2006/05/26 09:22 | サブプライム | コメント(13)
クレジットマーケットを点検しましょう
当然調整はする訳ですが、相変わらずアメリカのクレジットマーケットは静かです。信じられないくらい安定しているので、この状態では突発的な破綻はないでしょうね。
よく考えてみると今のエマージングの急落にしても、ドルの急落にしても、要はFFが1%から5%まで上がってきたと言う影響を少なからず(或いは相当部分)受けている訳です。
教科書的に言えばハイイールドのような低格付け債券、ローンは金利上昇のダメージをもろに受けて急落する・・・ということになる筈です。
これをカーブのフラット化が原因で、ハイイールドのベンチマークである長期債が売られなかったためだ、と某証券会社の分析が乗っていましたが、フラット化を認めるにしても、であるならば、長期国債インデックスもプラスだったのですか?
と言う事になる訳ですが、所謂ボンドの中では長期国債は最低のパフォーマンスなのです。
クレジットマーケット(低格付け債券)がどのくらい安定しているかというと・・・・
5月15日モーニングスターによる運用成績
ハイイールド債券 3.42%
レバレッジドローン 2.58%
世界債券 2.52%
超短期債券 1.32%
10年米国債 マイナス5.92%
」となり、要するに国債のイールド上昇を補って余りあるスプレッドの縮小が発現した事がわかりますね。
ハイイールド債券についてみると、2002年に対国債で1300BPにまで拡がったスプレッドが現在300BPな訳です。これだけの金融引き締めにあって、なおかつ、ということです。これを見て、発行側も投資家側も十分なリスク管理ができているかかrだ・・・・ということでスティーブンローチがポジティブなコメントを出してしまった訳です。
発行側は財務管理手法が進化し、投資家側は恐らくCDSなどのリスク管理手法を屈指しているから、と言いたいんでしょうね。しかし、CDSというのは未だ使った事がない大陸間弾道弾のようなものです。
実際いざ、お互いトリガーを引き合ってみたらどのくらいリスクがヘッジできるのか、机上の空論でしかありません。このプレミアムで充分リスクヘッジが出来ているのか・・・は実際だれも検証が出来ない訳です。過去にも、LTCMショックなど、管理できている筈のものが管理できていなかった・・・という悪しき経験は枚挙にいとまがございません。欧州ではすでに中小企業に対する保証料率の見直しが始まっています。
ぐっちー的にはいつか、ぷっつんとくる・・・と見る訳ですが、さて如何でしょうか・・・
またまたかんべえ先生がぜーリック国務副長官辞任かという、大変タイムリーな記事を載せておられます。かんべえさんのご指摘の通り、彼はもともとスノウ財務長官の後釜狙いと言われていたのですが、先ほどスノウ辞任の意向と報道されました。これでビンゴ!!ですね。いや、さすがでした。溜池通信
さて、今週はいよいよダービーです。オークスは偶然だろ、とのご批判が相次ぎましたので見返してご覧に入れましょう・・・・といいたい所ですが、ここ10年間のぐっちーのダービー成績は2勝8敗ですので、あまり偉そうなことはいえませんですな。
それから、JALの記事は書かないんですか(シンガポールに行く時に乗ったからね)、とのお問い合わせも多数ありましたが、書いてると腹が立ってくることばかりなのでもう少し腹の虫が収まってから書きますのでまたよろしく・・・では!
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13 comments on “クレジットマーケットを点検しましょう”
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いつも楽しみにしております。
アメリカの対中姿勢が変わってきていると、溜池通信でもありましたが。
6月末の小泉さん訪米で、異例に近いおもてなしを受けるそうで。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060525it15.htm?from=top
きっと、コキントーへのあてつけのように、おもてなししてくれるのでしょうw
またそういう扱いの中で、いやに映える小泉さんですから、こういうときにマスコミ栄えのする国家元首でよかったなと思ったりします。
タワーの件のお問い合わせも多数よせられてますYO
ゼーリックが財務長官になれば、如何なるか・・・のコメントがあれば、サスガー、ぐっちーさん!!!とあいなるのですが・・・わかっているが言えるか、ごもっとも、ごもっとも。
さて、ユダの福音書でも読もうかな・・
すんません、首相と書くつもりが、国家元首と書いてしまいましたよ ORZ
世の中にはプリンストン詐欺¥ってものもあって
一流企業の財務のおっさんが
100億円単位で騙されたものです。
それにひきかえハイイールドは
しくみが明確で高利回りで、
ずいぶんおいしい思いもさせてもらったのに。。。
ローチのご神託でデスノート入りとは。。。
逃げなあかんですね。
ありがとうございました。
Higy Yield Bond 1989年頃に東京でですが
アメリカのジャンク債販売していました。某
商社などもいいお客様でした。emerging market 時期が早すぎたのか1994年頃に
東京でインドの準ソブリン・ネームのグローバル債等を初期に説明会を開催しセールスしていました。 昨今のインド・ブームに時代は変わったと感慨にふけっておりました。ほとんど
誰もファイナンスをしない時期にトルコの資金調達にタッチしたこともありました。
私のHPのマーチャント・バンク、インベストメント・バンクに少し話題と写真を載せてます。
どこまで下がり続けるか、関心を持ってます、
ぐっちーさま
いつも超優良情報を有難うございます。
さて、前向
相場のお世話になる者としてまず、
ぐっちー先生のご講話を
拝覧させて頂き、一日が始まります。
このところの下落相場で相応の
好パフォーマンスを挙げているのは
ぐっちー先生のお陰と申しても
過言ではありません。感謝です。。
また自称、田舎相場師の前向と名乗り、
拙文相場予想をブログUPしております。
その中で、
ぐっちー先生のご紹介とともに
トラックバックさせて頂きました。
宜しくお願い致します。そして何より、
今後のご講話を楽しみにしております。
ぐっちー先生ブログを呼んで前向も、
“金持ちまっしぐら”目指します!
いつも有難うございます。前向 一歩
恐いなぁー
ぐっちーさんの信奉者・・狂信者が日々増えていくなぁ・・
その内、ぐっちー教の教祖になるな。反対意見を述べると、抹殺されかねない。
「最古の定期商品取引」は占星術師によって業務されていたから、
ぐっちーさんが新興宗教教祖になっても奇異ではないが、
でも、ここは源氏鶏太のニュータイプとして、
『ぐっちーさん文壇にデビュー!!』
これが相応しいなぁ・・・
若い女の子に取り囲まれる、と保証いたします。その際は是非サインをお願いいたします!!
新興がまた上がるのはいつ頃だと思いますか?
こたつさん
そうですね、まあ、小泉さんはいろんな意味で特別です。これが今後も続く、なんて思わないほうがいいでしょうね?・・・
きよはらさん
そうですね?、結構お答えできない事もあるんですが、できるだけ。
Fat Foxさん
多分どうもならないでしょう(笑)。バーナンキとはかなりコミュニケーションできるようですので、その意味では安心かもしれませんよ。
一匙さん
一度崩れるリスクは考えておくべきでしょうね。ただ、本当に上手なFMはしっかり底値を拾ってきますので、崩れた所は大チャンスですね。潰れなければいい訳ですから、この世界は・・・
シギーさん
LBO華やかなりしころ、ですね。RJR,FortHaward,など懐かしいですよね。そういえばサウスランドもこの頃ですね。
@さん
こちらでも取り上げましたが面白い銘柄ですが、よく見えない銘柄でもありますね。
前向 一歩さん
がんばってください。ボラティリティーが低いのでおおやられすると取り返せませんので、慎重に・・・・ですね。
Fat Foxさん
投資の基本は人を信じない事・・です。人の逆を行くといってもいいですね。あまり読者数が増えてきたらちょっと閉鎖しなきゃいけない、とも思ってますが(笑)
ド素人投資家主婦さん
私は極めてネガティブです。堀江のお陰で瀬戸内海くらいのマーケットが琵琶湖になった。あと、もう一つ二つ、きよはらくん、または村上のおっさんがなんかやったら、石神井公園くらいになってしまいまして、逃げられません。人より先に逃げられる保証はないので私は手をだしませんね。焼け野原になって、ぺんぺん草も生えなくなってからゆっくりやる、ってなもんでしょう。
早くワールドカップ始まってほしいな♪
もちろん日本はグループリーグ突破間違いなし!
でも、日本が無理だったら………..
↓昨日できたばかりの新しいサイトらしいよ☆★☆
http://www.aru2.ne.jp/
アングロサクソンとユダヤ人のつながりは深いのだろうか・・