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2022/10/25 08:30  | 中国 |  コメント(5)

中国共産党大会


第20回党大会が北京で閉幕 第20期中央委員会委員名簿発表(10月22日付人民網日本語版)
中国共産党第20期中央委員会第1回全体会議コミュニケ(10月23日付同)

中国共産党の第20回全国代表大会が開幕し、初日に習近平総書記が党中央委員会を代表して報告を行いました。習近平は報告書の簡略版を読み上げ、前回の17年大会(3時間超)と比べると、約1時間45分というはるかに短い時間で終了しました。

党大会は、最終日に党規約の改正方針を決議、7日間の日程を終えて閉幕。その後、党中央委員205人の名簿が発表されました。「七上八下」の不文律を破り、李克強汪洋が67歳にもかかわらず引退、王毅は69歳、張又侠は72歳にもかかわらず再任されるという大きなサプライズがありました(楊潔チ(72)、劉鶴(70)は退任)。

また閉幕式において、胡錦濤前国家主席が途中退出するというハプニングがありました。嫌がる胡錦濤を係員が強引に連れ出そうとしたように見えないこともなく、極めて不可解で異様な光景でした。

党から公式な説明はなく、国内のネットでは胡錦濤に関する投稿や検索が制限された一方、ツイッターでは新華社が「体調不良で退出」と投稿し、これをテンプレにした投稿も数多く見られました。ツイッターは国内では見られないので、おそらく国内では沈黙を貫きながら、国外では不都合な憶測の打ち消しを図ったのでしょう。

新たに選出された中央委員たちは、第1回全体会合(1中全会)を開催し、政治局委員(24人)、政治局常務委員(7人)、総書記、中央軍事委員を選出しました。常務委員は以下のとおりです(「*」は新任、肩書は新体制で予想される新たな職務(「※」は未定なので推測)と現在の職務)。

1 習近平(Xi Jinping)(69) 総書記(変わらず)
2 李強(Li Qiang)(63)* 国務院総理※ ← 上海市党委書紀
3 趙楽際(Zhao Leji)(65) 全人代常務委員長※ ← 党中央規律検査委書記
4 王滬寧(Wang Huning)(67) 全国政協主席※ ← 党中央書記処書記
5 蔡奇(Cai Qi)(66)* 党中央書記処書記 ← 北京市党委書紀
6 丁薛祥(Ding Xuexiang)(60)* 国務院常務副総理※ ← 党中央弁公庁主任
7 李希(Li Xi)(66)* 党中央規律検査委書記 ← 広東省党委書記

国務院総理(首相)候補だった胡春華は常務委員に入れなかったどころか、政治局委員からも外されました。中央軍事委員会副主席は張又侠(前出)と何衛東(台湾を管轄する東部戦区の司令官)でした。

文字どおり「習一強」を完璧なものとする、徹底的な人事でした。李克強と汪洋の引退が決まった時点で、この結果はある程度予想されたのですが、それにしてもここまでやるかと、衝撃が走りました。

今回の党大会の評価と今後の展望について解説します。

※ここから先はメルマガで解説します。目次は以下のとおりです。

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中国共産党大会
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●習近平の活動報告
●党規約の改正
●中央委員、胡錦濤の退出
●政治局、常務委員
●中国の今後

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あとがき
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米俳優ケヴィン・スペイシー氏、セクハラ裁判で勝訴(10月21日付AFP)

ケヴィン・スペイシーの訴訟については、17年に提起された時点から多大なる関心を寄せていました(こちらの記事(17/11/6)のあとがき参照)。私が大好きだったドラマ『ハウス・オブ・カード』の最終シーズンの制作がこのために中断され、最終的にはスペイシー抜きで作られることになったからです。

主役が降板してどうやってドラマを作るのかと思ったら、いきなり最初のエピソードで謎が明かされます。仕方なかったとはいえ、当時見たときは脱力しましたね・・(こちらの記事(18/11/6)のあとがき参照)。

その後、スペイシーは、ドラマの主人公フランク・アンダーウッドのコスプレのような雰囲気で容疑を否認。「Let me be Frank」というオヤジギャグが鮮烈でした(こちらの記事(19/1/7)のあとがき参照)。

上記記事では、最終話の感想も書いていました。これほど面白いドラマだったのに、何とも残念な終わり方だったという。その後、刑事起訴の取り下げというニュースがあり、最終シーズンを作り直して欲しい!と書いていました(こちらの記事(19/8/5)のあとがき参照)。

そして今回は民事訴訟の勝訴となったわけですね。ケヴィン、良かったねと言いたいところですが、『ハウス・オブ・カード』ファンとしては、こういうニュースを見ると、また撮り直ししてくれ!と言いたくなります。しつこいですが・・(苦笑)。

それにしても、メルマガの過去記事を検索して、どれだけこのドラマを取り上げているのかと我ながら驚きました。今回は訴訟絡みの記事だけをピックアップしたので、実際にはもっと色々あります。習近平ネタとか。ご関心ある方は探してみて下さい。

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5 comments on “中国共産党大会
  1. 有賀 より
    ただの興味

    いつもありがとうございます。

    https://twitter.com/SpokespersonCHN
    この方の立ち位置は変わりませんか?

  2. Taktak より
    呼称

    メルマガありがとうございました!全体を網羅していて、新聞だけでは伝わらない論点や今後の着目点など大変良く理解することができました。
    一点、どうでもいい質問なのですが、中国の方を呼ぶとき、JDさんはどうされてますか??新聞では中国読みが併記されてますが、正直、”シー・ジンピン”なんて言われても一瞬戸惑います。ので私は常に日本語読み?しており、こうたくみん・こきんとう・きゅうきんぺい なのであります。
    一方で、例えばアメリカ人とこの手の会話をするときはMr.Xiくらいならいけますが、他の名前が英語で出てくると頭がこんがらがって良く理解できないという悩みもあり…
    JDさんの所感や使い分けお時間あるときに教えて頂けますと幸いです!

  3. JD より
    有賀さん

    いつもありがとうございます。
    この人は党内ではまったく地位がありませんので、影響はありません。
    外交部の職員が中央委員まで上がれる例は極めて稀です。今回政治局に王毅、中央委員会に秦剛が入りましたが、彼らのようなトップクラスでもここまで上がることはなかなかできません。

  4. JD より
    Taktakさん

    どうもありがとうございます。そのようにおっしゃっていただけると、大変励みになります。
    中国人の名前ですが、私も、普段は日本語読みです。ただ、おっしゃるとおり、外国人(中国人含む)と話すときにはピンイン読みでないと通じないので、少なくとも英語表記はおぼえておく必要がありますね。英語の媒体の記事を読むときにも必要ですし。
    今回の記事で常務委員の名前に英語表記をつけたのも、なるべく覚えてもらえるようにという趣旨です。このクラスはなるべく馴染んでおいたほうが良いと思います。また、同じ漢字を使う人も多いので、だんだん慣れてきます。

  5. 有賀 より
    JDさん

    中国報道官はいつも厳しい姿勢で発言していますが、パンダの聞き間違い時の笑顔が印象的でしたね。
    いつもありがとうございます。

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