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2025/05/12 06:30  | メルマガ |  コメント(0)

第303号 様子見に徹するFRB


先週はFOMCが開催され、日ごろトランプ大統領から利下げプレッシャーを受けているパウエルFRB議長の定例記者会見にも注目が集まりました。今後のFEDの利下げ見通しを占う上でも重要な会合でした。

●先週のマーケット
・賃金の伸びは減速?!
●今週の米国経済統計(予想)
●先週の米国経済統計(結果)
●経済統計分析
1. 新規失業保険申請件数
2. ISMインデックス
 ・ISM製造業 4月
 ・ISMサービス業 4月
3. FOMC5月
 ・FOMC statement
 ・様子見姿勢を強めるFED
●あとがき

それでは、さっそくまいりましょう。

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あとがき
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先週またトランプ大統領が、Better go out and buy stocks now.(株を今すぐ買ったほうがいい)とSNSに投稿し、株高に拍車が掛かっています。

あまりにも直接的な株の買い指示に驚きましたが、4月にも同様の発言をしており、またかという思いはあるものの、4月は株を買え、という発言から相互関税の90日延期を発表という流れから株価が上昇したという経緯があるので、今回も期待が集まるのは仕方ないことかもしれません。今回は、上記発言から週末行われた米中の関税交渉が前進するという展開につながるのかどうなのか??

現在、米国市場はサマーラリーかのような展開になっていますが、トランプ政権の関税交渉はあまり捗っていません。さらに、前述したようにFRBは様子見姿勢を強め早期利下げの可能性は後退、またECBは利下げをそろそろストップする可能性を示唆しており、マーケットにとって喜べないリスクが溜まり始めています。何より、トランプ関税が発表された4月以前よりは確実に経済活動が停滞することはほぼ間違いなく、ここまで強い買いで押し上げられてきた株式市場も上値が重たくなりセルインメイを意識する頃かもしれません。マーケットの雰囲気の変化には要注意でしょう。

一方で、日本に目を向けると、石破首相が今回物価高対策として消費税の減税を行わない意向を固めたとの報道。出演したTV番組で「消費税をがーんと下げることによって、国の財政どうなりますか」と問うたとのことで、財源確保がままならない中では、むやみに減税はできないということのようですが、珍しく(?)極めて真っ当なことを言っているという印象。物価高に対し、財源確保もままならない中で減税しても、結局、財政拡張で対応せざるを得なくなり、さらに物価高になるだけで、国債と通貨の信用が毀損するだけ。ましてや、選挙のためにバラマいたり、選挙のために減税するというのはもってのほか。そういう意味では、今回の石破首相の発言は極めてまともといえますが、問題は現時点でこの点についてまともなことを言っている政党が、自民党しかいないということ。

さて、私事ですが、この週末一緒に生活を共にしていた黒猫が虹の橋を渡りました。地域猫の時期から通算して推定20歳超えの高齢おばあちゃん猫でしたが、複数の病気を抱えながらも最後の最後まで力強い生きざまでした。これまで何匹も看取りをしていますが、毎回辛い。でも、我が家の猫はみんな保護猫なので、我が家に来るまでに不遇な生い立ちの子もおり、我が家で一緒に過ごした年月が少しでも健康で安心して過ごせて幸せであればと思ってやみません。

今週都内では25度を超える日も増えそうで早くも夏日到来です。ただ、週末沖縄では大雨、都内も突然の大雨に見舞われることも多くなるなど、不安定な天気も続きますので皆様くれぐれも安全にお過ごしください。それでは皆様、よい1週間をお過ごしください。

※先週のこのコーナーで「東証プライムの1日の売買代金が4億円程度」との記載がありましたが、4兆円の間違いです。訂正してお詫び申し上げます。

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