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2023/06/05 00:00  | 今週の動き |  コメント(0)

今週の動き(6/4〜10)米債務上限合意、米中国防相会談の見送り、トルコ大統領選、米大統領選


6月になりました。初夏ということで、グッチーポストの特別企画のお知らせです。今月27日(水)にオンラインセミナーを開催します!

今回は峯村健司さんをお招きしました。言わずと知れた日本を代表する外交・米中関係・安全保障の専門家、特に米中関係については第一人者と言っても過言ではない方です。主に中国について、独自のご経験に基づくインサイトを存分に語ってくれることでしょう。

私からは、世界情勢の最新の状況と展望についてご説明する予定です。何を話すかはおそらく直前まで決まらないと思いますが・・(苦笑)。取り上げて欲しいテーマがあればぜひご連絡下さい。もちろんセミナーでご質問いただくことも大歓迎です。

峯村さんとのディスカッションも楽しみです。もしかしたらおなじみのあの方々も姿を見せてくれるかもしれません。お楽しみに!

参加をご希望される方は、編集部(inquire@guccipost.co.jp)までメールでご連絡ください。より詳しくは上記リンクをご参照下さい。

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先週の動き
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5/28(日)
・ロシア軍がキーウをミサイルとドローンで攻撃
・トルコ大統領選挙決選投票(エルドアン大統領が勝利)
・スペイン地方選挙(与党連合が多くの選挙区で敗北)

5/29(月)
・ロシア軍がキーウをミサイルとドローンで攻撃
・ロシアが欧州通常戦力(CFE)条約から脱退
・ロシア・トルコ首脳電話会談
・ウクライナのゼレンスキー大統領がロシア軍への反転攻勢の時期について決定が下されたと表明
・メモリアルデー(戦没者追悼の日)
・米・トルコ首脳電話会談
・中国が米中国防相会談の開催を拒否したと米国防総省が表明
・北朝鮮が「人工衛星」を5月31日〜6月11日の間に発射すると日本に通告
・韓国・太平洋島嶼国首脳会議(ソウル)
・ブラジル・ベネズエラ首脳会談(ブラジリア)
・ナイジェリアのティヌブ新大統領の就任式

5/30(火)
・モスクワの住宅地にウクライナのドローンによる攻撃があったとロシア国防省が発表(ウクライナは関与を否定)
・米EU貿易・技術評議会(スウェーデン・ルーレオ、~31日)
・中国軍機が南シナ海上空で米国の偵察機に対して進路妨害をしたと米国のインド太平洋軍が発表
・中国共産党の中央国家安全委員会の会議(北京)
・テスラのイーロン・マスクCEOと中国の秦剛外相が会談(北京)
・ブラジル主催の南米首脳会議(ブラジリア)

5/31(水)
・ロシアのクラスノダール地方の製油所にドローンによる攻撃があったと同地域の知事が表明
・ゼレンスキー大統領がオデーサ州を訪問
・米下院が「財政責任法案」(債務上限の効力を停止する法案)を可決
・NATO外相理事会(オスロ、~6/1)
・テスラのマスクCEOと中国の王文濤商務相が会談(北京)
・北朝鮮が平安北道・東倉里一帯から南方向に宇宙発射体を1発打ち上げたと韓国軍合同参謀本部が発表(北朝鮮は軍事偵察衛星「万里鏡1号」を新型の衛星運搬ロケット「千里馬1」に搭載して打ち上げたが、事故により黄海上に墜落したと国営朝鮮中央通信が報道)
・菅前首相と韓国の尹錫悦大統領が会談(ソウル)

6/1(木)
・ロシア軍がキーウをミサイルで攻撃
・欧州政治共同体(EPC)首脳会議(ウクライナのゼレンスキー大統領も参加)(モルドバ)
・米上院が財政責任法案を可決
・BRICS外相会合(ケープタウン)
・日米防衛相会談(東京)

6/2(金)
・アジア安全保障会議(シャングリラ会合)(シンガポール、~4日)
・バーンズCIA長官が5月に秘密裏に訪中していたとFTが報道
・インドのオディシャ州バラソール地区で列車の衝突事故

6/3(土)
・米国で財政責任法が成立
・日中、日米韓、日米豪、日米豪比の防衛相会談(シンガポール)

●債務上限停止の合意

米下院は政府の借金の上限、債務上限の効力を25年1月まで停止する法案「財政責任法案」を可決しました。賛成314(共和党149、民主党165)、反対117(共71、民46)、棄権4(共2、民2)でした。

翌日、上院も法案を可決し(賛成63、反対36)、その翌日(6月3日)、バイデン大統領が署名して法律が成立しました。イエレン財務長官は6月5日に政府の資金繰りが行き詰まると警告していましたが、Xデーの直前にデフォルトの危機は回避されました。

この展開は前回の記事(以下のリンク参照)で述べたとおりでした。今回の債務上限停止の意義について、今後の米政治の展望を含めて解説します(※メルマガで解説)。

「米債務上限引き上げの基本合意」(5/29)

●米中国防相会談の見送り

「アジア太平洋の国防サミット」と言われるシャングリラ会合(英国国際戦略研究所(IISS)主催のアジア安全保障会議)がシンガポールで開催されました。この会議の機会に、米国は中国に対し、オースティン国防長官と李尚福国防部長の会談を提案しましたが、中国はこれを拒否し、会談は見送られました。

一方、米中間では、5月10~11日にウィーンでサリバン大統領補佐官と王毅政治局委員の会談が実現した後、先週には、中国の王文濤商務部長がワシントンDCでレモンド商務長官、デトロイトでAPEC貿易相会合の機会にタイUSTR代表と会談しました。またバーンズCIA長官が5月に秘密裏に訪中していたことも報じられました。

米中のハイレベルのコミュニケーションは、2月の気球事件によってブリンケン国務長官の訪中が中止されてから途絶えていましたが、少しずつ回復しているように見えますが、先に述べたとおり、国防相会談は実現のメドが立ちません。これらの動きが意味するものと今後の米中関係の見通しについて解説します(※メルマガで解説)。

●トルコ大統領選挙決選投票

トルコ大統領選挙の決選投票が行われ、エルドアン大統領が52%の支持を得て3選を果たしました(対抗馬のクリチダルオールの得票率は48%)。以下の記事で述べたとおりの結果でした。

「トルコ大統領選挙」(5/22)

エルドアンは先週末、アンカラの議会で就任宣誓し、新政権の閣僚を発表しました。財務相にメフメト・シムシェキ元副首相が選ばれています。シムシェキは経験と実績が豊富な経済政策のプロで、市場からの信頼が厚く、18年7月にエルドアン2期目の政権が発足したときに入閣しなかったことはトルコリラの下落を招きました(以下の記事参照)。

「トルコ現代史(3):新たなるエルドアンの時代(米国との衝突と通貨危機のリスク)」(18/8/15)
 
エルドアン新政権の展望については上記記事で説明しましたが、選挙後の動きを踏まえてあらためて解説します。特に読者の方からトルコリラの見通しについて質問されることが多いので、この点を詳しく説明します(※メルマガで解説)。

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今週の動き
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(※ペンス、クリスティ、バーガムの大統領選出馬など。メルマガで解説。)

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あとがき
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「ロックンロールの女王」、ティナ・ターナーさん 83歳で死去(5月25日付BBC)

私のように80年代に洋楽を聴いた世代にとってはまさに時代を象徴するアーチストでした(※ここから先はメルマガをご覧下さい)。

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