2005/07/22 12:10 | 金融全般 | コメント(10)
やったな、中国!!
前にも申し上げましたが切り上げそのものよりも、ドルペッグを辞めた、というほうがマーケットには影響が大きいでしょう。日本に次ぐ外貨準備を保有する中国が、ドルペッグをやめたわけですから、米国債市場に及ぼす影響は計り知れない、というのがまず第一です。しっかしいまになってもバスケットの中身が不明なのはかなりどたばた、した様子が伺えます。一体どのバスケットでどの割合でペッグさせるのでしょうか?? これは基本中の基本なのでこれがいまもって明らかになっていないのは相当違和感があるのです。円をはずしたい・・・なんて意向が入っていたらお笑いです。
いろいろ見方は分かれると思いますが、マーケットからみると、これは中国のアメリカに対する宣戦布告と見てもよいと思われます。ドルにペッグしていない以上、中国としてはこれ以上アメリカの国債を買う必要がないよ・・・ということです。切り上げ、では無くドルペッグ廃止が重要なのだという事をここで申し上げておきます。
細かい点は土日にでも書き込ませて頂きます。米国債は暴落するか?という事に関してはNOと申し上げておきましょう。日本がいるうちは大丈夫です。
では、また後程!!
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10 comments on “やったな、中国!!”
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中国ファンド、どうなるんでしょ、野村の、、、。
強欲な鴎の強欲な質問でした。
さすがですね。「ドルペッグ廃止」を指摘したのは、このブログが初めてでは?といっても、私は、経済関係のブログを専門に徘徊しているわけでないので、よく分かりません。
対中強硬派の人は、単に為替が上がったから、中国の輸出力が減って、経済が崩壊するとか、見当外れなことを言っていますが、今回のポイントの「ドルペッグ廃止」だと
私も思っています。
確かに、バスケットの中身が何かは分かりませんが、円、ドル、ユーロの相場をしばらく見ていればおのずと推測は付くでしょう。中国が本当にアメリカに喧嘩を売るならユーロの比重を上げ、そして、本当に賢くて経済強国路線を走るなら、円の比重を上げるでしょう。ただし、現在の劣化しつつある中国の政治家に、その寝技ができるかどうか?
(もともと、経済的に見れば、人民元の円ペッグは双方にとってメリットが大きく、東アジアで円と元が連動したら、この地域の基軸通貨になってしまうと、アメリカにとっては悪夢、日本にとってはありがた迷惑の状況になります。とんなると、親中派の経済人が金に物を言わせて、また日本は、世界に下品な振る舞いをはじめるんでしょうね。そして、純朴なアメリカ人は、本当の黒幕に気づかずに、激情に駆られて、60年前のように日本を潰しにかかるでしょう。結局、歴史は繰り返すと。)
さて、ご指摘のアメリカ国債の件も同感です。ドル買い支えレースから、中国が脱落して、日本の比重がますます高まるという日米一蓮托生の状況が強まるんでしょうね。
これは、パックス・ジャパメリカ時代の到来ですか(バブルのときからそうだったかも)?21世紀前半は、東京の北京の戦いですかね。でも、後半になると、デリーの時代かな?もともと世界初の宗教も哲学も科学も数学も、この地で生れたのですから。
我が国のマスゴミ報道を見る限り、ぐっちさんの
ようにドルペッグを止めたことの重要性を明確に
指摘したものはなく、連中の不勉強さ加減を再
確認した次第です。
で、問題はやはり、どの通貨にどの程度ウエートを
かけてるかなんですよね。このウエートを適当に変化させれば事実上レートを固定するのも
可能ですしね。また、円ドルのレートのボックス
ぶりから見れば、円は外れてるか100分の1位の
ウエートになっていても驚きではないのかも
です(笑
昨夜、NHKラジオで榊原さんが全く同じことをコメントしていました。
このブログを読んでいたのかもしれません。(爆
ミスター円ねえ・・・・・・。
円と元を連動させた基軸通貨というのは、まあ、誰でも予想できる範囲ないですが、その結果についての想像力に掛けているのが、日本の経済人の三流なところです。
「日中同盟=日本の壊滅」というのは、誰も指摘しないですね。まあ、テレビで日本壊滅なんて物騒な表現は使えないので仕方はないですが。
日中同盟というのは、内向きには、日本の文化的溶解、外向きには、中華圏の外周部(=日本、台湾、韓国など)が、欧米に反発によって焼け野原にされるという図式以外にはありません。
聖徳太子(一説には、神武天皇の東征※)以来、日本の国策はいかに中国と距離を置くかでした。ただ、日本人の中には、親中派(いわゆる皇帝にゴマをすって、食人民族の仲間入りをしたい人たち)が後を絶たないのも、聖徳太子以来変わらない構図です。
※神武天皇の東征は、中国の影響下に置かれた九州北部から独立するために、当時、辺境であった畿内に亡命政権を立てたという説がある。(毛沢東の長征といっしょで、実は落ち武者だったのが、後に神格化された。)
ぐっちーさん、どうもです。
とりあえず、アメリカの元切り上げ圧力には「時間稼ぎ」とわたくしは見立てていたのですが、それ以上に突っ込んで、「ケンカを売った」ですかあ・・・。
「ケンカを売った」なら、二の矢、三の矢を中国は用意していると思うのですが、なんかありますかねえ・・・、それが米国債を買わないということでしょうか・・・。まあ、とにかくかごの中身はリリースには載っておらず、不透明ですから、この中身を晒すことは「空中戦」、レートのコントロールで秘策があるのなら「潜水戦」ということですかね。次の解説楽しみにしております。
僕もバスケットの内容が明らかになってないのは気になります。
明らかにしないということは、中国側の都合が良くなるように、適宜バスケットの内容を調整する腹ではないかと考えてしまいます。
もしそうなら、いかにも中国らしいと言えるのかもしれませんが。w
ぐっちさん、小幅ながら影響があるんでしょうね。
うなぎや大好きなえびの値が気になります。。
それと毎朝作るランチのお弁当にも影響が!?(笑)
また、コメントしまーす。
Well bye luv
初めまして、カワセミと申します。
通貨バスケット制の重要さですが、一定レベル以上の媒体ではちゃんと認識されているのではないでしょうか。そもそも経済面での世の中の議論レベルを考えるとこんなものだと思います。
発表自体は前倒しの感があります。この件、いわゆるフェアネスを要求する米国に対して、最低限の建前を演出しながら何とか実益を確保しようとする苦肉の策とレベルと思います。元々日本のような低金利な国ならともかく、中国が米国債を購入しつづけるのは持続不可能ではなかったでしょうか。
今回思ったのは、経済面でも最近の日本は対外政策でさして無能ではないという事です。変動相場制の環境でありながら、政治的摩擦を回避しつつ良くやっているほうでしょう。貿易摩擦の経験も無駄にはならなかったという事でしょうかね。
貴重なコメントたくさん頂きましてありがとうございます。
++鴎さん
中国ファンド・・・個人的にはお勧めできないですね。早めに売却されたほうがいいと思いますよ。
++高田雄二さん
お褒めに預かり光栄です。おっしゃるとおり、中国が戦略的に円を入れてくるかどうか、注目です。東アジアの繁栄を考えて大嫌いな日本をいれたんだぞ、というスタンスでくるなら強敵ですぞ。こうなると日本の立場は厳しいですが、アメリカ離れはないでしょう。
++おおみや%NEETさん
いつも有難うございます。どのバスケットになっても何せ「中国政府が決定する」とのことですので、なんだかねー、という事ですが、外貨準備の通貨構成には変化が現れるのでやはり重要ですね。
++さー¥はんでるさん
あはは、そうかもしれない(爆)
++会長様
そうですね、次の作戦があるか、強烈に脅したので何かの譲歩を引き出すほうが先かも知れませんね。議会の反応がかぎ、でしょうか。
++Baatarismさま
それは本当にそうかもしれませんよ。どうせレートは中国政府が決めるから、中身は君達知らなくていいのよ、とか、有り得ますよ。
++tomokoさん
いつもありがとう。この程度では影響がないでしょう。えびもうなぎも大丈夫では?
++カワセミさん
そのとおりですね。
やはり人事交流の厚みが全然変わってきています。その意味で日米関係は大変安定していますね。小泉さんの功績も、これに関しては結構大きいと見ています。アメリカでは小泉さんが今回こけると大変だ、と言う意見はかなり広汎に聞かれます。