2017/11/29 05:00 | 中国 | コメント(4)
中国のインフラ外交(1)
先月、カンボジアとミャンマーで、政治・経済の両面において、中国がいかに大きな影響力をふるっているかについて解説しました。
・「カンボジアの強権政治と米中との関係」
・「ロヒンギャ危機と中国・ミャンマー」
また、スリランカでも中国の経済進出がすさまじい勢いで進んでいます。これは後日取り上げます。
さらに、最近では、ジンバブエの政変がありましたが、このジンバブエは、中国の経済進出が目立つアフリカの中でも、特にその食い込みが激しかったところです。
このようなアジアとアフリカにおける中国の勢力拡大を支えるのは、巨額のインフラ投資です。
特に、習近平体制になってからは、「一帯一路」、AIIBという大型の外交イニシアチブを打ち出し、インフラ投資を外交戦略のツールとして使う姿勢を鮮明にしています。
そして、先月後半には共産党大会が開かれ、習近平体制2期目が発足しましたが、権力基盤を固めた習近平は、「強国」路線と「特色ある社会主義」という思想を打ち出しました。
これが、アジアにおいて、貿易、投資、制度のあらゆる面で主導権を握ろうとする強い意志の表れと理解されることは、以下の記事で述べたとおりです。
・「習近平体制2期目(1):『皇帝』の誕生」
・「習近平体制2期目(2):新たな『中華』世界の構築」
アジアに膨大なインフラ需要があり、それに対して十分な供給ができていないことは事実です。中国のインフラ開発がアジアのニーズにこたえるものであれば、それは対象国にとってはもちろん、そのインフラを利用する外国企業にとってもプラスのはずです。
しかし、中国のインフラ開発には、様々な問題があります。
レックス・ティラーソン国務長官は、先月、インド・パキスタン訪問に先立ち、中国の海外インフラ投資はその国の経済発展の役に立っていない、と痛烈に批判しました。
今回は、こうした中国のインフラ外交の特徴と問題点を解説します。
※ここから先はメルマガで解説します。アウトラインは以下のとおりです。
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中国のインフラ外交(1)
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●中国のインフラ投資の問題点
●中国企業の活動
●インフラ投資を通じた「乗っ取り」
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あとがき
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4 comments on “中国のインフラ外交(1)”
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一帯一路だけでなくアフリカも南米も。ベネズエラなんか米国の裏庭なだけにどういう挙にでてくるか。まさかキューバのようなことは・・・。インフラ投資といっても軍事拠点、物流拠点、植民などが目的なんでしょうが、手当たり次第という印象で、カネが続かないから他国のふんどしでということでしょうか。しかも返済というより代物弁済で。あくどい欧米も中国の巨大市場優先で、あえて放置してきた印象も。何百年も先行してきた彼らの反応が興味あるがなかなか耳にしない。
共産国で再現されるなんて・・
お隣の北では・・明らかに独裁王国・・
張り合う為には・・タダのJAPANでは位負けする・・
せめて・・
大日本帝国と看板ぐらい掛け替えしませんか・?
( ^ω^)・・・(笑
相互理解と言うのは簡単ですが、相手(国)が、「なぜそう考えるのか?」「どうしてそういう行動をとるのか?」と丁寧に考えていくと、自分(自国)は「どういう行動をとるのがいいのか」ということが見えてくるのかもしれない・・・。
結果だけ見て批判したり、否定するのは簡単だけど何も生まれない。
であれば、(ひとまず共有・共感できるかどうかは別にして)相手がそこに至った経緯を紐解いて、理解して行動できたら、何か生まれてくるのかもしれないですね。
中国の振る舞いが周辺にどんな影響を与えていくのか、続きを楽しみにしています!
一帯一路の光と影の両面がとてもよく分かり勉強になった記事でした。
そして、約5か月後、この記事の『インフラ投資を通じた「乗っ取り」』で述べられていることがIMFで話題に!
中国の「一帯一路」、進展あるが債務リスクも=IMF専務理事(2018年4月12日Reuters)
https://jp.reuters.com/article/china-imf-idJPKBN1HJ0FY
ラガルドさんがJDさんと同じこと言っている、、、(笑)!
このブログを読み始めるまでは、たぶんこういうニュースを聞いても、”右から左”だったと思います。
でも、私にとって、このメルマガでいろいろと気付きがあり、印象に残っていたので、今日のデジャブみたいな出来事は、なんだかうれしいというか・・。
数か月も前に、こんなに示唆に富んだ記事を、ありがとうございます!