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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2021/05/31 00:00  | 今週の動き |  コメント(0)

今週の動き(5/30~6/5) バイデン政権の予算教書、ベラルーシ強制着陸、イラン大統領選、米韓首脳会談、イスラエル組閣期限


先週は今年一番の暑さを記録。これから梅雨もありますが、早くも初夏という雰囲気が感じられました。夏は好きなシーズンですが、コロナのせいで心から楽しむことができないのが残念です。

そんな中、グッチーポストの夏の定番である三陸の生うにの今年の販売が始まりました。

磯部副編集長も、シャンパンとシャブリと一緒に食べたい!と言っていますが、本当にそうですね・・私も早く食べたいです。

うにや嶽きみなどの時期になると、ぐっちーさんの思い出がよみがえります。過去記事や著書を読み直す良い機会にもなります。

ぐっちーさんが書いた文章を読みながら、最近、グッチーポストの紹介文を作成しました。昔からの読者の方であれば今さらの話になると思いますが、編集部が思いを込めて作ったものなので、気が向いたときご覧いただければと思います。

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先週の動き
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5/23(日)
・イランとIAEAの核査察の暫定取り決めの期限(ガリバフ国会議長は期限の延長に応じない立場を表明)
・ベラルーシがライアンエアーの旅客機をミンスクの空港に緊急着陸(反体制派メディアの創設者ロマン・プロタセビチ氏を拘束)
・ベトナム国会選挙

5/24(月)
・米・エジプト首脳電話会談
・ブリンケン国務長官がイスラエル、パレスチナ自治区、エジプト、ヨルダンを訪問(~27日)
・サリバン大統領補佐官とロシアのパトルシェフ安全保障会議書記が会談(ジュネーブ)
・フロリダ州でSNS企業が州議会候補者らのアカウントを永久凍結した場合に罰金を課す法律が成立
・中・イラン首脳電話会談(習近平国家主席)
・楊潔チ共産党政治局委員とロシアのプーチン大統領が電話会談
・WHO総会(オンライン、~6/1)
・IAEAがイランと暫定的な核査察の受け入れ期限を6月24日まで延長することで合意したとIAEAのグロッシ事務局長が発表
・EU首脳会議(ブリュッセル、~25日)
・ミャンマーのアウンサン・スーチー国家顧問の裁判(ネピドー)
・エクアドルでラッソ新大統領が就任
・マリの国軍が暫定政府のヌダウ大統領とウアンヌ首相を拘束

5/25(火)
・バイデン大統領がノルドストリーム2の事業会社への制裁を見送ったのは、同事業がほぼ完了しており、制裁を発動することで欧州との関係を損ねる可能性があったからと発言。
・ブリンケン国務長官とイスラエルのネタニヤフ首相が会談(エルサレム)
・ワシントンDCのラシーン司法長官が反トラスト法違反の疑いでアマゾンを提訴したと発表
・ジョージ・フロイド氏の殺害事件から1年
・ファーストリテイリング傘下のユニクロが米税関・国境取締局(CBP)による「新疆生産建設兵団(XPCC)」の製造を理由とする同社の綿シャツ輸入差止めに対する見解を発表
・イランの護憲評議会がイラン大統領選挙の立候補者の審査結果を公表
・EU首脳会議最終日(ベラルーシ制裁を発表)(ブリュッセル)

5/26(水)
・バイデン大統領が新型コロナウイルス発生源の解明に向けた追加調査と90日以内の報告を米情報機関に指示
・米上院銀行委員会が金融に関する公聴会(大手金融機関のCEOが出席)
・カリフォルニア州サンノゼにある公共交通機関の車両基地で銃撃事件
・シリア大統領選挙(アサド大統領が4選)
・英国のカミングス元首相上級顧問がジョンソン首相の新型コロナウイルス対策を下院委員会で批判

5/27(木)
・米中閣僚級通商電話協議
・米上院共和党がバイデン政権に対して9,280億ドル規模のインフラ投資計画の対案を提示
・米下院金融サービス委員会が金融に関する公聴会(大手金融機関のCEOが出席)
・マイクロソフトがロシアと関係があるとみられるハッカー集団「ノベリウム」による政府機関へのサイバー攻撃を検知したと発表
・香港で選挙制度見直しに関する条例が成立
・北京の裁判所がスパイ罪で起訴された中国系豪州人の楊恒均氏の非公開の審理
・G7外相がベラルーシによるライアンエアーの旅客機の強制着陸とプロタセビチ氏の拘束を非難する共同声明を発出
・G7貿易相会合(オンライン、~28日)
・日・EU定期首脳会議(テレビ会議)

5/28(金)
・バイデン大統領が22会計年度(21年10月~22年9月)の予算教書を議会に提出
・バイデン大統領がアジア系市民へのヘイトクライム撲滅の取り組みに関する大統領令に署名
・バイデン政権がベラルーシ制裁を発表
・米上院による連邦議会議事堂襲撃事件の独立調査委員会を設置する法案の採決に移るための動議がフィリバスターにより阻止
・ロシア・ベラルーシ首脳会談(ソチ)
・G7財務相・中銀総裁会議(テレビ会議)

●バイデン政権の予算教書

バイデン政権が22会計年度(21年10月~22年9月)の予算教書を議会に提出しました。歳出規模は6兆ドル。21会計年度の予算教書は4.8兆ドルであり、新型コロナウイルスの感染拡大前の19会計年度に支出されたのは4.4兆ドルだったので、その3割以上もの増額になります。

今回の予算教書は、米経済はもちろん、中国を含む安全保障、国際課税をめぐる論争の今後を考える上で大いに示唆に富むものです。今週、詳しく解説します。

●ベラルーシによる民間旅客機の強制着陸

ベラルーシ政府がアテネからリトアニアに向かっていた欧州のLCCライアンエアーの旅客機に対し、危険物が仕掛けられた可能性があるとしてミンスクの空港への緊急着陸を命令。航空機が着陸すると、搭乗していた反体制派メディア「​NEXTA」の創設者ロマン・プロタセビチ氏が拘束されました。

その後、航空機はリトアニアに飛び立ちましたが、危険物は発見されず。国家による事実上の「ハイジャック」に世界が衝撃を受けました。なお、ベラルーシはハマスから爆破予告を受けたとも主張。どう見てもイスラエルとハマスの戦闘を見てパッと思いついたとしか思えず、ハマスもびっくりの言い訳だったと思います。

EUはこのタイミングにちょうど首脳会議を開催していましたが、すかさず加盟国の航空会社にベラルーシ空域を避けるよう要請し、ベラルーシの航空会社のEU加盟国の空域使用と入国の禁止を決定。また強制着陸と拘束に関わった者への制裁を発表しました。

G7外相もベラルーシを非難する共同声明を発出。米国もこれまで免除していたベラルーシ国営企業9社に対する制裁を6月3日に発動すると発表しました。

ベラルーシのルカシェンコ大統領はロシアのソチを訪問し、プーチン大統領と会談。プーチンは欧米の非難を「感情的」「卑劣」と一蹴し、ベラルーシへの支援の継続を約束しました。なおプーチンは、前回はスキー、今回はヨットでルカシェンコをもてなしています。

今回の事件の意義と見通しを解説します(※メルマガに限定)。

●イラン大統領選挙の候補者発表

イランが6月18日に予定されている大統領選挙への立候補が認められた候補者を発表しました。護憲評議会が「イスラム体制に忠実か」などの条件に基づいて資格審査を行い、592人の立候補者から以下の7人に絞り込んだものです。

イブラヒム・ライーシ 司法府長官
サイード・ジャリリ 公益判別会議メンバー(元国家最高安全保障評議会書記)
モフセン・レザイ 公益判別会議書記
アリーレザー・ザカニ 国会議員
アミールホセイン・ガージーザーデ・ハシェミ 国会副議長
モフセン・メフルアリザデ キーシュ自由貿易特区理事等(元副大統領)
アブドゥルナーセル・ヘンマティ 中銀総裁

有力候補とみられていたラリジャニ元国会議長とジャハンギリ第1副大統領は失格とされました。また、アフマディネジャド前大統領も前回に引き続き失格とされました。

ハメネイ最高指導者は審査結果を支持する旨表明しています。今回の発表の意義についてコメントします(※メルマガに限定)。

●米韓首脳会談(補足)

米韓首脳会談については前回の記事で解説しましたが、その後の進展を踏まえて補足します(※メルマガに限定)。

「米韓首脳会談」(5/24)
 
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今週の動き
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(※イスラエルの組閣期限など、メルマガに限定)

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あとがき
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Weightlifting, Gatorade, birthday calls: Inside Biden’s day(5月24日付The Washington Post)

バイデン大統領の一日を詳しく追った記事です。前任者とは対照的に(?)テレビはあまり見ることがなく、早寝早起きで規則正しい生活を送り、毎朝ウェイトトレーニングや自転車、ペロトン(オンラインフィットネス)を行っているとのこと。

チョコチップクッキーやアイスといった甘いもの、オレンジゲータレードが大好きで、味の好みは5歳児のようだとのコメントもありました。そうしたら、記事の出た数日後、アイスクリームにかぶりつきながらインタビューに答えるバイデンの姿が報道されました。

首相はパンケーキが好物とのことですが、訪日した際にはスイーツで歓待ということになるでしょうかね。それまでに果たして首相を続けているのかという問題がありますが・・自民党総裁選や衆議院選挙の見通しについては、永田町ディープスロートさんの解説に期待しましょう。

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