2024/01/31 23:50 | 政局 | コメント(0)
派閥解消の舞台裏
■ 政治の信頼回復へ政治刷新本部の中間取りまとめを決定(1/25付自民党)
■ 自民裏金、国会議員ら10人立件 安倍派幹部は不起訴 捜査終結(1/26付毎日新聞)
昨年11月から自民党を揺るがした裏金問題は、国会議員や会計責任者ら10人が立件され、事実上捜査が終了しました。派閥幹部からの指示や関与があったのか、事務総長経験者の逮捕はあるのかが注目されていましたが、結局、不記載の金額が大きかった国会議員と、会計責任者が立件されただけでした。
自民党は、裏金問題で失った政治への信頼を回復するために、1/11から政治刷新本部で議論を重ね、通常国会の開会前日の1/25に中間取りまとめを決定することになっていました。1/22には政治刷新本部のメンバーだけではなく、自民党に所属する全ての議員が参加して意見を述べる場も設けられ、様々な意見が飛び交いました。
とは言え、派閥によるパーティーや人事への関与をなくすこと、パーティー券の購入者の公開基準を寄付と同じ5万円にすること、パー券購入は銀行振込にすることなど、どれも弥縫策ばかりでした。裏金問題の本質は、「政治にはお金がかかる」という言い訳で、使途を明らかにしないお金が存在することです。何にいくらかかっているのかがわからない以上、そうしたお金の使い方について国民から理解を得ることは不可能でしょう。
本当に国民から信を得たいのであれば、現在は使途を明らかにしなくてよいことになっている政策活動費や調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)に使い道の公開を義務付けるなど、全ての経費を政治資金収支報告書に記載することにして透明化することです。そして、事務的なミスなどではない意図的な不記載があった場合には、会計責任者だけではなく議員本人も厳しく罰せられることにするしかありません。
しかし政治家の側としては、使い勝手の良いお金は何とか残したい。自分に責任が及ぶのも困る。そこで、目眩しとして出て来たのが派閥の解消です。全て派閥のせいにして乗り切ろうという訳です。
それにしても、岸田文雄総理が中間取りまとめの決定に先んじて、1/18に宏池会の解散を発表したのには驚きました。解散やむなしと見られていた清和会よりも先に発表して、まさに機先を制したのです。この裏には一体どんな計算があったのか。
本日は、裏金問題に関連した立件の概要や、派閥解消の舞台裏とその影響を考察します。
※ここからはメルマガでの解説になります。目次は以下の通りです。
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派閥解消の舞台裏
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●大山雷同して鼠一匹
●勝負に出たキッシー
●肉を切らせて骨を断つ
●それでも支持率は・・・
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