2015/04/20 00:00 | 中東 | コメント(9)
米・イラン関係の今後
イラン核協議について、最近の注目される動きは、「イラン核協議:枠組み合意の成立①」でご紹介した、コーカー・メネンデス法案が米国上院外交委員会で可決されたことです。
コーカー・メネンデス法案は、最終合意の内容を議会がレビューすることを義務付けるものであり、議会が否決した場合には最終合意は発効しないことになります。イメージとしては、戦争権限法に似ています。大統領が軍事行動を決定した場合、事後的に議会の承認を得る必要があると定める法律で、ベトナム戦争の反省を契機に成立したものです。
なお、現在、TPP交渉を進める上で必要とされる貿易促進権限(TPA)を大統領に与える法案の審議が問題になっていますが、これは、議会の承認なく大統領がTPP交渉の重要事項を決定できるとするもので、今回の法案と逆のイメージになります。この法案が成立した場合には、イラン側が、最終合意が成立しても、米国が約束を守らないかもしれないと考えるおそれがあり、このため、交渉に影響が及ぶ可能性があります。
先月も、枠組み合意に向けた交渉中に、共和党の上院議員47名が、大統領との間で合意に達しても、議会の支持が得られなければ次期大統領が白紙に戻すという書簡をハメネイ最高指導者に送るという異常な行動に出ました。こうした議会からの圧力が交渉に与える影響は引き続き注視する必要があります。
さて、前回の記事では、これまでの枠組み合意の交渉が、米イラン間の信頼関係にプラスの影響を与えたことについて述べました。今回は、将来において、米イラン関係は、核協議の合意を超えて改善するのかについて述べます。
●米国のイラン接近が与える影響
まず、米国はどのような方向に向かうのか。これまでの米国のイランを封じ込める戦略は、曲がりなりにも安定した秩序をもたらしてきました。イスラエル、サウジアラビアという中東の大国を味方につけてイランに対峙することにより、冷戦のように二極的な構図を提供したからです。
しかし、伝統的な中東の秩序は、イラク戦争、「アラブの春」、その後の米国の消極的な政策によって複雑化しました。シリア、イエメン、リビアは内戦に陥り、アルカイダ、「イスラム国」のようなテロ組織が跋扈し、イランは勢力を伸張し、中東はもはや収拾のメドがたたない混乱状態になっています。その状況は、中世における欧州の30年戦争にもたとえられているほどです。
このような状況において、イランをこれまでどおり封じ込めるのか、逆に関与させるのか(エンゲージ)、いずれが米国の利益(テロとの戦い、イスラエルの安全、石油の確保)にかなうのか、これが米国の今後の中東政策を考える上で一つの視座になります。
これは難問です。関与させることにはいくつかメリットが考えられる一方、これまでの秩序を根本から変える(ゲームチェンジャーになる)可能性があるからです。ここは有識者の中にも様々な見解があり、割れている状態です。
●米国にとってのメリット
イランとの関係改善が米国にもたらすメリットですが、まず、イランの不信感をとり除くことで、イランが改革を進め、国際社会に依存し、平和的に共存する存在に変えていくことが期待できます。
次に、シリア、イラク、イエメンといったイランが強い影響力を行使している場面において、米国と協調し、建設的な役割を果たすことが期待できます。オバマ政権にとっては、レガシー作りも大きな動機となります。政権の歴史的成果としてはアピールしやすい話です。
さらに、米国のビジネス界は、イランでのビジネス拡大に大きな期待を寄せています。なお、米国市民に根深い不信感を植え付けた大使館人質事件は、すでに歴史上の出来事となっており、米国市民の反イラン感情は和らいでいます。
●オバマ政権の中東戦略
オバマ政権は、シリア、エジプト、イエメン、イラク等において消極的な姿勢を見せています。オバマは演説で「ピボット」「リバランシング」というキーワードを用いて、外交の重心をアジアに移すという方針を強調していますが、これも中東離れの現れといえます。このような姿勢は、イスラエルやサウジアラビアといった同盟国から非常に厳しい目で見られています。
もっとも、空爆、ドローン、暗殺、サイバー攻撃といった作戦は積極的に採用しているように、穏当なアプローチを志向しているわけでもありません。何よりも重視するのは、死傷者の発生など、米国の資源の消耗を避けること、選挙で不利に働く結果を回避することです。そのようなリスクがない限度であれば介入はするが、汚れ仕事は地域のプレイヤーに委ねる、というプラグマティックな(ある意味で近視眼的な)現実主義が働いているようにみえます。
実際、昨年、ケリー国務長官は、「イスラム国」対策において、イランの役割を期待するかのような発言をしています。また最近、エジプトのシシ政権に対する軍事支援を再開すると発表しましたが、これも、上記の考え方に沿った判断と考えられます。
●イスラエルのイラン軍事攻撃の可能性
米国がイラン寄りの方針をとる上で、最大の障害となるのはイスラエルとの関係です。ここで留意すべきは、ネタニヤフ首相が唱えるような強硬論は、イスラエルの多数派を形成していない点です。
先月の選挙で強硬派は票を伸ばしましたが、2年前の選挙では逆に票数を減らしていました。世論調査では過半数が単独攻撃に反対しています。イスラエル市民の多くはイランの脅威を最重要課題とは考えていないとみられています。
イランの核施設への攻撃は、実効性の観点からも疑問があるため、軍の支持を得ることも難しいと考えられています。最近、ロシアの地対空ミサイル・システム「S300」の輸出が注目を集めましたが、仮にこの兵器が使用されると、イスラエルの攻撃力は相当程度低減されます。
米国含め、国際社会の同意を得られないことは言うまでもありません。したがって、米国がイランへの接近を考える上で、イスラエルとの関係は、少なくとも軍事攻撃のリスクに関していえば、決定的な影響を与えないとみられます。
なお、イランとイスラエルの対立は、時の政権(ネタニヤフ、アフマディネジャド)が危機を煽り、国民の支持を得るための手段として利用されることで、過剰に強調される面があります。たしかに、パレスチナをめぐり両国は衝突する関係にあります。イランの革命勢力は、革命前からPLOと密接な関係にあり、革命後はヒズボラとハマスに支援を実施し、今日まで継続しています。
しかし、イスラエルはアラブ諸国と対立しているため、両者が同じ方向に向く局面もあります。このため両者をめぐる関係は状況によって複雑に変化します。イラン・イラク戦争、イランゲート事件、「アラブの春」後のイラン・ハマス関係の悪化がその例です。
実は、歴史的には、イラン人とユダヤ人の関係は良好でした。アケメネス朝ペルシアのキュロス2世は、バビロン捕囚からユダヤ人を解放しており、旧約聖書『エズラ記』で讃えられています。現代においても、イランには中東最大のユダヤ人コミュニティがあり、また、イスラエルには25万人のイラン系イスラエル人がいて、国家の要職に就いている人もいます。相互不信の根深さは深刻ですが、政局によって煽られている面があるということです。
●イランにとってのメリット
では、イランはどのような方向に向かうのか。まず、改革派の力が強まるためには、米国への接近により経済的恩恵がもたらされることを示すことが重要です。
イランが今回の合意交渉を始めた背景には、制裁による国内経済の悪化があります。制裁解除により経済を改善することを主張するロウハニが大統領に当選したことが交渉の再開につながりました。最終合意が成立し、制裁の解除が実現することで、経済的恩恵がもたらされるのであれば、改革派が国民の支持を得ることになります。
ただ、制裁の解除のプロセスは依然交渉の論点になっており、仮に合意ができても、すぐに効果が現れるものかは分かりません。少なくとも時間が必要となります。
●イランの保守派の動向
ハメネイは75歳と高齢で健康状態に不安があり、しばしば後継者問題が話題に上ります。最高指導者を決定する専門家会議は議長のヤズディ師(3月10日に選出、83歳)含め、強力な強硬派が多数を占めており、その後継者はやはり相当の保守派・強硬派となることが予想されます。
ハメネイやラフサンジャニら革命第一世代と異なり、革命第二世代には、宗教指導者への不信が強い者も多いと言われますが、アフマディネジャドを見てもわかるように、革命防衛隊に参加し、ホメイニの革命思想を体現するものと自認して、より保守的な姿勢をとる者も多いと言われます。
イランの内政の分析は複雑で不透明な点もあり、ここで詳細を述べることはできませんが、少なくとも保守派の力が時間とともに強まるのか弱まるのかを見極めるのは困難といえます(弱まる要因が見当たらない、とも言えます)。
以上にかんがみると、イランが米国に歩み寄るかどうかは、不透明な要素が多く、また、制裁解除によってどのぐらいの経済効果がもたらされるかにかかっているかに影響されます。それを現時点で判断することは困難です。
なお、イラン市民は、1953年の英米によるモサデグ政権転覆クーデターに強い嫌悪感をもっています。モサデグは、その民族主義のため革命政権からは表立って称揚されませんが、イラン国民の絶大な支持を得た人物であり、いまでも「モサデグ神話」ともいわれるカリスマ的な人気を誇ります。そのモサデクを排除した米国に対する恨みは根深いものがあります。一方で、イラン人のメンタリティは歴史的にみても極めて親米的であり、特に米国文化には、強い憧れと愛情をもっています。
以上の分析に基づくと、最終合意の内容によっては、米イラン関係の改善が相当進むのかもしれません。もちろん、オバマ後の政権が同じ方針を踏襲するかは分かりません。とはいえ、核協議の合意を守らせることは次の政権にとっても重要な課題となります。
共和党が反対しているのは、ユダヤロビーの影響もあるでしょう。しかし同時に、オバマ憎ければ袈裟まで憎い、という強烈な信条から来ている部分も大きいと思います。また、いったん舵を切った外交政策を変えるにはそれなりの合理的理由が必要になるので、中東政策に強いこだわりがあるか、ユダヤロビーに強く左右される者にならない限り、継続される可能性は十分にあります。
最後に、余談ですが、私はポリシーメイカーではないので、政策の当否を論じるつもりはありません。ただ、実務に関わった経験からすると、ドラスティックに状況を変える選択肢をとるのは、非常に勇気がいります。とにかく、予見困難な事態を招くことは避けたい(その責任はとりたくない)という心理が働くからです。
一方で、米国という国に関していえば、突然にかなり思い切った方向に舵を切ることがあります。良い悪いは別として、それだけの実力と決断力があり、それに伴う責任を負う国なのです。
イランの問題は、前述のとおり、有識者の中でも見解が真っ二つに割れています。こういう議論を呼ぶテーマにおいて展開される論戦は迫力があり、面白いですが、それは、実務に関わる人たちが、現実に自らが実施するかもしれないという感覚をもって、世界を変えるほどの政策を題材に議論するからです。現実から遊離したところで言葉の使い方をえんえん議論するのとは違う、これがスーパーパワーであるということなんだな、と実感するところです。
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核協議で合意に至ったとしても、米イランが友好関係を築くには時間がかかるのではないでしょうか。両国は、おおむね民主党の政権下で関係改善を探り、共和党政権下で関係悪化というパターンを繰り返してきていますが、本質的には米ロのような敵同士ではありません。イスラエルやサウジが絡んで、両国の関係改善をややこしくしているだけで。 これらの国とネオコンの90年代からの「対イランプロジェクト」も、彼らが支援した「対イランイラクシリア武装勢力」のテロリスト化で、そちらの方が、ただいまのところはイランより危険な存在です。アメリカはこれ以上イランに対して敵対関係を続けるより、共に、対テロリストで協力する方が先決という判断です。
イランは、周辺国トルコやパキスタンとも関係は良いですし、今年インドやトルコと共に上海協力機構への正式加盟をしたならば、安全保障の面で万全体。
AIIBやシルクロード基金でインフラ整備していけば、ユーラシアのランドパワーの西の要になります。 欧米のシーパワーから、ユーラシアのランドパワーに世界の中心が移動していく過程での民主党の戦略は、敵対ではなく協力という戦略で、パワーシフトをハードでなくソフト路線です。
アメリカの地政学者ニコラス・スパイクマンは、「アメリカの世界戦略としてはリムランドを制することが重要、ハートランドを支配しようとしたら墓穴を掘る」と、言いました。 ネオコンの失敗は、ハートランドを支配しようとしたことでしょうね。 その結果、リムランドも、アメリカではなく、ランドパワー中国に取り込まれてしまいました。
行方がかなり気がかりです。前回もハラハラしましたが、もし、共和党の大統領が誕生するようなことがあると、「パンドラの箱」が開くんじゃないかと危惧しています。
個人的には、オバマ大統領を高く評価しています。これまでと全く違うタイプの大統領なので、とかくの批判がありますが、オバマ大統領の舵取りにより、アメリカ経済が回復基調に乗ったのは事実でしょうし、ケチョンケチョンに批判されている外交政策にしても、共和党政権のような強硬策を採っていたら、現在より更にわるい結果を生んでいた可能性もあります。
ISを始めとする過激派テロ組織の台頭も、もとはと言えば、歴代の共和党大統領たちの強硬な中東政策による「負の遺産」のひとつでもあるわけですし。
アメリカのこれまでのアジア政策も、一部を除いて、ことごとく失敗しているような気がします。アメリカは、過去の成功体験を一度、完全にリセットしたほうがいいんじゃないかな~と感じていますが、利害が複雑に絡んでいるので、なかなか難しいんでしょうね。
「二元論」が完全に行き詰っている時代ですよね。ものすごく怖い時代になっているんですが、視点を変えると、進化の途中にある人類のターニングポイントに来合せているということですから、面白い時代だとも思います。私たちはその当事者で、同時に、目撃者でもあるというのは、本当にすごいことだと感じています。
ロシアは5年間も宙ぶらりん状態にしていたS300防衛ミサイルのイランへの供与を発表しました。当時のロシアは、欧米のイラン制裁にお付き合いをしていたのですが、現在、ロシアもされる側で、遠慮する必要がなくなったのですね。
S300は非常に高性能なので、イスラエルも空爆の効果がなくなるということでロシアを非難していますが、ネタニヤフが中東をハルマゲドン化する恐れも遠のきます。
イランは、地政学的に、中国の壮大な夢を実現するには必須、ロシアの壮大なユーラシア構想にも必須。 制裁解除後のイランが欧米になびかないように、ロシアは軍備で、中国は経済で、すでにイランを取り込み済み。
オバマ大統領は、中国とかロシアがバックについて、イランが内外的に安定したら、大局的に中東の安定化にもつながるとの考えみたいですね。 ヨーロッパの30年戦争のように歴史的必然性がある場合、その流れに逆らっても無駄だと。
中東及び北アフリカはますます混沌の様相です。イランも保守派と改革派の勢力争いがどうなるかによって情勢が変わってきます。いまは改革派のローハニー大統領が国民の支持を受けて登場していますが、アフマディネジャドのような保守派が再び出てくると対米関係は厳しくなることでしょう。核開発も大事ですが取りあえずは経済制裁を緩和してもらい、疲弊しきった経済を立て直して国力をつけるのがまずは優先と判断しているのではないしょうか。だからといってイランが核開発を止めることはないでしょう。アメリカとしてもイランがIS掃討に参加したことは複雑な気持ちでしょうが、ISの勢いが再び増してきている中でイランの核開発問題をひとまず解決した形にした方が得策なのではないかと思います。イランもなかなか強かですから思惑通りにはならないでしょうが。いずれにしても一筋縄には行かないでしょう。
一つ書き忘れました。サウジアラビアとの関係です。
イランとアメリカが手を結び、核開発について同意がなされたとして、サウジアラビアも核開発について権利を主張するのではないでしょうか。いまサウジとアメリカの関係はあまり良好とは見えません。イランとの関係ではイスラム教のシーア派とスンニ派の立場の違いもあり、サウジとの仲もよくありませんから、イランが遠い先に核を持つならサウジも当然持ちたいと考えるのではないでしょうか。サウジが実際どの程度の段階なのかわかりませんが、密かに核開発を進めているのではないかと思います。
相当踏み込んだレポートありがとうございます。イランはフセインがあっさり陥落したのを見てブッシュ政権にシグナルを送ったそうですが当然無視されました。それではということでまた強硬路線をとり始めたと思いますが、体制を変えまたシグナルを送ってきたということでしょうか。JDさんは核協議の合意のずれている内容は目をつぶってとりあえずおいといても、これを超えて改善するという方向性の一致が期待できる心証を相当得ているので、抽象的な言葉の遊びではないスーパーパワーの実感を味わっている。イスラエルについても心証を得ている。そうでなければこれだけ楽観的なリスクのある内容まで踏み込めませんよね。イスラエルに打ち込むミサイルを与えない条件を呑ませたのか、あるいはロシアも音をあげてきたんでしょうか。しかしこの心証はJDさんにはあってもオバマにはないように見受けられるんですが。ここでは米国が誘導する日中韓の終りのない歴史問題(朝日新聞が指南?)ではなく、相当深刻な現実問題で、シリア・イラク問題、ウクライナ問題を見てもオバマにあるとは思えない。中東の秩序を根本から変えるとは、サウジとイスラエルの関係も含むのですか?ジョセフ・ナイが30年戦争というのならそれは歴史的必然ではなく米国の人為でしょう。失敗なのか目論見通りなのかわかりませんが。ドル覇権のためサウジにやってきてサウジ・トルコ・イランの株を買ったがイラン株は紙くずになってしまった。そのあたりからまた教えてください。
NATO高官の話によると(BBC)、サウジは既に核を保有しているそうです。まだパキスタンにあるのか、それともサウジに既に引き渡されているのか、どちらなのかはわかりませんが、完成していることは間違いないようです。
サウジは1999年からパキスタンに接触。多大な財政援助をする見返りに、核開発をさせていました。 これは、イランの核開発に呼応したものでした。
イランの核開発は、イスラエルの核保有という現実に呼応したものでしょうから、中東での核保有願望はまだまだ続きそうです。現在イスラエル、サウジが保有し、将来的にイラン、エジプトと、中東の近未来核保有国を予測する見方もあります。
そうなんですか。教えていただきありがとうございます。恐らくそんなところだろうと思いました。そうなるといずれはどこかがIS当たりのテロに乗っ取られて核戦争が起こりそうで、考えただけで恐ろしくなります。
中東に関して詳しくはないのですが、なぜ米国がイランとの関係を改善しようとしているのか、そもそもの動機が分からないのです。
これまで封じ込めていた反米国のイランにあえて接触するのは、接触しなければ米国にとって不利益な状況が生じるからと思われるのですが、分かりません。
例えば、中国が新シルクロード経済圏構想を打ち出し、以前より中国-パキスタンへと勢力を伸ばしていることと関係しているようにも思えます。地図を見ると、パキスタンからさらに先に手を伸ばそうとすれば、イランが必然的に視野に入ります。一方で、カザフスタンからさらに先に延びようとするとロシアとの関係次第で成否が変わります。
まるで、中国という黒石が延びようとする先を、米国という白石が押さえにかかっているかのように見えるのは、浅はかな素人考えでしょうか。
(米国とキューバについても、素人目には中米・南米に布石を打った黒石に白石が睨みをきかせているように見えます。)
すみませんコメントしてしまいました。やること山積みなんですが・・・(ToT)