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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2014/08/19 00:19  | 国際問題 |  コメント(8)

アメリカの暗部


メール配信でも書いたのですが、これは結構深刻なことになってきている・・・・

8月17日(ブルームバーグ):米ミズーリ州ファーガソンで起きた黒人少年射殺事件の後、警察の武装トラックが催涙ガスや閃光手榴弾をデモ隊に発射している映像が再び世界中で放映され、警察の手法に対して新たに批判が高まっている。

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NAH51L6JTSED01.html

ご存じの方も多いと思いますが、ミズーリというのは未だに黒人に対する差別がものすごくあるところで、特にこのファーガソンという場所は住んでいる人の大半が黒人なのに対し、警官、役人、政治家などの支配層というのでしょうか、要するに権力を持っている連中はほとんど白人というとても歪な世界なのです。

今となってはニューヨークなどは適度に分散されていて、住んでいてもそれほど危機感は感じないのですが、シカゴあたりですと大都会でも黒人と白人がそれぞれのテリトリーを維持しており、こういう事件が飛び火すると危ない大都市の1つと数えられています。特にオバマ大統領の地元と言っていいだけに、シカゴあたりに飛び火するとかなり厄介な事態となるでしょう。

基本的にアメリカでは「おい、ちょっと止まれ」と警官に言われて止まら無い場合、警官が発砲しても無罪ですので、こうして黒人と白人が対峙している都市では常に危険が付きまといます。

前にも書きましたが、民間人もそれこそ軍隊で使うような武器を携行できるので、警官の方も相当覚悟が必要で、危ないと思えばすぐに撃ってきます。日本人もかなり被害にあいましたが、黒人となるとそのリスクは何倍にもなる、というのが「世界の人権」とかを声高に叫ぶアメリカの実態でもあります。

私にも黒人の友人が多数いますが、彼らは少なくとも白人の3倍は努力しないと同じにはなれない、と子供たちに教えているくらいで、アメリカの人種差別(特に黒人)は未だに未解決な社会問題なのです。先日NBAのオーナーが、自分の妻に黒人を試合会場に連れてくるな、と発言して永久追放になりましたが、そういうことが今でもある、と言うことを認識する必要があります。

多分今でもそうだと思いますが、例えばモルガンスタンレーにもゴールドマンサックスにも黒人の執行役員は皆無でした。当時はなんとなく不思議に思っていましたが、今となってはよくわかる話ですね。ニューヨークで有名なニューヨーク・ヨットクラブは未だに白人オンリーの会員組織でして、日本人でも無理でしょう。

アメリカで仕事をしている人間としてはいろいろ考えさせられる事件ですし、広がり方によっては経済が好調でもアメリカが足元をすくわれる要因になるかもしれません、と有料配信の方には書いておきました。

例えばモルガンスタンレーのような黒人に対しある種「差別的」な事をいまだにやっているような会社があると、訴訟リスクを恐れて株価が急落したりするかもしれませんので、アメリカ株をお持ちの方はよく情報を集めた方がよろしいです。株を保有されている会社が人種差別に対してどういう対処をしているのか、一度チェックすることをお勧めします。

詳しく事情がわかればまたご報告します。

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8 comments on “アメリカの暗部
  1. すいません より
    メール配信で

    人種差別のことを配信されたと書かれておるのですが
    本日配信分を見ても書かれていないのは
    私が読み方がわるいものやら…

  2. 双六 より
    ん~

    タレントのすみれが、アメリカの人種差別は黒人からアジア人に変わって来てるといってたけどそうなってきてるんかな・・

  3. ペイン より
    すいません

    同感ですね ぐっちー フライング? 来週のメール配信か、緊急配信か? 何か有るなら早めにメール配信して下さい。

  4. ミスター より
    どこの国でも

    ”支配層”というのは厳然と存在するのではないでしょうか。アメリカはわかりやすいですが、日本が昨今言われている移民受け入れを年40万人ぐらいの単位で入れたら〜系日本人だらけになるわけですが、それでも”支配層”日本人で特権を手放さないでしょう。イギリスもそうですし、まあ人間の性のようなものです。アメリカの場合やはり銃器所持の問題ですよね。同じ移民国でもカナダではほとんどそういう事件はおきませんし。

  5. nanashi より
    ミシシッピー・バーニング

    という映画がありましたな。確かジーン・ハックマンが主演していましたがあの中身は実話で、いまだにその頃と変わらない危機がアメリカには内在していると言えるのが今回の事件でしょうな。人権と言うだけでは何も代えられない根深い問題が根っこにあるわけですからこれは早々簡単に解決する事はできないでしょうな。またこの事件が黒人大統領が就任している時期に起こったのも一つの皮肉な現実でしょうな。

  6. ジェロム・レ・パンダ より
    ぐっちーさん、ありがとう

    メルマガでJOLTSを取り上げてくださり、ありがとうございました。

    求人1件あたりの求職者数が6年ぶりの低水準になったとの話や、
    自主退職者の数がリーマン・ショック前の水準くらいまで回復したとの話を
    ほかで見ていたので、労働市場は相当改善していて、
    賃金上昇に結びつくのも時間の問題なのかな、と思っておりました。

  7. ペルドン より
    暗部

    >>これは結構深刻なことになってきている・・
    メールの裏に・・書かれた・・
    ひっくり返して・・読まねば・・(笑)

    たまたま・・CNN・・第一報・・見ていた・・
    裸の少年・・警官に撃たれる・・

    ママがすぐ出てきた・・黒人はスクールに行けない・・叫んでいた・・
    やがて・・警官の親戚が・・目撃情報・・
    少年は撃つな撃つなと叫んだが・・
    パトカーの中から・・何度も・・発砲・・

    すぐに出てくるオバマも・・出足・・鈍い・・
    事件直前・・少年・・店から・・葉巻万引き・・店内カメラ・・放映・・
    却って・・刺激・・

    どうなりますか・・??
    軍が・・警官に・・装備を・・と記事・・

    結構深刻・・国内でも・・
    何故か・・法相・・消費税・・十%UPに・・
    我が国の法相・・財務大臣兼ねているらしい・・
    流石・・地盤・・福知山・・・(笑)

  8. れろ より
    人種問題は深いですね

    この手の問題はよっぽど興味ある人か、向こうで仕事したり生活して直面しないとわからない問題ですね。ぐっちーさん凄いです。

    モルスタは三菱も絡んでるから潰れるような事は無いでしょうが、バルジブラケットみたいな会社は、一度そういうリスクで会社が攻撃されると次は対策するから却って安全だったり。

    訴訟で株価急落したら買っておこうかな。
    それにしてもモルスタとバンカメの配当って、雀の涙ですね・・・(泣

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