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参議院選挙が終わりました。8月第1回に書こうと思っていましたが、待つ必要もないので1週間早めます。代わりに8月は1回の執筆に減らします(夏休みですし)。 今回の選挙の解釈は余りすっきりしません。どの政党から見ても「勝った」あるいは「負けなかった」と言い得る結果だったとも言えます。自公で改選過半数を上回り、与党支持の安定感を示しました。他方で所謂改憲勢力2/3には届かず、立憲民主などの野党は「頑張った」とクレームすることが出来ました。私の解釈は「地味に目立たず自民が負けた」という感じです。 繰り返しになりますが自公支持への安定感は明確で、改選過半数や非改選を含む総議席の過半数を軽く超えました…
[ 2019/07/29 06:30 ] コメント(3)
今回は平常モードに戻り、公表から大分時間が経ちましたが、6月の内閣府月例経済報告(18日)と日銀金融政策決定会合(20日)を紹介します。また、6月末に行われたG20大阪サミットについて簡単に触れたいと思います。 まずは、月例経済報告と金融政策決定会合の紹介です。 (現状) 全体:輸出や生産の弱さが続いているものの、緩やかに回復している(内閣府)輸出・生産面に海外経済の減速の影響がみられるものの、所得から支出への前向きの循環メカニズムが働くもとで、基調としては緩やかに拡大している(日銀) 個人消費:持ち直している(内閣府)振れを伴いながらも、緩やかに増加している(日銀) 設備投資:このところ…
[ 2019/07/15 06:30 ] コメント(5)
今回は消費税について2回目となります(前回6月3日のVol.21です)。1回目では、この10月の引上げに反対である、ただ未来永劫財政再建が不要とまで言う自信は無い、と書きました。2回目の今回は、何らかの財政再建が必要との前提に立ち、そのあり方を考えたいと思います。今回は異論を持つ方が多々おられると思います。10月引上げの是非は経済と政治の問題、財政再建の必要性は神学的問題、そして今回は価値観の問題と考えます。更に言えば世代により大きく考えが異なり得る問題と思います。 前置きはさて置き、2019年度予算をみると、総歳出額は101.5兆円、うち社会保障費34.1兆円、国債費23.5兆円(うち債務…
[ 2019/07/01 06:30 ] コメント(3)
先月3回執筆したので、今月は1回にとどめようと思っていました。ただ、私の知人も巻き込む形で金融庁2000万円問題が世間を騒がせました。本件消費税との関連もあるので、時差ボケで頭が働きませんが取り上げることとしました。 事の発端は、金融庁が設置する金融審議会の下部組織に当たる市場ワーキング・グループが「高齢社会における資産形成・管理」という報告書を6月3日に公表したことです。高齢化は日本が抱える最大の問題のひとつであるだけでなく、欧州諸国や中国等アジア諸国においても深刻な問題となり始めています。このため、日本が議長国を務めるG20(まもなく大阪サミットが開催され、トランプ-習会談が実現するか否…
[ 2019/06/17 06:30 ] コメント(3)
今回と来月初回の2回にわたり、消費税を話題に取り上げます。旧CRUのひとり言でも取り上げたことがありました。また新ひとり言に頂くコメントを拝見しても、ご関心の高いテーマと感じます。一方、とても難しいテーマです。経済学的に割り切ることが難しく、かつ各人の価値観に大きく左右されるからです。今回もクリアカットに結論を出そうと思いませんし、その力もありません。問題の難しさを感じて頂ければ幸いです。 さてこの問題。少なくとも以下の3つの切り口に分けて考える必要があると思います。これを混同するとおかしな議論になる恐れがあります。消費税率引上げを巡る様々な論調をご覧になる際、どの切り口に焦点を当てた議論な…
[ 2019/06/03 06:30 ] コメント(3)
最近、景気動向指数(3月速報)、2019年1~3月期GDP速報、月例経済報告(5月)と内閣府から続けて経済指標等が公表され、内閣府のものとしては珍しく注目を集めました。このコーナー再開後、月2回(第1、第3月曜日)ペースを守ってきましたが、余り時間が経つと気が抜けてしまうので、執筆を早め今回この3つを紹介します。なお、来月は珍しく仕事が忙しく月2回書けるかどうか心配でした。今月3回、来月1回と執筆ペースをこの2か月変則的にします。次回6月第1月曜日には消費税を取り上げる予定です。 今回は公表順に説明します。5月13日、景気動向指数3月分速報が公表され、「景気動向指数(一致指数)は悪化を示して…
[ 2019/05/27 06:30 ] コメント(2)
今回は、公表からかなり時間が経ちましたが、日本の金融システムに関し2つ紹介します。ひとつは旧CRUのひとり言時代から公表の都度必ず取り上げてきた日銀の金融システムレポート。この4月17日公表です。もうひとつは、金融庁が4月3日に意見募集を始めた「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針の一部改正(案)」です。金融システムレポート(概要)と前回このレポートを紹介した際のURLを下の方に載せておきます。後者は金融機関に勤務される読者以外の方には耳慣れない言葉と思います。単純に言えば、金融庁が地域金融機関を監督する際の目線、着眼点、考え方などをまとめた詳細な(結構長い)文書です。その最も根幹とも思わ…
[ 2019/05/20 06:30 ] コメント(1)
10連休も終わりですね。私は連休中に出張が入ってしまい、ゆっくり出来ませんでした。始まった令和時代、どうなっていくのでしょうか?私もぐっちーも還暦が近付いて来ました。令和が体験できる最後の元号となる可能性も意識しつつ、確り生きていきたいと思います。 さて今回は、4月の月例経済報告と金融政策決定会合を紹介します。前者は18日、後者は25日公表です。今回は日銀の政策に小さな変更がありました。また、4月は四半期に一度展望レポートが公表される月に当たります。日銀の最新の物価見通しもあわせて紹介します。最後に少し時間が経ちましたがIMFの最新の世界経済見通しを紹介します。 (現状評価) ・全体:この…
[ 2019/05/06 06:30 ] コメント(3)
本日のお題は「5割減後の5割増は?」です。10年前のリーマン破綻直後、実際にいくつかの経済指標が大きく減少しその後反転増加しました。まさに5割減後の5割増に近い動きが起きました。 5割減後の5割増と聞くと、一瞬「元に戻った」と思われるかもしれません。落ち着いて考えると、この理解が間違いであることに気付きます。簡単な例を挙げると、元々100だった指標が5割減すると50に、それが5割増すると75になります。元々の100と比べ25%低い水準です。景気指標を見る際、内閣府、日銀はじめ各種シンクタンクは綺麗なグラフを用いてくれます。これはとても見やすく、短期的な動きを追ううえで役に立ちます。しかし、グ…
[ 2019/04/15 06:30 ] コメント(9)
政府、日銀の景気判断でも暗雲が漂い始めました。 今回はまず3月の内閣府月例経済報告と日銀金融政策決定会合を紹介します。また1月の景気動向指数が低下し、今次景気回復局面の終焉が噂されることについて説明したいと思います。 恒例で内閣府と日銀の表現を並べます。 (現状評価) ・全体:このところ輸出や生産の一部に弱さもみられるが、緩やかに回復している(内閣府)輸出・生産面に海外経済の減速の影響がみられるものの、所得から支出への前向きの循環メカニズムが働くもとで、緩やかに拡大している(日銀) ・個人消費:持ち直している(内閣府)振れを伴いながらも、緩やかに増加している(日銀) ・設備投資:増加し…
[ 2019/04/01 06:30 ] コメント(4)
Konan新・CRUのひとり言
1961年生まれ ぐっちーと同じ高校を卒業し、東京大学法学部に入学。30年以上「公」の世界を歩んだ後、最近民間に転じた元官僚。今回の連載再スタートでは、日本経済に焦点を当て、内閣府や日銀の公表物の解説などを極力分かりやすく行いたいと思います。 著者とメルマガのご紹介 メルマガ配信登録
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