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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2020/06/29 00:00  | 今週の動き |  コメント(1)

今週の動き(6/28~7/4) 米コロナ、トランプ選挙活動、BLM、北朝鮮の軍事行動保留


もう7月になるのですね。早い。コロナのせいで、時間の流れがさらに早くなったようにも感じられます。

夏になると、やはり海に行きたくなります。海外はまだ難しいでしょうが、沖縄なら今年中には行けますかね。マイルで購入した航空券は延期の繰り返しを余儀なくされていますが・・。

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先週の動き
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6/21(日)
・トランプ大統領がベネズエラのマドゥロ大統領との会談を検討すると発言したとアクシオスが報道
・ロシアのプーチン大統領が24年の大統領選に出馬する可能性を排除しないと発言
・セルビア議会選挙(与党「セルビア進歩党」が圧勝)

6/22(月)
・トランプ大統領が外国人の一時就労ビザ(H1B、H2B、J、L含む)の新規発給を年末まで停止する大統領令に署名
・トランプ大統領が中国との第1段階の通商合意は「無傷」とツイート(ナヴァロ通商製造政策局長の通商合意は終わったとの発言を否定する内容)
・トランプ大統領がベネズエラのマドゥロ大統領との会談はマドゥロ大統領の退陣を協議する場合のみ実現するとツイート
・米国務省が中国の4つの報道機関(CCTV、中国新聞社、人民日報、環球時報)を中国共産党の「宣伝組織」と認定(雇用・資産に関する報告を義務付け)
・米ロ核軍縮協議(ウィーン)
・中・EU首脳会議(オンライン会議)
・サウジが本年のハッジ(メッカへの巡礼)の国外からの受入れを中止すると発表
・韓国が日本の世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の登録取消を求める書簡をUNESCOに送ったと発表

6/23(火)
・トランプ大統領がアリゾナ州の国境の壁の建設現場を視察、学生イベントで講演(フェニックス)
・米下院エネルギー・商業委員会の公聴会でファウチNIAID所長とレッドフィールドCDC所長が証言(フロリダ、テキサス等での新型コロナウイルスの感染拡大を懸念)
・ボルトン前大統領補佐官の回顧録『The Room Where It Happened』が発売
・米民主党全国委員会が8月にミルウォーキーで予定されている民主党大会は大部分をオンラインで実施すると発表
・オバマ前大統領がバイデン前副大統領のオンライン選挙資金集会に参加
・中国が中国版GPS「北斗」の完成を発表
・ロシア・インド・中国外相級会合(RIC)(電話会議)
・韓国の脱北者団体「自由北韓運動連合」が北朝鮮の体制を批判するビラ50万枚をつるした大型風船20個を6月22日深夜に京畿道坡州市から北朝鮮に向けて飛ばしたと発表

6/24(水)
・米・ポーランド首脳会談(ワシントンDC)
・米国務省が世界のテロの動向に関する報告書(19年版)を発表
・ワシントンDCの連邦控訴裁判所がマイケル・フリン元大統領補佐官の不起訴の承認を地裁に命じる判決
・米上院が共和党の警察改革法案の最終審議入りを否決
・米下院司法委員会が政治の司法介入に関する公聴会を開催
・ジョージア州グリン郡の大陪審が2月の黒人男性(アマード・アーベリー氏)の射殺事件について白人男性3人を殺人罪の容疑で起訴
・北朝鮮の朝鮮労働党中央軍事委員会の予備会議が6月23日に開催された(金正恩党委員長が軍の提起した韓国への軍事行動計画を保留した)と国営朝鮮労働通信が報道
・旧ソ連の対ドイツ戦勝75年記念の軍事パレード(モスクワ)
・モンゴル総選挙

6/25(木)
・トランプ大統領がウィスコンシン州の造船所を視察
・ポンペオ国務長官がEUとの間で中国問題に特化した高官級対話の設置で合意したと発表
・米国務省が人身取引報告書(20年版)を発表(日本を「Tier 2」に引き下げ)
・米司法省が連邦最高裁にオバマケアの全面的な無効を申立て
・米連邦最高裁がテキサス州での郵送投票の全ての有権者への拡大を認めない判決
・テキサス州が経済活動の再開の停止を発表
・米上院が「香港自治法案」を可決
・米下院が民主党の警察改革法案を可決
・ジェームズ・フロイド氏の暴行死から1か月
・朝鮮戦争勃発から70年

6/26(金)
・トランプ大統領が抗議活動の一環として記念碑や像を破壊する行為に禁錮刑を科す大統領令に署名
・トランプ政権が香港国家安全法の制定に関わった中国共産党員へのビザ発給の規制を発動すると発表
・トランプ政権の新型コロナウイルス対策本部(ペンス副大統領、ファウチNIAID所長)が約2か月ぶりに記者会見
・テキサス州とフロリダ州が飲食店の営業規制等の再強化を発表
・米下院がワシントンDCを51番目の州とする法案を可決
・フェイスブックが企業の広告引き上げを受けて有害な可能性のある投稿にラベル表示すると発表
・ASEAN首脳会議(オンライン会議)

6/27(土)
・タイの与党「国民国家の力党」がプラウィット副首相を新党首に選出
・アイルランドで共和党のミホル・マーティン党首を新首相とする連立政権が発足

●新型コロナウイルスの感染拡大(米国の状況)

米国における新型コロナウイルスの感染が拡大しています。先週の新規感染者数は増加を続け、1日4万人と2か月前と変わらない水準に達しました。感染者は250万人、死者は12万人に上り、第1次世界大戦の死者数(11万6,000人)を超えました。

以下の記事で述べたとおり、都市部や人口が密集している地域のみならず、都市郊外や地方でも感染が拡大。南部と西部を中心に少なくとも30州で新規感染者が増加しています。

「新型コロナウイルスの感染拡大(米国の状況)」(6/15)

特にテキサス、フロリダ、ジョージア、アリゾナ、サウスカロライナ、オクラホマ、ミズーリ、ミシシッピ、カリフォルニア、ネバダ、ワイオミング、アイダホでは1日の新規感染者数が過去最多を更新。テキサスとフロリダは経済再開の一時停止に舵を切りました。

そうした状況の中、ホワイトハウスのコロナ対策タスクフォースが2か月ぶりに記者会見。しかしトランプ大統領は登場せず、ペンス副大統領が「検査が多いから感染者も増える」「状況は良くなっている」と楽観的な認識を示しました。一方、ファウチNIAID所長は「経済再開がうまくいっている地域もあるが、極めて深刻な状況になっている地域もある」と強い警戒のメッセージを表明しました。

こうした米国の最新の状況についてコメントします(※メルマガに限定)。

●トランプの選挙活動

6月20日にトランプ大統領がオクラホマ州タルサで3か月ぶりに選挙集会を開催しましたが(以下の記事参照)、先週は、アリゾナ州(国境の壁の建設現場)とウィスコンシン州(造船所)を訪問し、それぞれ現地で講演を行いました。

「トランプのタルサでの選挙集会」(6/22)

アリゾナとウィスコンシンはいずれも激戦州。重要選挙区で現地視察の機会をつくり、有権者にアピールするトランプ流の再選戦略が再び本格化したといえます。

また、トランプは、外国人の一時就労ビザの新規発給を年末まで停止する大統領令に署名。司法省は連邦最高裁にオバマケアの全面的な無効を申立てました。

中国との関係では、香港国家安全法の制定に向けた動きに対する制裁として中国共産党員へのビザ発給の規制を発動すると発表しました。一方、第1段階の通商合意については、今なお「無傷(intact)」とツイートしています。これらも、すべて再選戦略に関わる動きといえます。

8月には共和党と民主党が党大会を予定していますが、共和党は開催場所をノースカロライナ州シャーロットからフロリダ州のジャクソンビルに移し(公式行事の多くは引き続きシャーロット)、大規模な大会を予定しています。一方、民主党はウィスコンシン州ミルウォーキーで行いますが、オンライン配信に重点を置いて、事実上「バーチャル党大会」にすることを決定しました。

このように大統領選に向けた動きが活発化する中で、最新の世論調査が次々に発表されています。現時点でのポイントと今後の展望について、明日解説します。

●BLMと社会の対応

ブラック・ライブズ・マター(BLM)」については、現在の米社会において広範な支持が得られており、人種差別的なモニュメントやシンボルの撤廃についても、個別の事例について議論はあるが、見直しが進むのが大きな流れとなっていることを以下の記事でお伝えしました。

「米国の警察改革」(6/16)
「南軍・コロンブスの歴史をめぐる論争」(6/15)

このトレンドは、企業のブランドにも影響が及んでいます。たとえばパンケーキやシロップのブランド「Aunt Jemima(ジェマイマおばさん)」、パーボイルドライスのブランド「Uncle Ben’s(ベンおじさん)」がアフリカ系のステレオタイプに基づくものとして変更。ジョンソン・エンド・ジョンソンはアジアや中東での美白製品(米国では販売されていない製品)の販売を中止し、ロレアルやユニリーバは「ホワイトニング」といった名称の使用廃止を発表しました。

これらの動きについてコメントします(※メルマガに限定)。

●北朝鮮の軍事行動計画の保留

北朝鮮の朝鮮労働党中央軍事委員会の予備会議が開催され、金正恩党委員長が軍の提起した韓国への軍事行動計画を保留したと朝鮮労働通信が伝えました。以下の記事で述べた考察に沿った動きでした。コメントします(※メルマガに限定)。

「北朝鮮による南北共同連絡事務所の爆破」(6/22)

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今週の動き
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6/28(日)
・中国の全人代常務委員会(北京、~30日)
・ポーランド大統領選挙
・フランス統一地方選挙

6/29(月)
・シリア関連の支援国会合(ブリュッセル、~30日)

6/30(火)
・BREXIT移行期間延長申請期限

7/1(水)
・USMCAの発効
・香港返還23周年
・ロシアで憲法改正法案の是非を問う全国投票

7/3(金)
・日産自動車のカルロス・ゴーン元会長の国外逃亡を手助けしたとされる7人の初公判(イスタンブール)

7/4(土)
・米独立記念日

●全人代常務委員会(香港国家安全法の制定)

全人代常務委員会は6月18日~20日に開催されましたが、わずか1週間後に再び開催されます。異例の事態です。以下の記事で述べたとおり、おそらく「香港国家安全法」を一気に制定するための措置です。

「天安門事件31周年」(6/8)
「全人代常務委員会」(6/15)

7月1日に香港返還記念日を迎えますが、そこに間に合わせるか、あるいは遅くとも7月中に成立させて、9月の立法会選挙(7月18日から立候補受付け)に間に合わせるという方針と考えられます。

先週、トランプ政権は中国共産党員へのビザ発給の規制という制裁を発動し、上院が「香港自治法案」を可決しています。この意味については明日解説します。

●BREXIT移行期間延長申請期限

今月末までに英国がBREXIT移行期間の延長申請を行わなければ、本年末にBREXITの移行期間が終了することが決定します。そうすると、10月末までに英国とEUが「将来関係」(FTA)の合意に至らない場合には、来年1月から英国とEUはFTAがない状態、すなわち事実上の「合意なき離脱」に突入します(10月末がデッドラインになるのは、合意締結後に欧州議会、EU27、英国それぞれで承認手続きが必要になるため)。

英国とEUは、6月15日の首脳レベル会合(テレビ会議)で、英国が移行期間の延長申請を行わないことをすでに確認しています。ということで、10月末が交渉のデッドラインになることはもう確定しましたが、それまでに合意を締結することはまず無理・・というのが大方の予想です。この点についてコメントします(※メルマガに限定)。

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あとがき
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ポルノ俳優がいきなり自宅に? 性教育についてNZの公共広告(6月21日付BBC)

ポルノスターが裸で家にやって来る・・という状況自体が刺激的過ぎるのでは?とも思えますが、そこはNZのオープンな文化、ユーモアとして受け入れる国民性があるのでしょうね。

それにしてもこれが政府広告とは。警察のステイホームの広告といい、政府の発信もクリエイティブですね。

なお、ポルノスターを演じている男性と女性は、本物のポルノ俳優ではなく、モデルかタレントだったようです。さすがにNZでもそこまでオープンではなかったようです。

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One comment on “今週の動き(6/28~7/4) 米コロナ、トランプ選挙活動、BLM、北朝鮮の軍事行動保留
  1. KB より
    あらためて

    1年前、いえ、年始まで、想像をしていた、大統領選の有り様とはだいぶ景色が違いますね。トランプ大統領にも以前までの勢いがないようにも感じます。トランプを嫌いな人も一定数おり、一方、バイデンが嫌いでない人も多いかもしれないが、ではバイデンが選挙戦に勝てるかはまた別、という難しさ。そこに、何度もアタックを繰り返すコロナの攻撃・・・。やはり、明日のメルマガをちゃんと読まなくてはですね。
    そういえば、BREXITも・・・。すっかり頭から抜け落ちていました(苦笑)。

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