2020/12/21 00:00 | 今週の動き | コメント(5)
今週の動き(12/20~21/1/3)米大統領選の選挙人投票、バイデン政権人事、SMICとDJIのEL追加、英・EU
12月も後半に入り、年の瀬が近づいてきました。先週、グッチーポストのオンラインサロンではオンライン懇親会を行い、経済ZAP!!のSaltさんらと来年の展望などについてお話をしましたが、忘年会のような趣になりました。
今週は本号と「2020年の回顧」を配信します。これらをもって本年の最後の配信とする予定です。よほどのことが起きれば緊急配信しますが(年末年始はイスラム教は平常運転なので、特に中東で何か起こることが多いんですよね・・昨年の大晦日にはイラクでの米国大使館の襲撃とゴーンの脱出劇がありました)、そうならないことを祈ります・・(苦笑)。
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先週の動き
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12/13(日)
・ロシアが米財務省や商務省にハッキングし内部のメールを傍受していたとの報道(ロシアは否定)
・英・EU首脳電話会談(将来関係に関する交渉の継続で合意)
12/14(月)
・米大統領選挙の選挙人による投票(バイデン前大統領が306人、トランプ大統領が232人を獲得)
・トランプ大統領がバー司法長官の退任をツイート
・ポンペオ国務長官がロシア製の地対空ミサイル防衛システム「S400」の導入を理由としてトルコへの制裁の発動を発表
・ポンペオ国務長官がスーダンのテロ支援国家指定の解除を発表
・米国でファイザーとビオンテックが共同開発した新型コロナワクチンの接種が開始
・香港自治法に基づき米財務長官が制裁対象となる金融機関を議会に報告する期限
・米連邦控訴裁が米商務省によるTikTokの米国内での提供禁止に対する暫定差止め命令について審理
12/15(火)
・米共和党のマコーネル上院院内総務がバイデン前副大統領の次期大統領就任への祝意を表明
・バイデン次期大統領が次期政権の運輸長官にピート・ブティジェッジ・前サウスベンド市長を指名すると発表
・FOMC(~16日)
・英国が21年のG7サミットに韓国、インド、豪州を招待すると発表
12/16(水)
・韓国法務省の懲戒委員会が尹錫悦検事総長の不正を認定し停職2か月の懲戒処分を決定(文在寅大統領が承認)、秋美愛法相が辞任を表明
・ユーロ圏財務相会合(オンライン)
12/17(木)
・米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会の会合(モデルナの新型コロナワクチンについて審議)
・バイデン次期大統領が次期政権の気候分野の主要メンバーを発表(エネルギー長官にジェニファー・グランホルム元ミシガン州知事、ホワイトハウスの気候変動調整官(新設ポスト、国内問題を担当)にジーナ・マッカーシー元環境保護局(EPA)長官、EPA長官にノースカロライナ州環境当局トップのマイケル・リーガン、内務長官にデブ・ハーランド下院議員)
・韓国の尹錫悦検事総長が懲戒処分の取消請求をソウル行政裁判所に提訴
・フランスのマクロン大統領の新型コロナウイルスの検査結果が陽性だったと発表
・英・EU首脳電話会談
・EU財務相理事会(ブリュッセル)
・プーチン大統領の年次記者会見
・日米外相電話会談
12/18(金)
・米国で「外国企業説明責任法」が成立(トランプ大統領が法案に署名)
・米商務省が米国の国家安全保障・外交政策の利益に反することを理由に半導体大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)、ドローン大手のDJI等の中国企業60社を含む77社を輸出管理規則に基づく「エンティティ・リスト(EL)」に追加
・ポンペオ国務長官が米政府の複数機関が受けた大規模なサイバー攻撃にはロシアが関与しているとの考えを表明
・米食品医薬品局(FDA)がモデルナの新型コロナワクチンの緊急使用を許可
・米司法省が人権活動家によるビデオ会議を妨害したとしてズーム・ビデオ・コミュニケーションズの元幹部の中国人を起訴したと発表
・米国で12月20日までの連邦政府の歳出を可能にする「つなぎ予算」が成立
・バイデン次期大統領の政権移行チームのヨハネス・エイブラハム事務局長が国防総省の当局者が政権移行に関する情報提供を拒んでいると発言
12/19(土)
・中国の国家発展改革委員会と商務省が外資企業による投資の審査を強化する規則を公表
・英国のジョンソン首相が新型コロナウイルス対策としてロンドンの外出規制の強化を発表(3回目のロックダウン)
●米大統領選挙の選挙人投票
米大統領選挙の選挙人による投票が行われ、バイデン前大統領が306人、トランプ大統領が232人を獲得。不実の選挙人は現れず、当初からの想定どおりの結果になりました。
これまで述べてきたとおり、再集計と選挙不正の訴えが選挙結果に影響を与えることはありませんでした。そして、共和党のマコーネル上院院内総務とスーン上院院内幹事がバイデンの次期大統領就任への祝意を表明しました。共和党上院指導部がついにバイデン勝利を正式に認めたことになります(もっとも、下院共和党トップであるマッカーシー下院院内総務は沈黙を保っています)。
次は来年1月6日の上下両院合同会議です。ここで結果が確認され、当選者が宣言されることになります。選挙人投票の結果に従えば、当然ながらバイデンとハリスが正副大統領として宣言されることになります。
しかし、トランプは引き続き選挙不正を訴え、自らの勝利を主張する姿勢を崩していません。その理由と今後の展望については以下の記事で説明したとおりです。
・「米大統領選結果をめぐる争い」(12/14)
ポイントは上記記事で述べたとおりですが、あらためて今後の展望について解説します。また、選挙不正やバイデンの大統領選出が否定される可能性について、ブログのコメント欄で再びコメントをいただいたので、私からの回答をあわせて述べます(※メルマガに限定)。
●バイデン政権人事(運輸、気候)
バイデン前副大統領が次期政権の運輸長官にピート・ブティジェッジ前サウスベンド市長を指名すると発表しました。ブティジェッジにとっては初の連邦政府でのキャリアになります。
また、LGBTを公言する人物が閣僚になるのは初めてのことです。ブティジェッジは記者会見で、夫であるチャステンさんにオヘア空港でプロポーズしたエピソードを語りました。
また、バイデンは、気候分野の主要メンバーとして、エネルギー長官にジェニファー・グランホルム元ミシガン州知事、ホワイトハウスの気候変動調整官(新設ポスト、国内問題を担当)にジーナ・マッカーシー元環境保護局(EPA)長官、EPA長官にノースカロライナ州環境当局トップのマイケル・リーガン、内務長官にデブ・ハーランド下院議員を指名しました。
これらの人事の意義について述べます(※メルマガに限定)。
●SMICとDJIのエンティティ・リスト追加
半導体大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)、ドローン大手のDJI等の中国企業60社を含む77社が商務省の輸出管理規則に基づく「エンティティ・リスト(EL)」に追加されました。
以下の記事とツイートで述べたとおり、この展開は十分に予想されていました。今回の措置の意義を解説します(※メルマガに限定)。
・「中国軍関連企業への投資禁止の大統領令」(11/16)
●英・EU交渉
ボリス・ジョンソン首相とフォンデアライエン欧州委員長は将来関係に関する交渉を継続することで合意。交渉は今なお続いています。先週以下の記事で述べたとおりの展開でした。
・「英・EU交渉」(12/14)
真の期限である年末までもう10日間しかありませんが、果たしてどうなるのか。コメントを述べます(※メルマガに限定)。
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今週の動き
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12/21(月)
・イラン核合意当事国の閣僚級協議(オンライン)
12/22(火)
・中国の全国人民代表大会(全人代)の常務委員会(北京、~26日)
・国連安保理でイラン核合意に関する会合
12/23(水)
・バー司法長官が退任
12/25(金)
・クリスマス
12/27(日)
・ニジェール大統領選挙
・中央アフリカ大統領選挙
12/31(木)
・BREXIT移行期間終了
2021年
(第1週)
・WHOが中国に新型コロナウイルスの感染減の調査団を派遣(6週間予定)
1/3(日)
・米第117期連邦議会の開始
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あとがき
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■ ジル・バイデン「博士」を非難する記事に怒りの声、ミシェル氏らも参戦(12月15日付AFP)
■ Is There a Doctor in the White House? Not if You Need an M.D.(12月11日付WSJ)
WSJに寄稿されたコラムニストのジョセフ・エプスタインのオピニオンが波紋を呼びました。ジル・バイデン夫人が医師でもないのに「ドクター」の肩書を使うのは「滑稽」で「詐欺的」だと嘲笑したものです。本件についてコメントします(※メルマガに限定)。
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5 comments on “今週の動き(12/20~21/1/3)米大統領選の選挙人投票、バイデン政権人事、SMICとDJIのEL追加、英・EU”
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ご了承のうえ、ご利用ください。
忙しくて、なかなかコメントできませんでした。
ご意見頂き誠にありがとうございました。
見解は平行線のままですが、1/20まで1ヶ月を切り、
JDさんの仰る通り、結果は必ず出てくるので見守りましょう。
今年は私はコロナで痛い目に遭いました。(収入を失いました)
来年は良い年にしたいです。
JDさんも良いお年をお迎えください。
ご丁寧にありがとうございます。
こちらこそコメント、大変参考になりました。あらためて深謝いたします。
今後ともよろしくお願いいたします。
コロナ、そうでしたか。私も苦しめられました・・・。
来年はもっと良い年になることを期待しております。
どうぞ良いお年をお迎えください。
JDさんの丁寧なトラックと見通しに導かれました。
コロナはあったものの、関係者はどうなることか、大変な1年だったでしょうね・・・。
ギリギリまでやることの意味、とても興味深く拝読し、合意の発表をなるほどな、と聞いていました。
もう次号で、年末最終号ですか!楽しみにしています。
いつも楽しみにしています。
大変基本的なことかと思いますが、行政の各部門のトップを日本では「大臣」と呼びUSAの場合は「長官」と呼ぶのかと思いますが、呼び名の違い以外に、権限・機能・立場などで違いはあるのでしょうか?
ご質問ありがとうございます。
回答を書いていたら、思いのほか長くなってしまったので(苦笑)、メルマガで述べることにします。少しお待ちください。