2005/07/08 08:58 | 国際問題 | コメント(0)
ロンドン爆破テロ
テロ、と断言してしまってますが、現在の情報を総合すると自爆テロのようです。ロンドンの場合IRAというのがすぐ思い浮かびますが、今回はアルカイダ、との情報。
だとするとサミットを狙ったのは明白で、かなりのひろがり、つまりアルカイダの戦線がアメリカ以外のヨーロッパ、そして日本を含むアジアに拡大していることになります。警戒が必要なのはもちろんですが、国際情勢に与える影響も少なく無いと思われます。
ロンドンはよく爆破事件がおきていたのでいくつかのパターンがあります。まずポンドが売られ、スイスフランが買われ、地理的に一番遠い日本円が買われ、ドルは売られる(IRAだとするとアメリカの対英交渉が難しくなると考える)というのがテキストブック的な反応ですが、今回は大分違います。ポンドが売られるのは(一時的にせよ)仕方がないのですが、ドルが強く、円がそれほどでもない。このあたりはかなり細かく考えているようで、アメリカの立場は、もしアルカイダとすれば益々対テロ戦争を正当化できるし、であればアメリカしか頼るべき軍事力を行使できる国は今のところ無いので、ドルに資産をおいておきましょう、という結論でしょう。
円については日本もテロのターゲットに(今回は自衛隊を出しているし、かなりアメリカ寄りのスタンスをとっているので)なるだろう、ということでちょっと買いを躊躇しているということになります。今までは戦争には全く無縁だった通貨、ということでこういうときには逃避先として選ばれたものが、随分立場が変わってしまった・・・通貨だけを見るとこう申し上げられると思います。
株は売られそうな気がしますが、恐らく逆。アメリカが崩れなかったのでアメリカ人中心に引き続き日本株は買われるはずです。なにせ4割近くのシェアーを持っているのでばかにできませんね。
こういうとき寂しいのは債券であります。95%が国内機関投資家ですからね。ロンドンで何がおきても関係ないっす。日本もテロが危ない・・といって国債を売っても・・・行くとこないからやめます・・・というのが普通のパターン。寄りで売られたらさっさと買う、ということになります。
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