2021/06/07 00:00 | 今週の動き | コメント(0)
今週の動き(6/6~12) 中国企業への投資禁止、バイデン政権のインフラ計画、イスラエルの連立合意、G7サミット(バイデン初の外国訪問)
永田町ディープスロートさんが待望の有料メルマガをスタートしました。
先週、第1号が配信されましたが、期待を裏切らぬ大充実の内容。ポスト菅政権の展望まで示唆するスケールの大きさで、大いに勉強になりました。
永田町さんの記事は、日本の政治家、選挙区、政局に関するあらゆる情報が詰め込まれていて、大変な密度がありますが、読みやすく、そしてエキサイティングで面白い。読むだけで政治家の個性や選挙区の特徴がスラスラと頭に入ってくるのです。
これは私にも大いに助かります。たとえば外国人に日本の政治の現状を説明するとき、永田町さんの記事が頭に入っていると、それをそのまま伝えるだけで、洗練されたプレゼンになるからです。自分でちゃんと考えろと言われそうですが・・(苦笑)。
百聞は一見にしかず、ぜひご覧いただければと思います。
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先週の動き
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5/30(日)
・米国が12~14年にデンマークの情報機関の支援を受けドイツのメルケル首相ら欧州諸国の首脳や高官に対するスパイ活動をしていたと欧州のメディアが報道
5/31(月)
・メモリアルデー(戦没者追悼の日)
・ブラジルの食肉加工メーカーJBSがサイバー攻撃を受けたと発表(米国はロシアに拠点があるとみられる犯罪組織による攻撃と説明)
・中国共産党政治局会議が1組の夫婦に3人目の出産を認める方針を表明
・北朝鮮が国営朝鮮中央通信の論評で米韓ミサイル指針の撤廃を批判
・北朝鮮の朝鮮労働党が「第1書記」を新設したと韓国の聯合ニュースが報道
・豪・NZ首脳会談(NZ・クイーンズランド)
・OECD閣僚理事会(オンライン、~6/1)
6/1(火)
・バイデン大統領がオクラホマ州タルサを訪問(1921年の黒人虐殺事件の記念式典に出席)
・バイデン大統領がハリス副大統領を投票権保護の担当者に任命
・ブリンケン国務長官がコスタリカを訪問
・NATO外相・国防相理事会(ブリュッセル)
・OPECプラス閣僚協議(オンライン)
・菅首相と米インド太平洋軍のアキリーノ司令官が会談(東京)
6/2(水)
・USTRが6か国(英国、オーストリア、イタリア、スペイン、インド、トルコ)のデジタルサービス税の導入を理由とする制裁関税を発表(180日間の猶予期間を設定)
・オースティン国防長官とサウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子(国防相)が電話会談
・イラン核合意の当事国会合(ウィーン)
・イスラエルの第2党「イェシュ・アティド」のラピド党首がリブリン大統領に組閣に成功したと報告
・サンクトペテルブルク国際経済フォーラム(モスクワ、~5日)
6/3(木)
・バイデン大統領が米国人による中国企業59社への株式投資を禁止する大統領令に署名
・米国が新型コロナウイルスワクチン2500万回分の他国への提供を発表
・G7保健相会合(オックスフォード、~4日)
6/4(金)
・バイデン大統領が共和党のカピート上院議員とインフラ計画について電話協議
・国防総省が中国の軍民融合に関する企業のリストを発表
・米労働省が5月の雇用統計を発表(雇用者数前月比+55.9万人)
・フェイスブックがトランプ前大統領によるSNSへの投稿を23年1月まで禁止する方針を発表
・G7財務相・中銀総裁会合(ロンドン、~5日)
・天安門事件から32年
・ASEAN議長国ブルネイのエルワン第2外相とリム事務局長がミャンマーのミン・アウン・フライン国軍司令官と会談(ネピドー)
6/5(土)
・トランプ前大統領がノースカロライナ州の共和党の集会で演説
・APEC貿易相会合(オンライン)
●中国企業への投資禁止の大統領令
バイデン大統領が中国の軍事開発と監視技術に関わる企業59社への株式投資を禁じる大統領令に署名しました。8月2日に発効します。
以下の記事でお伝えしたとおり、中国軍関連企業への株式投資禁止はトランプ政権のときに実行されていました。当初は31社が対象となり、その後48社まで拡大されていました。
・「中国軍関連企業への投資禁止の大統領令」(20/11/16)
・「トランプ政権の対中攻勢」(20/12/7)
今回のバイデンの大統領令では、中国軍のみならず、監視技術に関係する企業も対象に含まれました。華為技術(ファーウェイ)、杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)、中国移動通信(チャイナ・モバイル)、中国電信(チャイナ・テレコム)、中国聯合通信(チャイナ・ユニコム)、中芯国際集成電路製造(SMIC)、中国海洋石油(CNOOC)などが引き継がれる一方、小米(シャオミ)、位置情報サービスを扱うルオクン・テクノロジーなどは外れました。
今回の大統領令の意義とバイデン政権の対中政策についてコメントします(※メルマガに限定)。
●バイデン政権のインフラ計画
バイデン大統領がインフラ計画について共和党と協議する中で、法人税を21%から28%まで引き上げる案を撤回し、その代わり法人税の最低税率を15%に設定することを提案したと報じられました。
その後、バイデンは共和党のカピート上院議員と電話協議。カピートはこれまでの案からさらに500億ドル増額する案を示しましたが、バイデンはこれを拒否したと表明しています。ただ月曜に再度協議するとも述べています。
また、労働省が5月の雇用者数は前月比+55.9万人だったと発表しました。バイデン政権のインフラ計画については以下の記事で解説しましたが、これら最新の動きについてコメントします(※メルマガに限定)。
・「バイデン政権の予算教書」(6/3)
なお、G7財務相・中銀総裁会合が開かれ、グローバル・ミニマム税を導入し、その税率を15%とする米国案を支持することで一致しました。この意義と今後の展望については上記記事でお伝えしたとおりですが、説明を補足します。
●イスラエルの連立合意
リブリン大統領から首相候補に任命された第2党「イェシュ・アティド」の党首ヤイル・ラピド元財務相が野党8党による連立政権の発足で合意に至ったと発表しました。右派政党「ヤミナ」のナフタリ・ベネット党首がまず2年首相を務め、その後ラピドが2年首相を務める輪番制で合意したとしています。以下の記事で指摘したとおりの展開でした。
・「イスラエルの組閣期限」(5/31)
これにより12年にわたったネタニヤフ首相の長期政権が終焉を迎えることになります。今後の展望について解説します(※メルマガに限定)。
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今週の動き
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(※G7サミット(バイデン初の外国訪問)など、メルマガに限定)
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あとがき
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先週、岸防衛相がフィリピンのロレンザーナ国防長官とオンライン会談を行いましたが、ロレンザーナ長官はツイッターで岸大臣の心遣いに感謝していました。
ロレンザーナ長官は、岸大臣は机にフィリピンを象徴する物を置いてくれていたが、これは日本人が相手に対していかに敬意と礼儀を表現することに心を砕いているかを示すものだ、と感動しています。
机に置かれていたのはフィリピンのマンゴーやバナナ、そしてジープニーの模型でした。ジープニーはフィリピンの乗り合いタクシーで、人々に広く利用されている代表的な交通手段です。フィリピンの風景に溶け込んでいるもので、人々の思い入れも深いものです。
コロナのためにオンライン会談もすっかり当たり前になりましたが、対面式と違って余った時間に雑談とか、おみやげを渡したりできないと言われたものですね。しかしこうやって工夫をするあたり、防衛省も気が利いているなあと思いました。ベタというか直球な工夫でしたが(笑)、それがまた良かったのでしょう。
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