2007/07/10 09:16 | M&A | コメント(3)
世界初!
ついに世界初、正真正銘G7ではじめての買収防衛策としてのポイズンピルが成立しそうです・・・事実上成立だね。
東京高裁はスティールの抗告を却下。うーん、ほんとにポイズンピルを認めちゃうのね?、すごい。日本は先進国だ。
みなさん、よくご存知でしょうけどね、内容はこんな感じ。
http://www.bulldog.co.jp/company/pdf/070607_IR1.pdf
結構ユニークなのは、スティールパートナーズを名指しにしているところ。
普通やるとすると大口取得者とか、20%以上株式を取得した奴には新株予約権を上げないよ、とするんでしょうが、なんと名指しなんです。
多分、弁護士が考えたのは、あとあともめたときに、「だって、スティールはグリーンメーラーだろ、ブルドックの経営を本気で考えているわけじゃねーだろ」、という証拠はアメリカでもいくらでも出てくるので最後はこれで争えば勝てるとふんだんでしょうけどね。
目の付け所はいいけど、いくらなんでも高値で買取すぎだって。しかもスティール以外はOKってことになるし。この396円という価格を見ると、結局スティールズは買収金額を丸々回収して、さらにの手元に残った株式は丸々利益になる、というグリーンメーラー的にはきわめておいしい結果となる訳ですね。
正直やりすぎです。スティールに「ソース屋」を経営する気力もノウハウもなく、そいつらの買収を受けることは将来的に株主の利益に反するのだ、という観点で堂々と争って欲しかったですね。怖かったんでしょうが、このブログでも再々書いているようにスティールなんてマイナーリーグのグリーンメーラーですからこんな防衛策を認めてしまうと日本はおいしすぎる市場ってことになりますね。
まあ、お金のない企業はこんなに気前良く買い取れませんから、金持ちだけができる作戦ですけどね。そうなるともっと狙われちゃいますね?。これが認められたとなるといくら高い金額で買いあがってもOKですね。結局高く買ってくれる(買収しないのと引き換えに)訳ですからね。どんどん金目当ての買収やが出てきたらどうするんだろう・・・・
こんな防衛策に株主が賛成するのもどうかと思うよ。どんどん買いあがられて最後はキャッシュがなくなってギブアップってな話にならないのか、ひとごとながらほんとに心配になります。
いづれにせよ、世界初ポイズンピル発動ということでまずはおめでたいのですが、日本人らしいといえば日本人らしいですし、しっかし「悪い例」として永久にビジネススクールで語られそうな気がする(笑)。
詳細は愛読のイソログさんがさすがに詳しく書いてくださってますのでご参考に!
これ以上の解説は他にはありませんよ。
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
3 comments on “世界初!”
コメントを書く
いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。
双方、学者の論文を意見書で提出し、ブルさんのが裁判長の琴線に触れたのでしょう。あるいは猫よりもブルドック好きの心情があったのかも知れない。
いずれにせよ、
世界初と言うことなら、裁判長としては野心的にならざるをえない。世界の手本にとなるのであり、これから引用されるとあれば、奮い立たざるをえない。
が、
初というのは、ぐっちーさんのような小姑がワンサといて、嫁をいじめ抜くのが世の習いであります。堪えられない喜びであります。
これから五月雨に毒薬の高裁判例が出て、徐に最高裁が結論される・・・あるいは今回上告なら、雲間から憲法違反ではないと紙が舞い落ちてくるかな・・・
生麦事件は尊王攘夷で島津の行列を横切った?イギリス人を薩摩藩士がぶった切った事件。
法律的にはそれらしいことを言っているが
「おんどりゃ?ぼけなす、でていきやがれ」
ですね。
その後の薩摩はどうなった?イギリス人の走狗ですね。歴史は繰り返すのでしょうか?
なにはともあれ「株式上場」という馬鹿なことをステータスのように考えるのはやめたほうがいい。洗脳されているだけ。そもそもFRBが上場しますかね?
http://blog.goo.ne.jp/sdfa2000これどう思います?
やり手の金融マンぐっちーさんの意見聞きたいです。