2023/06/12 00:00 | 今週の動き | コメント(2)
今週の動き(6/11~17)トランプ2度目の起訴、カホウカ・ダム決壊、ウクライナの反転攻勢、ブリンケン訪中
すっかり初夏の気候になったと思ったら、今度は梅雨ですね。早くすっきりとした気持ち良い天気になって欲しいものです。
6月27日のオンラインセミナーに向けて準備をしています。ロシアのウクライナ侵攻や米中対立(これは峯村さんにお任せと思いますが(笑))といったおなじみのテーマのみならず、グローバルサウスやAIといった、今が旬のホットな話題も取り上げたいと思っています。まだ少し先ですが、ご関心ある方はぜひご確認下さい。
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先週の動き
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6/4(日)
・ロシアのベルゴルド州シェベキノにウクライナ側から砲撃があり火災が発生したと同州の知事が発表
・ロシア各地で反政府活動家ナワリヌイの解放を求める抗議デモ
・NATOのストルテンベルグ事務総長とトルコのエルドアン大統領が会談(イスタンブール)
・アジア安全保障会議(シャングリラ会合)最終日(シンガポール)
・天安門事件から34年
・OPECプラス閣僚会合(協調減産の24年末までの延長で合意)(ウィーン)
・メキシコ州知事選挙(与党Morenaのデルフィナ・ゴメス元教育相が勝利)、コアウイラ州知事選挙(野党PRIの候補が勝利)
・国際航空運送協会(IATA)総会(イスタンブール、~6日)
・日韓、日・ウクライナ防衛相会談(シンガポール)
6/5(月)
・ウクライナ軍がドネツク州でロシア軍に対する大規模な攻撃を開始したとロシア国防省が発表
・米印国防相会談(デリー)
・IAEA理事会(ウィーン、~9日)
・米共和党のニューハンプシャー州のクリス・スヌヌ知事が24年大統領選への不出馬を表明
6/6(火)
・ウクライナ軍が各地でロシア軍に対する大規模な反攻を開始したとロシアのショイグ国防相が発表
・ウクライナのヘルソン州のカホウカ水力発電所のダムが決壊
・ウクライナ軍がノルドストリーム破壊を計画していたとワシントン・ポストが報道
・中国軍とロシア軍が日本海と東シナ海の上空を合同で飛行すると中国国防部が発表
・クリテンブリンク国務次官補(東アジア・太平洋担当)が中国の馬朝旭外務次官と会談(北京)
・ブリンケン国務長官とサウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が会談(ジェッダ)
・米共和党のニュージャージー州のクリス・クリスティ前知事が24年大統領選への出馬を表明
・米国のプログレッシブの哲学者コーネル・ウェストが第3党候補として24年大統領選への出馬を表明
・NATOに加盟する中東欧9か国の首脳会談(ブカレスト)
・クウェート議会選挙
6/7(水)
・ロシアのプーチン大統領とサウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が電話会談
・トルコ・ロシア、トルコ・ウクライナ首脳電話会談
・米共和党のマイク・ペンス前副大統領が24年大統領選への出馬を表明
・米共和党のノースダコタ州のダグ・バーガム知事が24年大統領選への出馬を表明
・中国、パキスタン、イランのテロ対策に関する局長級の安全保障会議(北京)
・OECD閣僚理事会(パリ、~8日)
6/8(木)
・ウクライナ軍がウクライナ南部でドイツの主力戦車「レオパルト2」等の米欧が供与した兵器を投入してロシア軍に対する大規模な反攻を開始したとの報道
・ロシア軍がカホウカ・ダムの被災者の避難場所を攻撃しているとウクライナが非難
・NATOのカホウカ・ダムの決壊に関する緊急会合(ブリュッセル)
・ベラルーシのルカシェンコ大統領とロシアのパトルシェフ安全保障会議書記が会談(ミンスク)
・米英首脳会談(ワシントンDC)
・日米英加豪NZが経済的威圧への対処に関する共同宣言を発表
・米連邦最高裁がアラバマ州の連邦下院選の区割りが黒人に差別的のため投票権法に違反するとの判決
・米連邦大陪審がトランプ前大統領を国防情報の故意の保持等の容疑で起訴
・中国がキューバと米国を標的としたスパイ拠点の設置について秘密裏に合意したとWSJが報道(中国は否定)
6/9(金)
・ウクライナ軍がロシア軍に対する大規模な反攻を開始したとロシアのプーチン大統領が発言
・ロシア軍がザポリージャ州とドネツク州でウクライナ軍と戦闘し戦車等を破壊したと発表
・ロシア・ベラルーシ首脳会談(ソチ)
・米国防総省がウクライナへの21億ドルの追加軍事支援を発表
・中国・南ア首脳電話会談
・トルコのエルドアン大統領がハフィゼ・ガイ・エルカン元ファースト・リパブリック・バンクCEOを中銀総裁に任命
・英国のジョンソン元首相が議員を辞職すると表明
6/10(土)
・ウクライナのゼレンスキー大統領がロシア軍に対する反転攻勢が始まっていると発言
・カナダのトルドー首相がキーウを訪問(ゼレンスキー大統領と会談)
●トランプ2度目の起訴
トランプ前大統領が退任後に機密文書を不適切に持ち出した疑惑をめぐり、連邦大陪審から起訴されました。3月にNYマンハッタン地区の大陪審による起訴に続き(以下の記事参照)、トランプにとって2度目の起訴になりますが、連邦レベルの司法当局が大統領経験者を起訴するのは初めての事態です。
・「トランプの起訴」(4/3)
・「トランプの出廷」(4/10)
フロリダ州にある連邦地方裁判所は起訴状を開示しました。国防に関する情報を故意に保持した罪、司法妨害の共謀、偽証等、37件の罪状で起訴されており、1件につき最高で禁錮20年の刑が言い渡される可能性があります。
また、大統領選については、前回の記事(以下のリンク参照)で述べたとおり、ペンス前副大統領、クリスティ前ニュージャージー州知事、バーガム・ノースダコタ州知事が共和党候補として出馬することを宣言しました。一方、スヌヌ・ニューハンプシャー州知事は出馬を断念したと発表しました。
・「ペンス、クリスティ、バーガムの大統領選出馬」(6/5)
トランプ2度目の起訴が意味するものについて、これらの最新の動きを踏まえつつ、大統領選の展望を含めて解説します(※メルマガで解説)。
●カホウカ・ダムの決壊とウクライナの反転攻勢
ウクライナのヘルソン州のカホウカ水力発電所のダムが決壊しました。ドニエプル川流域の広範な一帯が洪水に見舞われ、数千人が避難する事態となっています。
被害を受けた地域には大規模な農地があり、農業への悪影響が懸念されたことから、穀物価格が上昇しました。また、地雷など爆発物が洪水で流されたことも危険視されています。ウクライナ侵攻後、おそらく最も重大な民間インフラへのダメージになりそうです。
決壊の原因は明らかになっていませんが、衛星写真によれば、6月初めからダムの構造の一部が失われ、水位が上昇していたことが明らかになっています。ウクライナとロシアは双方が相手側の攻撃によるものと主張しています。
カホウカ・ダムの決壊とほぼ同じタイミングで、ロシア国防省は、ウクライナ軍がドネツク州でロシア軍に対する大規模な攻撃を開始したと発表しました。米主要メディアも、ウクライナ軍はロシアが占領する南部の複数の前線で反攻を開始し、ドイツの主力戦車「レオパルト2」など米欧が供与した兵器を投入していると報じました。
プーチン大統領も、ソチで記者団に対して、ウクライナの反転攻勢が「始まったと確実に言える」「この5日間、激しい戦闘が行われている。しかし敵はどの地域でも成功しなかった」と述べました。
そしてゼレンスキー大統領も、キーウを訪問したカナダのトルドー首相との共同記者会見において、ロシア軍に対する反転攻勢が始まっていると表明しました。
また、22年9月に起きたロシアから欧州に天然ガスを送るパイプライン「ノルドストリーム」の破壊について、ウクライナが関与しており、そのことを米国も把握していたと報じました。以下の記事で述べた見立てに沿った展開になったといえます。
・「ノルドストリーム破壊をめぐる疑惑」(3/13)
カオウカ・ダムの決壊、ウクライナ軍の反転攻勢、ノルドストリーム破壊、これらの事象はいずれも密接に絡み合っています。その意味するものと今後の展望について解説します(※メルマガで解説)。
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今週の動き
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(※ブリンケン訪中、中国のキューバでのスパイ拠点の設置など。メルマガで解説。)
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あとがき
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■ 加藤未唯、ボールぶつけたボールガールと笑顔で並び記念撮影「再びどこかで会えることを心待ち」(6月9日付日刊スポーツ)
全仏オープンの女子ダブルスで、加藤未唯選手がボールガールにボールをぶつけて失格になりましたが、混合ダブルスで優勝。まるでドラマのような見事な逆転劇でした(※ここから先はメルマガをご覧下さい)。
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2 comments on “今週の動き(6/11~17)トランプ2度目の起訴、カホウカ・ダム決壊、ウクライナの反転攻勢、ブリンケン訪中”
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いつもありがとうございます。今週もたいへん勉強になりました。
この場で質問をするのが不適当とのことでしたらご放念いただければと思いますが、主題の件について、外交という側面から日本に失礼にあたるものなのか、それとも特段気にするほどのことではないのか、可能でしたら教えていただけますでしょうか。
私個人としては法案の内容云々は別にして非常に不愉快ではあるのですが、政府から反応がないこと、外交のプロのような方々もあまり言及されていないことから、過剰に反応すべきではないことかもしれないと思っております。
お忙しいところ恐縮でございますが、ご検討いただければ幸いに存じます。
ご感想とご質問、どうもありがとうございます。
承知しました。メルマガに回答を書きたいと思います。
よろしくお願いいたします。