先週は、インフレ動向を占ううえで最も大事といっても過言ではない、CPIやPPIの発表がありました。本当にインフレは鈍化しているのか？今後の金融政策にとっても重要な要素となりますので、過去のデータを遡り丁寧に分析します。FOMCを控えたブラックアウト期間前のFED高官のコメントなどもヒントに、来週のFOMC見通しの参考にしてください。 では、今週のアウトラインです。 ●先週のマーケット 　・日銀は動くのか！？ ●先週の米国経済統計（結果） ●経済統計分析 １. CPI 6月 　・インフレ鈍化ではあるが ２. PPI 6月 ３. 新規失業保険申請件数 ４. ミシガンサーベイ 7月 ５. 盤石な…

27・28日に開催される日銀金融政策決定会合で政策が修正されるとの見方が強まり始めています。 （なぜ？） 理由は2つです。ひとつは、以前「日銀の政策変更は、米国利上げ打ち止めが明確になった後、利下げが行われるまでの間に行われるだろう」との趣旨の記事を書きましたが、まさに米国利上げの最終局面が見え始めたこと。もうひとつは、日本の物価の上がり方。4月以降も値上げが続き、「本当に2%の物価安定目標を達成するのではないか」との雰囲気が出始めています。 （どのように？） 日銀は政策の多角的レビューの最中。これが終わるまで抜本的な政策変更が行われるとは考えづらく、イールドカーブコントロールの枠内での何…

3連休、いかがお過ごしでしょうか。相変わらず猛暑が続いていますね。家で仕事をしているとエアコンをつけっぱなしにせざるを得ず、電気代が心配になります。梅雨の時期とは思えない夏空が広がっていますし、旅行した方が良いですね（笑）。 Saltさんも猛暑にまいっているようですが、ワインの写真がさわやかです。私も昼間からぐっちーさんとワインを飲んでいた日々を思い出します。早すぎる（？）真夏の到来を楽しみながら、気持ちよく頑張りましょう。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 先週の動き ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 7/9（日） ・ウズベキスタン大統領選挙（ミルジヨエフ大統領が3選） 7/10（月） ・米英首脳会談（…

日中、スマホを見たら、外気温は35度、体感温度がなんと43度！ まだ梅雨も明けていないのに、殺人的暑さです。 それに、西日本では局地的な豪雨に見舞われている地域もあるようです。被害に遭われた方々へお見舞いを申し上げます。 また、これからの時期はこうした急な天気の変化にも気を付けないといけませんね。皆様、くれぐれもお気をつけください。 さて、今週のメルマガは、おかげさまで第200号！ 雇用を中心とした指標からみた米国経済はやっぱり強い、という話。今後FEDによるさらなる利上げはほぼ確定的ということで、データをもとに今後の見通しを確認。今後の見通しに不確実性が増してきておりますが、是非ご…

200回目の配信です。こうして配信できるのも、ひとえにご購読くださる皆様のおかげです。この場を借りて厚く御礼申し上げます。ありがとうございます。 さて、先週は、金曜日に雇用統計があっただけでなく、雇用関連の統計が目白押しでしたが、一挙まとめて分析していきますので、ぜひご覧ください。 では、今週のアウトラインです。 ●先週のマーケット 　・緩和縮小に敏感な市場 ●先週の米国経済統計（結果） ●経済統計分析 １. ISMレポート 　・ISM製造業6月 　・ISMサービス業 6月 ２. 雇用データの総点検 　・JOLTS 5月 　・ADP雇用統計 6月 　・新規失業保険申請件数 　・人員削減は…

今回も手短かに。3日に公表された日銀短観を紹介します。久方ぶりの製造業の業況判断改善が話題になりました。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 製造業大企業7期振り改善 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 業況判断は数字が大きいほど良く、「良い」「悪い」の回答が拮抗するとゼロ、マイナス幅の拡大は業況悪化を表します。以下の仕入価格・販売価格等も同じですが、理論的には-100（全社「悪い」と回答）から100（全社「良い」と回答）の間で数字が動き、0が拮抗点です。 最も注目される製造業大企業は、前回1 今回5 先行き見通し9とかなり改善しました。とくに自動車は前回-9 今回5 先行き9と大きな改善です。製造業大企業の…

夏真っ盛りのような天気と暑さが続いていますね。梅雨らしさがまったく感じられませんが、このまま梅雨明けして夏本番に突入するのでしょうか。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 先週の動き ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 7/3（月） ・ワグネルの創設者プリゴジンが「近い将来に前線での次の勝利を確信している」との音声メッセージをテレグラムに投稿 ・中国が半導体素材のガリウムとゲルマニウム関連製品の輸出規制を発表 ・香港当局が英国に亡命した民主活動家の羅冠聡（ネイサン・ロー）ら民主活動家ら8人の逮捕に向けて1人当たり最大100万香港ドルの懸賞金をかけると発表 ・イスラエル軍がヨルダン川西岸のジェニンでパレスチナ武装勢…

7月が始まり、2023年も折り返しとなりました。早いですね。 米国の経済統計は強含み、そこにきてFEDの政策やマーケットのスタンスもまた少し変化しているようです。年後半に向けてのそれぞれのスタンスなども確認していきましょう。また、我らが日銀総裁の新たな一面を見る機会もありましたので、そのあたりも抑えておきます。 では、今週のアウトラインです。 ●先週のマーケット 　・為替介入待ったなし？ ●先週の米国経済統計（結果） ●経済統計分析 １. 住宅関連指標 　・新築住宅販売件数 5月 　・中古住宅販売成約指数 ２. 新規失業保険申請件数 ３. 個人所得・消費支出 5月 　・物足りないPCE鈍…

先週、世界情勢ブリーフィングのオンラインセミナーを開催しました。峯村健司さん、サプライズゲストの安田佐和子さんのご参加を得て、大盛況に終わりました！ プリゴジンの反乱、中国と台湾、米大統領選、グローバルサウス、AIと、刻一刻と変わるリアルタイムのテーマから、長期的・未来的な問題に到るまで、参加者の方々からご質問とご意見を受けながら、内容の濃いディスカッションができました。1時間半の予定でしたが、時間を大幅に超過し、2時間近くになりました。 セミナー後に峯村さんとも話しましたが、参加者一体型のインタラクティブなスタイル、白熱した討論、議論のレベルの高さは、他の追随を許さないものがあったと思い…

6月のバックナンバーです。 記事の構成は以下の通りです。 ●今週のマーケット ●先週の米国経済統計（結果） ●経済統計分析 ●今週の米国経済統計（予想） ●あとがき そもそも、このメルマガってナニ？と思われた方は、まずはこちらのページをご覧ください。 先月の、各週のテーマと経済統計分析の主なテーマはこちらです。 ■ 6/5 第194号 色々な意味でよい内容となった雇用統計 （冒頭）日銀決算 １. ISM製造業 5月 ２. 雇用データの総点検 　・JOLTS 4月 　・ADP雇用統計 5月 　・新規失業保険申請件数 　・消費者信頼感指数 5月 　・ここまでのまとめ ３. 雇用統計 5月…