2010/11/12 13:13 | マーケット | コメント(9)
アムバック 続報
ひところはやりました、モノラインという会社の一つがこのアムバックという会社。
しかし、アムバックは主に地方公共団体の発行する債券の保証業務に特化していたために、もともとデフォルトの可能性が極めて少ないそういった地方政府の保証業務なんてどうしようもなく、「かたい」ビジネスと思われた訳です。
実際にそういった地公体はデフォルトしたとしてもさまざまな救済があるために特に債券の価値はかなり残ることが多い訳で、ある意味とりっぱぐれが少ない業態なのです。
所がこれがアメリカの悪い所で株主からするとそんな「とろくさい」商売ばっかりやってんじゃねー、AAAなんてどうでもいいからもっと稼ぎやがれ! という圧力がかかり、そこからダークサイドに落ちて行きます・・・・
そう、証券化商品の格付けを始めるのです。
地公体の格付けを専門にしている会社でしたから保証会社としての信頼も抜群でした。
あのAIGが保証するよりアムバックが保証したほうが利率が安いというケースも多々あり、その保証料でぼろ儲け。
これしかグラフが見つからなかったのでわかりづらいかもしれませんが、証券化商品の崩落と共に・・・つまりリーマンショックのかなり前から株価が下がり始めます。
みなさん、経済危機はリーマンショック後、とおっしゃるのですが、事の発端は2005年証券化商品の破綻からで、2007年にはすべてが動き出している・・・ということがこのグラフを見て頂くとおわかりいただけるかと存じます。
米MBIAとアムバック株が急落、デフォルトリスクは過去最高(2) 1月17日(ブルームバーグ):17日のニューヨーク株式市場で、金融保証大手のMBIAとアムバック・ファイナンシャル・グループの株価が急落。「AAA」とされている信用格付けが引き下げられるとの懸念から、両社とも株式上場以来で最大の値下がりを記録した。
アムバックの株価は一時、前日比65%安、MBIAは同38%下げた。16日に格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスとスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が、MBIAとアムバックの格付けを引き下げ方向で見直すと明らかにしたことが売り材料となった。
17日のクレジット・デフォルトスワップ(CDS)市場で、MBIAとアムバックの社債保有リスクは過去最高水準に上昇、投資家が両社が債務不履行に陥る可能性が高まっていると見ていることが示唆された。
アムバックは17日、ムーディーズの判断は「意外だ」と表明。同社は16日、見通しを大幅に上回る規模の評価損を発表するとともに配当を引き下げた。また、ロバート・ジェネーダー会長兼最高経営責任者(CEO)が辞任した。ブルームバーグがまとめた統計によると、金融保証会社のAAAの格付けが引き下げられれば、これらの企業が保証する債券2兆4000億ドル(約260兆円)相当の格付けも下げる可能性が高まり、その場合は最大2000億ドルの損失が生じる計算。
アムバック株価のニューヨーク時間終値は、前日比6.73ドル(51.89%)安の6.24ドル。MBIAの株価は同4.18ドル(31.19%)下落し9.22ドル。
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経営者がムーディーズの判断は「意外だ」とコメントしていますね。
このあたりが常々注意して頂きたい所で、
危ない時に危ない!!
という人はいないということで、この時点で逃げていればまだ6ドルは得ることができました。
ということで、アメリカ資本主義のあらゆる要素が集まっている会社の歴史としては非常に観察のしがいがある事例です。
是非ご参考にされて下さい。
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9 comments on “アムバック 続報”
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ショート・・ロング・・乱交・・ゴールドラッシュ・・
無名に近い・・ミズ・ホイットニー38才・・が、ウォール街に神託・・
金鉱は・・たちまち廃坑・・
オバマ愛の手がなければ・・
ウォルストリートは・・ゴーストストリート・・
ガイドナー・バーナンキを・・住民にしなければ・・残り二年も・・ナイトメヤー経済・・
その前兆か・・単なる廃坑の落盤か・・
この倒産は・・悩ますのであります・・・
儲け話は有料メルマガでもいいけど、国民が損する可能性が高い危険な話は無料サイトでも続けてほしい。
なお、このコメントは削除しても結構です。
ブラックジョーク。
「日本、首相制度を廃止」…日本国民は、民主党の無能首相が続くことに嫌気をさし、国民投票で今後は首相を置かないことを選択。全国知事会から、毎年持ち回りで知事代表が国の代表を務めることを決めた。全国知事会はこれを大歓迎。早速、自薦他薦入り乱れ、東京、大阪、等など、熾烈な争いとなっている。これに臍を噛んだのが宮崎県知事。時期不出馬宣言に、欲を出し過ぎたと落ち込んでいるとか。
「欲の出し過ぎは禁物!」(爆)
うーむ、コメントするにはイマイチ斬新さに欠けるね。
リーマンの時のようなショックは感じられない。「あっそう」という感じなんだわん。
ところで、ぐっちーさんは例の流出ビデオについてどういうご意見ですか?政府の対応をどう思いますか。コメントを載せればレスポンスが殺到すると思うわん。
あれから随分経って昔のことのように感じられます。
いつも早い情報を有難うございます。
これから1930年のようになるのか、また違うシナリオがあるのか・・・FRB・・・日銀、国際情勢が気になります。
2011に向かっての展望を宜しくお願いします。
ねずみ講的な金融商品を扱う企業は退場させられるんでしょうね。
たしか2006年にどんどん株が上がっているのに売り推奨する専門家を「くれてやる、頭と尾ひれが多すぎる」と皮肉った株川柳があった。
笑った奴らは破産したり大損をした。
アムバックにオバマ大敗、為替問題は予想通り繰り返される惨劇に歴史の歯車が動いている気がしてならない、非常にやばい。
日本は自衛のために核まで行ってしまうのか・・・鬱
ロイターのニュースを見ていたら,ドイツの副首相兼外相が爆弾発言(?)をしています.「民間投資家、2013年からユーロ圏国債の損失リスク負担すべき」というんですが,日本人の常識では理解不能でくらくらしてくるので,グッチ先生の過去のメールなど呼んでリハビリしています.
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT878892620101112
よくお気づきになりましたね。このニュース、欧州では相当物議を醸しています。要するにドイツはもうしらねー、と言う話で、10年先の債券は買ったけどオーバーナイトの資金供給はしないからね、という発言もあり、結構シビアな状況になりそうですね。