2019/08/12 00:00 | 今週の動き | コメント(2)
今週の動き(8/11~17)
小泉進次郎議員と滝川クリステルさんの「令和婚」。アラフォー同士、おめでた婚、官邸での発表・・話題性満載で、さすが役者が違うと思いましたね。
もし将来首相になったら、ジョン・F・ケネディとジャクリーン夫人の日本版と紹介されることでしょう。そのときにはついに「日本のケネディ家」も鳩山家から小泉家になりそうです(笑)。
発表のタイミングやセッティングについて計算高さが指摘されていますが、ここまで周到に準備できるところに、個人的にはむしろ畏敬の念をおぼえます。政治家としてのしたたかさも十分に期待できそうですね。
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先週の動き
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8/4(日)
・米豪外務・防衛担当閣僚協議(2+2)(シドニー)
・オハイオ州デイトンで銃撃事件
・イランの革命防衛隊の艦船がペルシャ湾岸を航行中のイラクのタンカーを「石油の密輸をしていた」疑いで拿捕したとイラン国営メディアが報道
・香港で政府に対する抗議デモ
・韓国公正取引委員会が自動車メーカーへの部品納入で談合したとして三菱電機など日本企業4社に課徴金を課し、2社を検察に告発したと発表
8/5(月)
・トランプ大統領がテキサスとオハイオでの銃乱射事件について国民向け演説(人種差別と白人至上主義を非難)(ワシントンDC)
・オバマ前大統領が「憎悪をあおる指導者」を批判するコメントを発表
・トランプ大統領が米国内にあるベネズエラ政府の資産を凍結する大統領令を発出
・米財務省が中国を「為替操作国」に認定したと発表(発表に先立ち、中国人民元相場が1ドル=7元台に下落)
・米韓合同軍事演習(~20日)
・北朝鮮が南西部の黄海南道から日本海に向けて2発の飛翔体を発射したと韓国軍合同参謀本部が発表
・韓国の文在寅大統領が日本の輸出管理強化を批判した上で、北朝鮮との経済協力体制が確立すれば日本の優位に追い付くことができると発言
・香港で政府に対する抗議のゼネスト
・インドのモディ政権が大統領令によってジャンムー・カシミール州の自治権を剥奪
・イランのザリーフ外相がトランプ政権による同外相への制裁の理由は7月の訪米時にトランプ大統領からのホワイトハウスへの招待を断ったことと発言
・シリアのアサド政権軍がイドリブ県周辺地域での軍事作戦を再開すると表明
・英国がホルムズ海峡周辺を航行する船舶の安全確保に向けた米国主導の有志連合への参加を表明
8/6(火)
・米国のハンツマン駐ロシア大使が10月3日に辞任し20年のユタ州知事選に出馬するとの報道
・中国商務省が米国からの農産品の購入を一時停止すると発表
・中国の国務院香港マカオ事務弁公室が香港の抗議デモについて過激な参加者は処罰すると表明
・台北の柯文哲市長が創設した新政党「台湾民衆党」の結党大会
・インドでジャンムー・カシミール州の自治権を定める憲法の規定の改正(自治権の剥奪)と同州を二つの連邦直轄地に再編する法律が成立
・ペルー主催のベネズエラ情勢に関する国際会議(ボルトン大統領補佐官とロス商務長官が出席、中国とロシアは欠席)(リマ)
8/7(水)
・トランプ大統領が銃乱射事件が起きたテキサス州エルパソとオハイオ州デイトンを訪問
・エスパー国防長官が安倍首相、岩屋毅防衛相と会談(東京)
8/8(木)
・トランプ大統領がFRBの高い金利水準はドル高を維持し米国の製造業を不利にしていると発言
・トランプ大統領がスー・ゴードン国家情報副長官の8月15日付の辞任を発表(長官代行にはジョゼフ・マグワイア国家テロ対策センター所長が就任)
・イタリアのサルビーニ副首相兼内相が解散総選挙を要求
・世耕経産相が対韓輸出管理の厳格化の対象になった3品目について一部の輸出を許可したと発表
8/9(金)
・トランプ大統領がドル安誘導の計画があるかとの質問に対し「その必要はない」と回答
・トランプ大統領が「中国と合意する準備ができていない」として9月上旬に開く予定の閣僚級通商協議を中止する可能性を示唆
・トランプ大統領が金正恩朝鮮労働党委員長から再び「とても素晴らしい手紙」を受け取り、米韓合同軍事演習への金正恩の反対に同意する旨発言
・イタリアのサルビーニ副首相兼内相が内閣不信任案を提出
8/10(土)
・未成年者の売春のあっせん等の容疑で起訴された米国の実業家ジェフリー・エプスタインがNYの施設内で自殺
・北朝鮮が東部の咸興付近から日本海に向けて2発の飛翔体を発射したと韓国軍合同参謀本部が発表(金正恩朝鮮労働党委員長が「新兵器」の試射を視察したと北朝鮮国営の朝鮮中央通信が報道)
・ロシアのモスクワで9月のモスクワ市議選への独立系候補の出馬が認められなかったことに抗議するデモ
●銃規制をめぐる議論
テキサスとオハイオでの銃乱射事件を受けて、トランプ大統領は、銃購入者のバックグラウンドチェックを強化する法案を成立させると発言。全米ライフル協会(NRA)の説得は可能で、共和党の銃規制擁護派の協力も期待できる、マコーネル上院院内総務も乗り気だ、と述べています。
米国の銃規制問題は、日本人にはなじみがなく、分かりにくい問題です。その構造的な要因と今後の展望について、最新の状況に照らして、今週解説します。
●米国による中国の為替操作国認定
人民元が1ドル=7元を割り込んだこと(破七)を受け、米国が中国を為替操作国に認定しました。94年以来、25年ぶりのことです。為替操作国認定が行われると、米国は、当該国と二国間協議を行い、IMFとも協力しながら、是正を要求します。必要であれば関税など制裁を発動することになります。
本件については、那須の山奥の兄ちゃんさんから、コメント欄で、為替操作国に認定されると具体的にどのような効果があるのかとの質問がありました。
もっともな疑問です。私からの回答を述べます(※メルマガに限定)。
●インドのカシミールの自治権剥奪
モディ政権の主導により、ジャンムー・カシミール州の自治権を定める憲法の規定の改正と同州を二つの連邦直轄地に再編する法律が成立しました。これによって、独立以来、70年にわたり保障されてきた同州の自治権は撤廃されました。
今回の措置は、インドにとっては歴史的ともいえる重大な意義があります。また、おそらく今回の措置の一因になったのは、以下の記事で述べたトランプ大統領のカシミール問題に対する仲介提案、特に「モディ首相から依頼があった」という発言です。
・「イムラン・カーンとトランプの初会談」(7/29)
トランプの思い付きのような一言がインドの歴史を変えてしまったということであれば、本当に恐ろしい男です(苦笑)。その意味と今後の展望について解説します(※メルマガに限定)。
●イタリアの連立政権の危機
イタリアでは、18年3月の総選挙を経て、極右政党の「同盟」とポピュリズム政党の「五つ星運動」の連立によるコンテ政権が発足していましたが、政権発足1年にして、瓦解の危機が訪れようとしています。
・「イタリア総選挙」(18/3/12)
・「イタリアの連立政権発足」(18/6/4)
先週、同盟の党首で副首相兼内相のマッテオ・サルビーニが政権への支持を撤回し、解散総選挙を要求しました。内閣不信任案も提出しています。議会が夏季休会中のため、不信任案に関する審議時期は未定ですが、早ければ来週にも議会が招集され、採決が行われる可能性があります。そうなると、その数日後に解散、早ければ10月に総選挙になることもあり得ます。
連立政権が危機に至った背景と今後の展望について解説します(※メルマガに限定)。
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今週の動き
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8/11(日)
・グアテマラ大統領選挙の決選投票
8/13(火)
・19年会計年度の国防授権法(NDAA)に基づく暫定規則(ファーウェイ、ZTE、杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)、浙江大華技術(ダーファ・テクノロジー)、海能達通信(ハイテラ)の5社の製品による政府調達の禁止)が施行
8/14(水)
・韓国の慰安婦記念日
8/15(木)
・終戦記念日、韓国の光復節、北朝鮮の解放記念日、インドの独立記念日
●夏休み
前回の記事で述べたとおり、トランプ大統領は8月9日に「トランプ・ナショナル・ゴルフクラブ」があるニュージャージー州ベッドミンスターに向かいました。10日間の滞在のようです。
・「夏休み」(8/5)
●終戦記念日
令和初の終戦記念日ですね。インドの独立記念日でもあることは、上記「先週の動き」の「インドのカシミールの自治権剥奪」で述べたとおりです。
私たちは心穏やかに過ごしたいですが、韓国では「光復節」(解放記念日)ということで、文在寅大統領が演説を行います。例によって南北協力を強調することは間違いないですが、対日批判もどこまで踏み込むのか気になるところです。
なお、昨年から、前日の8月14日が「慰安婦の日」とされています(初めて「被害者」が名乗り出た日とのこと)。こちらも、残念なことですが、今年は相当に盛り上がってしまうのでしょう。そういえば、あいちトリエンナーレの少女像も、このタイミングに合わせたのでしょうか。この件については、次回あたりの「あとがき」でコメントします。
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あとがき
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■ 渋野日向子、全英女子ゴルフ優勝 日本勢42年ぶりのメジャー制覇(8月5日付BBC)
デビュー2年目の20歳、初の海外大会で初のメジャー参戦で優勝。快挙ですね。インタビューを見ましたが、明るく物怖じしないキャラクターが印象的でした。
笑顔が話題になったということですが、おそらく海外ではいつも笑顔でいる姿がユニークに見える、ということもあったのでしょう。国によって違うので一概には言えませんが、欧米などでは、「日本人はいつも笑っている。おかしくもないのに、なぜ笑うのか?」と言われることもあります。
こうした日本人の振る舞いは、外国人には理解されず、格下にみられてしまうこともあるので、注意する必要がある、などと言われたものですが、スポーツや交渉において、大きな武器になる場面もありそうですね。スマイルによって相手にプレッシャーを与えるのも、日本らしいですね(笑)。
ゴルフと言えば、ちょうど最近、「私の履歴書」で中嶋常幸の自伝が連載していて、興味深く読んだのですが、世界の壁の厚さに苦闘する様子が詳しく書かれていました。一緒にできるものではないのですが、笑顔でメジャーを制覇する20歳と比べると、ここにも何か時代の流れを感じました。
暑いこともあり、最近休んでいますが、ゴルフのモチベーションも上がりました。3連休はとりあえず練習です(笑)。
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2 comments on “今週の動き(8/11~17)”
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ご了承のうえ、ご利用ください。
インドから独立かパキスタンへの帰属を希望していたところに、今回の措置。これまでの歴史もおさらいして、遅ればせながら、事の重大さが理解できました。
為替操作国の話は、JDさんの冷静なロジックに瞬殺。本質と基本を無視した、思惑と先走りはダメですね。この1週間浮き足立っていて、反省です(笑)
とはいえ、こんな話題を両方掘り下げて理解できるので、やはりありがたいかぎりです。
ところで、淀みのない街頭演説のような結婚会見。鎧を脱ぐとか着るとか言われても、なぜか聞いているこちらの感情が入りにくい(笑)「プロポーズの言葉」は会見のシナリオになかったんですかねぇ?何はともあれ、元気な小泉チルドレンが生まれますように!
毎回楽しみにしております。
米国は、アメリカのクリスマス消費に配慮して追加関税第4弾を延期した、と言われているようですが。これは翻って、習近平のメンツを保つことにつながるとか、何か別の効果もあるのでしょうか?
それとも、トランプが米国の商工会議所や消費者にアピールをしたかっただけなのか?
とにかく、こんなすぐに、前言修正するなんて、政治や外交の世界、ましてや米国大統領らしくない、と感じた次第です。(今に始まった話じゃないですが)
小生としては、関税をかける気は本当はなくて、ブラフなんじゃないの?等と、いよいよ信用されなくなったりしないのかとも思いますが、いつもご指摘の米国の対中スタンスを考えればそれもなさそうですし。
メルマガの内容が大変役立っているのですが、「まさか」や「まじで?」が多すぎる今日この頃であります。