2005/07/21 13:29 | 国際問題 | コメント(9)
英国紳士とやせ我慢
http://tameike.net/comments.htm#new
この前私が書いたアングロサクソン魂の原型、まあ、イギリスだから当然なのですが、これにあたる、題して「やせ我慢魂」でしょうか。
イメージとしてはこの英国製「やせ我慢魂」とアメリカ製「突撃ヤンキー魂」の合計がアングロサクソン魂、というイメージが誠に近いような気がしてきました(笑)
さて、そのやせ我慢、これは徹底的に鍛えられるのだそうです。かんべえ先生ご指摘の「Don`t panic」は有名ですし、友人の話では父親が男の子に必ず教えねばならないのは釣り、なんだそうです。彼は貴族なので特に厳しく、「歩くやせ我慢」のような奴ですが、よく釣りに行ったそう。要は釣れなくてもじっと我慢して粘り強くやる、と言う事を教えるのだそうで、日本の「あほばか釣りなんとか」とは主旨からして違う訳です。
ついでに彼等貴族は第2次世界大戦で所謂ブルーカラーや一般庶民とは比較にならない程の高い死亡率だったそうです。なぜなら、一番危険度の高い任務につくのが貴族の務め、だと叩き込まれており、事実駆逐艦など、あたれば一発で飛んじゃうような危険な乗り物の艦長は殆どが貴族階級だったそうです。こうなるとやせ我慢を超えてますけどね。要はすごい、プライドと背中合わせなのです。男子たるもの・・・・であります。
ついでに、彼等はフルートとかの管楽器の演奏も慎むように教えられるんだそうです。なぜだかわかりますか? 演奏するときに顔が歪むのが行けないんだそうです。男子たるもの表情を変えてはいけない。こうなると江戸時代のサムライを思い起こしますが、今でもそういう伝統が生きている訳です。日本人は随分変わってしまいましたけど。
彼と一緒にいるといろいろ教わります。
例のクール・ビズ。
ばかもん!! というのが彼の感想で、暑いときだからこそスーツを着て、ネクタイをして、涼しい顔をしてなければいけないんだ、それが文化だと言って譲りません。ぐっちーがネクタイをはずしてぶらぶらしていると怒られます)
まだインドが植民地だったころ、暑いインドでも彼等はスーツを捨てませんでした。でも暑いので麻でスーツを仕立てる事を考えました。所が、これ、座るとしわしわになるんですよ。じゃー、どうしたかって?? 彼のおじいさん達は仕事中一日中立ってたそうです。
こうなると筋金入りの「やせ我慢おやじ」であります。
これを聞いて思い出したのが松任谷由美、そうユーミンの話。
パーティーでご一緒したとき、おしゃれについて話していて、彼女曰く、「おしゃれする、ということは決して楽な格好をしてはならず、我慢して着るくらいの覚悟が無ければいかん」とおっしゃってました。うーん、含蓄がありますな?。従っておしゃれが出来るように体型も維持しなければいけないのだ、ともおっしゃってました。やせ我慢、に通ずる物があると思われませんか?
ユーミン恐るべし、であります。
さっきまで暑くてよれよれ、でしたが、びしっとスーツを着て涼しい顔をして、小池百合子大臣にご挨拶させて頂こうと思います。では!
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9 comments on “英国紳士とやせ我慢”
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ぐっちーさん、ご無沙汰しております。
今、FXの画面を見てびっくりしました!
凄い円高。元がバスケットに移行なんですってね!
いきなりで本当にびっくりしました。
バスケットですと、円に対しても変動するので、一方的に円高になるのはおかしいと思うのですが・・・。
ぐっちーさんはいかがお考えでしょうか。
元高=円高という短絡的なものなのでしょうか。
ぐっちーさんのお書きになる記事はいつも楽しいし、勉強になります。ありがとうございます。
投資仲間にも読むように勧めています。
これからもよろしくお願いいたします。
こんばんは。ぐっち様のブログで金融の動きというものを勉強させて頂いています。
私もreveさんと同じく元切り上げのニュースを見てこちらに参りました。
先日のライス国務長官の訪中から程なくしてこれですか。そして例の読み違い発言もありましたし…当面はアメリカと事を構¥えたくないという表¥れ(焦り?)なのでしょうか?ぐっち様のご見解をお伺いしたいです。
これからも基本的にROMでひっそり応援しております。
本日のBig News(元のバスケット移行)をGSは予想していたが(時期がちょっと違うが)さすがGSですね。
明日のコメント楽しみにしております。
はじめて書き込みます。
英国貴族の厳しい世界は色々と聞きますが、中でも衝撃を受けたのは、第一次世界大戦のとき、オックスブリッジの学生は1/3が戦死したことを中西先生の本で知った時でしょうか。負傷者は通常、戦死者の倍います。その、つまり、あの、五体満足で戻ってきたオックスブリッジ生は奇跡に近いということか?!
彼らの教育にはとても興味があります。というのは、カトリックはもうダメらしいので。緒方貞子氏や今上皇后を産んだ聖心の教育は凄まじかったらしいね、一体どんな教育をしていたんだろう、という私の問いに牧師の知人が一言「今はもうダメ。あれは第二次バチカン公会議の前の話」。おお。なるほど。なんたることだ。普通の人はご存じないと思いますが、カトリック教会は1962年に開催された第二次バチカン公会議という場で、2000年間続いてきたやせ我慢を止めることを決めました。これは深遠な影響を後生に及ぼす出来事の筈と思ってはいましたが、緒方貞子氏という日本の至宝を再生産できるかにまで影響していたとは。では、英国貴族は大丈夫なのだろうか。
この映画をご存知ですか。
http://www5.big.or.jp/‾hellcat/video/gifthorse.htm
しかし、また起きましたな。
ユーミンの「ディスティニー」という曲を思い出しました。
失恋した女の子が、もう二度と悲しい思いはしたくないと、それからはいつもお洒落するようにしていた。ところが、たまたま彼と再会したときに「♪どうしてなの、今日に限って、安いサンダルをはいてる?♪」
やせ我慢を途中で中断してはいけません。
昔、麻のジャケットを持ってましたが、椅子の背もたれにちょっとでもよりかかったら悲惨なことになるし
脱いでもいい加減に持ってたらすぐ皺になるしで、
もてあまして早々に手放してしまいました。
結構な値段したのに・・・
そういう心構えで手にすべきものだったのですね。たしかに身につけて立ってる分には着心地最高でした。
>例のクール・ビズ。
>ばかもん!! というのが彼の感想で、暑いときだからこそスーツを着て、ネクタイをして、涼しい顔をしてなければいけないんだ、・・・
高校の創立者を思い出してしまいます。そのじいさんも、よく同じことを言っていました。
「イギリス人は立派だ。真夏の会議でも、ネクタイをしめてスーツを着ている。そこへいくとアメリカ人は・・・」というのが口癖でした。
今考えると、意外といい教育を受けていたのかもしれない・・・
たくさん、コメントを頂きまして痛み入りまする。有り難う御座いました。
++reveさま
いつもどうもです。確かに元高=円高、はいかにも短絡的です。あまり根拠がよくわからないのです。ただ、いかんせん相手は固定相場ですので、今後の動き次第でしょうか。展開的にはどこかでドル売りを仕掛けてくるでしょう。そこが今年最大の勝負所のような気がいたします。
++まつりさま
応援有り難うございます。したたかだったのか、これ以上ドル資産を増やすと首根っこを押さえられてしまうので嫌だったのか、バスケットの比率を見ながら考える事になりますが、唯一グリーンスパンが切り上げてもあまり意味がないよ、といっていたのが今思えば印象的です。
++浅野様
GSがはじめだったのかよくわからんです。手元にある資料からは2003年、ロバート・マンデル教授のインタビューが最初であとはそれの焼き直しに見えますが、如何ですか?
++Forsterstrasseさま
聖心女子学院は残念ながら自分も含めて(笑)回りに卒業生がいないものでなんともいいようがありません。バチカン公会議は確かにカトリックの一大転換期ですが、あれをきっかけにプロテスタントとの融和が進んだのも事実です。今の聖書の共同約などああいう動きが無ければかんがえられませんでした。遠藤周作さんの「沈黙」が公に認められたのもバチカン公会議の功績大、でありまして、そのあたりの判断はもう少し時間が必要かもしれませんね。またいろいろ書き込んでくださいまし。
++雪斎どの
さすがよくご存知で。先にご紹介した私の親友からもこれだけは見るように言われていた映画です。
ほんとにまた起きましたが、いよいよ「怖い人々」を敵に回してしまったような気がします。今後とも宜しくお願い致します。
++かんべえ先生
さすがに渋い歌をご存知で。ユーミン自身そういうつもりでこの歌を書いたと言ってましたよ。だから最後まで貫き通すのが本当のおしゃれなんだと。さすがに私はいつも安いサンダルはいてる感じなので何とも言えませんが(笑)。また宜しくお願い致します。
++いっちんさん
私もこんなしわになるジャケットなんていくら涼しくても意味無いじゃん、位に思ってましたがそういうことだったのか、と大変納得させられました。本当にそうだそうです。また遊びにきてくださいね。
++TOSHIさん
すばらしい教育だった、と私は思います。みんな、そういう気持ちを持っていれば・・と思うのですが。ついでに東郷平八郎があの日本海海戦が終わるまで一切姿勢を変えずにたち続け、終了後立ち去った後にはくっきりと足跡が残っていたと言う逸話が御座います。私の理想の姿なのですが如何ですか?