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2005/10/21 09:24 | 中央銀行 | コメント(10)
福井日銀総裁発言について
昨日のラーメン二郎レポートは後程（時間があったら）追記しておきますのでそちらをご覧下さい・・・ってだれも待ってないって？？ それは失礼・・・
個人的にはきれまくっていたカネシとにんにくが補給できたのでかな?り元気であります。でもまた、ダイエットのためにわとりとお付き合いです・・・・とほほ。
という事で昨日の仲間内のネタからご紹介いたします。しっかしラーメン二郎と福井総裁が同時にタイトルになるのはここくらいだろーなー（笑）。
昨日のロイターから「量的緩和の枠組み修正について、いつかという議論が少し先行して世の中に走りすぎている」（福井総裁の国会での発言）
これは受けました！まじっすか！！
だって、量的緩和について、特に、いつという事に関してはここでもご紹介しているように、一番先走って明確にお話をされたのは、ほかならぬ福井総裁ご自身だからです。国会議員はどうせ知りっこないとタカをくくっているのか、ご本人の記憶力に問題が発生したか、二日酔いだったか、阪神の日本シリーズが気になって心ここにあらずだったのか、等々・・・・の理由しか思いつきません。
当然比べたくなるのが今週来日していたグリーンスパン議長。難解、とか意味不明とか、まあある種揶揄されるものの（今回の講演もかなーり難解だったようでアメリカ人でも大部分が「よくわからなかった」というのですから感動すら覚えますな）、歴代の連銀議長の中でも、広くG7の中央銀行総裁という点からしても間違いなく過去No.1の実績と申し上げてよいかと思います。
もちろん難解だからいいという訳ではないのです。マーケットの人は何せ自分の財産をかけて戦っているのであらゆる意味で行間を読もうとする習性がある。エリートコースを走ってきた人たちにはこのあたりがまず解っていないんですな。かれら政策当局はものすごい集中力で見られている、と言い換えてもいいかもしれません。
しかし、ロケットエンジニアリングではないので、経済、特にマーケットは予測不可能なことの繰り返し、ですよね。そうなると福井さんくらい明確に話をしてしまう、特に今回の量的緩和の修正時期などというかなり蓋然性の高い問題に対してマーケットに言質を与えてしまうというのは、万一外れた時のリスク、そしてその反動を考えるなら褒められたものではない、無用な混乱を招くだけだ、という事になります。
このあたりがグリーンスパンがある種、「老獪」と呼ばれる所以でありまして、彼はまずマーケットに言質を与えない。従って連銀が間違ったという事（証拠）がないので、知らないうちに連銀は信頼に足る相手だと思い込まされる、という逆真理のような状況が醸造されていく・・・・ワインみたいなもんですな、これは。時間をかけて醸造される訳です。
ですから福井総裁もこのあたりをもう少し考えないといけないのです。特にこれが英語になった場合は危ない。日本語のような蓋然性がない言語ですので、無用の誤解を招く事がある訳です。
ということで、今週は競馬とか、書く事がたくさんあるのに、あまり書けそうにないんですが、ノートブックを抱えて頑張りますのでよろしくお願い致します。ディープインパクト？？？ですか？？？ その意味では債券相場よりカタイでしょう。３連単勝負、です。では！！
競馬お好きな方、今日のかんべえ先生は必見！！ おもしろすぎです！
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10 comments on “福井日銀総裁発言について”
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グッチーさんの言わんとされることは、日銀マンの大半は分かっているし、総裁も理解はしていると思います。ただ、福井さんという人物は、素っ気無い対応、官僚的な答弁、小難しい言い方、といったことがやれない性分なのでしょう。目の前の人々に対し、誠心誠意、自分の言葉で、わかりやすく説明したい、そしてサービス精神が過剰になって地均しに至るのだと思います。
閑話休題。マンデルさん、人民元のバスケットでドルは「８５％だ」とおっしゃってましたね。私の記憶違いかもしれませんが、具体的な数字はまだ出てなかったような…。
本石町日記様＞
いつも興味深く拝読させていただいております。
＞マンデルさん、人民元のバスケットでドルは「８５％だ」とおっしゃってましたね。
ほとんど米ドル固定ですよね、これだと。まぁ、
シナ政府にすれば当然の施策なのでしょうが。
マーケットから集中的に見られている、ということをものすごく分かっていて、マーケットの受け止め方を常に意識して、国会等の場でも、一言一言、言葉を選んで発言する、ということが現在の日本で一番上手なのは、財務大臣じゃないでしょうか。官僚的答弁もうまく対応されるし、それにとどまらず、微妙なニュアンスも出せる。政治家だということもあるのかもしれませんが、財務大臣は、「言葉の重み」を深く理解されている、と思います。
中央銀行総裁のマーケットとのコミュニケーション能力が低いのは、まずいですね。「本人も分かっている」というのは、随分ひどい言い訳だと思います。甘すぎる。ものすごい権限を与えられている立場にある方です（しかも着任後随分時間も経過している）のですから、当然、結果責任じゃないですか。今までにも随分やらかしてますが、いま頃になっても今回のような一連の発言の大失敗をするなんて、とても信じられない。マーケットの影響が大きくなっている現在の先進国の中央銀行総裁としては、著しい能力不足ですよ、これ。
武藤副総裁は発言の安定感もマーケット感覚も優れているような気がします。発言に重みもありますし。福井総裁は、武藤副総裁に、色々と教わればいいんじゃないでしょうか。
日銀総裁のお仕事は本当に大変なのでしょうね。福井総裁も日銀マンの方々も、応援したいです。福井日銀はかなりイケてると思うのですが・・・。マーケットって大変ですね。
本石町日記さん
返事がのろくてすみません・・・
多分言ってはいけない数字だと思うんですよ、これ。人民元バスケットについては彼は明らかな「インサイダー」ですから。出ちゃったのか、もう言ってもいいよと中国政府に言われたかどちらかですが、本人はにやにやしているだけで真相はやぶの中ですね。ただ、恐らく中国政府は了解している筈です。
複数のunkownさん
どなかたはご存知ないですが、（多分知ってる人かもしれませんが・・・笑）おっしゃるとおりですね。しっかりお書きになっていてびっくりしました。また遊びに来てください.
ＡＥＧＩＳさん
どうもです。もちろん、イケテル所もたくさんあるんですがね、どうも口がすべることはあまりよろしくないか・・・・といったような意味です。はい。
なんで日銀では、日銀マン（ずっと日銀で働き続けている人たち）が、うまくいけば最終的には大臣クラスの日銀総裁になり得るのでしょうか？？？それまでは上司の顔を伺うサラリーマンおやじだったのが、いきなり大臣級なんて、普通に考えると、ちょっと変ですよね。要求される能力が違いますから。世界で最も閉鎖的で融通がきかない中央銀行の一つが日銀じゃないのかなあ、と、昔、外国人の中銀マンが言ってました。福井総裁よりもふさわしい人が世の中にいないとは、ちょっと信じにくい気がしますね。
ご指摘の通りかと存じます。まあ、企業の社長もそうですね。本当にふさわしい人がマネージメントをやっているのかどうか、ただ営業の成績が良い人が社長になったりするもんで、明治生命みたいな問題がおきるのかもしれません。もちろんそれが国の中央銀行ともなれば一大事ですよね。民間には優秀な人間がいるはずがないという思い込みのみでやってきたと思われます。結局郵政民営化とよく似ていますね。
新日銀法のもとで、中央銀行の独立性とか、格好いいこと言って、結局デフレも日本経済の低迷も解決できていない。金融政策という巨大な権限を付与されておきながら、結果が伴わない（しかも前総裁時代の歴史的な大チョンボにより、未だに日本経済がデフレから脱出できないでいる）訳ですから、新日銀法下の日銀は、そろそろ「ダメだし」くらってもいいんじゃないんですかね？？？外部から優秀な人材をどんどん登用することなど当たり前。より良い金融政策運営ができるのなら、現在の日銀マンのうち、無能な人間は、社会の「害悪」なので、どんどんリストラしちゃいましょう。必要ならば、日銀を民営化しちゃっても、いいと思いますよ、ほんと。実は大失敗だらけなのに、日銀は責任は全くとらっていない。世の中誤解してる人が多くて、ここまでくると滑稽ですよね（笑）。