2017/08/10 05:00 | 米国 | コメント(3)
ティラーソン国務長官の孤立
トランプ政権の権力構造については、「トランプ政権のパワーポリティクス(政権発足6か月)」と「トランプ政権のパワーポリティクス(「MMT」)」
で解説しました。
トランプ政権は、5つの政治グループ(と最近はジョン・ケリー首席補佐官)のせめぎあいの中で動いており、その中の勢力の一つが「MMT」、すなわちHRマクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当、NSC委員長)、ジェームズ・マティス国防長官、レックス・ティラーソン国務長官の3人です。
「MMT」は、いずれも、基本的には、同盟国との連携、多国間主義、米国的価値観の重視といった伝統的な米国の外交理念に沿った思考をする人々であり、これら伝統的な理念を否定する「アメリカ・ファースト」に対抗する形で外交・安全保障政策を進めています。
その意味では、日本を含む同盟国にとって最も頼りになる存在です。ただ、「T」ことティラーソンについては、国務省のマネジメントが十分にできておらず、孤立していると言っても過言ではない状況にあります。
これは、最悪、ティラーソンの辞任につながるか、そうでなくとも、長期的に見て、米国外交の中核を担う国務省の機能低下につながるリスクがあります。本日は、このようなティラーソンの国務省における状況について述べます。
※ここから先はメルマガで解説します。アウトラインは以下のとおりです。
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ティラーソン国務長官の孤立
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●ティラーソンの苦闘
●ティラーソンのマネジメント・スタイルと国務省の文化
●国務省の機能低下
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あとがき
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今週は、明日金曜がお休みでしたね。「山の日」・・というのは、昨年新しくできた祝日だったのですか。
ということで、今週はこれが最後の記事の配信となります。良い週末をお過ごしください。
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3 comments on “ティラーソン国務長官の孤立”
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今朝の記事もとても面白く拝読いたしました!本当に、”独自の情報ソース”というのが伝わってくるので、読んでいてワクワクしました。
ティラーソンしかり、今の要人の人間臭い話も同時並行で知ることができるのはとても貴重だと思いました。
トランプ政権の現在の状態が、経済に深刻な打撃を与える可能性は少ない、とのことですが、こちらについては続編記事の配信を楽しみにしています。
ロシア敵視のヒラリー一派の牙城のままですよね。トランプにとっては仇敵か。長官選びでもだいぶ逃げられたんでしょう。ウォール街に頼る点では両者同じ穴の狢ですが。
狢のなかでも石油産業はロシア革命の前から、ロシア(南部)の石油を確保していたのでは。ソ連時代も。プーチン時代も。彼らなしでは石油に頼るロシア経済も立ち行かない。プーチンもこれからの開発がかかっている。国営企業取り戻し・クリミア問題にかかわらずの関係なのでは。米国は昔から革命政権に資金援助などいろんな関係があるのでは。
だからロシアと関係改善したいトランプはロックフェラー・エクソンのTに頼み込んだ。しかしトランプに何も成果を上げさせないのが経済にとって一番いいとばかりの現状。笑 ウクライナ騒動以来の国務省のロシア敵視には、同じ狢のTも対立点があるのでは。それに政治経験がトランプ並みだ。
ヒラリーも当初はそうロシア敵視一辺倒ではなかったはずだが、退任後ウクライナ騒動を起こした国務省は伏魔殿のままなのでは。それに加えてヒラリーのメール問題でもわかるような、ヤバイ作戦をやってましたからね。おぞましすぎて、稲田大臣の足を引っ張った防衛省どころではない所なのでは。日本と違って機密は開示されないからいいが。笑 日報を問題視する、日本の国会のレベルが思いやられる。憲法改正の議論だろう普通は。・・そんなのが外務大臣やってるんだから。
本当はトランプを弾劾するより、国務省が弾劾されるべきなのでは。笑 問題のレベルからして。ロシアとの接触など単なるトランプ叩きだ。
本日より連休に入りました。読む時間ができたのでまとめて読んでいます。
まじでForesightやめようか・・笑