ブログ記者によるオンライン新聞 グッチーポスト

The Gucci Post [ぐっちー編集長の金融・経済を中心としたオピニオンブログ News Paper]

2009/03/05 11:38  | Weblog |  コメント(6)

それはネコでも要りません・・・・

カウンターパーティーリスクは考慮されていない・・・というご指摘があったのですが、これキーポイントになる可能性があるので触れておきますね。


「最近の方」、だと思うんですが、CPリスクは昔はそのトレーダーがリスクヘッジしなければならない範疇でしたのでもう少しクリアーになっていました。


今でもお客様は、たとえばモルガンスタンレーに対してはいくらまでというCPリスクに基づいた上限を設けていいます。JGBでまあ、500億としましょうか、それ以上は取引できません。モルスタは1.3でビットして、まだ1.3でビットしていますが、クレジットの余裕のあるところはそれを知っていますから、ビットをひいて1.35とかでビットする。それでもヒットされればやるしかないんですが、モルスタのクレジットさえ覚悟すれば即座に1.3で売り抜けられる。それは市場金利ではなく、まさにCPリスクによる価格差です。


その顧客にしてもモルスタなら1.3で取引できるのに売ろうとすれば他社の1.35を打たざるを得ない。こういうことが日常茶飯事におきているのです。リスク許容度の範囲に明らかに相手のクレジットが含まれる、ということです。


恐らくこういう非常時でなければあとで担保でもとればいいぜ、ということになりますが、現状ですと担保を取ろうと思ったときに参加者全員が殺到する恐れもあり、であれば事前に取引を自制せざるを得ない。


また、クレジットの悪い会社が取引をしようと思えばどうしても、となればリスク許容度を考慮してやはりビットの腰を引くことになりますね、もちろん。


この点を強調しておきたいのはこういう現場のストレスが当局にはあまり伝わってないだろうから、にほかなりません。JGBなら大丈夫、とか思っていると痛い目にあいますよ、ということですね。


通常の国債マーケットではこういうことはないでしょうが、要は相手のリスクプレミアムを価格に織り込むわけです。まあ、担保を取る、ということ自体そのコストが価格に織り込まれているという考え方もできますね。受渡日を短くする、なんてのも実はCPリスクによる価格差の一部です。

当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
尚、このレポートは情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

6 comments on “それはネコでも要りません・・・・
  1. Surnivers より:
    とても勉強になります

    リスクプレミアムをビットに反映出来るのですか。
    そうするとよりベットする確率が減りますね。
    ほー、こんな事が行われていたとは、全然知りませんでした。
    うーん、金融とは難しいですね。

  2. ペルドン より:
    それに・・

    プレイヤーの肉体的リスクをお忘れなく。

    バレニーナ等のように,
    一日休んでも、感覚が鈍くなる・・付いていけなくなる・・常に情報と神経を磨いていなくては・・

    死ぬな・・
    不思議なことに、ぐっちーさんは生きている。
    死んだかと思えば蘇生してくる・・
    ここで
    おーい、お茶、と猫の手を借りる

  3. 名無し より:
    Unknown

    今回は中川氏のときみたいに「小沢のせいで円売りが加速」ってやらないんですか?

  4. Trader より:
    Basis

    確かにお客様がモルスタのCPリスクをとれずに、レートの悪い1.35をうつことは日常茶飯事に起きています。しかし、これが例えばドル円ベーシスなどの異常なマーケットを引き起こすかというと違うと思います。なぜなら、1.35を打ち込まれたスワップハウスはヘッジのためにモルスタの1.30をうつからです。この場合、対顧客なら約定値は1.35ですが、業者間は1.30のままです。顧客がCPリスクを取れなかったために、1.35と足元をみた業者が儲かっただけです。しかし問題なのは、ここで業者がヘッジに行こうとして、業者間のマーケットが1.30から容易に1.40や1.50に崩れることです。この場合の理由は、CPリスクではありません。リーマン破綻直後は確かに業者間でもCPをかなり厳しく選んでいましたが現在はそれこそメリルも含め業者間で普通に取引されています。ここでビッドを引く理由は、需給があまりに片サイドに偏っていることと、そのビッドを出す業者のリスク許容度が低下していること、だと思います。「理論的に正しい」としても、あまりの量に押し切られ、MTM評価により、泣く泣く損ぎりという裁定系のスワップハウスが増え、マーケットメイクできるところが減ってしまったからと理解しています。繰り返しになりますが、顧客がCPリスクをとれずにASK/BIDコストがかかることが、マーケットのMIDがぶれやすくなることの主因とは現在思えません。当方もちろんJGBマーケットを想定しておりません。デリバマーケットを想定しております。いつもブログを拝見しており、勉強させていただいております。多少なりともご参考になればと書き込ませていただきました。

  5. ゆきなぼ より:
    Unknown

    政局のせいか何なのか。円は安いし日経は崩れない。なんなんだろ。米も欧州もひどいのに。なんか各々リンクがおかしいですね。どっかでなんかが崩れてるのかな。
    国内的にはCPなんかも落ち着いてるし。
    株出来高すくなくてバリュー崩れなんかもよくわからんし困った。

  6. Unknown

    ブログよく拝見してます!
    更新は勿論うれしいですが
    あまり負担にならないよう
    無理せず楽しく更新してくださいね

コメントを残す

* が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。