2005/08/29 09:32 | 中央銀行 | コメント(3)
グリーンスパン爆弾炸裂!!
一般紙ではあまり取り上げられてないのですが重要なニュースですのでこちらでは取り上げておきたいと思います。ご存知の通りグリーンスパンは議会証言などは謎に満ちている訳ですが、一般的なスピーチなどで時々本音を漏らす(もちろん意図的ですけど)事があります。
週末に行われたカンザスシティー連銀のシンポジウムでの挨拶はこれがもろに飛び出しました。
1.住宅ブームは必ず沈静化する。
2.現在のアメリカの財政状態ではインフレ圧力は高く、とても無視できるものではない。
ここまで言うか・・・であります。
1.についてはみなさん、The housing boom will be というような表現を想像されると思いますが、違うのです。もちろん書いたものにならない、という安心感はあるのでしょうが、2つの表現を使っておりまして、
The housing boom will inevitably simmer down・・・・
The U.S.housing boom is sure to end eventually, slowing spending・・・・
などとなっております。このinevitablyも強烈で何せ「必然」でありますので、例外は許されない。下の文章に至っては現在形になってしまいました。もう、グリーンスパン的には「DONE」ということですね。これには驚きました。
2.については原文は普通ですが、このまま行くと財政赤字からドル安になって、輸入の多いアメリカはすぐインフレになるよ、財政が赤字なんだから、そうなるとなかなかドル高に誘導するのは難しいよ・・・・という警告でありまして、これも珍しい発言です。
但しいずれにせよ、「当局は的確に行動する」ということですので、余計な心配はせずに、引き締め政策の持続と、住宅バブルのバブル退治は当面続くと素直に理解しておいたほうが良いでしょう。
日本株を買い続けたアメリカ人としても、ちょっと「おっと、これは・・・」と考えている可能性があり、米国株はもちろん、日本株もスローダウンするでしょう。
ただ、過去にそうであったようにこういう一時的な「冷却」は長い目で見ると相場にプラスに働きますので、本当に買いたいものがある人は今のうち・・・・という事であります。
138円を切れなかった日本国債は再び139円台へ。CPIが相変わらず?ですので、まあ、これは仕方ないところ。くどくど申し上げますが1.1?1.5のレンジという結論は変わりません。為替はこのグリーンスパン発言からすると、ドルは一度降りていたほうが良い気がしますが、レンジを抜けるほどのことではないようです。
今日は後程宿題の解答をアップしておきますね。
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3 comments on “グリーンスパン爆弾炸裂!!”
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当方が日経のサイトを見た限りでは、海の
向こうでは、interest only loanとか、
40年ローンなる商品が登場してるそうです
ね。おまけに向こうはhome equityが当たり
前に宣伝されてますし。そこまでして、
何を買うのかなぁ?と、ぐっち様の前回の
エントリーともども考えずにはいられないの
です。
ぐっちーさん、相変わらずさすが!!です。「うんうん、そうそう」と思わず相槌を打ちながら読んじゃいました。あのオッサンって、もう天才的に、小憎らしいSituationで、はっきりと言うんですよね?(笑)!「もう、このこの?!!(笑)」って、あごの下辺りをくすぐってあげたくなるとき、あります。ホント(笑)。
おおみや%NEETさん
いや、すごい消費に回っている訳です。私の友人もそのホームエクイティーローンという奴でポルシェとか買ってますからね。バブルの頃は日本もそうだったんですよ。1億円のマンションを買うと1億2000万くらいローンを出してくれたのでマンションとポルシェが同時に手に入ったんですね。今考えると変ですよね、やっぱ。
AEGISさん
いやー、いつもお褒めに預かり光栄であります。あのおじさんは(おじいさん?)はやはり只者ではないんでしょうね。そのあたりの老獪なコミュニケーション能力が30歳以上年下の女性を口説き落とした秘訣だなんて言われてますが(笑)。また遊びに来てください。