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2016/04/06 00:00  | 中南米 |  コメント(8)

オバマ大統領のキューバ、アルゼンチン訪問


オバマ米大統領、キューバ市民に「未来への希望」語る(3月23日付BBC記事)
オバマ氏、カストロ議長と野球観戦 歴史的なキューバ訪問終了(3月23日付AFP記事)
カストロ前議長、オバマ米大統領のキューバ訪問を痛烈批判(3月29日付CNN記事)

オバマ米大統領、改革進めるアルゼンチン新大統領を称賛(3月23日付ロイター記事)
タンゴ踊るオバマ米大統領 アルゼンチン訪問で(3月24日付BBC記事)

ちょっと遅れましたが、オバマ大統領のキューバとアルゼンチン訪問。キューバは、昨年8月の国交正常化からの歴史的な訪問。アルゼンチンは、ビル・クリントン以来20年ぶりの大統領の公式訪問。

この両国は、いずれも左派政権による長年の支配下にあり、反米国家の代表的存在でした。しかし、キューバではラウル・カストロ国家評議会議長が劇的な方針転換。アルゼンチンでは昨年12月に12年ぶりの政権交代でマクリ大統領率いる中道右派政権が発足。

これにより両国との関係は改善に向かい、今回もオバマは熱烈な歓迎を受けました。それを象徴するのがキューバでの野球観戦とアルゼンチンでのタンゴ披露。ちょっと前には考えられなかったパフォーマンスです。

オバマ政権の外交は、「米・イラン関係の今後」でも述べたとおり、自らが手を汚す形で介入することを控え、リスクを伴わない限りで影響力を行使する(ドローン、暗殺、サイバー攻撃・・・あながち海外ドラマ『ホームランド』で描かれる恐るべきCIAのイメージとそう違わないかもしれません・・・笑)という戦略的な合理主義・消極主義に特徴があります。

これは中東や欧州では大失敗していると批判されていますが、米国の裏庭である中南米においては想像以上に有効に機能しています。簡単に言えば、キューバもアルゼンチンも、反米左派政権の挑発や誘いに乗らず、ほっておいたら自滅した、という構図です。

自滅したところで手をさしのべて、政権からも国民からも歓迎を受ける。まあ、ブリュッセルで連続テロが起こったところで何を浮かれて野球を見たりタンゴを踊ったりしているんだ、という批判はありましたが、後になって振り返ったときにレガシーとして評価されることに疑いはありません。

ブラジルとベネズエラも危機に陥っていますが、オバマのアプローチは結果的にこれらの国々でも功を奏することになるかもしれません。

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8 comments on “オバマ大統領のキューバ、アルゼンチン訪問
  1. ペルドン より:
    オバマ晩年外交

    前庭も・・
    裏庭も・・
    まだまだ・・分かりませんよ・・
    そう・・楽観的になれない・・
    バイバイ パーティ・・参加者・・本音は言わない・・

    とんだところで・・パナマ文書・・
    これから・・米国関係・・ページを捲られる・・
    あっと・・驚き桃の木山椒の実・・なるでしょうか・・・???(笑

  2. 下北のねこ より:
    キューバ

    オバマさんって、軍事については見えないのですが、経済の外交への利用はとても上手だと思います。クリントンさんもだけど、どちらもウォール街にとっても近い人なんでしょうね。

    社会主義国でもキューバは個人的には好感が持てる国です。
    外交的孤立を防ぐのに、教育の力でスポーツ選手や医師や看護師を育てて、海外に派遣し、見返りに自国を支えてもらうところなんか、立派だと思ってました。よくわかりませんが、キューバ革命の根本となる思想は正しかったということかもしれません。
    チェ・ゲバラやカストロについてはよくわかりませんが、モーターサイクル・ダイアリーズは好きな映画です。

    逆に、北朝鮮は心配です。みんな敵に回してどうする気なんでしょうね。
    他人事ながら、金正恩さん、凄まじいストレス状態に常に置かれているんだろうと思います。暴発しなければいいなあって思うばかりです。

  3. edge より:
    オバマ大統領

    就任当初はこんな人物で大丈夫だろうかと思いましたが、実績(中東地域の対応以外)を考えると偉大な大統領として歴史に残ると思います。しかし、アルゼンチンでさらりと披露したタンゴは、本当にかっこよかったですね。どっかの指導者たちとは雲泥の差です。

  4. JFKD より:
    庭の手入れ

    カストロまだ生きてるんですよね。米中同盟の時も、毛沢東は生きていた。密会しているのかも(笑)。北朝鮮、今まで通リ6か国で支えていかなくてはならない。皆、困るのだ、崩壊されては、韓国をみても解る通り、統一されては均衡がとれなくなる。分断こそが均衡を維持できる。内政苦しい、もっと援助しろというメッセージか。ロシアも懲りずにまた北に積極的になってきた。裏庭では本音では米国も、中国も嫌われている? 日本は何庭?

  5. パードゥン より:
    日本は下町のバケツかな?

     何庭と言われて、そこそこ花も咲き、邪魔なときはどこでも
    移動可能。   知らない間に政府の底が抜けてても、しっかり
    庶民の根が下のマンホールに降りて水をすってたりして(笑)

     猫さんて、名前どおり静かに観察力するどいですね
    オバマさんウォール街の弁護士として経済領域の了解はとってるけど
    軍事と、司法は就任の了解がとれなかったのでは?
    最高裁の判事の任命、やらせてもらえるのか?
    共和党は、次、次、次の大統領の職務とかいってるけど

     拉致問題は一向にラチがあきません
    オバマは日本が継続頼んだのに、金融制裁止めちゃったっから
    核爆弾つくられて、アメリカは損して
    日本は拉致の放置の犠牲も無駄で大損

  6. 下北のねこ より:
    「猫さん」って私のことかな?

    だとしたら、パードゥンさんに褒められてとっても嬉しい。\(^o^)/
    自分でそういう自覚は全く無いのですが・・・。
    こうなのかなあ、って考えることは好きです。
    ぐっちーさんの金持ちまっしぐら(旧ブログ)やかんべえさんの溜池通信なんかを愛読してたから、当たってるかはともかく観察することが好きになったのだと思います。

    やっぱ大統領任期最後の一日を使って、最高裁判事に自分を任命すべきです。使える力使わない手はないっす。
    ただ、議会承認の必要あるのかな?
    「次、次、次の大統領の職務とかいってるけど」の「、」を「の」に変えるとあんたにその機会はないよという感じが強くなりますね。
    この場合は、同じ意味ですが。

    拉致問題、もしもです、拉致被害者の方が北朝鮮で生きていらっしゃったら、北朝鮮、特に人権問題で窮地にある金正恩さんにとって本当に使える外交カードになると思うのですが。
    金正恩の最大の失敗はともかく張成沢を公開で粛清してしまったことだと思います。全ての問題はそこからスタートしてるように感じます。
    個人的な推測ですが、スイスに留学していた金正恩さんは、中国の政治体制を見下しているところが多かれ少なかれあると思います。
    中国の意向を受けている張成沢さんはそれだけで煩わしい存在でもあり、また、推測でしか無いのですが西側の暮らしを見ている彼は別な形の国を創りたいと思ったのではないでしょうか?
    しかし、手法として、おそらく父親の金正日や張成沢もやった対立相手の粛清をこれ以上ないくらいおおっぴらにやらかしたのが東西の分け目なく対外的な信用の完全な喪失につながったのだと思います。
    金正恩が指導者として、国際的に受け入れられるには核放棄も必要ですが、まず人権問題で毀損した信用を回復することが重要だと思います。
    そのための手段として、拉致被害者問題を北朝鮮がなんとかできれば、間違いなく北朝鮮自身にプラスに働くと思います。

    JDさんのブログのオバマ大統領やドナルド・トランプさんを見て連想するのは、ロナルド・レーガン元大統領です。
    レーガンさんも、オバマさんと同じように軍事はとっても下手でしたが、ゴルバチョフと信頼関係の構築に成功してたので、「リスクを伴わない限りで影響力を行使する」東欧諸国の切り崩し工作は物凄かったように思います。
    レーガンは中南米では大失敗してますけど、オバマさんはそちらで上手くやったなあって思います。冷戦期から研究を重ねて育て上げたアメリカの伝統的な手法なのかもしれませんね。

    トランプさんが、ここまで共和党支持者の支持を獲得できた要因にレーガンの成功があると思います。あれほど、大統領になるまでは戦争をすぐにでもはじめそうなイメージがあった人が共和党出身の大統領としてはもっとも成功した人になりました。
    レーガンによって人格的リスクに対する不安が低くなり、かつまた夢が見られる存在になってると思います。

    ただ、大統領選挙では、穏健で常識的な人間性を出してきたレーガンとは逆にトランプさんはエキセントリックなところを見せ続けてます。
    この人なら安心だというところを有権者に感じさせなければ、この先は難しいんじゃないかなと思います。

  7. パードゥン より:
    パナマ文書に習近平氏の親族

     男クリントンも危ないのでは?
    ベルドンさんの嗅覚がするどそうなので、おまかせ(笑)

     失礼しました。  下北の猫さんの事です。   ”猫”を1文字、使われて
    いたので、共通なところ強調しようかと、省略してしまいました
    なんとか猫さんは他におられませんしね

     アメリカは国家が約束破りとならないように、共和党と民主党をうまく
    使い分けて、方針転換をしてきてますから、歴史を一連として見られたほうが
    良いと思いますよ

     北は核は生命線なので手はなさいのはわかりきってるのに、金融制裁を
    解除したのはオバマの最大のミス。  
    日本もはっきり文句をいいませんでしたが、韓国大統領は慰安婦が
    生きている内にと言ってるに、安部さんは拉致者と家族が生きている内に
    とは言いません。  残念です

  8. JFKD より:
    ウォール街の弁護士

    おかしいなー、シカゴの人権派弁護士だったはずなんですがねー。選挙をしている間に、ウォール街の資金がヒラリーより多くなってしまった。国民皆保険も医療界を牛耳る保険会社の計画通リ?。よく化けたもんです、うまく出来てます。TPPが実施されると、逆に日本の皆保険が、米国保険会社のさじ加減次第となってしまう。年金と一緒に崩壊か。だって実施するまでは黒く塗りつぶされた資料しか出せないんだから。そんなことTPP参加を決めた民主党が一番よく解っているのでは。いまさら開示しろと言われてもね。山尾政調会長も、甘利大臣に秘書のせいでは通らないと追及したのに、自分の場合は通るわけ?。

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