2006/05/22 12:54 | Weblog | コメント(3)
侮ってはいけないドル安、アメリカ売り
さて、私のいない1週間でアメリカ売りが濃くなってきた。恐ろしいほどの神通力が今回も発揮されたのはここでとりあげたスティーブン・ローチ。またやってしまった・・・・と言う感じだ。
正にかれが強気に転換したその直後ダウはピークをつけてしまい急落、今まで唯一同一通貨視されていたが故に(ぐっちー説ではあるが)蚊帳の外だったドル円にまでドル売りが殺到、110円をさまよい始めた。アメリカ売りとともに金、原油は引き続き上昇し続けており、資源国はなんとか帳尻を合わせているものの、アジア系投資機関は主力のドル投資が自国通貨だかの為に総やられ・・・・という構図である。
唯一蚊帳の外の円だけが割安だったためにこれを買おうとするのは当然で、今回の円高が半端ではすまぬ、と警告を発している理由がここにある。お陰で日本株も完全に変調をきたし、17000円は遠くになりにけり・・・と言った状況である。これも再々指摘しているようにアメリカ経済が変調をきたしていると思わせるサインは多々あったわけだが、ここに来ていよいよ我慢できなくなった、と言う面と、やはりイラク問題であったり、イラン問題であったり、はたまた中国との関係であったりアメリカを取り巻く環境が決して楽観視できない、という事も大きな原因であろう。
バーナンキの指導力を問う、といった意見もあるが、当面彼にすべて責任を擦り付けるのは酷、というものだろう。
かくいうように、今後の展開はアメリカにかかっているといっていい。このドル安を軽視してはならない。アメリカにおんぶにだっこで成長してきた中国、インド、ロシアなどのエマージングはもちろん、日本なども相応の影響を受ける事になる。個人的にドル安円高は全く悪くない状況であり、むしろ日本経済に寄与する面が多いのだが(例えば原油高はこの円高でかなり軽減される)、いつもの如く日経を初め、政府主導で円高警戒論が展開されるであろうことを考えると、株式市場に対しても決して良くはないだろう。
ということで全般を見渡してまずはコメントをしておく事に致したい。
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3 comments on “侮ってはいけないドル安、アメリカ売り”
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まずはお帰りなさいませ♪
リゾートを満喫されたようでなによりです。
(村上さん?ってちょっと邪推してしまいましたが・・w)
骨折の具合はいかがでしょうか?
先週のローチ氏の話で資金を引きあげたため、今回の下げもうまく乗り切ることができました。
ありがとうございました。
で、そろそろ・・・と思っていたのですが、そうですか。
しばらくはおとなしくしておいたほうが良さそうですね。
当分は生業と馬券にいそしむことにします。
今話題のスティーブン・ローチ氏、来日しているらしいですね。
今週号の東洋経済にインタビュー記事と写真載っていました…
ローチさんは立派に今回も役割を果たしたのではありませんか?
彼が右と言えば左に行けば良いのだし、上なら下、下なら上、東なら西、西なら東、
ぐっちーさんも、ローチさんの新予測を流した時、さり気なくそれを皆さんに教えたのではありませんか?
ローチさんは正に貴重な存在です。
処で、ぐっちーさん
オークスの結果は如何あいなりましたか?
こちらは、ビギナーズラックの切り札を懐に、いつ切ろうか迷っているのですが・・・