2016/07/04 00:00 | 今週の動き | コメント(5)
今週の動き(7/4~10)
先週の動きです。
6/27(月)
・ロシア、トルコ・エルドアン首相がロシア軍機撃墜事件めぐり謝罪と発表
6/28(火)
・EU首脳会議(ブリュッセル、~29日)
・イスタンブール空港で自爆テロ
6/30(木)
・英国の保守党党首選の候補者締切
→5名が出馬、テリーザ・メイ内相が有力
7月5日に初回の投票、9月9日に党首が発表される予定
・フィリピン・ドゥテルテ新大統領が就任
・環太平洋合同演習(リムパック)(ハワイなど、~8月4日)
7/1(金)
・バングラデシュ・ダッカで飲食店襲撃事件
日本人7人を含む20人が死亡
→「イスラム国」が犯行声明
7/2(土)
・豪州総選挙
→接戦で結果は持ち越し
・FBIがヒラリー・クリントンからメール問題に関し事情聴取
7/3(日)
・イラク・バグダッドでテロ
83人が死亡
→「イスラム国」が犯行声明
●イスタンブール、バングラデシュ、バグダッドでのテロ
テロが相次いだ週でした。こうした「イスラム国」の領域外でのテロが発生する可能性については、「イスラム国の後退」で指摘していたとおりです。
特にバングラデシュでは、15年1月に与党アワミ連盟(AL)が野党BNPのボイコットにより大勝して以来、ある程度の落ち着きを見せつつも、政権による反体制派の弾圧が強まり、治安情勢の不安定化が懸念されていました。
これに「イスラム国」の侵食が問題視され、思想的に影響を受けたとみられるローカル勢力による小規模なテロが発生していたところ、今回は、いよいよ「イスラム国」のカラーが前面に出たテロに至った、という構図です。
私は最近、バングラデシュとの関わりが深く、11月には出張を計画していたのですが、より厳しい情勢認識が求められることになりそうです。
●米国大統領選
FBIによるヒラリー・クリントンの事情聴取がニュースになっていますが、もう起訴の可能性はない、というのが多くの有識者の一致した見方です。
しかし、この事情聴取の前に注目を集めたのはロレッタ・リンチ司法長官がフェニックスの空港でビル・クリントンと私的に会っていたという報道。
リンチはビル・クリントン政権でNY東部地区検事に抜擢された人ということもあり、クリントンによる司法への介入が問題視されました。
その後、リンチは、FBIの提言にはそのまま従い、自らが介入することはないと明言しましたが、ヒラリーの疑惑は、仮に起訴を免れても、依然として大きな重荷になりそうです。
一方、共和党については、有力党員のトランプ離れが一層進行しています。
先週はジョージ・ウィルの共和党離脱をお伝えしましたが、それ以外にも、リチャード・アーミテージ元国務副長官、ブレント・スコウクロフト元大統領補佐官、ヘンリー・ポールソン元財務長官といったおなじみの面々がヒラリー支持を表明。
ネオコンの代表的論客であるロバート・ケーガンもヒラリーの選挙に協力しています。なお、現政権の国務次官補(欧州・ユーラシア担当)で対ロシア強硬派として知られるビクトリア・ヌーランド(「米国・ロシアとイラン・ウクライナ」参照)はケーガンの奥さんです。
今週の予定です。
7/6(水)
・ケリー国務長官がジョージア、ウクライナ、ポーランド訪問(~8日)
7/7(木)
・オバマ大統領がポーランド、スペイン訪問(~11日)
7/8(金)
・NATO首脳会議(ワルシャワ)
7/9(土)
・G20貿易相会合(上海、~10日)
7/10(日)
・参院選
参院選が一番のビッグイベントでしょうか。本HPとはあまり関係がないですが・・・。
BREXITについてもコメントする予定でしたが、長くなってしまったので、別の記事に分けて明日掲載します。
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5 comments on “今週の動き(7/4~10)”
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はい・・
都知事選等に・・隠蔽されていますが・・
18才以上の参加が・・
どのような影響を・・選挙に与えるか・?
新人類は自民党予備軍・・との分析・・
興味ある処・・
バングラデェシュ・・
一度も寄った経験なし・・
日本が大金を貢いでいる国との認識・・
それ故・・
狙われたとすれば・・JDさんも危うくなる・・・(笑
イスラム教の宗教指導者たちは「イスラム国」関連のテロをどう感じているんだろう。神の代理人として、あまりにも無責任な無力さじゃないの?
同じイスラム教徒や、イスラム教国の役に立ってる人たちを殺したら、どんな宗教であれ、間違いなくその人たちは地獄堕ちでしょうに。
イスラム国もしくはISILは間違いなく異端化した「バグダーディー派」といってもいい宗派だと思います。
スンニー派でもシーア派でも、呼びかけて宗教会議開いてもいいし、それぞれの大宗派が「バグダーディー派」を異端として認定をすればいい話です。
それだけで、正統性は消滅し、普通に判断できる人なら見放すんじゃないでしょうか。
イスラム教の指導者たちがそれすらやろうとしないのは、思考の停止か無責任というものだと思います。
昔のキリスト教も現実的な問題もあって宗教会議開いたんだろうなあ。
人の価値という点では最高の、使命に燃えた優秀な人達が真っ先にテロで命を失うのはやりきれないです。
書くべき言葉がありません。
強い衝撃です。
NHKでIS機関紙が次はバングラデシュと公言していたとの報道。
アメリカ人がいなかったのは単なる偶然か、危機管理の軽重の差か。
起こってしまうと、もう少し注意していれば、は全ての事故に関してだが、やはり政府、政府系の機関はもっと情報を分析し、邦人へ注意喚起すべきだったと思う。
心より哀悼の意を表します。
改憲勢力2/3の可能性と(PM10頃)
なぜヒトラーがの歴史に不勉強ですが、
リアル日本の歴史は勉強せずとも日々見てるわけで、
敵失というか、あまりにも敵対勢力が不甲斐ないと、
仕方なしによりまともに「見える」方に票が集まるんですね…。
そして、メディアもとんと不勉強というか、する気もなく、保身に汲々で。
恐ろしいことです。
原発関連にしても、見ざる聞かざる言わざるが一番楽なわけで。
わざわざ、というのは、エネルギーがいる。
そして関係ない人は、そんなことにエネルギー使いたくないのが普通で。
東京電力の罪は限りなく大きいと思います。
贖罪させるという意味でも、経済原理に則り、倒産させるべきでした。
大袈裟に言えば、ゾンビが蘇ることですべてのモラルが崩壊したというか。
そう言えば、昔、「ダッカ事件」というのがありました。
ダッカ事件といえば、これからの日本人には今回の事件が上塗りされて記憶されるんでしょうね。
ただ、昔の日本赤軍って、国際政治における地政学的な感覚は優れていたのかな。
そう言えば「テルアビブ空港乱射事件」というのもありました。
日本人も襲われる側になったことが騒がれてますが、昔は襲う側だったんですよね。イマイチ理屈がわからないけど。
ただ、そういったことももう忘れ去られているというのは確かなようですね。
危ないところには近寄らない。いつの世もそれがベストなんでしょう。