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2020/11/16 00:00  | 今週の動き |  コメント(1)

今週の動き(11/15~21) 米大統領選結果の争い、米経済対策、中国軍関連企業への投資禁止、英・EU、ミャンマー選挙、RCEP署名


先週、グッチーポスト(世界情勢ブリーフィング・経済ZAP!!)のオンラインサロン(FBコミュニティ)のメンバーの方々とオンライン懇親会を行いました。

私から米大統領選の現状と今後の見通しについて説明した上で、自由に意見交換しましたが、今回は「経済ZAP!!」のSaltさんもフル参加し、マーケットについても色々なお話をしました。

沢山のご質問やご意見をいただき、大変楽しい時間になりました。オンライン懇親会は毎月1回くらいの頻度で行っています。オンラインサロンにご関心のある方はこちらをご覧下さい。

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先週の動き
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11/8(日)
・ミャンマー総選挙
・トルコのアルバイラク財務相が健康上の理由で辞任するとインスタグラムに投稿(エルドアン大統領は承認、後任はエルバン元副首相)
・アゼルバイジャンがナゴルノ・カラバフの要衝シュシャを奪取したと発表(アルメニアは否定)

11/9(月)
・トランプ大統領がエスパー国防長官の解任を発表(国家テロ対策センター(NCTC)のクリストファー・ミラー所長が長官代行)
・トランプ陣営が大統領選についてペンシルベニア州当局によるバイデン前副大統領の勝利認定の差止めを求めて同州連邦地裁に提訴
・バー司法長官が全米の連邦検察官に対し大統領選で不正があったという訴えについて捜査する権限を認める指示
・米共和党のマコーネル上院院内総務がトランプ大統領の米大統領選に対する法廷闘争を支持すると表明
・ファイザーが開発中の新型コロナウイルスワクチンに90%を超える予防効果が認められたとする暫定的な結果を発表
・バイデン前副大統領が新型コロナウイルス対策について演説(デラウェア州ウィルミントン)
・米韓外相会談(ワシントンDC)
・英上院が国内市場法案の英領北アイルランドの扱いについてBREXIT協定に部分的に違反する権限を政府に与える規定を削除する案を可決
・ペルー議会がビスカラ大統領の罷免を可決
・WHO年次総会(オンライン会議、~14日)

11/10(火)
・米国防総省がアンダーソン国防次官代行、カーナン国防次官、スチュワート首席補佐官の辞任を発表
・米国務省がUAEへのF35戦闘機の売却を承認したと発表
・バイデン前副大統領がオバマケアについて演説(デラウェア州ウィルミントン)
・バイデン前副大統領の政権移行チームが各省庁で引き継ぎを担当する主要メンバー540人の名簿を発表
・ポンペオ国務長官が米大統領選の合法的な票の集計後「トランプ政権2期目」への移行が実現すると発言
・米一般調達局(GSA)の報道官がバイデン前副大統領が大統領選で勝利したとは確認していない(政権移行の手続きは開始していない)と表明
・米連邦最高裁がオバマケアの合憲性をめぐる訴訟について審理開始
・トランプ政権のTikTokの事業売却命令の差止めを求めてバイトダンスが米連邦控訴裁に提訴
・上海協力機構(SCO)首脳会議(オンライン会議)
・インドのビハール州議会選挙の結果発表(与党連合が勝利)
・アルメニア、アゼルバイジャン、ロシアがナゴルノ・カラバフでの衝突を終結させるための協定に署名
・ペルーでマヌエル・メリノ国会議長が大統領に就任

11/11(水)
・ベテランズデー(トランプ大統領がアーリントン国立墓地を訪問)
・トランプ陣営が大統領選についてミシガン州当局によるバイデン前副大統領の勝利の不承認を求めて同州連邦地裁に提訴
・ジョージア州のラッフェンスパーガー州務長官が再集計と全票の監査を行うと発表
・バイデン前副大統領と欧州各国首脳が電話会談
・バイデン前副大統領が首席補佐官にロン・クレイン選対シニアアドバイザーを任命すると発表
・中国の「独身の日」ネット通販セール
・中国の全人代常務委員会が香港立法会議員の資格剥奪の基準を発表(香港政府は4人の民主派議員の資格を剥奪すると発表)
・バーレーンのハリファ首相が死去
・サウジのジェッダでフランス主催の第1次世界大戦終結の記念式典で爆破テロ(「イスラム国」が犯行声明)
・英国のジョンソン政権のリー・ケイン広報責任者が辞任
・ECBフォーラム(オンライン会議、~12日)

11/12(木)
・トランプ大統領が中国軍関連企業31社(ファーウェイ、中国移動通信(チャイナモバイル)、中国電信(チャイナテレコム)、ハイクビジョン等)への投資を禁止する大統領令に署名(21年1月11日に発効)
・トランプ政権がTikTokの米国事業の売却期限を15日間(11月27日まで)延長
・トランプ政権が米連邦地裁による米商務省によるTikTokの米国内での提供禁止に対する暫定差止め命令を不服として連邦控訴裁に上訴
・米国土安全保障省サイバーセキュリティー・インフラストラクチャー・セキュリティー庁(CISA)が大統領選で票の紛失や不正が生じた形跡はないとの調査結果を発表
・米連邦と各州の選挙管理委員会の幹部が大統領選で票の紛失や不正が生じたことを示す証拠はないと表明
・バイデン前副大統領と豪州のモリソン首相が電話会談
・バイデン前副大統領と文在寅大統領が電話会談
・バイデン前副大統領と菅首相が電話会談
・香港立法会の民主派議員15人が4人の議員の資格剥奪に抗議して辞表を提出
・ASEAN首脳会議(オンライン会議)
・中・ASEAN、韓・ASEAN、印・ASEAN、日・ASEAN首脳会議(同)

11/13(金)
・米大統領選の全州の当確が発表(バイデン前副大統領が306、トランプ大統領が232の選挙人を獲得)
・トランプ大統領が記者会見(どちらの政権になるのかはいずれ分かると発言)
・米国の要請を受けたイスラエルの工作員が8月にテヘランでアルカイダの幹部を殺害していたとNYタイムズが報道
・英国のジョンソン首相のドミニク・カミングス上級顧問が辞任
・プーチン大統領がナゴルノ・カラバフをめぐるアゼルバイジャンとアルメニアの軍事衝突は完全に停止されたと発表
・日・メコン地域諸国首脳会議(オンライン会議)

11/14(土)
・ワシントンDCでトランプ大統領の支持者のデモ
・米・ASEAN首脳会議、ASEAN+3首脳会議、東アジアサミット(オンライン会議)

●米大統領選結果をめぐる争い

米大統領選は、全州の当確が発表され、バイデン前副大統領が306、トランプ大統領が232の選挙人を獲得し、バイデン勝利が事実上確定しました。しかし、トランプは敗北を認めず、徹底抗戦の構えを維持しています。

トランプ陣営はペンシルバニア、ミシガン、ジョージア、アリゾナ、ネバダで訴訟を提起。ジョージアは、僅差になることから、ラッフェンスパーガー州務長官が手作業による再集計を行うと発表しました。トランプ陣営はウィスコンシンで再集計の申立てを行う方針を示しています。

そしてトランプは、バイデンの勝利が事実上確定した後、新型コロナウイルスのワクチンについて説明するため、11月5日以来となる記者会見を行いました。このとき、「将来、何が起こるにせよ、どちらの政権になるかは時がたてば分かるが、この政権はロックダウンを行わない」と述べています。聞きようによっては、バイデン政権発足の可能性を認めたかのような発言でした。

共和党議員の大半はトランプの徹底抗戦の姿勢を支持しています。連邦議会のリーダーであるマコーネル上院院内総務は、大統領には選挙の不正を訴える権利があるとして、法廷闘争を支持する姿勢を示しました。

バー司法長官は、全米の連邦検察官に対し、選挙不正について捜査する権限を認めると指示しました。司法省と連邦検察官は選挙結果に関わらないという伝統を覆すもので、同省で公職選挙法違反の捜査トップを務めていた検察官は反発して辞任しました。

一方、バイデンは、政権移行の準備に向けた動きを加速させています。コロナ対策やオバマケアに関する演説を行い、政権移行を担当するチームのメンバーや首席補佐官に長年の腹心であるロン・クレイン選対シニアアドバイザーを任命することを発表しました。

これに対し、連邦政府一般調達局(GSA)の報道官は、バイデンが大統領選で勝利したことは確認しておらず、政権移行の手続きは開始していないと表明しました。GSAの認定がないとバイデン陣営は政府資金を使ったり、情報機関のブリーフィングを受けることができず、政権移行のプロセスに支障が生じます。

また、先週初めにトランプはエスパー国防長官の解任を発表。国家テロ対策センター(NCTC)のクリストファー・ミラー所長が長官代行に就任しました。先々週にはUSAIDのグリック副長官も解任されています。後任はバーサ長官代行。バーサの代行期限が切れ、グリックが昇格する予定だったので、それを避け、バーサを残すための人事だったとみられています。

さらにトランプは、24年の大統領選に再出馬する意向を側近に述べていると報道されています。

以上のとおり、大統領選の結果をめぐる争いは、今のところ収束の気配がないように見えますが、今後の見通しについて、明日解説します。ジョージア州上院選とトランプの再出馬の可能性についても考察を述べます。

●米経済対策

米大統領選・議会選が終わり、議会はレームダック期間に入りましたが、ペローシ下院議長とマコーネル上院院内総務は、いずれも経済対策の必要性を訴えながら、合意に至る兆しが見えない状況が続いています。今後の展望について解説します(※メルマガに限定)。

●中国軍関連企業への投資禁止の大統領令

トランプ大統領が中国軍関連企業31社(ファーウェイ、中国移動通信(チャイナモバイル)、中国電信(チャイナテレコム)、ハイクビジョン等)への投資を禁止する大統領令に署名しました。来年1月11日に発効する予定です。本件の意義についてコメントします(※メルマガに限定)。

●英・EU交渉(米大統領選とカミングス失脚)

米大統領選は英・EU交渉に影響を与える可能性があります。また、ボリス・ジョンソン首相の腹心でBREXITの立役者だったドミニク・カミングス上級顧問が辞任しました。これらの点についてコメントします(※メルマガに限定)。

●ミャンマー総選挙

アウンサン・スーチー国家顧問率いる与党NLDが改選議席の83%という圧倒的多数の議席を獲得して大勝しました。これにより、NLDは単独政権を続けることが可能になります。今回の選挙のポイントを述べます(※メルマガに限定)。

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今週の動き
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11/15(日)
・RCEP首脳会議(オンライン会議)
・モルドバ大統領選挙決選投票

11/16(月)
・APEC閣僚会議(オンライン会議)

11/17(火)
・米上院でSNSに関する公聴会
・BRICS首脳会議(オンライン会議)
・日豪首脳会談(東京)

1/19(木)
・EU首脳会議、外相会議(オンライン会議)

11/20(金)
・米台経済対話(ワシントンDC)
・APEC首脳会議(オンライン会議)

11/21(土)
・G20サミット(オンライン会議、~22日)

●RCEP署名

RCEPは、8年に及ぶ交渉の末、インドを除く15か国で合意に至り、首脳会議で協定が署名されました。ポイントを述べます(※メルマガに限定)。

●BRICS首脳会議

先週の上海協力機構(SCO)首脳会議に続く開催となります。主要メンバーが共通していますが(ロシア、中国、インド)、SCO首脳会議がコロナの影響で7月から延期されての開催になったので、タイミングが近接しました。議長国はSCO首脳会議と同様、ロシアです。

先週のASEAN首脳会議の関連会合もそうですが、このような多国間会議は実際に集まり、本会議とは別にバイ会談や非公式な立ち話などをすることに意義があるので(特にインドと中国のように緊張が高まっている国々にとっては対話のチャンスになる)、オンライン開催だとインパクトがかなり薄くなるように思います。

SCOのメンバーはロシア、中国、インドに加え、パキスタンと中央アジア4か国、それにイラン、アフガン、ベラルーシ、モンゴルがオブザーバー。これだけの国々の強面のリーダーが並ぶ様子は壮観ですが、とはいえテレビ画面に平等に並ぶと、やはりインパクトが薄れるような気がしますね。

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あとがき
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初代「007」俳優サー・ショーン・コネリー死去 90歳(10月31日付BBC)

ショーン・コネリーの出演作品には、私が言うまでもなく、『007』シリーズから『レッド・オクトーバーを追え』といった大ヒット作はじめ、映画史に残る名作が無数にありますが、個人的に思い出深い作品は『薔薇の名前』(ジャン=ジャック・アノー監督、1986年公開)です。

『薔薇の名前』は原作も好きでした。著者のウンベルト・エーコは私が最も好きな作家の一人です。いずれメルマガでも取り上げたいと思っていますが、とりあえずこちらのツイートで本棚(笑)について言及していたので、ご確認下さい。

またコネリーは、冒頭記事にあるとおり、スコットランド独立の熱心な支持者でもありました。この点で私が思い出すのは映画『ハイランダー 悪魔の戦士』(ラッセル・マルケイ監督、1986年公開)です。

スコットランドには、中世の時代から首を切らなければ死なない不死の戦士「ハイランダー」がいて、実は現代まで戦いを続けていたという、やや中二病的(?)な発想を感じる80年代のカルト作品ですが、私は結構好きでした。

コネリーは主人公の師匠役。B級映画ですが、スコットランドに焦点をあてた作品でもあるので(「ハイライダー」はスコットランドの地名「ハイランド」に由来)、その点では本人も嬉しかったのではないでしょうか。私も、昔、ハイランドを旅行したとき(ネス湖にも行きました)、『ハイランダー』の場面が頭をよぎりました。

また、映画の主題歌はクイーン「Who Wants To Live Forever」。作品の世界観にマッチした曲でした(なお、この曲が収録されたアルバム『カインド・オブ・マジック』は、ほぼこの映画のサントラ曲で構成されています)。

この曲は映画『ボヘミアン・ラプソディ』でも流れました。このときも私は『ハイランダー』の場面が頭をよぎりました。そんな人はあまりいなかっただろうと思いますが・・(苦笑)。

「映画『ボヘミアン・ラプソディ』『アリー/ スター誕生』」(19/1/11)

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One comment on “今週の動き(11/15~21) 米大統領選結果の争い、米経済対策、中国軍関連企業への投資禁止、英・EU、ミャンマー選挙、RCEP署名
  1. KB より
    トランプ大統領の視線の先

    トランプ大統領はどこを見ているのでしょう?
    中国への大統領令や経済対策・・・、今後の自身の身の振りとともに、どんな判断基準で動いていくのか、気になります。

    マーケットへの影響やバイデンへのダメージ、凡人にはついていけないトランプ的発想、引き続きご教示ください。

    ドミニク・カミングスが辞任してしまいましたが、早く「ブレグジット EU離脱」を観たいものです。

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