2005/08/01 19:14 | 国際問題 | コメント(10)
日米夫婦考
「うふっふ、ヒマなんだけどさ、飲みに行こうよ!!」
えっ、最近忙しいって言ってたよね・・・そう、ジョンはゴールドマンの出身ながらITに投資し、現在では日本を含め世界に5社を有する大会社の社長なのだ。日本がとても気に入っていて本拠地は東京。家族ともども東京に移り住んでからはや10年である。だから当然忙しい筈なのだが・・・・
なーるほど。8月だったのね?!!
そう、この時期、毎年彼の愛する、そして史上最強にして「最恐」の妻、メリンダが子供を連れて里がえりをするために、「独身」になるのだ。そのジョンからのお誘いでありました・・わすれてたなーもうそんな時期かね!
毎年この期間に彼は遊び貯めてまた、一年の「冬」にそなえるのだ(笑)
まるでせみみたいなやつだ。
しかし、初めて知り合ってから間もなく、結婚していて、とにかく一般的なアメリカ人もすごいが、その数倍奥さんを怖がる彼は「ぐっちーを言い訳に使う」という、とんでもない技を覚えた。メリンダはメリンダで、
「あー、あのあほ飲んだくれの日本人なら仕方ない」とあきらめていたようで、ぐっちーと飲んでるよ、というとフリーパスなのだ。そりゃー、毎日やってれば足も着くが、そこは元インベストメントバンカー、上手くリスクヘッジしている。もちろん、こちらも親友として頑張っている。六本木でナンパしたおねーちゃんと一緒なのを100%知りながら、うちで酔っ払って寝てるよー、と何度嘘をついたことか。
メリンダの前で閻魔さまの前にはとても立てない。
しかし、ここまで悪者にされるとなかなか、味わいがある。
日本サムライ、ここにありだ。
メリンダは南部出身の本当に気のいい「ヤンキーガール」で、ぐっちーはどうせ一人でろくなものを食ってないだろうと、嫌いなくせにしょっちゅうパーティーに招待してくれる。(実は私のワインコレクションが目的だと最近わかってきたのだが・・・)。ホントはオレの方がよっぽどいいもんを食っているが、悪いのでだまってチキンの焼いたやつかなんかでビールをのみのみ、家に上手い味噌漬があったなー、などと思いながらメリンダをからかい、いやー、チキンうまいねー、などといいながら、これはこれでまあ、楽しい時間なのだが。
彼女にはもうひとつ魅力があって、友達の女の子がすごくきれい!!。美人ぞろいなのである。それもあってひょこひょこジョンの家に行く羽目になるのだが、ある時(確か5年前のサンクスギビング)、彼女の友達の一人がグッチーの事を気に入って、紹介して欲しい、とメリンダに頼んだのだ。おー、しめしめ!! と思ったその私の目の前で、師曰く・・・
「それだけはやめなさい。今まで、日本の男の(中年男の・・・筆者註)悪い所を散々聞いた事あるでしょ?夜ホステスクラブで接待するとか、遅くまでおねーちゃんとカラオケうたってるとか、妻帯者の癖に合コンに行くとか。ぐっちーはそういう、日本の男の悪い所の最悪の部分だけを集めたコレクションのような男だから、いい人だけど付き合うのだけはやめた方がいいわよ!!あなたのために言っとくから!!」
「・・・・・・」
本人を目の前にこれだけ言うのだから悪気は無い。
真剣に友人として忠告しているメリンダがなんだかいとおしくなってしまったが、くっそー、ジョンだけは殺してやる?と思ったわけだ。が、いまでもしっかりアリバイに使われつつ、日米友好だわな、と思いながら諦め切っている自分がなんだかなー、と思っている。
将来的にばれて離婚なんてことにならんように、またまた頑張ってジョンのお世話をする事になる。今日国際電話が携帯にかかってきても私が出る事になるだろう。
えっ、ジョン寝ちゃったよ・・・・
天国にはとてもいけそうも無い・・・
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10 comments on “日米夫婦考”
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これぞ、真のサムライよ!
ぐっちさんの業務上何らかの利益があれば
十分な(!?)取引ではないでしょうか(笑
アメリカの南部の女性って
底抜けに明るくて、正直なんですね。
意外に日本の男性と合うんじゃないですか?
ネー
ラスト・サムライと南部のカルチャーはだいぶ、合うかもしれません。
鴎さん
ありがとうございます。頑張ります。
おおみや%NEETさん
ほとんどメリットはございません(笑)
ひーさん、unknowさん
確かにあうかもしれません。女性は家庭を守るもの、という教育を徹底的にする家が今でもかなりありますからね。メリンダの母親というのがこれがまあ、すごいんですよ。ビヘービアーには問題ありですが(足でドアを開けたりする)メンタルには非常にいいですね。後は我々の問題でしょう。家族はとても大事にします。
「国破れて山河あり」を体験していること。
彼らも南北戦争でヤンキーに負けたのです。
前に「ラスト・サムライと南部」云々と書いたのは拙者でした。すいません。
南部といえば、『風とともに去りぬ』の世界が有名ですが、「風とともに去った」のは、何だったのか。これは大事ですね。
かんべえ先生
確かにそれはあるかもしれない。今でもありますものね。
雪斎殿
はい、そうでした。書かれておりましたね。南部の人に会うたびにそういう感じが致します。風と共に去りぬ、は名訳ですよね。
メリンダさんのぐっちさんの評価、否定のしようがないですね(笑)。
P.S.新潟では飲んだくれてしまいました。白魚の踊りはなかった。
システム5.1さん
まいったなー、こんな書き込みをされるとは!!