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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2005/06/30 12:10  | 国際問題 |  コメント(25)

中国とロシア


中国もこうなるとむちゃくちゃである・・・
いつもの雪斎殿のページ

http://sessai.cocolog-nifty.com/blog/2005/06/post_2ad4.html

そして、昨日のかんべえ先生の面白い指摘。ホントにこんなのがあるのね。

http://tameike.net/comments.htm#new

で、ここで書きたいのはロシアと中国の話なんです。1980年代若き頃、モスクワにいた私としては書かねばならん事があります。

かんべえ先生のおっしゃる通りロシアからみた日本の好感度75は意外に高い、というのは一般的な皆さんの感じだと思いますが、私のようなソビエトーロシアと渡ってきた人間にとってはこんな感じだと、直感で思われる程ロシア人の対日感情はかなり良好です。日露戦争で国は崩壊させられるは、とんでもないことになっちゃった割には全然オッケーです。

なんでこんなことを書いているのか・・・
というと、当然、中国はこの統計を見ても日本に対しての好感度は17!!、などというまるで戦争でもしているくらいの数字で、要は反日教育の大いなる成果が見て取れますが、実は私がいた85?6年、つまりソビエト共産党政権下では中国に負けるとも劣らない反日教育がなされ、ソビエト共産党政権が崩壊する91年まで続いた訳です。今のようにネットがあるわけでもないし、ご存知の通り、変なことを言えば即シベリア送りですから、文字通り反日の世代が育ってもおかしくなかった。でも、あの共産党時代でさえ、ロシア人はそんなに日本人のことを嫌ってはいなかったし、つまりはソビエト共産党独裁政権の教育に「うそ」があると見抜いていたのです。

当時からの友達もたくさんおり、今は自由に話すことができますが、要は当時統計をとっても好感度21なんて中国のようなことはあのソビエトでさえ!! 起き得なかっただろう、と口をそろえて言います。ではネットも無かったような時代になぜ、彼らはあの教育内容・・・「日本人は残忍でとんでもない民族だ」が「うそ」だと思い信じなかったのか?

批判を承知で言わせてもらえば要は「インテリジェンス」が高かった、と言わざるを得ない。やっていいことと悪いことの区別、そして起こり得る事と起こり得ないことの区別、つまりいくら日本人は日露戦争で30万人のロシア人を拷問にかけた、と学校で教わっても、もしそれが真実だとしても、戦争なのだから、ではロシア人は第2次大戦でどれだけの人間を殺したのか、日本人並みに残忍なことをした可能性だってあるのではないか・・・同じ人間だろ?、だって戦争でしょ? と疑問を持つことができるという、それらを総合して「インテリジェンス」と呼び、この高さがロシア人にはあったと私は思うのです。

もちろん中国にも「インテリジェンス」の高い人はいる訳で、ただ、いかんせんその人数が少なすぎるのが決定的です。ロシア人に言わせれば、ソビエトにだって有名なシベリアの悪名高い「収容所列島」があり、そんな「残虐な」ことをする「ロシア人」が戦争の時に日本人と同等及びそれ以上の残虐行為を働くことは十分有り得るではないか、と彼らは考えていた訳で、むしろなんで中国人はそういう風に考えないのか、中国政府だって人民に弾圧を掛けてそれこそ労働改造所なんかを作って同じ民族をいじめてるだろ?天安門だってあっただろ?そこで自分たちだけが犠牲者だ、なんてうそに決まってるだろと、考えないほうがおかしいよ、という訳で、現にそう言っている。
そのコンテクストの中でシベリア抑留で多数の日本人が犠牲になったという事実を知り、「ほら、やっぱひでーことやってんじゃん」となる訳です。事実この問題を研究しているロシア人研究者は沢山います。

ですからそういった反日教育が「まゆつば」だと思っていたインテリジェンスの高いロシア人がこうやって自由になって15年もたちと、元来とても保守的な人たちではあるのですが、その彼らでさえ、「北方領土を不当に占領しているのは実はこっちみたいね」などといい始める訳で、先日ロシア国内でアンケートをとったら、なんと80%の国民が「日本に領土返還すべきと考えてる」、などという大多数の日本人には「?」な結果なのですが、ロシア人の友人はそんなもんだよ、と涼しい顔をしています。政治さえ許されるなら北方領土は返ってきちゃう訳で、このあたりもまさに「インテリジェンス」の違いとしか私には思えません。今のように自由に話しができない共産党政権時代にもそういったことに気がついていたロシア人の人間的レベルの高さを考え、振り返って中国は・・・などとぐっちーは考えてしまうのです。

実際ロシアとの経済関係はそれは冷え切っていて中国とはまったく逆の現象で面白いのですが、日本は中国なんかほっといて、日本人を心から喜んで迎え入れてくれるロシアに力を入れればいいのに、なんて思ってるのは私だけでしょうか。
私は決して反中国思想の持ち主ではありません。何人ものインテリジェンスの高い中国人を知っていますし、彼等が自由に発言できる状態に無いことも知っていますが、敢えて書いて見ました。まあロシア人への応援歌くらいに思っていただければ(その割には中国批判してるけどね・・笑)と存じます。

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25 comments on “中国とロシア
  1. 雪斎 より
    我が愛しき…

     日露戦争で戦死した広瀬武夫とロシア貴族令嬢との恋愛は、拙者には感動(男としては嫉妬)すら覚えるものですけれども、帝政期ロシアの偉大な芸術資産にはまった拙者には、ロシアは思い入れのある国です。拙者も、貴族的な「インテリジェンス」の高さが好きなのです。
     旧ソ連時代の「アネクドート」には楽しいものがありますけれども、こうした「アネクドート」自体が、ロシア民衆の「インテリジェンス」を物語っている。
    中国の「アネクドート」には、どのようなものがあるのかなと思っています。

  2. ぐっち より
    雪斎どの

    さすがですね。広瀬武夫は本当にロシア貴族界で愛されていたようで、私も当時の日本人のレベルの高さにおどろかされます。おっしゃるとおりアネクドートには大変レベルの高いものがありますし、思い入れ、という点では共通であります。今後ともよろしく!

  3. いっちん より
    ローカルで小さな話しですが

    ウチの実家は古い貿易港で、華僑や白系ロシア人が住んでいた土地柄です。
    そういうとこで曾祖母は商売をしてたのですが
    「ロシア人とは日本人と同じ掛け商売できる」といってたそうです。
    ちなみに「シナ人と朝鮮人とは現金取引だけにせよ」だったそうです。
    始め聞いたとき人種差別だ、と思ったものですが、最近のいろんなニュース聞くと差別じゃなくて相手の性格にあわせた商い方法だったんだなと認識を改めました。

  4. 名無し より
    Unknown

    http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20050629/eve_____kok_____002.shtml
    ロシアはこういったことをやってるんですけど。
    まあ、日本の企業だけではないですけど、こんなことになっているのは。こんな状態で喜んでロシアにはいけません。

  5. 紅リンゴ より
    もうひとつの側面

    東欧?ロシアには、東欧系(アシュケナジ)ユダヤ人がネイティブに混ざって沢山住んでおりました。共産主義は彼らそのものの思想であり、ロシア革命は彼らによる多数派のスラブ民族支配と見ることができます。そして連邦崩壊はその逆、プーチンによってスラブが復権しただけの話。多くのアシュケナジ系が米国に亡命し、海外から傀儡しようと画策しています。ロマノフ下のポログムによるスラブによるユダヤ人虐殺、またその後のマジョリティの6000万とも言われるスラブ人粛清、ロシア人を単一に捕えるのは危険かと思います。

  6. TOR より
    聞いた話ですが

    小生の高校生活最後の担任教師が帝国陸軍の航空兵だった人でして、私の卒業後定年退職されたのですが、昔の話を聞いていたとき何かの拍子に「ロシアは怖いぞ。ロシア人はともかく奴らの社会は油断ならんぞ」と言われたことを思い出しました。
    考えてみれば、中国もロシアも同じ大陸の社会です。
    島国の日本には窺い知れない非常さや残酷さを持ってるのではないでしょうか?
    実際に戦争に行った人の言葉なんで書き込んでみました

  7. ぐっち より
    みなさまどうもです

    ロシア人が何もしていない訳ではなく、それこそひどいことをやっていることを反日教育にも拘わらず気がついていたということがポイントで、ロシア礼賛ではありません。どこかの国のように自分たちだけが犠牲者で、という事は少なくとも信じなかった人が多かったのですよ、ということをお伝えしようとおもいました。貴重なご意見有難うございます。こうやってオープンに議論が出来ることはいいことですね。ブログの魅力を再認識しました!

  8. 金持ち兄貴 より
    めちゃめちゃ勉強になります!

    またうかがわせていただきます

  9. S2 より
    イメージギャップはどこから?

    興味深い考えをお聞かせ頂きました。偏向教育ごときに騙されるのは民度が低い、ですか。ううむ。
    ロシアには大国となっただけの底力があるのだ、ということでしょうか。
    素朴な疑問は、もしこの好感度の解釈が正しいならば、中国人は実は純朴?ということになり、では一般のイメージ、中国人は海千山千、とのズレはどこから発生するのだろう、です。

  10. がらがら より
    国際問題の「インテリジェンス」が一番低いのは島国日本人かと

    批判を承知で言わせてもらえば、好感度の要因を「教育」だけに求めているのは、「インテリジェンス」が低いと言わざるを得ませんが。
    侵略した極東の果ての地域での局地的な戦争である日露戦争で戦闘員のみがやっつけられたロシアと、自国の領土を広範囲・長期に渡って占領・収奪され、戦闘員以外の民間人も含めた日露戦争とは比較にならない死傷者を出した日中戦争を体験した中国とでは、好感度が違ってあたり前だと思われますが。
    経済・金融ネタではいつも楽しく読ませていただいていましたが、今回のトピックにはかなり失望してしまいました。

  11. 元の数字は見ましたか?

    To: がらがらさん、
    おっしゃることも、わからないでもないですが、ナチスに蹂躙されてしまったポーランドのドイツに対する好感度、同様に全土をナチスに占領されてしまったフランスのドイツに対する好感度はいかがでしょうね? 中国と比較して「異様によい」ですね。どのように説明されますか? 論理的なお答えをお待ち申し上げます。

  12. がらがら より
    Unknown

    >通りすがりさま
    どうも初めまして。
    ぐっちーさんのブログの場をお借りしながら恐縮ですが、お返事申し上げます。

    元の数字はもちろん見ていますよ。
    私は金融屋ではなくマーケ屋なので、好感度調査等のリサーチ結果の分析を行う機会も多く、「特異値」が見出された場合、その要因を分析することがよくあります。

    今回の調査結果の中国の対日感情の特異値については、私ももちろん、中国の政権が主導する教育や報道論調による「レバレッジ」は大きいと思います。

    しかしながら「インテリジェンス」を主たる要因とする根拠はいかがなものかと。

    第二次世界大戦中には中国同様日本による占領を受けたのにもかかわらず、欧米諸国よりもはるかに好感度の高い対日感情を持つインドネシア国民は、中国人はもちろん、欧米人よりインテリジェンスが高いと主張する方がいらっしゃれば、その方のインテリジェンスを疑ってしまいます。(苦笑)

    ご指摘の
    >ナチスに蹂躙されてしまったポーランドのドイツに対する好感度、
    >同様に全土をナチスに占領されてしまったフランスのドイツに対する好感度
    についてですが、中国の日本に対する好感度よりはるかに高いのは、
    A-ドイツ政府は第二次大戦後、ナチスドイツの行ったことを徹底して糾弾しており、フランス、ポーランドもそうした姿勢を高く評価して友好関係を回復・維持している
    B-ドイツとフランス、ポーランドはそれぞれ地続きであって長い交流の歴史があり、ナチスドイツの時代はその中の一部分でしかないのに比べ、一般的な中国人にとっての日本との接触は日中戦争以降でしかなく文化的な交流も乏しい
    などのような大きな違いがあるのではないでしょうか。

    自国に対する好感度が低いことについては、私も当然ながら感情的には面白くはありませんが、だからと言ってそれは相手が悪いからだ、異常だからだ、というように決めつけるのは、言ってみれば「思考停止」というものではないでしょうか。

  13. 名無し より
    Unknown

    本当に「インテリジェンス」高いのでしょうか。
    この記事を読むと高いとは思えませんが。
    http://www.sankei.co.jp/news/050702/kok088.htm

  14. やじゅん より
    面白かったです

    ロシアの反日教育の話は知らなかったので、興味深かったです。私ももう少し余裕が出てきたらロシアの勉強をしたいんですよね。これからも色々教えて下さい。

  15. nulpo より
    Unknown

    >インドネシア国民は、中国人はもちろん、欧米人よりインテリジェンスが高いと主張する方がいらっしゃれば、その方のインテリジェンスを疑ってしまいます。(苦笑)

    さらっと失礼なことかいてるなあ(笑。
    中華(思想)の国の人?

  16. がらがら より
    Unknown

    >(nulpo)さま

    >中華(思想)の国の人?

    >>自国に対する好感度が低いことについては、私も
    >>当然ながら感情的には面白くはありませんが
    と書いている通り、私は日本人ですよ。

    日本に対する好感度が低い国=低インテリジェンス
    という発想は、ほかならぬ中華思想と同じ穴のムジナですよ。

  17. ぐっち より
    いつもどうもです。

    金持ち兄貴様、S2さまコメント有り難う御座います。インテリジェンスが低い→素朴という事ではないかもしれません。中国の人は一般的にお金に関しては日本人よりだいぶ「ソフィストケート」されてます。インテリジェンスとは違うと思います、私はね!。今後とも宜しくです。

  18. ぐっち より
    どうもです

    やじゅんさま、
    有り難う御座います。いつも貴重な意見頂いてます。今後とも意見交換お願いしますね!

    がらがらさん、nulpoさん、取りすがりさん、名無しさん、

    さまざまなご指摘議論痛みいります。皆様いろいろな考えがあるわけでその議論のきっかけがここでできるのはある種いい事とだと思ってますので、今後とも積極的なご参加をお待ちしております。なるほどねー、そういう意見もあるよねー、とかなり関心することも多く、ホント参考になります!ありがとうございます。

  19. ペパロニ より
    SGX03433@Nifty.ne.jp

    TO:がらがらさん
    >日本に対する好感度が低い国=低インテリジェンス
    という発想は、ほかならぬ中華思想と同じ穴のムジナですよ。

    どなたもそんな主張はしていないですよ(藁

    ぐっちーさんは、ロシア人はシナ人よりもより多面的な物の見方
    をする人の割合が多いと言えるのではないか、とおっしゃって
    いる訳です。

  20. 彦右衛門尉 より
    Unknown

    私自身は、中国の日本に対する好感度の低さは、はたして国民の本音なのだろうか?という疑問を持っております。「日本が好きと答えたら身に災いが降りかかるかもしれない。」というバイアスがかかっている気がします。

  21. がらがら より
    Unknown

    ぐっちさま

    この場をお借りしてかなりストレートな意見を述べさせていただきましたが、これもぐっちさまが多様な意見を尊重する寛容な精神の持ち主であることに甘えさせていただいたのかと。
    ちなみに私が使った国際問題のインテリジェンス云々等の「インテリジェンス」は、知性というよりCIAの「I」の情報分析のセンスくらいの意味であって、「知性」とはやや異なる意味合いで使わせていただいております。

    中国との比較はともかく、ぐっちさまの提案されているロシアとの経済関係の拡大については賛成です。
    また、それ以外の幅広い「新興国」との経済関係の強化にも力を入れるべきだとも思っています。

    ペパロニさま

    >ぐっちーさんは、ロシア人はシナ人よりもより多面的な
    >物の見方をする人の割合が多いと言えるのではないか、
    >とおっしゃっている
    とのことですが、中国のご友人もいらっしゃるというお話の通り、基本的には「インテリジェンス」を「多面的な物の見方ができる人間的なレベルの高さ」というような意味でお使いになっているのかと思っています。

    私が批判的なのは、この話題のきっかけとしてぐっちーさんが引用された以下のコンテンツの内容です。

    >〇さて、この中で燦然と光り輝くのは、中国の日本に対する
    >好感度17%です。ほとんど病的な数字といってもいいでしょう。
    >今年の5月21?31日に行われたという時期的な問題はあるの
    >でしょうが、この内訳を見るとほとんど唖然とするしかありません。
    >very favorable 3%
    >somewhat favorable 14%
    >somewhat unfavorable 33%
    >very unfavorable 43%
    >〇ここまで来ると、ほとんど失礼なくらいですな。だって中国の
    >日本嫌いは、ヨルダンのアメリカ嫌いよりもひどいんですよ。
    >ほかの国で嫌われていない日本が、中国でだけ嫌われる。
    >ということは、やはり問題は日本側ではなく、中国側にあるの
    >でしょう。反日教育とか、靖国問題を超えた、何らかの病理が
    >かの国にあるのではないでしょうか。

    つまり、アンケート調査結果でわかった(中国人の)日本への好感度の低さは「病的」で「何らかの病理」があるというお話なのですが、私が思うには、そもそもどの国が好きだろうが嫌いだろうが基本的にはその国の国民一人一人の自由なはずなので、「病理」云々以前にそもそも文句をつけるべき筋合いの話ではないのではないか、という疑問がありました。

    ところがその話を受けて、その原因(病理?)は「インテリジェンス」の違いにあるというようなお話の展開になってしまった感があるので、あえてストレートに述べさせていただきました。

    >>ほかならぬ中華思想と同じ穴のムジナ
    は、ぐっちーさんに対してというよりも、引用されたコンテンツに向けられたものであるとご理解下さい。

  22. ペパロニ より
    SGX03433@Nifty.ne.jp

    >がらがらさん
    >私が思うには、そもそもどの国が好きだろうが嫌いだろうが基本的にはその国の国民一人一人の自由なはずなので、「病理」云々以前にそもそも文句をつけるべき筋合いの話ではないのではないか、という疑問がありました。

    それは明確に間違いでしょう。
    こんなセンテンスはいかがかでしょうか?

    「どんな漬物が好きかは個人それぞれの嗜好によるのに、
    アンケート調査を結果をもって、日本人は胡瓜の浅漬けが好きだ
    と決め付けるのは許されない!」

    これは単なるジョークです。お許しください(笑

    このコンテンツでは、あるアンケート調査結果を読み解いて
    いる訳です。中国と日本の両方の事情に通じていて、複雑な
    思考のできる中国人を貴方がご存知としても、このアンケート
    結果とその考察には直接リンクはしないでしょう。
    なぜなら調査対象が「集団の意識」だからです。
    ある中国人個人が「打倒小日本」と北京地下鉄のトイレ
    すべてに落書きしたとして、彼の感情なり情熱なりは調査対象外
    です。

    確かに「病理」という表現はキツいですが、
    現実の中国における日本、日本企業、日本人のプレゼンスから
    考えると「この数字は異常かもね」と判断するのは妥当している
    と思います。

    日本企業が中国の都市で悪辣な地上げをやっているとか、日本人
    武装強盗団が跋扈しているとか、そーゆー事なら話はわかりますが。
    戦後生まれが8割を超える国で、あった事も無いかっての敵国外国人
    に憎悪をつのらせるのはあまり健全では無いでしょう。

    もっともこの手の話はあまりに役に立ちません。
    テヘラン街頭で「悪魔帝国アメリカに死を!」とか叫んでいるパパ
    がアメリカでの割りの良い仕事を持ちかけられたらホイホイ渡米
    してしまうかもしれないからです。

  23. 通りすがりマン より
    Unknown

    中国の度を超えた反日暴動ぶりをみるにつけ民度が低いと
    感じるのは私だけではないはず。

    ロシアと中国の好感度の差はインテリジェンスに由来するものかは
    わかりませんが、中国の異常とも言える日本叩きの根本は
    60年前の戦争の相手が自分たちより格下、或いは属国(とみなしている)
    日本だったからでしょう。

    そしてその格下日本が敗戦後10数年足らずで父なる中国を差し置いて
    先進国の仲間入りを果たし、経済大国となったことが気に入らないのだと思います。
    今、日本の常任理事国入りをなりふり構わず反対していますが
    理由などこじつけばかりでしょう。日本にこれ以上国際的な影響力を
    持たせなたくないと思っているがミエミエです。
    教科書問題・靖国問題などはもはや叩きの為の
    材料でしかないと私は考えます。

    一方日露間では、歴史的な繋がりが薄く、かの国のような
    日本に対する特別な思い入れが元からない為
    いかに反日教育を施そうとも簡単には騙せないし騙されないのでは。
    というか、それが自然の反応でしょう。
    結局、中華思想・儒教という枠組みの中でしか日本を
    捉えることが出来ない中・韓のみが冷静さを欠いているだけだと思います。

    ところでロシアの日本に対する好感度ですが、私の想像では
    積極的に日本が好き!という程じつは日本のことを良く知っていた上で
    答えているのではなく、イメージでなんとなく答えているんじゃないかと。
    私だって良く知らない国のことは、よほど悪いイメージが
    先行しなければ嫌いとは答えないと思います。

  24. そるだーと より
    Unknown

    通りすがりマンさんが述べておられますが、中国(と朝鮮)でのみ日本人が嫌われるのは、民度やインテリジェンスの違いよりも、単純に華夷秩序の中の住人か否かではないでしょうか。

    中華思想に基づく冊封体制の下では
    中国(中華)>朝鮮(夷狄の朝貢国)>日本(夷狄の互市国)
    という序列になります。

    中国は中華思想の本場ですし、朝鮮は、李氏朝鮮時代に中国が夷狄である満州族の清朝の支配下にあったため、自分たちこそ真の中華であるという小中華思想のもとにありました。
    自分たちよりも劣った存在であるべき倭人に一時支配され、今も経済的に後塵を拝していることに我慢がならないだけだと思いますよ。

    >ほかの国で嫌われていない日本が、中国でだけ嫌われる。

    中国及び朝鮮だけで日本人が嫌われているのは、この2国にだけ未だに華夷秩序の思想が息づき、倭人は我々よりも劣った存在であるべきだ、という国民の潜在的なコンセンサスが両国に存在し、それがコンプレックスを刺激して反日教育と結びつくからではないでしょうか。

    ちなみに、日本も国際法違反の無差別爆撃と原爆投下によって多くの人々が虐殺されましたが、アメリカに対する反感はあまり高くありません。
    しかし私はこれを、水に流してあまり過去にこだわらない(ある意味忘れっぽい)国民性の為で、日本人のインテリジェンスが高いからだとは思いませんよ。

  25. がらがら より
    Unknown

    >ペパロニさん
    >現実の中国における日本、日本企業、日本人のプレゼンスから
    >考えると「この数字は異常かもね」と判断するのは妥当
    私もこの数値は「特異値」だと思いますし、日本の政府、企業、国民にとって
    好ましいことだとは思ってはいません。
    個人的には、嫌われているということは決して愉快だとは思いませんし。

    いろいろなご意見や、お考えをお持ちの方はいらっしゃるとは思いますが、
    私はこの問題を解決するのに、「相手の人格が異常」と考えるのではなく、
    その要因はどこにあり、何が問題で、改善するためにはどうしたらいいのか、
    というふうにポジティブに解決策を考える必要があるのではないかと申し
    上げたかっただけです。

    つい先日も下記のような報道がありました。

    <中国>日本好き、わずか3% 英字紙の印象調査 (毎日新聞)
    http://news.www.infoseek.co.jp/world/story.html?q=06mainichiF0707m106&cat=2

    この調査は、中国人でも対象は(インテリジェンスが高い?はずの)「大学生」
    なのですが、
    >「日本人に会ったことがない」と回答したのは80%に達し、
    >60%以上が報道やテレビ、インターネットを通じて日本に
    >関する認識を形成したと答えた。
    >有名な日本人は▽小泉純一郎首相▽東条英機元首相▽旧日本
    >海軍元帥の山本五十六??だった。
    ということなので、ネガティブな評価が高くなるのもある意味では当然なの
    でしょう。

    >中国の度を超えた反日暴動ぶりをみるにつけ民度が低い
    というご指摘もあるようですが、確かに民度が低い暴動ではありました。

    もっとも日本も高度成長時代は、インテリジェンスが高い(はずの)大学生
    が中心となって反米・安保闘争が繰り広げられ、アメリカ大使館に火炎瓶
    などは当たり前で、そのうち内ゲバだの、ハイジャックだの、テロだのに
    走ったことを考えると、当時の日本よりも今の中国は民度?は高いかも
    しれません。
    中国の場合、お上からやめろと言われれば素直に沈静化するあたり、
    まあ、民度ならぬ人民度?は高いとでもいうのでしょうか。(苦笑)

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