2008/05/15 09:43 | 中央銀行 | コメント(16)
市場との対話
市場との対話が必要だ・・・と語る日銀関係者は多いですよね。政治家も最近この言葉をよく使います。しかし、日本ではこれはお題目みたいなもんですね。
お手本がありますが新聞もろくに書かないのでもう、直接皆さん読んでくださいね。
http://www.federalreserve.gov/newsevents/speech/bernanke20080513.htm
これを市場との対話というのです。これなら小学生でもわかる。連銀として、もっというとバーナンキが個人として、総裁、というか連銀のトップとしてどうしてああいう政策を選択したのか、なるほど・・・であります。
なぜ日銀はこういう説明ができないのか、不思議でなりませんね。 市場はこういう透明性を見て、将来を設計し、投資を続けていきますので自ずから自律調整に入っていく訳です。
こういう未来図が示されない日本の市場は路頭に迷っているだけです。 一連の「もう終わった」的な発想に対しても厳しく警笛を鳴らす。
日本だと官僚や政治家自らが根拠も示せずに「もう終わったから大丈夫」と言い続ける訳ですね。今回、白川さんは「まだまだ」、とおっしゃった点は評価できますが、これが日本国内のトラブルだったらなんとおっしゃるでしょうかね。
いずれにせよ、これを読めば日本の金融市場に投資をしているのがイヤになるのは当然ですね。 秀逸なのはベアー救済に関しての部分。ここはしっかり読んで欲しい。モラルハザード?? うるせー、ばかやろー、とはっきり書いてある(笑)。
if financial institutions and investors draw appropriate lessons from the recent experience about the need for strong liquidity risk management practices, the frequency and severity of future crises should be significantly reduced.
ということでこのトップの意識の高さこそ、がたがたのアメリカがまだ踏ん張っている理由なんでしょうね。まだまだいろいろな発言があると思いますので注目して行きましょう。
もう危機が過ぎ去ったとか声高に叫んでいるおじさんをテレビで見たけど、あの人1980年から円安だ!! 日本国債の利回りは5%だ!! とか叫んでいた人です。NHKが使うってのもどんなもんなのか・・・:まあ、パンダの代わりか、ならわかるけど(爆)
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
16 comments on “市場との対話”
コメントを書く
いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。
『修士出ていい歳になったけど、こんなの読むの面倒だよ?』と最初思いました。他にもそう思われた方はいらっしゃいませんか?そんな方に Yahoo 翻訳をおすすめします。
http://honyaku.yahoo.co.jp/url
もちろんおかしな文章は多々出てくるものの、かなり日本語らしく訳してくれました。下訳としては十分な能力を持っていると思います。おすすめです。
明快な説明。
日本では聞かないです。
明快なことは、誰が聞いても分かりやすいです。
対話ねぇ・・手話なのかな?
先日CNNでジム・ロジャーズがFRBの「前と現」を束ねて胴切りでありました。
数字の人達で現場を知らない、と。
成程
ポルノ投資を採っても、すぐ「萎える」ものにリスクがあると現場に行かないと分からない。
グリーンスパンはどこの企業も雇わないから、ロビー活動でFRBを得た、と。
そして
FRBは株主のみを見ている、と。
となると
次の大統領が改革をするなら、
大株主が咥えている飴玉を取り上げ、FRBが政府を上目遣いに見るようにする可能性がある・・
事後の清算は学者の仕事であり、
現場を尊ぶぐっちーさんには、何かが終わった後の精算のように空しい??
それに
吉兆、大阪で一度か何度か、接待を受けたか、したか、「もったいない」を食べさせられた悔しさが滲み出ていた・・・
と感じない・・・と言いながらジィィィと見つめる・・・
前回の投稿「日本ブランド」、、、とても良い内容でしたね。
叱られそうですが、英語まるでダメなんで、今回の英文、要訳して頂けると嬉しいです。
FRBの前任者がサブプラ問題を放置し、被害を世界中に広げながら、今更市場との対話を図っても、遅いと思うが。
歴史の劇的瞬間の生々しい記述ですね。クルーグマンがバーナンキで助かったというようなことを書いていたような気がしますが納得です。引用されているAllen, Frankin,Galeの講演のpptはインターネットに転がっていて、Bagehotの本もフリーですね。BagehotはDiceyより前にConstitutionを書いたと知って英米のまともな世界はやはり恐ろしい。
>日本だと官僚や政治家自らが根拠も示せずに「もう終わったから大丈夫」と言い続ける訳ですね。
四川大地震の中国当局の対応と、物凄く被りますよね。
だいたい、いまだに「いざなぎ越え」の長期景気回復らしいですし。
国民はお上を信用し、お上は役人を信用する。
だから説明も最小限で十分だし、検証の必要もない。
村八分の制裁システムにより
大勢の正直者と極少数の欺瞞者でうまく安定していた
超効率的社会、日本。
しかし異文化と接触したことで
正直者を食い物にする個体群が急成長しつつある。
もはや環境は変化してしまった…
ここのパラグラフがエッセンスでんな。
Bagehot noted that the basis of a successful credit system is confidence. In one passage, he writes, \”Credit means that a certain confidence is given, and a certain trust reposed. Is that trust justified? and is that confidence wise? These are the cardinal questions\”
LIBORとTarget FFRのスプレッドを見ると、まだまだ欧米の金融機関同士は疑心暗鬼のようです。 6月イギリス危機説の前ぶれみたいで怖いアルヨ。
http://globaleconomicanalysis.blogspot.com/2008/05/libor-credibility-in-doubt.html
トップの歯切れがいいということは、そういうトップを育むアベレージな人々のレベルの反映ではないでしょうか?
日本の場合、平成大不況を通過して実質焼け野原ですけども、そのせいで皆が茫然自失で何が良くて何が悪いか?から誰もわからなくなっているような気がします。
個人的な考えですけども、橋本?小泉時代は平成金融恐慌だったとハッキリ認め、その原因になった100兆円以上の焦げ付きを積み上げたバブル期のデタラメさを文化文明論も含めて猛省すべきで、データが出揃った今はちょうどいい時期ではないでしょうか。比較対象もできましたし(笑)
足元(歴史)を見ずに、やれ欧米の陰謀だとかハゲタカに食われただとか言い続ける人が多すぎます。状況証拠を調べると、自爆としか思えません。第一次大戦?昭和恐慌の前例を繰り返している気がします。
ともかく自分たちで勝手に自爆したと、その責任は自分たちにあると、そういう議論が起きないとトップがいくら優秀だったとしても膠着したままで終わるでしょう。
> ここはしっかり読んで欲しい。モラルハザード?? うるせー、ばかやろー、とはっきり書いてある(笑)。
だいたい、人のモラルを心配する前にまず自分達のモラルを心配するべきでしょう。他国から収奪する時にあれほど時価会計基準を押し付けておきながら、自分がやばくなったとたんに恥も外聞もなくさっさと時価会計基準をやめるなんてのはモラルが崩壊してる証拠です。ぐっちー、おまえほめてる場合じゃないんだよ。
オバマ米上院議員、チェイニー副大統領の親せきと判明
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-28377220071017
はじめましてです。ポン子です。
小学生の頃、学校を仮病で休んだ時こっそり国会中継を見ていました。笑 あー なんて無駄な討論をしているんだろって思った事、まだ覚えています。
もうそれから20年以上経っていますが、進歩はなさそうですね。
経済の実情云々よりも先に、世論をなんとか沈静化させて方向性をリードする社会集団心理をうまく理解(利用)しているのがアメリカの一歩も二歩も上の技だと思っています・・・。
金融統計学において、非線形統計発生する明示的歳目関数の座標点∂\’は、効用心的可環体ρμ≡√φ∝δηとの繋がりはボースアイシュテイン放出と導ける。
よらしむべししらしむべからず・・・ではこれからを乗り切れないは同意ですが、米国型のシステムは質問者(報道)側にも高いスキルがあってこそ成り立つんですよね(笑
日本の朝日を始め日経、産経、読売、毎日、TV各社含むマスメディアにそれだけの能力があるとは思えません。記者クラブや再販・放送免許などで既得権益に浸かりきり、クラゲと化した腑抜け出しかないと見ますがどうでしょうか?
この事に関してだけは、今や過去の人となったホリエモンも正しい事を言っていたと振り返っています。
>もう危機が過ぎ去ったとか声高に叫んでいる
>おじさんをテレビで見たけど、
フジマキか…
あの人、なんであんなに自信たっぷりなんだろう。「ドル円は200円でもおかしくない!」って…。