2021/10/11 00:00 | 今週の動き | コメント(0)
今週の動き(10/10~16)米中首脳会談開催合意、米中通商協議、FBの障害、債務上限、国際課税の合意、イラク選挙
コロナの感染拡大も落ち着き、ワクチンも行き渡り、ニューノーマルの環境が徐々に整ってきたように感じられます。私も会食に行く機会が増えてきました(少人数ですが)。
海外渡航も周りでは増えてきているようです。私もそろそろ検討を始めたいですが、まずは私は国内、沖縄や温泉に行きたいところです。あとサウナも。
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先週の動き
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10/3(日)
・台湾国防部が中国軍の戦闘機など16機の防空識別圏(ADIZ)への侵入を発表
・カブールのモスク周辺で大規模な爆発(「イスラム国」が犯行声明)
・国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が世界の著名人の租税回避の報告書「パンドラ文書」を公表
10/4(月)
・米・EU首脳電話会談
・ブリンケン国務長官がフランスを訪問(~6日)
・タイUSTR代表がCSISでバイデン政権の対中通商政策に関する講演
・台湾国防部が中国軍の戦闘機など56機の防空識別圏(ADIZ)への侵入を発表
・OPECプラス閣僚級会合(オンライン)
・ユーロ圏財務相会合(ルクセンブルク)
・ASEAN外相会議(オンライン)
・臨時国会召集(首相指名選挙で岸田自民党総裁が選出)
・ノーベル生理学・医学賞発表(デヴィッド・ジュリアス教授、アーデム・パタポーティアン)
10/5(火)
・バイデン大統領がミシガン州を訪問
・USTRが中国製品に対する制裁関税の適用除外制度の再開を発表
・ブリンケン国務長官とマクロン大統領が会談(パリ)
・米仏、米韓外相会談(同)
・米上院商業科学運輸委員会の小委員会がフェイスブックの内部告発に関する公聴会を開催(元従業員が証言)
・フェイスブック、インスタ、ワッツアップにシステム障害が発生(世界的に6時間にわたりサービスが中断)
・EU首脳会議(スロベニア・リュブリャナ、~6日)
・G20貿易相会議(イタリア・ソレント)
・日米、日豪首脳電話会談
・ノーベル物理学賞発表(真鍋淑郎プリンストン大学上席研究員)
10/6(水)
・サリバン大統領補佐官と楊潔チ政治局委員が会談(チューリヒ)
・グランホルム・エネルギー長官が原油価格の上昇に対しあらゆる手段を検討すると表明
・テキサス州オースティンの連邦地裁がテキサス州の人工妊娠中絶の大半を禁止する法律の執行の差止請求を認容する判決
・米共和党のマコーネル上院院内総務が債務上限を12月3日まで延長する案を表明
・中朝国交樹立70周年
・香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官の施政方針演説
・EU・西バルカン諸国首脳会議(スロベニア・クラーニ)
・ペルーのカスティジョ大統領がベリド首相の退任を発表(後任はバスケス元国会議長)
・ノーベル化学賞発表(ベンジャミン・リスト、デヴィッド・マクミラン)
10/7(木)
・米軍が台湾で台湾軍を少なくとも1年間にわたり訓練していたとウォール・ストリート・ジャーナルが報道(米国防総省は否定せず)
・米CIAが「中国ミッション・センター(CMC)」の設立を発表
・米エネルギー省が原油価格の上昇に対し石油備蓄を活用することは現時点では計画してないとの声明を発表
・米上院が債務上限を12月3日まで延長する法案を可決
・中国国慶節の休日最終日
・台湾の蔡英文総統がフランスの上院議員団と豪州のアボット元首相と会談
・日ロ首脳電話会談
・日米外相電話会談
・ノーベル文学賞発表(アブドゥルラザク・グルナ)
10/8(金)
・136か国・地域が国際的な法人税の最低税率を15%とすることで合意したとOECDが発表
・米中閣僚級通商協議(電話会談)
・ブリンケン国務長官とメキシコのロペスオブラドール大統領が会談(メキシコシティ)
・ルイジアナ州ニューオーリンズの第5巡回控訴裁判所がテキサス州の人工妊娠中絶の大半を禁止する法律の執行を認容する判決
・アフガンのクンドゥズ近郊のシーア派のモスクで大規模な爆発(「イスラム国」が犯行声明)
・チェコ下院選挙(与党「ANO2011」が敗北)
・日中、日印首脳電話会談
・ノーベル平和賞発表(マリア・レッサ、ドミトリー・ムラトフ)
10/9(土)
・米国とタリバンの協議(ドーハ、~10日)
・辛亥革命110年記念大会(習近平国家主席が演説)(北京)
・オーストリアのクルツ首相が汚職疑惑を受けて辞任
●米中首脳会談開催の合意
サリバン大統領補佐官と楊潔チ政治局委員がスイスのチューリヒで会談。3月のアラスカでの外相級会談以来の米中の対面式のハイレベル会談になりました。
・「米中外相級会談」(3/24)
米中両国は、9月のバイデン大統領と習近平国家主席の電話会談を受け、開かれたコミュニケーションを維持することの重要性を議論したと発表。サリバンは両国が利益を共有して協力できる分野と米国が懸念している中国側の行動を指摘したと述べ、後者については人権、ウイグル、香港、南シナ海、台湾に言及しています。通商については、ちょうどその前後に米中通商協議に関する動きがありましたが(次項参照)、言及がありませんでした。
また、バイデンと習近平が年内にオンライン形式で首脳会談を行うことで合意したと報じられました。今回の会談の意義と米中首脳会談を含む米中関係の今後についてコメントします(※メルマガで解説)。
●USTRの対中通商政策発表と米中通商協議の再開
キャサリン・タイUSTR代表がCSISでバイデン政権の対中通商政策に関する講演を行いました。バイデン政権が発足以来進めてきた中国政策レビューの一端(通商政策の部分)が示されるとして注目を集めていたものです。
タイは、中国との通商協議を近いうちに再開し、「第1段階の合意」の遵守を働きかけると発言。また、中国製品の制裁関税の適用除外の手続きを再開すると表明。一方、通商法301条に基づく追加調査については、「301条は重要な手段の一つ」であり、これからあらゆる選択肢を検討すると述べるにとどめました。
そして講演の4日後、タイは中国の劉鶴副首相と電話会談を行い、米中通商協議が再開されました。タイの対中通商政策発表と米中通商協議の展望についてコメントします(※メルマガで解説)。
●フェイスブックのシステム障害
フェイスブック、インスタグラム、ワッツアップにシステム障害が発生し、世界的にサービスが6時間にわたり中断しました。ちょうどフェイスブックの元従業員がCNNの「60ミニッツ」に出演し、同社を内部告発者として批判した直後に発生しました。
フェイスブックは誤った設定変更が原因だったと説明しています。フェイスブックについては、上記内部告発者の発言もあり(議会公聴会でも証言)、民主党左派を中心に政治的な議論が活性化しています。この点についてコメントします(※メルマガで解説)。
●債務上限の延長
米上院が債務上限を12月3日まで延長する法案を50対48の賛成多数で可決しました。共和党のマコーネル上院院内総務が提案し、民主党のシューマー上院院内総務が受け入れることで実現したものです。下院は今週可決する予定です。
以下の記事で述べたとおり、10月18日に政治資金が枯渇するとイエレン財務長官が指摘し、デフォルトの危機が迫っていましたが、これでとりあえず12月まで先延ばしができたことになります。今回の合意の意義と今後の展望を解説します(※メルマガで解説)。
・「米国のインフラ法案と債務上限」(10/4)
●国際課税の合意
136か国・地域が国際的な法人税の最低税率を15%にすること(グローバル・ミニマム・タックス)と国際的なデジタル課税の導入で合意しました。OECDが声明を発表しています。
法人税を低く抑えてきたアイルランド、エストニア、ハンガリーも賛成に転じ、OECD・G20のすべての国が支持することになりました(ケニア、ナイジェリア、パキスタン、スリランカは参加せず)。今週のG20財務相・中銀総裁会議、さらに10月末のG20サミットで合意が確認される予定です。
今回の合意は以下の記事で述べたとおりの展開ですが、それにしても順調な進展でした。合意のポイントについてはすでに解説したとおりなので、ご確認下さい。
・「バイデン政権の予算教書」(6/3)
・「G20財務相・中銀総裁会議」(7/5)
上記記事で述べたとおり、この合意の大きな推進力になったのはバイデン政権のイニシアチブです。合意の詳細を決定し、実施に移すには数年かかりますが、いずれにしても歴史的な合意であり、今の時代においてこれだけ世界中の国々の結束が実現したことも特筆に値します。
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今週の動き
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(※イラク議会選挙など、メルマガで解説)
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あとがき
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■ 真鍋淑郎さんら3人にノーベル物理学賞 温暖化予測モデルを開発(10月6日付BBC)
真鍋淑郎さんのノーベル物理学賞受賞。日本出身者のノーベル賞物理学賞受賞者は15年の梶田隆章さん以来12人目とのこと。コメントを述べます(※メルマガで説明)。
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