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■ マレーシア首相が副首相を解任-疑惑めぐり対立拡大も(7月28日付ブルームバーグ記事) ナジブ首相が突然のサプライズ内閣改造。これによりムヒディン・ヤシン副首相が更迭されました。マレーシアの投資ファンド「1MDB」の巨額の負債、不正経理疑惑をめぐる問題により、ナジブ首相が批判されきたのは今まで述べてきたとおりです(「ナジブ政権の苦境」、「マハティール、NYタイムズで大暴れ」をご覧下さい)。 さらに、7月2日、WSJが、1MDBからナジブ首相の個人口座に7億ドルが流れたというスクープ記事を出し、同首相に対する非難は激化しました。野党とマハティール元首相からの攻撃はこれまでどおりですが、今回…
[ 2015/07/30 00:31 ] コメント(3)
■ 津上俊哉『巨龍の苦闘 中国、GDP世界一位の幻想』 上海株、また急落しましたね。2007年以来という8%の下落。とはいえ、いまだ年初来からはプラスの水準ですし、そもそも中国経済において株式市場が果たす役割は限定されており、急落の原因は株式売買の急速な大衆化であることから、中国経済に深刻な影響を与えるものではないでしょう。むしろ警戒すべきは過剰なボラティリティです。 もっとも、近年、中国経済がますます厳しい局面に入ってきたことは明らかです。最近では、デビッド・シャンボーのような中国共産党の御用学者が「転向」したことも話題になりました(「終えんに向かい始めた中国共産党」参照)。 では中国…
[ 2015/07/29 00:57 ] コメント(1)
■ ウクライナ:親露派東部2州に大きな自治権…憲法改正案(7月16日付毎日新聞記事) ウクライナ議会が親ロシア派の東部2州(ドニエツク、ルガンツク)の自治権を拡大するための憲法改正案の審議を開始するとのこと。日本語の報道がこれ以外見当たらなかったのですが、それなりにインパクトのあったニュースです。 憲法改正自体は、ミンスク合意に則った措置なので新しい話ではないのですが、注目すべきはイラン核合意の成立直後というタイミングとヌーランド国務次官補がウクライナを訪問し、憲法改正案の審議についてウクライナ議員に働きかけを行ったという点です。イラン最終合意については、ロシアが非常に建設的な役割を果たし…
[ 2015/07/28 00:00 ] コメント(1)
■ 日経のFT買収、海外メディアが相次ぎ報道(7月24日付日経新聞記事) 驚きのニュースですね。FTは、欧州を超えて世界を代表するクオリティ・ペーパーです。 英字紙というとワシントン・ポストやNYタイムズをイメージする方もいるかもしれませんが、この二つの新聞は(扱うテーマが結果的に世界の注目を集めるものになっているとはいえ)基本的にはローカル・ペーパーであり、グローバルな話題の内容はそれほど充実しているわけではありません。 なお、米国の「全国紙」としてイメージされるのはUSAトゥデイですが、大衆紙であり、ビジネスマンや知識人向けの「クオリティ・ペーパ-」からはほど遠いメディアです(ただし…
[ 2015/07/27 00:00 ] コメント(1)
前回の記事の続きです。 今回は、遊牧民と漢族の戦いという観点から、中国の歴史をふりかえってみます。古代中国においては、実際のところ漢民族が中原(華北)を支配した時代はそう多くありません。秦、五胡一六国時代の北朝・隋唐(鮮卑)、五代十国時代の後唐・後晋・後漢(突厥系沙陀族)はいずれも異民族(遊牧民)の王朝です。 中央ユーラシアを支配した帝国についても、遼(契丹)、金(女真族)、元(モンゴル)については、漢文の「正史」が書かれていますが、いずれも異民族によるものです。 中国の歴史が中国人による華北平原(中原)支配の歴史として描かれているのは漢文による正史編纂のマジックです。実際には遊牧民によ…
[ 2015/07/23 00:57 ] コメント(1)
「中国・中央アジア・トルコ②:トルコ系民族の興亡(前編)」の続きです。 今回は、西アジアでのトルコ系民族について。こちらは、主にローマとイスラムの史料から明らかにされます。 西アジアでは、7世紀からアラブ人がイスラム帝国を築き、642年にニハーヴァンドの戦いでササン朝を破って中央アジアに進出します(ちなみにササン朝(ペルシア人)はアラブ人を「ターズィーク」と呼び、中国の史書では「大食」と書かれますが、後にイスラム化した中央アジアの定住民はすべてターズィークと呼ばれるようになります)。 8世紀のアッバース朝の時代から、中央アジアのテュルク系民族が奴隷として輸入されるようになり、特にイラン系…
[ 2015/07/22 00:25 ] コメント(2)
暑い日が続きますね。三連休、いかがお過ごしだったでしょうか。 さて前回の記事の続きです。今回は、トルコ(Turk(テュルク))系民族の歴史をふりかえります。 まず、中国と中央ユーラシアのトルコ系民族について。こちらは、主に中国の史料から明らかにされます。 中央ユーラシアでは、紀元前4世紀、騎馬遊牧民の「匈奴」が最初の遊牧民帝国を築き、たびたび華北(中原)に侵攻して都市文明を脅かします。 1世紀末になると、別の遊牧民の「鮮卑」が有力になります(なお、一説には、鮮卑と後漢に撃破され中原から姿を消した北匈奴が、4世紀にヨーロッパに出現した遊牧民フン族であるとされます)。鮮卑は、五胡十六国時代…
[ 2015/07/21 00:00 ] コメント(2)
今日はぐっちーさんのところに行って、子猫を見せてもらいました。 かわいかったですね。犬と猫、どっちも好きな私ですが、このネコと遊んで、ぐっちーさんの話を聞いて、すっかりネコ派になりました(笑)。 ワインを飲み過ぎたので、今日はおとなしくします。ネタはたくさんあるのですが、すみません、来週に回します。 良い週末をお過ごし下さい。…
[ 2015/07/17 00:00 ] コメント(4)
前回の記事の続き(トルコ系民族の歴史)を書いていたのですが、非常に長くなってしまい、もう少し簡潔にしてからアップしようと思っていたところ、ここ数日忙しくて時間がとれませんでした・・・で、そうこうしている間に、ついにイラン核問題の最終合意が成立しましたね。トルコの話はとりあえず置いておいて、先にこちらの話をします。 主要なポイントはこれまで書いたとおりです(「中東」カテゴリーでご確認ください)。 今後の展開ですが、米国では「レビュー法」に基づいたレビューが行われることになります。オバマ大統領は合意を否定するような結論には拒否権を行使することを明らかにしているので、焦点は、議会側が拒否権を覆す…
[ 2015/07/16 00:00 ] コメント(7)
■ トルコで反中国デモ、大使館が警戒呼びかけ(7月7日付CNN記事) ■ 反中デモの韓国人誤襲撃、「目が細いから」と擁護 トルコ野党党首(7月9日付AFP記事) トルコでは、中国がウイグル族に対してラマダンの断食を禁止したことを契機に反中感情が高まっています。なお、中国当局は、表向き信教の自由を保障していることから、断食の禁止は健康上の理由によると説明しているとのこと。 上記記事によれば、韓国人が中国人に間違えられて襲撃を受けたとのこと。トルコ人は強い親日感情を抱いているので(明治時代に日本人がトルコ人遭難者を救った「エルトゥールル号事件」はよく知られているエピソード)、日本人の振りをすれ…
[ 2015/07/13 00:00 ] コメント(1)
JD世界情勢ブリーフィング
国際政治・経済の分析を仕事にしています。 東京大学法学部卒、スタンフォード大学院修了、元外交官。米国、中国、英国に数年間在住。 趣味は現地調査(70か国以上渡航)と適度な筋トレ。 ここでは世界情勢の読み解き方を解説します。 メルマガのご紹介 バックナンバー 総集編 メルマガ配信登録
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