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The Gucci Post [国際政治・経済・金融 × プロフェッショナル]

2020/09/07 00:00  | 今週の動き |  コメント(1)

今週の動き(9/6~12) トランプとバイデンのケノーシャ訪問、ジョー・ケネディ敗退、米経済対策第4弾


台風が来る季節になりましたね。大きな影響が及ぶ地域にお住まいの方や、訪問される方もおられるかと思います。お気をつけ下さい。

グッチーポストの「嶽きみ」は、あっという間の終了になってしまい、残念でしたね。私はすぐに注文したので、無事に受け取りました。とてもおいしく、あっという間に完食しました。また来年に期待しましょう。

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先週の動き
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8/29(土)
・オレゴン州ポートランドで銃撃事件(トランプ大統領を支持する右派団体の関係者が死亡)

8/30(日)
・米国のクシュナー大統領上級顧問、オブライエン大統領補佐官らの訪問団とイスラエルのネタニヤフ首相が会談(エルサレム)
・ロシアのプーチン大統領がルカシェンコ大統領に誕生日の祝意を伝達、モスクワでの会談を提案
・ベラルーシで10万人規模の反体制デモ・集会
・チェコのビストルチル上院議長、フジブ・プラハ市長らが訪台(~9/4)

8/31(月)
・米国のクシュナー大統領上級顧問、オブライエン大統領補佐官らの訪問団、イスラエルのベンシャバト国家安全保障会議議長らの訪問団、UAEのガルガーシュ外務担当国務相が会談(アブダビ)
・米国在台湾協会が1982年の米中共同声明「8.17コミュニケ」に関する内部文書(台湾への武器売却制限についての米国の認識が記載)の全容を公開
・バイデン前大統領がペンシルバニア州ピッツバーグで演説
・中国とインドの国境地帯(ラダック)で中国軍とインド軍が相手方が現状を変える動きに出たとしてお互いを非難
・レバノンのアウン大統領が新首相候補にムスタファ・アディブ駐独大使を指名
・日米、日ロ首脳電話会談

9/1(火)
・トランプ大統領がウィスコンシン州ケノーシャを訪問
・米国防総省が中国の軍事動向を分析した20年度議会向け報告書を公表
・ペローシ下院議長とムニューシン財務長官が電話会談
・米民主党のマサチューセッツ上院予備選でジョセフ・ケネディ下院議員が現職のマーキー上院議員に敗北
・メラニア・トランプ大統領夫人のステファニー・ウォルコフ元顧問が同夫人に関する回顧録『メラニアと私』を出版
・香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が香港は三権分立ではなく行政が立法や司法を上回る権力を持つと発言
・EU主催のイラン核合意に関する6か国(英仏独ロ中イラン)の次官級会合(ウィーン)
・ベラルーシの反体制派(ババリコ)が新党「共に」の結成を発表

9/2(水)
・トランプ大統領が治安の悪化を容認している地方政府(ポートランド、シアトル、NYが例示)への連邦予算の供与を見直すメモランダムに署名
・トランプ大統領がノースカロライナ州ウィルミントンを訪問(11月の大統領選で郵便投票と投票所で2回投票するよう呼びかけ)
・米CDCのレッドフィールド所長が全米の知事に対し11月1日までに新型コロナウイルスのワクチンの供給が始まる前提で準備を進めることを求める通知を8月27日に出したことが判明
・ポンペオ国務長官が米国に滞在する中国の外交官への規制を強化すると発表
・ポンペオ国務長官がベラルーシへの制裁を検討していると表明
・ポンペオ国務長官がアフガンでの戦闘に加わった米兵らの戦争犯罪捜査に携わる国際刑事裁判所(ICC)のベンスダ主任検察官らに制裁を科すと発表
・ロシアの野党勢力指導者アレクセイ・ナワリヌイが意識不明の重体になったことについて、ドイツ政府の医師団はノビチョク系の神経剤が使われた証拠が見つかったと発表
・ロシア・ベラルーシ外相会談(モスクワ)
・アフガンがタリバンの捕虜解放を再開したと発表
・日英首脳電話会談

9/3(木)
・トランプ大統領がペンシルバニア州ラトロブで選挙集会
・トランプ大統領が18年にフランス訪問中にパリ郊外の米兵士の戦没者墓地の訪問を中止した理由について「負け犬だらけだから」と述べていたとアトランティックが報道
・米国がイラン制裁に違反してイラン産原油の輸出に関与したとしてイランや中国の企業11社に制裁を科すと発表
・G20外相会議(テレビ会議)
・バイデン前大統領がウィスコンシン州ケノーシャを訪問
・ポートランドでの8月29日のトランプ大統領を支持する右派団体の関係者の殺害事件の容疑者(「アンティファ」の支持者)が逮捕される際に警官に射殺
・NY州ロチェスターで3月23日に黒人男性ダニエル・プルード氏が警官に飛沫防止の袋をかぶせられ窒息死した事件が判明(警官は停職処分)
・中国の抗日戦勝75周年記念日(盧溝橋の抗日戦争記念館で式典、習近平国家主席が出席)
・チェコのビストルチル上院議長が蔡英文総統と会談(台北)
・ロシアの第2次世界大戦終結(対日戦勝)75周年記念日(北方領土を含む各地で式典)
・ロシアのミシュスチン首相とベラルーシのルカシェンコ大統領が会談(ミンスク)
・ジャマイカ総選挙(与党ジャマイカ労働党(JLP)が勝利)

9/4(金)
・トランプ大統領がセルビアとコソボの経済関係を正常化する協定の合意を発表
・米労働省が8月の雇用統計を発表(失業率は8.4%)
・ノースカロライナ州で大統領選の郵便投票用紙の発送が開始
・上海協力機構(SCO)と独立国家共同体(CIS)の国防相会議(モスクワ)
・中印国防相会談(同)
・中国国際サービス貿易交易会(北京、~9日)
・IAEAが低濃縮ウランの貯蔵量が2トンを超えたとする報告書を公表(核査察を8月に1か所で行い、9月中にもう1か所で行う予定との報告書も公表)
・国連安保理がベラルーシ問題に関する非公式会合(チハノフスカヤが出席、国際監視団の派遣を要請)(オンライン会議)

●トランプとバイデンのケノーシャ訪問

トランプ大統領とバイデンが相次いでウィスコンシン州ケノーシャを訪問しました。ケノーシャは、以下の記事で述べたとおり、黒人男性ジェーコブ・ブレーク氏に対する銃撃事件があった場所で、抗議デモが起こり、その後、17歳の白人少年がデモに発砲する事件(2人死亡)も発生していました。

「米大統領選の本格化」(9/2)

トランプは、暴動で破壊された現場を訪れ、店のオーナーらと対面しました(ただし直接話したカメラ店については、現オーナーがトランプとの写真撮影を断ったので、前オーナーが対応したとのこと。ホワイトハウスは、前オーナーは今も建物の所有者ではあると説明)。

そして警察への称賛・支援を表明し、デモの過激化を厳しく非難。デモに発砲した白人少年を擁護する姿勢も見せました。

一方、バイデンはブレーク氏の家族と面会。入院中の同氏とも電話で話したとのこと。また教会で現地のコミュニティとも会談しています。

さらにトランプは、ケノーシャ訪問後、ノースカロライナ州ウィルミントン、ペンシルバニア州ラトロブに相次いで訪問し、現地で演説しています。激戦州に足しげく通ってのアピール、相変わらずのバイタリティです。

ラトロブでは、「ジョー・ハイデン」(「hiding(隠れている)」のダジャレ)という新しいニックネームを披露しました。かなり気に入ったらしく、ツイートでも連発しています。

とはいえバイデンも、今週のレイバーデー明けから激戦州めぐりを開始します。ランニング・メイトのカマラ・ハリスはウィスコンシン州ミルウォーキーへの訪問を発表しました。

今回のトランプとバイデンのケノーシャ訪問の意義について解説します(※メルマガに限定)。

●米民主党のマサチューセッツ州上院予備選

マサチューセッツ州の民主党上院予備選が行われ、現職のエド・マーキー上院議員がジョー・ケネディ3世下院議員に勝利しました。ケネディ家がマサチューセッツの選挙で敗北するのは史上初とのこと。

ジョー・ケネディは、ロバート・ケネディ元司法長官(ジョン・F・ケネディ元大統領の弟、通称「RFK」)の孫でジョー・ケネディ2世元下院議員の子。まだ39歳の若さです。18年のトランプ大統領の一般教書演説の後に民主党の反対演説を行ったことでも注目されました(以下の記事参照)。

「トランプの一般教書演説」(18/2/6)

民主党のホープ、将来の大統領候補ともいえる人ですが、一歩後退になります。ケネディ家で唯一の国会議員だったので、この敗退により、ケネディ家の議員はいなくなることになります(ただし、エリザベス・ウォーレン上院議員が閣僚になれば、マサチューセッツ選出の上院議席が空席になるので、ケネディには再びチャンスがめぐってきます)。

これに対し、マーキーは74歳。上院議員としては1期ですが、30年近く下院議員を務めてきた大ベテランです。

ベテラン現職のマーキーを若いライジング・スターのケネディが破り、世代交代が実現する・・というのは、今の民主党のトレンドに沿っているようですが、面白いのは、マーキーをアレクサンドリア・オカシオ=コルテス(AOC)下院議員が支援し、ケネディをペローシ下院議長が支援したことです。

その背景には、以下の記事で述べた「グリーン・ニューディール」があります。この点についてコメントします(※メルマガに限定)。

「民主党の左傾化と路線対立のリスク」(19/2/22)

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今週の動き
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9/7(月)
・レイバーデー

9/8(火)
・米議会が再開

9/9(水)
・ASEAN関連外相会議(オンライン会議、~12日)

9/10(木)
・ECB定例理事会(フランクフルト)

9/11(金)
・ASEAN地域フォーラム(ARF)閣僚会合(オンライン会議)
・ユーロ圏財務相会合(ベルリン)
・EU財務相会合(ベルリン、〜12日)

●米大統領選の本格化

米大統領選(11月3日)まで2か月を切りました。以下の記事で述べたとおり、先月に党大会が終わり、今週、レイバーデー(9月7日)が過ぎると、いよいよ選挙戦は「本番」に突入します。世論調査のデータを含め、あらゆる情報が最終結果に直結する意味をもってきます。

「米大統領選の本格化」(9/2)

上記記事で述べたとおり、最新の世論調査の中には、バイデンのリードが縮小しているものがあります。また、ブックメーカーによっては、トランプ大統領の勝率がバイデンを上回るものが出てきています。

では、トランプの勝機は見えてきたといえるのか。今週、最新のデータを踏まえて解説します。

●米国の経済対策第4弾

今週、レイバーデー明けに米議会が再開します。経済対策第4弾の協議が行われる見通しですが、その内容については、共和党と民主党の立場に隔たりがあることは以下の記事でお伝えしてきました。

「米国の経済対策(大統領令)」(8/10)
「米国の経済対策第4弾」(8/17)

また、9月末が年度末になるので、例によって21会計年度(20年10月~21年9月)の連邦政府予算についてつなぎ予算を成立させる必要があります。この点を含め、今後の展望についてコメントします(※メルマガに限定)。

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あとがき
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安倍晋三氏とそのレガシーとは ナショナリストか現実主義者か(8月29日付BBC)
Abe Shinzo’s legacy is more impressive than his muted exit suggests(9月3日付The Economist)
Shinzo Abe’s resignation could deal a blow to Japan and U.S. interests alike(8月29日付The Washington Post)
Shinzo Abe’s legacy must not be squandered(8月30日付Financial Times)
■ David Ignatius「Shinzo Abe was a better ally than we deserved」(8月30日付The Washington Post)
■ Gideon Rachman「Shinzo Abe and his struggle with Xi Jinping」(8月31日付Financial Times)
■ John Bolton「Abe will be missed, not least because he tethered Trump somewhere close to reality」(8月29日付The Washington Post)

安倍政権の7年8か月の評価については、「CRUのひとり言」のKonanさんとかんべえさんが詳しく書かれています。もっともな論評と思いました。

私から付け加えることはないのですが、外交については色々と思うことがあります。この点についてコメントします(※メルマガに限定)。

なお、安倍首相の退任については、エコノミスト、ワシントン・ポスト、フィナンシャル・タイムズ、WPやFTのコラムニスト、ボルトン元大統領補佐官らが取り上げ、安倍政権のレガシーに対し驚くほど好意的な評価を寄せています。タイトルは以下のとおりです。

・エコノミスト:「安倍晋三のレガシーはその静かな退場が示唆する以上に素晴らしい」
 ※なお、Print Editionの表紙が日本でした。日の丸に安倍首相のシルエットです。あのエコノミストがこれほどの扱いをするのは驚きです。
・デビッド・イグネイシャス(WPのコラムニスト):「安倍晋三は我々には過ぎた同盟者だった」
・ギデオン・ラックマン(FTのコラムニスト):「安倍晋三、習近平との苦闘-退任する日本の首相は宥和を拒絶した点で正しかった」
・ジョン・ボルトン:「安倍は惜しまれるだろう、とりわけトランプを現実に近いところにつなぎとめた理由によって」
・WPの社説:「安倍晋三の辞任は日米の利益にとって大きな打撃になる可能性がある」
・FTの社説:「安倍晋三のレガシーは無駄にされるべきではない-退任する首相は新しいアイデアとエネルギーを日本にもたらした」

安倍政権の評価については、様々な見方があるでしょう。しかし、海外メディアが日本の政権交代にこれだけ多くの論評を掲載するのは異例のことです。その点は認識しておくべきと思います。

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One comment on “今週の動き(9/6~12) トランプとバイデンのケノーシャ訪問、ジョー・ケネディ敗退、米経済対策第4弾
  1. KB より:
    日本外交と安倍首相

    あとがきを拝読して、JDさんのニュートラルな目線は、ここでも大変有益に働くなと感じた次第です。
    国内メディアも当然目を通しますが、そことは一線を画す、まさに「国際感覚」を持った視点で、日本を中から外からご覧になっている、大変貴重な情報でした。
    Twitterでも非常に関心を集めていたように感じましたが、良し悪しを判断する前に、まずは冷静かつバイアスのない視点で状況を把握することの大切さを強く認識しました。

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