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週末の20日(土)にサウスカロライナ予備選(共和党)とネバダ党員集会(民主党)が行われます。「ニューハンプシャー予備選」で述べたとおり、この二つの予備選は、トランプとサンダースという反主流派の旋風をはかる試金石となります。 まずサウスカロライナ予備選(共和党)。代議員数は50。アイオワは30、ニューハンプシャーは23ですから、両方の合計とほぼ同数という大規模州です。 しかも、比例配分制だったアイオワ、ニューハンプシャーと異なり、ハイブリッド型の勝者総取り制。全面的な総取りではありませんが、1位の候補者がかなりの数の代議員を獲得することが可能になります。 世論調査をみると、相変わらずドナル…
[ 2016/02/19 00:00 ] コメント(3)
『アメリカの反知性主義』の書評でも述べましたが、米国は難しい国です。我々の生活には、あまりにも多くの米国的なものが溶け込んでいます。またビジネスや勉強で米国に関わる日本人も沢山います。 このため、我々は、米国のことをよく知っていると思い込んだり、米国人とはこんな人たちだというイメージをもっていますが、この思い込みやイメージは簡単に裏切られます。米国に深く関われば関わるほど、様々な姿が現れて、一口で語ることはできなくなります。 一つ言えるのは、米国は多様性の国ということです。海岸部の米国と内陸部の米国は、これが同じ国なのかと思うほど違いますし、同じ都市、州の中でも、民族、宗教、思想、文化が混…
[ 2016/02/17 00:23 ] コメント(6)
先週の動きのおさらいです。 2/7(日) ・北朝鮮による弾道ミサイルの発射 2/9(火) ・米大統領予備選挙・ニューハンプシャー州予備選 ・米国・タイ共催の多国間合同軍事演習「コブラ・ゴールド」開幕 2/11(木) ・米大統領選・民主党候補者テレビ討論会(ウィスコンシン州) 2/12(金) ・ローマ法王・ロシア正教会総主教の初会談(キューバ) ・ミュンヘン安全保障会議(~14日) 2/13(土) ・米大統領選・共和党候補者テレビ討論会(サウスカロライナ州) ・アントン・スカリア米連邦最高裁判事死去 今週の動きです。 2/15(月) ・米・ASEAN首脳会議(~16日、サニーランズ…
[ 2016/02/15 00:53 ] コメント(0)
お見舞いのコメントを下さった皆様、どうもありがとうございます。おかげさまで、だいぶ回復しました。ということで、ニューハンプシャーの結果の解説です。 ■New Hampshire Primary Results(NYタイムズ) 多少混迷してきたところはありますが、大まかな流れは「序盤戦のポイント」で指摘した想定の範囲内です。まず共和党からみてみましょう。 ●ドナルド・トランプの初勝利(1位) これは予想通りでした。特筆すべきは35.3%という高い数字、そして無党派層を含め幅広い層から支持を得ている点です。 トランプの場合、1位になることは当然で、問題は、どれだけ差をつけて勝つことができ…
[ 2016/02/12 00:00 ] コメント(7)
週末から体調を崩しています。ここまで長引くことはめったにないので、ちょっと気分が滅入りますね(苦笑)。 ニューハンプシャーは非常に面白い結果でした。おおむね想定の範囲内の展開でしたが、しかし混迷が深まった感はあります。特に共和党はどういう方向に行くのか(もともと予測困難でしたが)ちょっと分からなくなりましたね。 もっとも、重要なのは、選挙の具体的な結果予測より思考の枠組みであって、どういった視角をもってどこに注目すべきか、という点にあります。特に、一州の結果自体にとらわれるのではなく、それがどういう意味をもっていて、選挙戦の全体的な流れの中でどんな影響を与えるのかを見ることが大事です。 …
[ 2016/02/11 00:00 ] コメント(5)
本日、ニューハンプシャー予備選挙が行われます。アイオワ後の展開ですが、予想通りの経過をたどっていますね。 ●ドナルド・トランプの失速 まず共和党です。アイオワでの敗北後、トランプの支持率は急落し、33.7%から31.6%まで落ちてきました。 何度も述べているとおり、トランプのような勢い任せのアウトサイダー・タイプは一度崩れるともろいです。トランプの気性も考慮すれば、ニューハンプシャーで敗北すれば早々に撤退する可能性は十分にあります。 しかし、私は、ニューハンプシャーの時点では、まだトランプは粘る可能性があるとみています。理由は二つ。まず、ニューハンプシャーはアイオワと違って党員集会では…
[ 2016/02/09 00:00 ] コメント(13)
最近はすっかり大統領選ブログになってしまいましたが(笑)、まずは先週のおさらいです。 1/31(日) ・ダマスカスで爆弾テロ →「イスラム国」が犯行声明 2/1(月) ・米大統領予備選挙・アイオワ州党員集会 ・ミャンマー新国会招集 ・仏・キューバ首脳会談(パリ) 2/3(水) ・シリア和平協議の中断(ジュネーブ) 2/4(木) ・米大統領選・民主党候補者テレビ討論会(ニューハンプシャー州) ・TPP署名式(オークランド) 2/6(土) ・米大統領選・共和党候補者テレビ討論会(ニューハンプシャー州) ・アフガン和平4か国会合(イスラマバード) ・台湾・高雄市で地震 2/7(日) ・…
[ 2016/02/08 00:00 ] コメント(0)
■Iowa Caucus Results(NYタイムズ) ●トランプの失速 アイオワ党員集会ですが、予想どおりの結末でした。まず共和党について。ドナルド・トランプが実際の選挙に入れば失速することは、直前の記事などで指摘していました。 トランプにとっては次のニューハンプシャーが極めて重要です。ここで負ければ早々に撤退という可能性も十分にあり得ます。 もっともニューハンプシャーは、アイオワと異なり党員集会ではありませんから、アイオワよりもチャンスがあるといえます。また、ニューハンプシャーの判官贔屓も追い風になる可能性があります。 ●クルーズの勝利 テッド・クルーズの支持基盤である宗教…
[ 2016/02/03 00:27 ] コメント(12)
アイオワの党員集会がとうとう始まりますね。現地時間1日午後7時=日本時間2日午前10時から集計が開始されるので、今晩には結果が分かるでしょうか。 さて、序盤戦の見通しについては、「序盤戦のポイント」で述べたとおりですが、今回は、スーパー・チューズデーの導入後の序盤戦の歴史を振り返ってみましょう。 ちなみに、スーパー・チューズデーが導入されたのは1988年です(用語自体は1974年からあったと言われる)。背景にあったのは、民意の適切な反映の要請です。 すなわち、アイオワ、ニューハンプシャーといった中部・北部の州から選挙戦がスタートすると、これらの州で勝利した候補が圧倒的に有利になり、結果と…
[ 2016/02/02 00:00 ] コメント(7)
先週の動きのおさらいです。 1/24(日) ・ポルトガル大統領選挙 →中道右派の社会民主党元党首レベロデソウザ氏が当選 ・ケリー国務長官がラオス訪問(~25日) →2月予定の米・ASEAN首脳会議の地ならし →ラオスが南シナ海問題でASEAN重視の姿勢みせる ・宜野湾市長選挙 →現職の佐喜真淳氏が再選 1/25(月) ・ロウハニ・イラン大統領がイタリア、バチカン、フランス訪問(~29日) →イラン大統領の欧州訪問はハタミ大統領(99年)以来 →ローマ法王とも会談 →フランスではエアバス機118機を購入するなど大型契約を締結 ・米大統領選・民主党候補者タウンホールミーティング(…
[ 2016/02/01 00:05 ] コメント(5)
JD世界情勢ブリーフィング
国際政治・経済の分析を仕事にしています。 東京大学法学部卒、スタンフォード大学院修了、元外交官。米国、中国、英国に数年間在住。 趣味は現地調査(70か国以上渡航)と適度な筋トレ。 ここでは世界情勢の読み解き方を解説します。 メルマガのご紹介 バックナンバー 総集編 メルマガ配信登録
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