍総理が、来年4月の消費税引き上げを決断しました。消費税については、以前このコーナーで取り上げたことがあり、長々と書くことは控え簡単に3点。 政治プロセス的にみると、野田前総理時代の3党合意が、政権交代後実行に移されたという、「特異」な事象です。その過程で2度の国政選挙がありましたが、消費税増税を支持する自公が勝利し、小沢さんのように反消費税を掲げる政党(そして反原発を掲げる政党)は完敗しました。選挙結果を見る限り、国民は消費税増税に賛成していたことになりますが、直近の世論調査などをみると、実態は、選挙結果と異なり反対の方がかなり多い(半数の方は反対している)状況ではないかと思います。 …
[ 2013/10/07 09:00 ] コメント(2)
安倍政権の誕生や、異次元緩和を機に流行語となったアベノミクス。このコーナーでも一度その評価を試みたことがありました。アベノミクスそのものについては、引き続き様々な意見があるものの、選挙結果や世論調査を見る限り、国民の支持を一定程度集めているというのが、フェアな評価と思います。他方、その3つのパーツである金融緩和、財政出動、規制緩和については、「規制緩和は踏み込み不足」との評価が定番であり、また、「財政の信認も大事」との意見が多い一方、金融緩和については引き続き賛否両論に分かれているといったところでしょうか。 規制緩和についてはいつか触れるとして、今回は金融緩和、財政出動に関し少し書いてみたい…
[ 2013/09/30 09:00 ] コメント(1)
今回もとても簡単に、最近の2つの出来事に触れたいと思います。ひとつは、キング牧師の有名なI have a dream演説50周年、もうひとつは非嫡出子の相続に関する違憲判決です。いずれも、不平等問題にかかわる点で、同じモティーフを感じました。 前者について、ある米国の番組に出演されていた黒人の方(キング牧師演説の場に居合わせた方)が、この50年の間に黒人の大統領が誕生するなど状況が確かに変化したこと、しかし、経済的な平等という面でみると、50年前も白人の倍だった黒人の失業率が現在も同様に倍である状況に変化はないこと、米国人には様々な違いをembrace(受け入れる)する更なる努力が必要である…
[ 2013/09/23 09:00 ] コメント(1)
簡単に、最近話題の3つの話しについて。 第1は東京オリンピックです。このコーナーでオリンピックについて2度取り上げたことがあり、「反対ではない」「新興国経済の状況をみると、先進国による大イベントのホストが不可避かもしれない」「ただ、東京一極集中加速につながる」などと書きました。この最後の点について、招致成功後の報道の中で何人かの方がコメントされていたので、私にも少しは先見の明があるのかなと、少しほっとしました(笑)。 ところで、招致決定後、私の周辺の人たちの中で「東京限定の地価バブルが起きるのでは」と話す人が増えてきました。以前、このコーナーで金融政策に関連して「日本でバブル再燃の心配は不…
[ 2013/09/16 09:00 ] コメント(1)
オリンピック決定で盛り上がっていますが(消費税引上げ決定の有力な材料になると思います)、このコーナーは今回で209回目。1年52週とすると、丸4年間、週1回のペースでこのコーナーを書き続けたことになり、今回から5年目に入ります。Gucci Postも5歳を迎えたわけで、ぐっちーやスタッフの方にお祝いを申し上げたいと思います。なお、予告しておくと、このコーナーは年末のVol.225で終了予定です。前回Vol.208で終えようと思いぐっちーに連絡したところ、「年末までよろしく!」と言われ、あと4か月弱書き続けます。彼と仲違いした訳ではないので、ご心配なく(笑)。…
[ 2013/09/09 09:00 ] コメント(2)
国際的にはシリア情勢が緊迫し、国内では消費税とオリンピックの行方が話題ですが、今回は簡単に世界経済の最近の動きをチェックしておこうと思います。この分野、とくに米国経済については、ぐっちーのブログやメルマガへ付加価値を付けることは難しいのですが、自分なりの現時点での見方を記しておこうと思います。 まずは米国。ぐっちー同様楽観的ですが、何か落とし穴がないか気は抜かないでおこうと思います。米国経済の特徴の1つは、資産価格、とくに住宅価格の動向が経済に大きな影響を及ぼす、あるいは、経済の動きが住宅価格に反映されやすい点と思います。この意味で、雇用統計とともに住宅関係の統計に毎週慎重な吟味を加えるぐっ…
[ 2013/09/02 09:00 ] コメント(1)
今回は、困ったときの日銀頼みではないですが、日銀ホームページに先月掲載された、2つの調査レポートを紹介します。1つは、「非製造業の海外進出と国内の雇用創出」というレポートで、桜健一さんと近藤崇史さんが筆者です。もう1つは、「対内直接投資の産業間スピルオーバー効果」というレポートで、岩崎雄斗さんが筆者です。…
[ 2013/08/26 09:00 ] コメント(1)
記録的な猛暑。先週はひどかったですね。そうした中、最近気になる話しを3つ、それぞれ簡単に。もう1つ、福島第1原発の汚染水の状況も気になりますが、今回は、集団的自衛権、消費税、米ロ関係の3つを取り上げます。 まず、集団的自衛権。参議院選挙圧勝を受け、安倍総理は地元で改憲に向けた意欲を改めて示しましたが、各種メディアでは、その前哨戦として、集団的自衛権を幅広く容認する方向での自民党・政府の動きや、それを容易にするため、内閣法制局のトップに本件に前向きな外務官僚を起用する人事が報道されています。本件は2つの点で興味深く思います。 第1に集団的自衛権そのものに関して。単純に言えば「同盟国である米国…
[ 2013/08/19 09:00 ] コメント(0)
国際金融規制の続きです。今回は金融市場に対する規制を取り上げます。 リーマン危機の際、市場では2つの深刻な事態が生じました。ひとつは店頭デリバティブ市場の混乱です。取引所を通さない巨額なデリバティブ取引を行っていたリーマンが破綻した際、破たんによりどの程度深刻な影響が生じるか、当局や市場関係者による把握や予測が極めて難しい状況に陥りました。市場規模、主な取引相手等に関する情報や統計が信頼に足りず、不透明感が極めて強かったためです。同様に、破綻したAIGがどの程度CDS(Credit Default Swap)のプロテクションの売り手となっていたかなどの情報も不透明で、不安を煽りました。 も…
[ 2013/08/12 09:00 ] コメント(0)
何をこのコーナーのネタにするか、アイディアが枯渇してきたこの頃です。そうした中、金融規制を巡る国際的な議論に関ししばらく書いてこなかったなことを思い出し、2回ほど書いてみようと思いました。タイトルに「回顧」と付けたのは、国際金融規制を巡る議論が終焉しそれを振り返る意味ではなく、久しぶりに触れるので以前の内容を思い出しながら、というニュアンスです。最近のG20財務大臣・中銀総裁会議の声明での位置付けはさすがに低下してきましたが、金融安定理事会(Financial Stability Board、通称FSB)では相変わらず熱心な議論が行われ、各国の監督当局や中央銀行は引続き相当の資源をこのテーマに…
[ 2013/08/05 09:00 ] コメント(0)
Konan新・CRUのひとり言
1961年生まれ ぐっちーと同じ高校を卒業し、東京大学法学部に入学。30年以上「公」の世界を歩んだ後、最近民間に転じた元官僚。今回の連載再スタートでは、日本経済に焦点を当て、内閣府や日銀の公表物の解説などを極力分かりやすく行いたいと思います。 著者とメルマガのご紹介 メルマガ配信登録
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